本当に何を言いたいのか良くわからない本。
もともと全ての外国資本の、あらゆる業種の会社を「外資」とくくるのにまず問題があると思う。
それでもまだ最初の日本における「外資系」の実態だけを書いておけばよかったのに、それと日本社会論を無理に組み合わせようとしたところでもうアウト。
特に第三章の日本社会論のところなどはお粗末きわまりない。
特に大した考察もなく、さまざまな資料、実証に基づいているわけではなく、ただ外国人の友人数人の意見を載せただけで、さらにそれにおそらく三人の著者の中の誰かが(または全員が)持っている一般論・ステレオタイプですらない偏見に満ち溢れた意見を書いているだけである。
この第三章の最後の部分で「ジャパンクール」に関して触れているところは本当にひどい。
「日本が小ばかにされているだけかもしれない」、「途上国の木彫りの彫り物が日本人観光客によろ子ばれているのと同じかもしれない」、「クールという言葉には、カッコいい、という意味だけでなく冷徹だ、人間味が無いという意味も含まれているので、そういわれているのかもしれない」と全部末尾が「かもしれない」で終わっている。なんてお粗末な文章だ。。。
また共著であるせいか、ところどころに論理の不整合性が見られて読んでいて本当に何を言いたいのかわからない。
こんな本が952円もするだなんて、、、
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それでも外資系で働きますか (Yosensha Paperbacks 1) 単行本 – 2005/9/1
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2005/9/1
- ISBN-104896919505
- ISBN-13978-4896919509
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登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2005/9/1)
- 発売日 : 2005/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 205ページ
- ISBN-10 : 4896919505
- ISBN-13 : 978-4896919509
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,937,652位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 82,827位投資・金融・会社経営 (本)
- - 160,761位ビジネス・経済 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年11月16日に日本でレビュー済み
本書のテーマの狙いは良かったかもしれないが、何せ全体に脈絡がなく筋が通っていないような感があり、バラバラの原稿やアンケートを取り纏めた程度の感あり。著者が3人だがどのパートを誰がどう担当したのか不明だ。結局は津田氏が単独で執筆した方が良かったのではないか。またYosensha Paperbacksということだが、この内容と頁数で、このわら半紙のような紙質で、この価格、どうも不均衡だ。 「いじめ」「いばり」「いじけ」が日本人の病理と言い、それが顕著に表れるのが外資系企業だと言う。著者3人も3つの「い」に外資系で直面したと言う。また欧米では極端なほどに委縮しいじけてしまう日本人と言ってくれる。どうも「まえがき」から怪しい導入の仕方だ。基本的に外資系企業を自虐的にこき下ろしながら、第4章では外資系のプラス面を持ち上げるから訳が分からなくなる。そもそもが私には数多くの、国籍も違う外資の、業種も様々な、支社か現地法人かの法人形態も様々で、という全てを一括り「外資系企業」として本書のテーマに据えるのが無理だと感じる。