シンクタンクの役割がわかる。
日本にもアメリカ式のシンクタンクが生まれること、官僚の意識の変革が必要であると思う
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第五の権力 アメリカのシンクタンク (文春新書) 新書 – 2004/8/21
横江 公美
(著)
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- 本の長さ227ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/8/21
- ISBN-104166603973
- ISBN-13978-4166603978
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/8/21)
- 発売日 : 2004/8/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 227ページ
- ISBN-10 : 4166603973
- ISBN-13 : 978-4166603978
- Amazon 売れ筋ランキング: - 609,857位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 254位アメリカのエリアスタディ
- - 474位政治史・比較政治
- - 1,180位文春新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書が出版されたのは10年以上前だが、依然として米国のシンクタンクについて解説したほぼ唯一の新書だろう。しかも、シンクタンクの経営にまでスポットライトをあてたという意味では、日本語の書籍では唯一無二なのではないか。米国のシンクタンクの歴史も簡潔にまとめてくれているし、主要なシンクタンクも紹介している。仕事柄、米国のシンクタンクとの接点が少なく無いので、非常に参考になった。
ただ、諸手を挙げて本書に満足できたわけではない。まず、致し方が無い面もあるが、内容がやはり古過ぎる。シンクタンクの歴史は必ずしも長くない中で、ここ10年間の動きをカバーできていないというのは痛い。また、米国にはシンクタンクがあるので、日本にもシンクタンクを作るべきだという、安易な論理展開には個人的には違和感を覚えた。米国におけるシンクタンクの隆盛は、米国における高級官僚の政治任用と表裏一体だが、米国の高級官僚は退職後に民間企業やシンクタンクに天下りして、巨額の収入を手にする。収入は日本の天下り官僚のそれと桁が違う。これが果たして日本で許容されるだろうか。米国政治におけるシンクタンクの重要性を認識しつつも、そのユニークさを理解することが大事だと思う。
ただ、諸手を挙げて本書に満足できたわけではない。まず、致し方が無い面もあるが、内容がやはり古過ぎる。シンクタンクの歴史は必ずしも長くない中で、ここ10年間の動きをカバーできていないというのは痛い。また、米国にはシンクタンクがあるので、日本にもシンクタンクを作るべきだという、安易な論理展開には個人的には違和感を覚えた。米国におけるシンクタンクの隆盛は、米国における高級官僚の政治任用と表裏一体だが、米国の高級官僚は退職後に民間企業やシンクタンクに天下りして、巨額の収入を手にする。収入は日本の天下り官僚のそれと桁が違う。これが果たして日本で許容されるだろうか。米国政治におけるシンクタンクの重要性を認識しつつも、そのユニークさを理解することが大事だと思う。
2011年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワシントンのシンクタンクについては、一般書では副島隆彦氏がアメリカ政治思想の紹介の一環で解説してくれているが、本書は幾つかのシンクタンクを細部にわたってより詳しく解説してくれる。
政権交代に合わせ、こうしたシンクタンクの研究者が登用され、また解任されてていく(回転扉、レボルビング・ドアー)こと、また議員等から研究依頼をうけること等から実際の政治への影響力を強めるという。「アメリカの民主主義は100%を嫌う。」ことを基本とするらしいが、元々多様な価値観と人種のるつぼのアメリカだから、そんなこと心配しなくても100%なんてありっこないとも思うが、政治思想がこうも違えば、100%になることはやはり心配しなくて良いだろうと思ってしまう。シンクタンクの細かいデータもまとめた一冊なので、ワシントンに仕事や留学で行く人は持参しても良いかもしれない。
