広くは価値自由と信じられている学問もまた価値からは逃れられない。「翻訳はその性質自体において不完全であると考えられる傾向にある。この太古よりの非難、つまり原作でない、そして原作に及ばないという非難は、翻訳の魂の傷、そしてあらゆる罪悪感の源となってきた(69㌻)」。
イタリアの格言「翻訳者は歪曲者」に表徴されるような規範性に縛られる歴史を持つ翻訳を対象とした翻訳論は二十世紀後期に大きく進展した学問分野である。
本書は翻訳の歴史や理論、通訳、自己翻訳、国際化などから構成される。鍵語は、起点/目標言語、形式等価/動的等価(ナイダ)、記号表現/内容の変型=移調/転調、自己翻訳、ハイパーテクスト性など。
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翻訳—その歴史・理論・展望 (文庫クセジュ 930) 単行本 – 2008/11/13
ミカエル・ウスティノフ
(著),
服部 雄一郎
(翻訳)
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豊富な具体例によって、そのメカニズムを明快に論じた翻訳論の入門書。言語間の言い換えという位置づけから、マルチメディア化に伴い異なった記号体系間の翻訳という形までを解説。
- ISBN-104560509301
- ISBN-13978-4560509302
- 出版社白水社
- 発売日2008/11/13
- 言語日本語
- 本の長さ156ページ
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対象商品: 翻訳—その歴史・理論・展望 (文庫クセジュ 930)
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商品の説明
出版社からのコメント
翻訳は、古くから逐語訳と自由訳の二項対立の中で語られてきた。近代は逐語訳でも自由訳でもない第三の翻訳に関する議論が広がる。本書はその歴史を辿り、近現代の翻訳理論をテーマ別に紹介する。更に「起点言語→目標言語」という基本的図式から生まれた派生的理論を解説する。現代の翻訳は、情報の多言語化、マルチメディア化に伴い多様化し、もはや言語の次元のみに限定されない。記号体系間の翻訳という時代を見据えた展望が語られる。豊富な具体例によってそのメカニズムを明快に論じた翻訳論の入門書。
レビュー
《メカニズムを明快に論じた翻訳論の入門書》
翻訳は、古くから逐語訳と自由訳の二項対立の中で語られてきた。近代は逐語訳でも自由訳でもない第三の翻訳に関する議論が広がる。本書はその歴史を辿り、近現代の翻訳理論をテーマ別に紹介する。更に「起点言語→目標言語」という基本的図式から生まれた派生的理論を解説する。現代の翻訳は、情報の多言語化、マルチメディア化に伴い多様化し、もはや言語の次元のみに限定されない。記号体系間の翻訳という時代を見据えた展望が語られる。豊富な具体例によってそのメカニズムを明快に論じた翻訳論の入門書。 --出版社からのコメント
翻訳は、古くから逐語訳と自由訳の二項対立の中で語られてきた。近代は逐語訳でも自由訳でもない第三の翻訳に関する議論が広がる。本書はその歴史を辿り、近現代の翻訳理論をテーマ別に紹介する。更に「起点言語→目標言語」という基本的図式から生まれた派生的理論を解説する。現代の翻訳は、情報の多言語化、マルチメディア化に伴い多様化し、もはや言語の次元のみに限定されない。記号体系間の翻訳という時代を見据えた展望が語られる。豊富な具体例によってそのメカニズムを明快に論じた翻訳論の入門書。 --出版社からのコメント
著者について
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1976年生まれ。高知県在住。
元・葉山町役場(神奈川)ごみ担当職員。ごみ問題に開眼し、カリフォルニア大学バークレー校公共政策大学院に子連れ留学。廃棄物NGOの仕事での南インド滞在などを経て、高知県の山のふもとに移住。家族5人、"なるべくサステイナブルな暮らし"を志す。
環境関連を中心とする書籍の翻訳のほか、暮らしについて各種媒体で発信。
ブログ:「サステイナブルに暮らしたい」(sustainably.jp)
instagram @sustainably.jp
twitter @sustainably_jp
facebook @yuichiro.hattori.31
photo: 宇城 義ニ
カスタマーレビュー
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5つのうち4.5つ
4グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界の翻訳著書がキュッとまとまっている。
歴史上最も翻訳されている書籍は、最も発行部数の多い書籍にでもある、聖書。
翻訳にと求められる要素は、数百年単位で変わっている。忠実な翻訳を求められた時代を経て、芸術が盛んにな豊かな時代には独自性/声明性が翻訳情報の価値の評価軸に。そして現代は逐次性を持つ正確さが重視される時代。
メディアとの関係で語られる書籍は目にしてきたが、翻訳そのものの歴史・概念がまとめられている本書は、僕にとってかなりな名書。
歴史上最も翻訳されている書籍は、最も発行部数の多い書籍にでもある、聖書。
翻訳にと求められる要素は、数百年単位で変わっている。忠実な翻訳を求められた時代を経て、芸術が盛んにな豊かな時代には独自性/声明性が翻訳情報の価値の評価軸に。そして現代は逐次性を持つ正確さが重視される時代。
メディアとの関係で語られる書籍は目にしてきたが、翻訳そのものの歴史・概念がまとめられている本書は、僕にとってかなりな名書。
2010年3月22日に日本でレビュー済み
翻訳に関する理論的な題材が並んでいる。
翻訳は、そもそも機械には手に負えないという言い切りは疑問だった。
すでに、日本において、ネットでの機械翻訳はものすごい量で実行されている。
翻訳のための技術的な題材は見えたが、料理が見えない。
多くの題材を与えてくれたので、別の料理をつくるか、別の建物を建てたい。
翻訳は、社会的な営みで、意思疎通の道具であるということの具現化として。
翻訳は、そもそも機械には手に負えないという言い切りは疑問だった。
すでに、日本において、ネットでの機械翻訳はものすごい量で実行されている。
翻訳のための技術的な題材は見えたが、料理が見えない。
多くの題材を与えてくれたので、別の料理をつくるか、別の建物を建てたい。
翻訳は、社会的な営みで、意思疎通の道具であるということの具現化として。
2015年11月29日に日本でレビュー済み
私たちは「翻訳」という行為について、どれほどのことを知っているのでしょうか。
巷に翻訳のための手引き書は多くあり、他の翻訳を評する批評家も多くいます。しかし、そのほとんどが自己の実践、体験、考えに拠っており、その限りにおいて有益ではあったとしても、「翻訳」そのものが持つ多様性とその広い地平を視野に収めた議論に出会うことは稀です。本書は、翻訳についての一般理論の書とでも言うべきもので、翻訳の技術や作法を扱ったものではありません。
ですから、翻訳に携わろうとする者にとっては、実際の翻訳に向かう前に「翻訳」そのものについて概観し、翻訳者としての自分の立ち位置を把握するための助けとなるでしょう。
「起点言語」に重点を置く逐語訳と「作者が直接フランス語(目標言語)で書いていたらそう表現したであろう形」(アンドレ・ジッド)を目指す翻訳との間には無数の可能性がよこたわっています。また、それが肯定的・確信的に用いられるにしても、批判的に用いられるにしても、二つの命題、「翻訳は歪曲である」と「翻訳は一つのエクリチュールである」との間にある差異も同様の多様性を示しています。翻訳者は──自覚的であるにしろ、無自覚的であるにしろ──この可能性の中から当面のテキストと翻訳目的にふさわしい選択肢を選ぶことになるのです。
また、本書では、七十人訳からヒエロニムス、ルターを経てナイダまで、聖書翻訳の歴史と理論について多くの紙幅が割かれています。
巷に翻訳のための手引き書は多くあり、他の翻訳を評する批評家も多くいます。しかし、そのほとんどが自己の実践、体験、考えに拠っており、その限りにおいて有益ではあったとしても、「翻訳」そのものが持つ多様性とその広い地平を視野に収めた議論に出会うことは稀です。本書は、翻訳についての一般理論の書とでも言うべきもので、翻訳の技術や作法を扱ったものではありません。
ですから、翻訳に携わろうとする者にとっては、実際の翻訳に向かう前に「翻訳」そのものについて概観し、翻訳者としての自分の立ち位置を把握するための助けとなるでしょう。
「起点言語」に重点を置く逐語訳と「作者が直接フランス語(目標言語)で書いていたらそう表現したであろう形」(アンドレ・ジッド)を目指す翻訳との間には無数の可能性がよこたわっています。また、それが肯定的・確信的に用いられるにしても、批判的に用いられるにしても、二つの命題、「翻訳は歪曲である」と「翻訳は一つのエクリチュールである」との間にある差異も同様の多様性を示しています。翻訳者は──自覚的であるにしろ、無自覚的であるにしろ──この可能性の中から当面のテキストと翻訳目的にふさわしい選択肢を選ぶことになるのです。
また、本書では、七十人訳からヒエロニムス、ルターを経てナイダまで、聖書翻訳の歴史と理論について多くの紙幅が割かれています。