高１年の出会いから想い合っていた、ハンサム生徒会長と美人副会長。
高３の春、魔が差した夏樹の軽挙盲動と、嫉妬に目が眩んだ利明の暴挙により、「暴君×服従美人」って図式に。
若いから、不器用だから、引っ込みがつかなくなり……夏樹を苛めまくってしまう利明。
強情で、利明に対しては負けず嫌いだから、いまさら本心を告げられず、懊悩しつつ仕打ちに耐える夏樹。
夏樹贔屓で読んでると、利明の横暴っぷりが相当ツラく、初読時には、かなりげんなりしたものだった。
けど……
時をおいて再読してみると、「それもこれも、この二人には必要だったんだ」と納得。
利明の勘違いと嫉妬で押し切らなかったら、不器用で強情な二人は「ともに黙ったまま」卒業してしまいかねない。。
（※ 以下、ネタバレを含む記載となります）
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本編（高校生編）の終盤、気持ち確かめ合って、ようやくキスにたどり着く。
始める順番が間違っていた、純愛で熱愛な二人。
それが……
後日談「七月七日」では、４年近く付き合って「ありがち」なカタチで一旦分かれ、
25歳、スーツ姿でバッタリ。
利明は輪をかけてイイ男になってるし、夏樹も美形度が増してるし、
離れてた時間で「どれだけ相手に惚れていたか」を思い知らされてもいて、
他の誰かではダメな運命の二人の、それはもう必然の再会。
蓮川さんの挿絵、リーマン編「七月七日」の方が合っているし、格段に美麗。
（2000年頃の単行本刊行時そのまま、のようなんだけど…）
掉尾を飾る１枚は、七月七日の口づけ（直前、見つめ合う二人）で……
文句のつけようのない美形カプの「幸せ」が溢れている。
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