ただ、ふと我が国の状況を見た場合、シンクタンクの欠如を憂う人もいるが、政治しのしくみの違いから「回転扉」は難しく、実質的には官僚がその役目を果たしているのだからようがないという人もいる。いずれにしても、どちらが良いのかどうすべきか、著者には今度は日本の状況を観察して「日本のシンクタンクのあり方」的な著作を期待したい。
政権交代に合わせ、こうしたシンクタンクの研究者が登用され、また解任されてていく(回転扉、レボルビング・ドアー)こと、また議員等から研究依頼をうけること等から実際の政治への影響力を強めるという。「アメリカの民主主義は100%を嫌う。」ことを基本とするらしいが、元々多様な価値観と人種のるつぼのアメリカだから、そんなこと心配しなくても100%なんてありっこないとも思うが、政治思想がこうも違えば、100%になることはやはり心配しなくて良いだろうと思ってしまう。シンクタンクの細かいデータもまとめた一冊なので、ワシントンに仕事や留学で行く人は持参しても良いかもしれない。
ただ、ふと我が国の状況を見た場合、シンクタンクの欠如を憂う人もいるが、政治しのしくみの違いから「回転扉」は難しく、実質的には官僚がその役目を果たしているのだからようがないという人もいる。いずれにしても、どちらが良いのかどうすべきか、著者には今度は日本の状況を観察して「日本のシンクタンクのあり方」的な著作を期待したい。
2021年1月9日に日本でレビュー済み
「シンクタンク・ジャンキー」(p.6-7)を自称する著者による,シンクタンクのガイド本.
911テロ後,テロについての情報収集と分析を行い,将来展望を政策担当者に伝え,国土安全保障省設立のもととなったシンクタンク(p.17,195-199)
定義(p.19-20)
シンクタンクと,それ以外のNPOの境界線は曖昧(p.19)
助成金とNPO資格との関係(p.23-24)
シンクタンクの5類型(p.20-21)
政治的中立性を要求されるシンクタンク(p.21)
レポートと資金の関係(p.27-28)
シンクタンク隆盛の背景(p.28-30)
スカイフェとは?(p.30-35)
シンクタンクによるメディア活用(p.35)
シンクタンクの始祖(p.38-41)
第2,第3の波(p.41-43)
論拠を与える役割を担うシンクタンク(p.43-44)
PNACについて(p.44-45)
保守系シンクタンクと対峙するCAP(p.48-50)
ソロスの援助(p.50-53)
ポリティカル・アポイントメントとは?(p.58-67)
「政策集団」とは?(p.67-68)
シンクタンクにおける人的交流の場(p.68-71)
水曜会(p.71-73)
フラム獲得競争(p.73-75)
「非政治的」と言い訳するためのシステム(p.76-85)
ワン・アイディア・シンクタンク(p.85-88)
バトル・タンク(p.87-88)
▼
ヘリテージ財団とは?(p.89-98)
AEIとは?(p.98-108)
功を奏した,AEIの保守系知識人サロン化構想(p.103)
ブルッキングスとは?(p.108-120)
ケイトーとは?(p.120-126)
在日米軍全面撤退論などの過激性(p.124)
フォーリン・アフィアーズとは?(p.126-131)
CSISとは?(p.131-135)
CSISは「日本最後の砦」(p.135)
▼
シンクタンク経営に不可欠な4要素;「研究」「資金」「広報」「人材」(p.137-142)
501(C)3とは?(p.142-146)
寄付金を集めるには?(p.146-149)
助成金を勝ち取るには?(p.150-153)
4つの「商売」(p.153-167)
税制が促した寄付社会(p.168-169)
ジャパン・マネーと米シンクタンクとの関係(p.169-172)
エンロンによるシンクタンクへのバラマキ(p.173-176)
ロビイストとの話も調査活動(p.176-178)
議員に投票させるのがロビイストの仕事,投票には関知しないのがシンクタンク(p.178-179)
「ニュー・アメリカ」財団急成長の理由(p.179-182)
911により急浮上した中東問題研究(p.191-195)
中国問題への取組(p.199-202)
外交補完の役割も担うシンクタンク(p.208-209)
紛争仲介の役割(p.209-211)
タブーへの斬り込み(p.211-214)
シンクタンク間の合同プロジェクト(p.214-219)
最後に,著名シンクタンクのサイトのアドレス一覧付き(p.227)
▼
人権カードを肯定的に紹介している(p.203-207)が,カーター政権の人権外交や,その後のカーターのKEDO合意など見るに,逆に自縄自縛に陥っているとしか思えないのだが.
