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ローマ人の物語 (36) 最後の努力(中) (新潮文庫) 文庫 – 2009/8/28
塩野 七生
(著)
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紀元305年、ディオクレティアヌスが帝位から退き、新たに指名された四人の皇帝による第二次四頭政がはじまる。しかし、その後六人もの皇帝が乱立。その争いは内乱の様相を呈する。激しい政治闘争と三度の内戦ののちに勝ち残ったのは、東の正帝リキニウスと、のちの大帝と呼ばれることになる西のコンスタンティヌス。二人は共同で「ミラノ勅令」を発布し、一神教であるキリスト教を公認した。こうしてローマの良き伝統は跡形もなく崩れ去った。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2009/8/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101181861
- ISBN-13978-4101181868
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2009/8/28)
- 発売日 : 2009/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 160ページ
- ISBN-10 : 4101181861
- ISBN-13 : 978-4101181868
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 196,463位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コンスタンティヌスは世界史上ではキリスト教を公認した皇帝として有名である。お告げに従って印を盾に描いて戦ったら勝利したため、
それ以後キリスト教に帰依し帝国にもこの宗教をより広めたかのようなイメージがある。
しかし本書に描かれるコンスタンティヌスの姿は、不思議な啓示に打たれて回心した男、というイメージとは全く異なるものだった。
ディオクレティアヌスが引退した後の「四頭政」は、「皇帝の実子なのに皇位継承コースから外れた」という人などもいるため、
6人の男性が権力闘争を繰り広げるややこしい状況になり、誰が何だったかよくわからなくなりそうなほどだ。
権力闘争からは一人また一人と脱落していき、その中で頭角をあらわしてきたのがコンスタンティヌスだった。
積極的に素早く行動を起こしながら、かつ、機が熟すまで待つ忍耐も見せる。コンスタンティヌスの活躍ぶりは、久々に生き生きとした描写で描かれるローマ人の姿でもあった。
そして肝心の「キリスト教公認」だが、今後ローマ帝国はキリスト教の方向性でいきましょう、という内容では全くなかった。
どの宗教もそれぞれに認めましょうというまるで現代のリベラルな思想のようで、このような勅令がこの時代に出されたことに驚いた。
「今後ローマはキリスト教を国教とします」という内容でないなら、あまり大きな影響を及ぼしえないのではないかと思ったが、
著者の分析によれば、どの宗教もそれぞれに可とすることによって、これまでは多民族国家のローマをゆるやかにまとめていた旧来の数多の神々への信仰が
一番公式のものという感じであったのが、そうでなくなってしまったことに真の問題があるようだ。
本筋とはあまり関係がないが、本書の中でほかに特に印象に残ったのは凱旋門や他の建造物の彫刻の写真で、コンスタンティヌスの時代の彫刻が中世ヨーロッパ風になっていることだった。
アウグストゥスの時代のものからコンスタンティヌスの時代のものまで彫り物の写真が並んでいるため、その変化がとてもよくわかる。
コンスタンティヌスより何百年も前の時代のほうが、いわば「上手い」彫刻になっていて、そのテクニックの差は歴然。
このシリーズのカバーに採用されているコインの鋳造技術を見ても、ヨーロッパ中世初期の何とも荒い彫りのコインと比較にならない綺麗な出来なのだけれど、
もうコンスタンティヌスの時代にはここまで稚拙な出来の工芸作品を作るようになってしまっていたのだ。
こんなにも違いが出てしまうのか(しかも退化の方向に)、となかなかの衝撃を受ける写真特集であった。
それ以後キリスト教に帰依し帝国にもこの宗教をより広めたかのようなイメージがある。
しかし本書に描かれるコンスタンティヌスの姿は、不思議な啓示に打たれて回心した男、というイメージとは全く異なるものだった。
ディオクレティアヌスが引退した後の「四頭政」は、「皇帝の実子なのに皇位継承コースから外れた」という人などもいるため、
6人の男性が権力闘争を繰り広げるややこしい状況になり、誰が何だったかよくわからなくなりそうなほどだ。
権力闘争からは一人また一人と脱落していき、その中で頭角をあらわしてきたのがコンスタンティヌスだった。
