こんなに開放的な音をソウルフラワーユニオンは鳴らせるようになったのか、と思った。
ジャケットの空のように透明なくせに、軽くない。重いくせに重さを感じさせない感じ。
くったくがないグルーブだ。楽天的じゃないけど肩の力は抜けている。
ソウルフラワーはずっと自由について唄ってきたと思うのだけど、音はくったくがあって聴く者を選ぶところがあったと思う。
この作品で、とうとう音が自由になった気がする。軛から放たれて自由に唄ってるように聴こえる。
音楽を道具のようにねじ伏せて引き摺り廻すダイナミズムが以前のSFUだったと思う。
この作品はそうではなく、音楽とSFUが一体になって踊っているかのように聴こえる。
花のように、さり気なく押しつけがないのに、存在感がある。
これは誰が聴いても気持いいんじゃないかな。褒め過ぎかな。気のせいか?
正直、もう先はないのかなと思った頃もあったけど、そんな気持はこの作品が払拭した。
このモードでしばらく続けて創っていって欲しいと思う。