また,あとがきにおいて,日本に真のシンクタンクが生まれない理由(p.222-223)や,既存のシンクタンクに対する改善案(p.223-224)が述べられているが,簡潔過ぎ.
日本の「シンクタンク」が抱える問題については,小川和久著『頭脳なき「国家」の悲劇』のほうが,より詳細.
参考文献一覧(p.226)も非常に希薄で残念.
▼
なお,アフ【ガ】ーンに関する記述は,「ターリバーンのセイド・ラハムテュラー特使を招いて,スピーチを行わせた」旨の記述があるのみ(p.208)
▼
上述書と併せて読めば,いっそう趣が増すこと請け合い.
【関心率81.94%:全ページ中,手元に残したいページがどれだけあるかの割合.当方の価値観基準】
911テロ後,テロについての情報収集と分析を行い,将来展望を政策担当者に伝え,国土安全保障省設立のもととなったシンクタンク(p.17,195-199)
定義(p.19-20)
シンクタンクと,それ以外のNPOの境界線は曖昧(p.19)
助成金とNPO資格との関係(p.23-24)
シンクタンクの5類型(p.20-21)
政治的中立性を要求されるシンクタンク(p.21)
レポートと資金の関係(p.27-28)
シンクタンク隆盛の背景(p.28-30)
スカイフェとは?(p.30-35)
シンクタンクによるメディア活用(p.35)
シンクタンクの始祖(p.38-41)
第2,第3の波(p.41-43)
論拠を与える役割を担うシンクタンク(p.43-44)
PNACについて(p.44-45)
保守系シンクタンクと対峙するCAP(p.48-50)
ソロスの援助(p.50-53)
ポリティカル・アポイントメントとは?(p.58-67)
「政策集団」とは?(p.67-68)
シンクタンクにおける人的交流の場(p.68-71)
水曜会(p.71-73)
フラム獲得競争(p.73-75)
「非政治的」と言い訳するためのシステム(p.76-85)
ワン・アイディア・シンクタンク(p.85-88)
バトル・タンク(p.87-88)
▼
ヘリテージ財団とは?(p.89-98)
AEIとは?(p.98-108)
功を奏した,AEIの保守系知識人サロン化構想(p.103)
ブルッキングスとは?(p.108-120)
ケイトーとは?(p.120-126)
在日米軍全面撤退論などの過激性(p.124)
フォーリン・アフィアーズとは?(p.126-131)
CSISとは?(p.131-135)
CSISは「日本最後の砦」(p.135)
▼
シンクタンク経営に不可欠な4要素;「研究」「資金」「広報」「人材」(p.137-142)
501(C)3とは?(p.142-146)
寄付金を集めるには?(p.146-149)
助成金を勝ち取るには?(p.150-153)
4つの「商売」(p.153-167)
税制が促した寄付社会(p.168-169)
ジャパン・マネーと米シンクタンクとの関係(p.169-172)
エンロンによるシンクタンクへのバラマキ(p.173-176)
ロビイストとの話も調査活動(p.176-178)
議員に投票させるのがロビイストの仕事,投票には関知しないのがシンクタンク(p.178-179)
「ニュー・アメリカ」財団急成長の理由(p.179-182)
911により急浮上した中東問題研究(p.191-195)
中国問題への取組(p.199-202)
外交補完の役割も担うシンクタンク(p.208-209)
紛争仲介の役割(p.209-211)
タブーへの斬り込み(p.211-214)
シンクタンク間の合同プロジェクト(p.214-219)
最後に,著名シンクタンクのサイトのアドレス一覧付き(p.227)
▼
人権カードを肯定的に紹介している(p.203-207)が,カーター政権の人権外交や,その後のカーターのKEDO合意など見るに,逆に自縄自縛に陥っているとしか思えないのだが.
