本書は経済評論家であり、過去に銀行の支店長などを勤めた経験を持つ筆者が、
否定的なイメージでとられることの多い「世襲」について
その機能を肯定的に再評価するものです。
世襲の魅力‐悪い点、メリット‐デメリット
などの関する指摘については
企業家以外の著名人(政治家、過去の偉人)などに照らし合わせてみても
納得のいく点が多く興味深かったです。
また、世襲制度を好意的に捉えつつも
その問題点もキチンと指摘する点や
議員の世襲についても、憲法との問題に配慮し
制度による直接的な規制ではなく、
政党等による自主的な規制を委ねるべきという主張には
バランス感覚が感じ取れ、好感が持てます。
さらに、昨年成立した「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」について
その内容が簡潔にまとまっている点も嬉しい。
経営のプロの観点から、
世襲を真正面から論じ、よりよい世襲のあり方を提示する本書。
現に家族経営に関わっている方だけでなく
家族という単位で何かを伝えていこうと考える方にも
おススメの著作です☆

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
よい世襲、悪い世襲 (朝日新書 165) 新書 – 2009/3/13
荒 和雄
(著)
「悪い世襲」の筆頭は首相や国会議員だ。かたや「よい世襲」は全国の中小企業・老舗にあり、世襲によって伝統の技術や顧客との信頼関係を継承してきた。世襲による政治の疲弊を批判し、不況や後継者難、M&Aで揺らぐ地場産業の進むべき道を探る。
- 本の長さ197ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2009/3/13
- ISBN-104022732652
- ISBN-13978-4022732651
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2009/3/13)
- 発売日 : 2009/3/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 197ページ
- ISBN-10 : 4022732652
- ISBN-13 : 978-4022732651
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,469,844位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,547位朝日新書
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
2グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2009年4月12日に日本でレビュー済み
2016年5月19日に日本でレビュー済み
マイクロソフトやアップルの創業者は世襲をしていない。日本人には摩訶不思議だろうが、米国人からみれば日本人がおかしなことをやっているにすぎない。
本書は世襲の問題を考えるうえで基本的な材料を提供してくれる。元銀行員らしい、バランスのとれた論点整理がなされている。
多くの人は世襲について政治には厳しく、経営には好意的だが、著者の立場も基本的に同じである。
私はこうした通説とは異なる立場だが、この問題を考えるうえで刺激となる材料を本書は与えてくれた。
本書は世襲の問題を考えるうえで基本的な材料を提供してくれる。元銀行員らしい、バランスのとれた論点整理がなされている。
多くの人は世襲について政治には厳しく、経営には好意的だが、著者の立場も基本的に同じである。
私はこうした通説とは異なる立場だが、この問題を考えるうえで刺激となる材料を本書は与えてくれた。