この手の本は,投機筋の視点で書かれたものがほとんどである。
これは,実需筋の視点で書かれた稀有な書である。
山崎氏は,米屋である。米を売買し,利を得る。
現物の米を売買するだけでなく,当時存在した,米の先物市場での売買も行う。
米の現物と先物。そして,その絡み合いの中から,どのように利を得てゆくか。
これは,学校のお勉強的な知識,理論の書ではない。
実需と投機。現物市場と先物市場。生産と消費。さらには輸送と貯蔵。戦争,震災,恐慌。
山崎種二氏が,実際に経験し,考え,行動した貴重な体験記であり,歴史の書である。

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そろばん (PanRolling Library) 文庫 – 2009/1/23
山崎 種二
(著)
相場の神様“ヤマタネ”の名著がついに、文庫復刊!!
“そろばん”には大小があり、人にはそれぞれ身に合った“そろばん”がある――
小僧時代から、栄華を極めた晩年に至るまで、己のそろばんとともに生きたヤマタネ。そして、彼のもうひとつの大切なもの、“ものさし”。他者と同じ必要はない。おのれの経験と相場観を信じ抜く。本書は、随所にヤマタネ自身の生きた言葉が溢れた自分史の集大成である。
「もうけた金には損がついて回る。貯めた金には信用がつく。」
「相場に外れた時は早く降りるのがコツである。「離」である。」
「成功のタネは必ず苦しい時に芽生え、失敗するのは有頂天になっている時に原因が生じている。」
「採算を無視して売られれば、いつかは必ず見直される――これが相場の鉄則だ。」
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社パンローリング
- 発売日2009/1/23
- ISBN-104775930664
- ISBN-13978-4775930663
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商品の説明
著者について
1893年、群馬県生まれ。
小僧として入店した回米問屋時代より、相場を始める。後に、1923年に山崎種二商店を設立し独立。売りを強みとしていくつもの相場を制したことから、「売りの山種」と称されるようになる。その後、1944年に山崎証券を創設、東京穀物商品取引所の初代理事長を務め、さらに1966年山種美術館を設立。1983年逝去。
小僧として入店した回米問屋時代より、相場を始める。後に、1923年に山崎種二商店を設立し独立。売りを強みとしていくつもの相場を制したことから、「売りの山種」と称されるようになる。その後、1944年に山崎証券を創設、東京穀物商品取引所の初代理事長を務め、さらに1966年山種美術館を設立。1983年逝去。
登録情報
- 出版社 : パンローリング (2009/1/23)
- 発売日 : 2009/1/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4775930664
- ISBN-13 : 978-4775930663
- Amazon 売れ筋ランキング: - 122,370位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2位パンローリングライブラリー
- - 232位ビジネス人物伝 (本)
- - 6,846位投資・金融・会社経営 (本)
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トップレビュー
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2018年7月4日に日本でレビュー済み
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2014年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔、主人公の会社に勤めていたことがあり購入してみました。当時会社で渡され、読んだのですがあまりよくわからなかったのですが、30数年が経ち読んでみると、なかなか含蓄のある話が多く、ただのケチではなく根拠のある節約、無駄にしないというコンセプトが随所にありしっかり理解できました。成功と失敗の積み重ねで生きてこられた主人公に人柄が偲ばれました。
2012年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白いです。何度も読みました。
『売りの山種』・『相場の神様』など言われていますので、
投機によって一財産を築いた方だと思われがちですが、
実際は米・証券取引等の仲介業が本業でありかなり堅実な人物です。
本人も『倹約』をモットーにし、『信頼』を商売の基としています。
投資だけではなく商売の方法・お金の遣い方など様々な事が、
本書から学び取る事が出来ます。
読み物としても、東京大空襲時の機転の利いたエピソード、
仕手戦の話などがあり非常に面白いです。
『売りの山種』・『相場の神様』など言われていますので、
投機によって一財産を築いた方だと思われがちですが、
実際は米・証券取引等の仲介業が本業でありかなり堅実な人物です。
本人も『倹約』をモットーにし、『信頼』を商売の基としています。
投資だけではなく商売の方法・お金の遣い方など様々な事が、
本書から学び取る事が出来ます。
読み物としても、東京大空襲時の機転の利いたエピソード、
仕手戦の話などがあり非常に面白いです。
2012年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よくある成功者の簡略された一代記で是川銀蔵氏の一代記と同じです
「へえー、ふーん」で終わりです。大した収穫は何もありません
敢えて言うならば「日々、銀行預金をして信用を積め」ぐらいですか
人前ではケチケチを推奨する人生でありながら、超有名画家数人と親交が在る
と言う事は、プライベートでは贅沢三昧をされていたのではないでしょうか
この本で、投資のコツや技術を学ぼうとするのは期待外れに終わります