先ずは津田氏のfieldである邦銀、米銀(例えば旧Chemical)、仏銀(例えばSociete Generale)、その他投資銀行、ハゲタカファンド等の金融機関に絞るべきだ。法人形態により、限りなく本邦企業に近い外資系、日本人は完全にlocal職員として採用している外資系、本国本社へのキャリアパスがある外資系と、自ずと違うと思う。また外資系と日本企業の違いに人事考課を挙げるが、直属上司1人によって全てが決まるのが外資系と言う。それならば紅毛碧眼の直属上司も人間なら性格もそれぞれ違うはずだ。これら全てを十把一絡げで論じられるか。外資系が嫌う日本人として、(1)具体的アクションのない人、(2)付加価値を生み出さない人、(3)自分の意見を持たない人、(4)謙遜過ぎて自信がなさそうな人、(5)直属上司に忠誠心がない人とある。しかしこれは日本企業内でも全く同じで、評価されないはずだ。日本企業のセクハラ文化を著者は攻めるが、外資系はもっとあるだろう。総合的に判断して、本書は「生き残る為の処方箋を提供する実践的指南書」としているが、どうだろうか。少なくとも外資系企業渡り鳥にならないように、新卒者は慎重な会社選びと指南書選びを願ってやまない。
2005年9月7日に日本でレビュー済み
外資で働く日本人といえば、日系企業に居場所がない変人や、外国語「だけ」できて仕事はできない帰国子女の巣窟とうイメージが強かった。ところが、バブル崩壊で破綻した旧山一・長銀等、日系でもトップクラスのビジネスマンの緊急受入先となったあたりから、外資で働く日本人に対するイメージが変わってきたように思う。
「古臭い日本企業」にはない実力主義・男女平等・高い給与水準といったイメージが注目され、大学生の就職活動でも外資人気が高まってきた。華やかなイメージが持ち上がる一方で、国内法が通用し難い外国で経営意思決定がなされ、日本国内では上場しないどころかHPすら持たず「儲かってるらしいが、何をやっているのか良くわからない」外資の胡散臭いイメージも根強い。本書は、そんな「外資系」にスポットを当て職場の実態を伝える。本書から言えるのは「外資も日系も資本は違えど同じ人間が運営する以上、類似点は多々ある」ということだ。セクハラや派閥争いは外資系にも厳として存在する。
本書で注目したいのは、日本の「外資」の社会的な意味付けを模索していることだ。日系大手も金融業等を中心に人材流動化が進み風通しが良くなり、収益パフォーマンスが外資のそれに近づきつつある。だとしたら早晩、外資の優位性は崩れ「外資」という「だけ」ではビジネスが立ち行かなくようにも見える。ならば外資(で、働くビジネスマン)はどこに行くのだろうか?
本書は(形式だけかもしれないが)正論やフェアネスが重んじられる外資系の風土を経験したビジネスマンが日系企業で活躍することで、日本社会の悪しき点を変革可能ではないかと示唆する(p164)。単なる「当世外資系事情」に収まらず、外資を通した日本社会論として読むことができるのは評価したい。
「古臭い日本企業」にはない実力主義・男女平等・高い給与水準といったイメージが注目され、大学生の就職活動でも外資人気が高まってきた。華やかなイメージが持ち上がる一方で、国内法が通用し難い外国で経営意思決定がなされ、日本国内では上場しないどころかHPすら持たず「儲かってるらしいが、何をやっているのか良くわからない」外資の胡散臭いイメージも根強い。本書は、そんな「外資系」にスポットを当て職場の実態を伝える。本書から言えるのは「外資も日系も資本は違えど同じ人間が運営する以上、類似点は多々ある」ということだ。セクハラや派閥争いは外資系にも厳として存在する。
本書で注目したいのは、日本の「外資」の社会的な意味付けを模索していることだ。日系大手も金融業等を中心に人材流動化が進み風通しが良くなり、収益パフォーマンスが外資のそれに近づきつつある。だとしたら早晩、外資の優位性は崩れ「外資」という「だけ」ではビジネスが立ち行かなくようにも見える。ならば外資(で、働くビジネスマン)はどこに行くのだろうか?