積極的に素早く行動を起こしながら、かつ、機が熟すまで待つ忍耐も見せる。コンスタンティヌスの活躍ぶりは、久々に生き生きとした描写で描かれるローマ人の姿でもあった。
そして肝心の「キリスト教公認」だが、今後ローマ帝国はキリスト教の方向性でいきましょう、という内容では全くなかった。
どの宗教もそれぞれに認めましょうというまるで現代のリベラルな思想のようで、このような勅令がこの時代に出されたことに驚いた。
「今後ローマはキリスト教を国教とします」という内容でないなら、あまり大きな影響を及ぼしえないのではないかと思ったが、
著者の分析によれば、どの宗教もそれぞれに可とすることによって、これまでは多民族国家のローマをゆるやかにまとめていた旧来の数多の神々への信仰が
一番公式のものという感じであったのが、そうでなくなってしまったことに真の問題があるようだ。
本筋とはあまり関係がないが、本書の中でほかに特に印象に残ったのは凱旋門や他の建造物の彫刻の写真で、コンスタンティヌスの時代の彫刻が中世ヨーロッパ風になっていることだった。
アウグストゥスの時代のものからコンスタンティヌスの時代のものまで彫り物の写真が並んでいるため、その変化がとてもよくわかる。
コンスタンティヌスより何百年も前の時代のほうが、いわば「上手い」彫刻になっていて、そのテクニックの差は歴然。
このシリーズのカバーに採用されているコインの鋳造技術を見ても、ヨーロッパ中世初期の何とも荒い彫りのコインと比較にならない綺麗な出来なのだけれど、
もうコンスタンティヌスの時代にはここまで稚拙な出来の工芸作品を作るようになってしまっていたのだ。
こんなにも違いが出てしまうのか(しかも退化の方向に)、となかなかの衝撃を受ける写真特集であった。
2018年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学時代に世界史をとっていて、本当によかった。
ざっくり流れを把握していないと読みにくいと思います。
若い時に読むのではなく、30代で仕事していてリーダーシップのとり方とかを意識するようになってくる頃に読むと、とっても役立つ。
大昔も今も、いっしょやん!おなじ人間やん!(命の価値は違うけど)
この塩野さんのあっけらかんとした口調とローマ愛が絡み合っていて本当に読みやすい。
歴史もので笑ってしまうなんて、この本でしかないです。
かわいい息子たちを描いていらっしゃるような。
塩野さん解説で、NHKで海外版大河ドラマしてほしいなあ。
本当におもしろいです。
BBCのドキュメンタリーにも興味が出てくるようになります。
ざっくり流れを把握していないと読みにくいと思います。
若い時に読むのではなく、30代で仕事していてリーダーシップのとり方とかを意識するようになってくる頃に読むと、とっても役立つ。
大昔も今も、いっしょやん!おなじ人間やん!(命の価値は違うけど)
この塩野さんのあっけらかんとした口調とローマ愛が絡み合っていて本当に読みやすい。
歴史もので笑ってしまうなんて、この本でしかないです。
かわいい息子たちを描いていらっしゃるような。
塩野さん解説で、NHKで海外版大河ドラマしてほしいなあ。
本当におもしろいです。
BBCのドキュメンタリーにも興味が出てくるようになります。
2012年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「国家の誕生から死までをあつかう通史を書いていて痛感することの第一は、人間にとっての幸不幸は、自分に合った時代に生れたか否か、にかかっているということだ。資質も才能も努力する意志も、この一事を前にしては価値が薄れる。だから私も、成功の条件とか失敗の教訓などと銘打った書物を書く気になれないのである。成功も失敗も、そうそう簡単には定義できないという気がして。第二は、いかなる改革も当事者たちの本質に基づかないかぎりは失敗に終わる、ということだった。ディオクレティアヌスもコンスタンティヌスも、衰退する一方のローマ帝国を再起させるための努力はつくしたのである。だがそれは、軍事を偏重しようとキリスト教に頼ろうと、「ローマ的なるもの」ではなかった。とは言っても、この種の転向こそ、国家の老いを示すものではないだろうか。」(「カバー銅貨について」より)
「「歴史を変える」としようが「歴史を創る」としようが、これほどの影響力をもつ戦闘もあるのだ。そして、紀元後三一二年に闘われた「ミルヴィウス橋の戦闘」も、この意味の戦闘の一例であった。この戦闘が、その後一千年間もつづくことになる、中世時代への扉を開くことになるからであり、また、一千年の中世に留まらず、現代にまでつづくキリスト教世界への第一歩を、印すことにもなるからであった。ところが、これほども重要な戦闘でありながら、「ミルヴィウス橋の戦闘」は、戦史にとりあげられる栄誉に浴していない。その理由の第一は、戦史の専門家たちの分野では、戦闘を、ここまで述べたような視点でとらえる人が絶対的に少数派であること。第二は、月並みであろうと、キラ星の如くという表現を使いたくなるような名将が、一人も登場しないことである。コンスタンティヌスもマクセンティウスも歴史に名を遺した人物だが、戦略戦術の巧者としてではなかった。理由の第三は、「ミルヴィウス橋の戦闘」が、戦史の専門家たちの関心を呼びそうな、卓越した戦略と戦術を駆使して展開された、あざやかで見事な戦闘ではなかったからである。」(71〜72頁)