そんなことは何一つ書いていません、「百戦百勝」とほぼ同じ内容です。
万人に一人の成功者の人生の簡略記という表現が正しいのではないでしょうか
昔と今では、投資環境や経済規模、投資技術、ツール、市場参加者の数に雲泥の差が
あるので、参考にならないのは当然であります。
一つだけ感心したのは「米相場において、買いは庶民を苦しめるが、売りは世の中の為
になるという信念」というのは立派であると思いました。
「へえー、ふーん」で終わりです。大した収穫は何もありません
敢えて言うならば「日々、銀行預金をして信用を積め」ぐらいですか
人前ではケチケチを推奨する人生でありながら、超有名画家数人と親交が在る
と言う事は、プライベートでは贅沢三昧をされていたのではないでしょうか
この本で、投資のコツや技術を学ぼうとするのは期待外れに終わります
そんなことは何一つ書いていません、「百戦百勝」とほぼ同じ内容です。
万人に一人の成功者の人生の簡略記という表現が正しいのではないでしょうか
昔と今では、投資環境や経済規模、投資技術、ツール、市場参加者の数に雲泥の差が
あるので、参考にならないのは当然であります。
一つだけ感心したのは「米相場において、買いは庶民を苦しめるが、売りは世の中の為
になるという信念」というのは立派であると思いました。
2014年12月23日に日本でレビュー済み
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そろばんの意味はとは知恵を出し尽くすほどのの緻密な計算と、相場師として商売人として何度も死にかけて、体得した信念にあり。彼ほどの大相場師が何度も「にがい、苦しい」体験をしているのを読むと、相場とは本当に甘くないことをあらためて感じた。
2014年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在の株と同じ状況が過去の時代にもあり、対処の仕方が書かれていて、とても勉強になりました。
2009年2月8日に日本でレビュー済み
今や伝説となった相場師・山崎種二の自伝。
中身で面白いのはサヤに関する記述か。思惑で張ることは
あるとはいえ、現物に対するサヤを抜くというのが中心という
堅実な商売が根底にあり、それが彼の商売の礎となっていたようだ。
日経の私の履歴書が大元の原稿であるため、あまり生々しいドロドロとした
人間模様などはないが、ヤマタネの生い立ちから、その成長過程を本人の
筆致で学ぶことのできる貴重な1冊。
復刊されてよかった。
中身で面白いのはサヤに関する記述か。思惑で張ることは
あるとはいえ、現物に対するサヤを抜くというのが中心という
堅実な商売が根底にあり、それが彼の商売の礎となっていたようだ。
日経の私の履歴書が大元の原稿であるため、あまり生々しいドロドロとした
人間模様などはないが、ヤマタネの生い立ちから、その成長過程を本人の
筆致で学ぶことのできる貴重な1冊。
復刊されてよかった。
2009年3月20日に日本でレビュー済み
日本経済新聞の「私の履歴書」に連載されたものを単行本化したのが本書の基になっているとのことで、きれいごとに終始した建前の相場論かと思って読み始めました。読了後の感想としては、可能な限り自分の経験を隠さずに話そうとする真摯な姿勢が素晴らしかったです。
是川銀蔵氏の自伝は建前論に終始しておられたので、厳しい評価をつけさせていただきました。しかし、本書では筆者が相場の世界で何回も失敗しながら、なぜ生き残り、成功したのかの秘密の一端が披露されます。例えば、「現物に対するヘッジ」、「サヤ取り」、「人気に対する売り」等々の珠玉の智慧は近年の「貯蓄から証券へ」という、内容のないスローガンに対する強烈なアンチテーゼとも受け取れます。ただし、このあたりの記述を読みこなすには商品相場の知識が必要で、何も知らない読者にはぼんやりとした理解しか残らず、筆者が激動の時代を生き抜いてきたという逞しさの面だけが印象づけられることを懸念します(高等教育を受けることが出来ない境遇であったと嘆いておられますが、書名でもある「そろばん」は筆者の誇りでもあるのでしょう)。
東京海上株の売りについて、1回しか行っていないという表現でしたが、主要株主になるほどの現物を持ちながら株価の下降局面では何回も売りを仕掛けて、最後には保有コストがマイナス(つまりいつ売っても利益が出る)にまでなったという「売りの山種」の神髄についてはぼかしておられました(この点については林輝太郎氏の著作で知りました)。本書が出版された頃の筆者の立場や関係者への配慮を考えるとこれが限界かと思いますが。
本書が対象とする時期と現在の環境は非常に似ています。激動の時期を環境のせいにせず、逞しく乗り越えられてきた先人の知恵と行動を知るにも有益な書籍でした。
是川銀蔵氏の自伝は建前論に終始しておられたので、厳しい評価をつけさせていただきました。しかし、本書では筆者が相場の世界で何回も失敗しながら、なぜ生き残り、成功したのかの秘密の一端が披露されます。例えば、「現物に対するヘッジ」、「サヤ取り」、「人気に対する売り」等々の珠玉の智慧は近年の「貯蓄から証券へ」という、内容のないスローガンに対する強烈なアンチテーゼとも受け取れます。ただし、このあたりの記述を読みこなすには商品相場の知識が必要で、何も知らない読者にはぼんやりとした理解しか残らず、筆者が激動の時代を生き抜いてきたという逞しさの面だけが印象づけられることを懸念します(高等教育を受けることが出来ない境遇であったと嘆いておられますが、書名でもある「そろばん」は筆者の誇りでもあるのでしょう)。
東京海上株の売りについて、1回しか行っていないという表現でしたが、主要株主になるほどの現物を持ちながら株価の下降局面では何回も売りを仕掛けて、最後には保有コストがマイナス(つまりいつ売っても利益が出る)にまでなったという「売りの山種」の神髄についてはぼかしておられました(この点については林輝太郎氏の著作で知りました)。本書が出版された頃の筆者の立場や関係者への配慮を考えるとこれが限界かと思いますが。
本書が対象とする時期と現在の環境は非常に似ています。激動の時期を環境のせいにせず、逞しく乗り越えられてきた先人の知恵と行動を知るにも有益な書籍でした。