メディア掲載レビューほか
3枚目のフル・アルバム。シングル「リヴァーブ」のアルバム・ミックス,「羽」を含む,全12曲収録。ヴォーカルの表現力やサウンドの奥行きなど,着実に実力をつけていることがわかる。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
適度なヘヴィネスを湛えながら重苦しくないサウンド。抽象的なようでいて伝わってくる歌詞。そして彼らが愛してきた、さまざまな種類の音楽のエッセンスがそこここに感じられる、グレイプバインのサード・アルバム。そういったことを感じながら聴いていると、日本にロックというものは完全に根づいたのかという疑問が湧いてくる。どこにも媚がなく、成り立ちから楽曲の構成までまごうことないロックである彼らの音楽は、今間違いなく多くの人に支持されている。音楽のフィールドでも、やっといろいろなものが共存できるようなところまで民度が上がってきたのか。そうだったらいいなあ。あえてこれ以上、考えないことにするけど(笑)。さて、楽曲、演奏ともにバンドの充実ぶりを感じさせる新作なのではあるが、すべてがマイナー・コード(的な)曲ばかりなのも個性ということか? この手のバンドに相対的に感じることなので、それはちょっと気になる。 (楡崎明生) --- 2000年04月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)