「歴史を愉しむからには、どうしても覚えておかねばならない「年」がある。紀元三一三年は、そういう「年」の一つだ。ただしそれは、今や名実ともに帝国西方の正帝になったコンスタンティヌスと、東方の正帝の地位にあるリキニウスが、ミラノで会談したからではない。(中略)歴史上重要な「年」とされるのは、キリスト教がローマ帝国の皇帝によって公認された年であるからだ。しかし、皇帝が認めたということならば、この紀元三一三年が初めてではなかったのである。二年前の三一一年に、帝国東方の正帝の地位にあったガレリウスがすでに公認している。にもかかわらず、ローマ皇帝によるキリスト教公認といえば、三一三年の六月に公表された「ミラノ勅令」によってであるということになっている。(中略)ローマ帝国に住む人のすべてに完全な信教の自由を認め、そのことを公にした勅令であったのだ。しかし、それでもなお「ミラノ勅令」が、歴史を画する重大な史実とされる理由は充分にある。それは、ローマ人が一千年以上にもわたって持ちつづけてきた宗教に対する伝統的な概念を、紀元三一三年のこの勅令は断ち切ったからである。(中断)「勅令」には、個人の信教の自由は完全に認められているが、国家である「共同体」の宗教についてはまったくふれられていない。ガレリウス帝の勅令にはあった、キリスト教徒の信教の自由は認めるが、「ただしそれは、帝国の法に反しない限りにおいて」という一行はない。だからこそ「ミラノ勅令」では、「何の条件もつけられずに完璧に認められる」となったのである。」(117〜134頁)
「「歴史を変える」としようが「歴史を創る」としようが、これほどの影響力をもつ戦闘もあるのだ。そして、紀元後三一二年に闘われた「ミルヴィウス橋の戦闘」も、この意味の戦闘の一例であった。この戦闘が、その後一千年間もつづくことになる、中世時代への扉を開くことになるからであり、また、一千年の中世に留まらず、現代にまでつづくキリスト教世界への第一歩を、印すことにもなるからであった。ところが、これほども重要な戦闘でありながら、「ミルヴィウス橋の戦闘」は、戦史にとりあげられる栄誉に浴していない。その理由の第一は、戦史の専門家たちの分野では、戦闘を、ここまで述べたような視点でとらえる人が絶対的に少数派であること。第二は、月並みであろうと、キラ星の如くという表現を使いたくなるような名将が、一人も登場しないことである。コンスタンティヌスもマクセンティウスも歴史に名を遺した人物だが、戦略戦術の巧者としてではなかった。理由の第三は、「ミルヴィウス橋の戦闘」が、戦史の専門家たちの関心を呼びそうな、卓越した戦略と戦術を駆使して展開された、あざやかで見事な戦闘ではなかったからである。」(71〜72頁)
「歴史を愉しむからには、どうしても覚えておかねばならない「年」がある。紀元三一三年は、そういう「年」の一つだ。ただしそれは、今や名実ともに帝国西方の正帝になったコンスタンティヌスと、東方の正帝の地位にあるリキニウスが、ミラノで会談したからではない。(中略)歴史上重要な「年」とされるのは、キリスト教がローマ帝国の皇帝によって公認された年であるからだ。しかし、皇帝が認めたということならば、この紀元三一三年が初めてではなかったのである。二年前の三一一年に、帝国東方の正帝の地位にあったガレリウスがすでに公認している。にもかかわらず、ローマ皇帝によるキリスト教公認といえば、三一三年の六月に公表された「ミラノ勅令」によってであるということになっている。(中略)ローマ帝国に住む人のすべてに完全な信教の自由を認め、そのことを公にした勅令であったのだ。しかし、それでもなお「ミラノ勅令」が、歴史を画する重大な史実とされる理由は充分にある。それは、ローマ人が一千年以上にもわたって持ちつづけてきた宗教に対する伝統的な概念を、紀元三一三年のこの勅令は断ち切ったからである。(中断)「勅令」には、個人の信教の自由は完全に認められているが、国家である「共同体」の宗教についてはまったくふれられていない。ガレリウス帝の勅令にはあった、キリスト教徒の信教の自由は認めるが、「ただしそれは、帝国の法に反しない限りにおいて」という一行はない。だからこそ「ミラノ勅令」では、「何の条件もつけられずに完璧に認められる」となったのである。」(117〜134頁)
2013年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
福島の避難区域の近くですが、速やかに送付して頂きました。ありがとうございます。紙のブックカバーがあると助かります。
2011年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
