当時のLPレコードのフレーズから抜粋「フィーリング・エイジに贈るバリー・マニロウの
ニューディスク、ニューヨークが生んだ最高のエンターテイナー、バリーの新しい魅力が
ここに爆発!!」
当時のアルバムタイトルは「フィーリング」で、少し仰々しいキャッチフレーズながらも、
実際にこのアルバム後の彼の活躍ぶりは言うまでもなく、まさに一気に爆発していく
ことになった。
ブルックリン出身のマニロウだが、今のアダルトボーカリストという面とは少し違い、
この頃は若者達を対象にした青春や愛や孤独感を漂わせた曲が多い。
デビット・ポメランツ作のTryin' to Get The Feelingや、ブルース・ジョンストン作の
大ヒット曲I Write The Songsの壮大なバラード曲、それ以外の自作の曲も相変らず
バラエティに富んで、自身のピアノ弾き語りそしてアレンジも本当に楽しんで作られた
アルバムだというのが伝わってくる。
1曲目のNew York City Rhythmのラテンロックのリズム、4曲目Bandstand Boogieの
マンハッタン・トランスファーばりのコーラスナンバー、6曲目のShe's a Starのロックと
オーケストラの融合でのドラマティックな曲、8曲目のAs Sure As I'm Standin' Hereは
一転してスローな哀愁感あふれるラブバラードなのだが、ピアノやコンガをさりげなく
使ったアレンジとボーカルの素晴らしさが心に染み入るような隠れた名曲。
さらにアルバム(オリジナル)ラストを飾る自身の事を歌ったようなBeautiful Musicも
またレディ・フラッシュとのソウルフルなボーカルで盛り上げる。
一言では言い表せないが、とにかく全体的にも素晴らしい、曲の一つ一つどれを
とっても聴き応えがあり、マニロウのアルバムとしてはもちろんのこと、アメリカン
ポップスのコレクションとしても絶対にはずせない1枚だ。
ましてこのバリュープライス、廃盤になる前に絶対買っておいた方がいいと強く
お勧めする。