本書は(形式だけかもしれないが)正論やフェアネスが重んじられる外資系の風土を経験したビジネスマンが日系企業で活躍することで、日本社会の悪しき点を変革可能ではないかと示唆する(p164)。単なる「当世外資系事情」に収まらず、外資を通した日本社会論として読むことができるのは評価したい。
2011年1月21日に日本でレビュー済み
タイトルが挑戦的だが、内容は極めて穏当だ。好きも嫌いも超えた外資という職場のあり方を多角的に論じている。成功した外資系企業経営者の自慢本とは一線を画す。外国人や外資系企業との係わり合いが避けられない今の日本で、外資を冷静に見つめた一冊。勧めたい。
2008年7月11日に日本でレビュー済み
まず、こういう本が出ること自体で、日本と外資系の企業文化には、かなりの差があることが伺える。外資系の企業に対する、漠然とした(大概は日本企業と比べれば肯定的な)神話が、現実とは離れた物であることを伝えるのが目的。その点は評価できるが、しかし、結局の所、著者たちが体験した、もしくは見聞きした「ゴシップ」的でネガティブで、どろどろした人間関係など、目を背けたい部分の例を、羅列しただけ。本の後半になると、(人選の基準がよくわからない)数人の外国人への紙上インタビューや、外資系で働く人間へのQAなど、脈略もなく出てくる。
人が集まり、組織を作れば、人それぞれの思いが交錯し、政治的なものが生まれることぐらい、だれでもわかりそうなことである。外資系の会社に、幼稚なファンタジーを抱いている人間なら、得る物があるのかもしれないが、自分にとっては、残念ながら、為になる読書では全く無かった。
人が集まり、組織を作れば、人それぞれの思いが交錯し、政治的なものが生まれることぐらい、だれでもわかりそうなことである。外資系の会社に、幼稚なファンタジーを抱いている人間なら、得る物があるのかもしれないが、自分にとっては、残念ながら、為になる読書では全く無かった。
2007年9月8日に日本でレビュー済み
いろいろな幻想を抱きがちな外資系の会社の実際を著者達の経験からくる批判を交えて、著された本
著者ら3人の意見・考えをもとに構成されているので、ステレオタイプな部分もあるだろうし、それが全てではないだろうが、そのような部分も確かに存在していて、外資が素晴らしいことだらけという幻想を抱いている人は読む価値があると思う。
本当の実態なのかもしれないが、愚痴のように聞こえる部分もしばしば。
文章はしっかり整理されていて、わかりやすい。
内容は、外資系における人間関係など日本企業とは異なる注意点や、日本人が抱きがちな外資系の幻想の実態などについて述べられていた。
著者ら3人の意見・考えをもとに構成されているので、ステレオタイプな部分もあるだろうし、それが全てではないだろうが、そのような部分も確かに存在していて、外資が素晴らしいことだらけという幻想を抱いている人は読む価値があると思う。
本当の実態なのかもしれないが、愚痴のように聞こえる部分もしばしば。
文章はしっかり整理されていて、わかりやすい。
内容は、外資系における人間関係など日本企業とは異なる注意点や、日本人が抱きがちな外資系の幻想の実態などについて述べられていた。
2010年5月12日に日本でレビュー済み
外資系企業の実態(裏の部分を含めて)がよく解る。想像するのと聞くのでは大違い、更にはタテマエだけでなく本音を聞くことの重要性を感じた。就職活動、転職活動に必携の本ではないだろうか。
2006年1月27日に日本でレビュー済み
私は日本企業と外資系企業での経験が半々という経歴ですが、著者たちとは異なる業界と職種であるせいか、どうもピンとくるものがありませんでした。というのは私が外資系で働いていて苦労と感じた部分に著者はまったく触れておらず、逆に著者が外資系の不合理な点としてあげているものは日本企業でもごく普通にある現象だからです。
どこの国のどこの会社でも、自分とはウマが合わない人、意地悪な人、問題のある人というのは一定の比率でいます。この本ではそういう普遍的な事柄と、著者が経験した特定のケースを外資系特有のこととして取り上げているような印象を受けました。
著者が並べ上げた問題点も、組織心理学や人間関係を改善する方法を学べば回避できるものが多いと思います。問題を解決する手段や著者の反省などにまで触れられていれば、もっとおもしろい本ができたのではないでしょうか。
どこの国のどこの会社でも、自分とはウマが合わない人、意地悪な人、問題のある人というのは一定の比率でいます。この本ではそういう普遍的な事柄と、著者が経験した特定のケースを外資系特有のこととして取り上げているような印象を受けました。
著者が並べ上げた問題点も、組織心理学や人間関係を改善する方法を学べば回避できるものが多いと思います。問題を解決する手段や著者の反省などにまで触れられていれば、もっとおもしろい本ができたのではないでしょうか。