キリスト教国では聖なる帝王としてあがめられるコンスタンティヌス帝。彼はキリスト教を公認したのだ。多神教であるローマ帝国がここから一神教への道を歩み始める。一神教とは寛大さを持たぬ宗教。ローマ帝国を支えた文化の多様性・寛大性がここから崩れていくのだ。カエサルやアウグスティヌス、トラヤヌス、ハドリアヌス(それ以外にもまともな皇帝はいるが)の努力は水の泡。ローマはますます病んでゆく。
2011年10月9日に日本でレビュー済み
先帝ディオクレティアヌスが引退し、四頭政に名を連ねる正帝、副帝の
地位を巡る抗争が勃発。わずか数年で、四頭政は崩壊し、一時は皇帝が
6人も並び立つ異常事態に。
そして、紀元312年の「ミルヴィウス橋の戦闘」に勝利したコンスタ
ンティヌスが皇帝につきます。
塩野氏はこの戦闘を「中世時代への扉を開く(中略)、現代にまでつづく
キリスト教世界への第一歩を印す」ことになる、「歴史を変えた戦闘
(≠戦争)」と位置づけます。
そして、313年のミラノ勅令。一神教のキリスト教を公認したことで、
一千年に亘って持ち続けてきたローマ人の気質を断ち切ることになります。
本書で印象的なのは、皇帝となったコンスタンティウスを祝うために
建てられた「コンスタンティウスの凱旋門」。
四世紀ともなればローマ帝国の財政力は乏しく、1〜2世紀の彫像を
つぎはぎして作られたもの。その姿は、衰退するローマ帝国を象徴して
いるように思います。
名所旧跡も、歴史を知っていれば当時に思いをはせることで、さらに
楽しめるという好例。
地位を巡る抗争が勃発。わずか数年で、四頭政は崩壊し、一時は皇帝が
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四世紀ともなればローマ帝国の財政力は乏しく、1〜2世紀の彫像を
つぎはぎして作られたもの。その姿は、衰退するローマ帝国を象徴して
いるように思います。
名所旧跡も、歴史を知っていれば当時に思いをはせることで、さらに
楽しめるという好例。
2011年11月6日に日本でレビュー済み
この「最後の努力」は古代から中世へと移行し始める時代について、塩野氏が描くローマの歴史物語である。
この物語での主人公は明確に言えば2人「ディオクレティアヌス」と「コンスタンティヌス」である。
どちらも世界史に名を残しているが、この二人のコントラストが、この物語の最大の魅力ではなかろうか。
国家の今後を考えて精緻に支配構造を築き、後任者に任せて引退してしまうディオクレティアヌス。
しかし、後任者達はディオクレティアヌスのことなど忘れたかのように、その構造を無視して進んでいき、最後はコンスタンティヌスが殆ど正反対の構造を築くことになる。
生きたまま、その結果を見ていたディオクレティアヌスについて、塩野氏はその心情を描かない。
自分の考えた体制が破壊されていくのを見ても、最後は動かなかったディオクレティアヌス自身の姿に語らせたいのかもしれない。
塩野氏は歴史学者ではなく小説家であるので、そういう、機微を感じながら読めるのがこのシリーズの良さと言える。
塩野氏はコンスタンティヌスを中世の初めと置く。中世に影響を大きく及ぼすキリスト教の公会議制度も元は二ケア公会議を召集したコンスタンティヌスの発案なのである。
その影響で、東方正教会は現在でもローマ皇帝が召集した公会議のみが正統だと考えている。
つまり、東方正教会の考えでは、現代において公会議を召集する術はもうないのである。
そんな背景を知っていると、コンスタンティヌスの判断が後のキリスト教中世にどれほどの影響を及ぼしたがかが分かる。
この物語での主人公は明確に言えば2人「ディオクレティアヌス」と「コンスタンティヌス」である。
どちらも世界史に名を残しているが、この二人のコントラストが、この物語の最大の魅力ではなかろうか。
国家の今後を考えて精緻に支配構造を築き、後任者に任せて引退してしまうディオクレティアヌス。
しかし、後任者達はディオクレティアヌスのことなど忘れたかのように、その構造を無視して進んでいき、最後はコンスタンティヌスが殆ど正反対の構造を築くことになる。
生きたまま、その結果を見ていたディオクレティアヌスについて、塩野氏はその心情を描かない。
自分の考えた体制が破壊されていくのを見ても、最後は動かなかったディオクレティアヌス自身の姿に語らせたいのかもしれない。
塩野氏は歴史学者ではなく小説家であるので、そういう、機微を感じながら読めるのがこのシリーズの良さと言える。
塩野氏はコンスタンティヌスを中世の初めと置く。中世に影響を大きく及ぼすキリスト教の公会議制度も元は二ケア公会議を召集したコンスタンティヌスの発案なのである。
その影響で、東方正教会は現在でもローマ皇帝が召集した公会議のみが正統だと考えている。
つまり、東方正教会の考えでは、現代において公会議を召集する術はもうないのである。
そんな背景を知っていると、コンスタンティヌスの判断が後のキリスト教中世にどれほどの影響を及ぼしたがかが分かる。