また,あとがきにおいて,日本に真のシンクタンクが生まれない理由(p.222-223)や,既存のシンクタンクに対する改善案(p.223-224)が述べられているが,簡潔過ぎ.
日本の「シンクタンク」が抱える問題については,小川和久著『頭脳なき「国家」の悲劇』のほうが,より詳細.
参考文献一覧(p.226)も非常に希薄で残念.
▼
なお,アフ【ガ】ーンに関する記述は,「ターリバーンのセイド・ラハムテュラー特使を招いて,スピーチを行わせた」旨の記述があるのみ(p.208)
▼
上述書と併せて読めば,いっそう趣が増すこと請け合い.
【関心率81.94%:全ページ中,手元に残したいページがどれだけあるかの割合.当方の価値観基準】
2009年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本はその影響力の大きさから、アメリカで第五権力とも称されているシンクタンクをとおして、アメリカ政治の現状を紹介した本です。シンクタンクの成り立ち、活動内容、資金面の問題などが分かりやすく解説してあり、それによりシンクタンクがアメリカ民主主義の基盤の一つであり、アメリカ政治に活力を与えているのがよく分かるようになっています。
この本を読めばアメリカでのシンクタンクの役割や、日本とアメリカの政治意識や政治環境の違いなどがよく分かり興味深いと思います。
この本を読めばアメリカでのシンクタンクの役割や、日本とアメリカの政治意識や政治環境の違いなどがよく分かり興味深いと思います。
2005年12月5日に日本でレビュー済み
イラク戦争前後で報道されたPNACの名前は、未だ記憶に新しいと思いますが、日本ではPNACを秘密結社の如く捉えた内容が多い。PNACの規模や創世記、米国におけるシンクタンクの役割や影響力について、記された書籍は殆どなかったと思います。本書ではまさに米国シンクタンクの基礎事項が包括的に記されており、米国でシンクタンクを築いた横江氏の著書と言うこともあり、躍動感溢れる内容に仕上がっています。
日本でも馴染みの深い六大シンクタンクの創世記をはじめ、リチャード・スカイフェら資金源との関係、政治任用制度による政界への影響力など、米国シンクタンクの実態を、本書では現場の実務に携わる感覚で熟読できます。シンクタンクに限らず、決して特定の価値観に偏らない米国の多様性には、今更ながら学べることが多いと思います。
しかし、本書で個人的に最も興味深いのは、シンクタンクはビジネスであると言う指摘です。同等の立場で扱われる運営部門と研究部門、委託研究や財団からの助成金の重視、501(C)3による非営利団体に認定されるまでの厳しい審査等は、表舞台で華やかに活躍するシンクタンクのイメージからは想像し難い。逆に言えば、厳しい一面があってこそ、シンクタンクとして成功した際の影響力は大きいと言えます。米国の市場経済には、日本とは比べ物にならないほどの恩恵とリスクがありますが、第一線で活躍するシンクタンクは、そうした米国経済の良い面が適度に反映された結果だと言えます。
なぜ日本に真のシンクタンクが生まれないのか、あとがきには横江氏の見解が記されています。シンクタンクの実務に携わった横江氏の言い分だけに、説得力がありますが、三菱総研等で優れた研究に携わる方を多数知る私としては、いささか悔しさも感じます。米国を超えるシンクタンクが日本に誕生することを、心から願うばかりです。
日本でも馴染みの深い六大シンクタンクの創世記をはじめ、リチャード・スカイフェら資金源との関係、政治任用制度による政界への影響力など、米国シンクタンクの実態を、本書では現場の実務に携わる感覚で熟読できます。シンクタンクに限らず、決して特定の価値観に偏らない米国の多様性には、今更ながら学べることが多いと思います。
