映画の製作としてはメインキャスト四人と最小限の日本人スタッフをハリウッドに行かせて作るという斬新で珍しい形の製作をしたこの映画。現地のアメリカクルースタッフが映画製作を本当に楽しんで作っているという事が伝わってきます。
ワインなんて飲まないんですがこの映画の小日向文世が演じるのは物書きなら誰しもが作家性と娯楽性に悩みその狭間で揺れる売れない作家と生瀬勝久が演じるナンパ好きな楽観主義のように陽気でナンパ好きなお調子者の売れなかった役者。その辺りに共鳴できた。ちょっと情けない男が二人と、美しい女性二人のロードムービーの様になっています。
心の機微もしっかりと描かれていて、見やすく、何より小日向さんと生瀬さんの芸達者な演技と二人のバディとしての緩さが良いです。
私は初日初日舞台挨拶で初めて鑑賞したんですが、鈴木京香さんがDVDになってもワインのように熟成していいものが出来るようにこの映画も完熟したワインの様になればと仰っていましたが、私にとって何度も見てしまう疲れてる時にいいリラックスムービーです。
DVDは英語字幕付きなのでこの映画でも繰り返し英語字幕で観て、英語の勉強にもなるなあと思います。
主要キャスト四人による音声解説も他の映画ではなかなかない豪華なオーディオコメンタリー。
とにかく疲れてしまったらこの映画で、私は20代ですが、最短距離がベストな道とは限らないという事を感じてリラックスするといいと思います。