しかし、本書で個人的に最も興味深いのは、シンクタンクはビジネスであると言う指摘です。同等の立場で扱われる運営部門と研究部門、委託研究や財団からの助成金の重視、501(C)3による非営利団体に認定されるまでの厳しい審査等は、表舞台で華やかに活躍するシンクタンクのイメージからは想像し難い。逆に言えば、厳しい一面があってこそ、シンクタンクとして成功した際の影響力は大きいと言えます。米国の市場経済には、日本とは比べ物にならないほどの恩恵とリスクがありますが、第一線で活躍するシンクタンクは、そうした米国経済の良い面が適度に反映された結果だと言えます。
なぜ日本に真のシンクタンクが生まれないのか、あとがきには横江氏の見解が記されています。シンクタンクの実務に携わった横江氏の言い分だけに、説得力がありますが、三菱総研等で優れた研究に携わる方を多数知る私としては、いささか悔しさも感じます。米国を超えるシンクタンクが日本に誕生することを、心から願うばかりです。
2022年6月20日に日本でレビュー済み
★3.1/2022年71冊目/6月10冊目/『第五の権力 アメリカのシンクタンク』(文春新書/文藝春秋)/横江 公美/P.227/2004年/700円+税 #読了 #読了2022
シンクタンクとは、政策の研究を徹底的に行い、代替案になり得る政策提言を行う、政治的に中立なNPOの総称。産出物である政策に関する調査、提案を、政府関係者が利用し、その代金は市民が払うというビジネスモデルをとる。背景にはアメリカで年間所得の1.2%を寄付する習慣がある。日本ではNRIやアクセンチェアなどの営利企業がある。シンクタンクは何故NPOでなければならないのか?が理解できなかった。著者もシンクタンクを設立しようとしたらしいが、その個人的な動機や経緯を深く書いてくれると理解に助かった。
シンクタンクとは、政策の研究を徹底的に行い、代替案になり得る政策提言を行う、政治的に中立なNPOの総称。産出物である政策に関する調査、提案を、政府関係者が利用し、その代金は市民が払うというビジネスモデルをとる。背景にはアメリカで年間所得の1.2%を寄付する習慣がある。日本ではNRIやアクセンチェアなどの営利企業がある。シンクタンクは何故NPOでなければならないのか?が理解できなかった。著者もシンクタンクを設立しようとしたらしいが、その個人的な動機や経緯を深く書いてくれると理解に助かった。
2018年5月21日に日本でレビュー済み
ワシントンDCで仕事をしていた頃、シンクタンクが催すセミナーによく出席した。その頃の経験から言っても、本書は主要なシンクタンクの特徴を活写することに成功している。実にコンパクトに、人脈や歴史を含めた情報がよく網羅されていると思う。
また本書は、決してシンクタンクの成り立ちのみを描いたものではなく、あくまでもシンクタンクという切り口を使って、現代アメリカの政治・経済を説明しようとしている。その試みにまずは拍手。
日本でシンクタンクと言うと三菱総研や野村総研を想像するが、それは次元の違う話。第一、それらの研究成果は野村や三菱の商売には役立っても、中央の政策形成には殆ど影響がない。
日本にもこういう影響力のある独立系シンクタンクが早くできないかなあ。政府はひたすらに競争を煽り立てるけれど、一番競争がないのはその政府、霞ヶ関の政策立案過程だと思うから。
また本書は、決してシンクタンクの成り立ちのみを描いたものではなく、あくまでもシンクタンクという切り口を使って、現代アメリカの政治・経済を説明しようとしている。その試みにまずは拍手。
日本でシンクタンクと言うと三菱総研や野村総研を想像するが、それは次元の違う話。第一、それらの研究成果は野村や三菱の商売には役立っても、中央の政策形成には殆ど影響がない。
日本にもこういう影響力のある独立系シンクタンクが早くできないかなあ。政府はひたすらに競争を煽り立てるけれど、一番競争がないのはその政府、霞ヶ関の政策立案過程だと思うから。