最終巻である。
羽生の執念が文と画によって、強く迫ってくる。
それは、次元は異なれど、何かを成し遂げようともがき苦しむ我々へのメッセージとも言える。
羽生の表情・目力をここまで表現できた谷口ジロー氏の描写力に脱帽である。
そして、羽生の中に住んでいた鬼が深町に取りつきエヴェレストへ誘う話の展開、マロニーの真実、よく出来た作品だ。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
神々の山嶺 5 (愛蔵版コミックス) コミック – 2003/5/20
エヴェレスト南西壁冬期無酸素単独登頂。困難かつ無謀とも言える羽生丈二の挑戦に同行した、カメラマン・深町誠。山頂へ向かう羽生の姿を見失った深町は…!? 山岳ロマンの傑作、いよいよ完結…!!
- 本の長さ306ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2003/5/20
- ISBN-104087827887
- ISBN-13978-4087827880
この商品を見た後にお客様が購入した商品
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1951年、神奈川県小田原市生まれ。77年に作家デビュー後、“キマイラ・吼”“魔獣狩り”“闇狩り師”“陰陽師”シリーズ等人気作品を発表し、今日に 至る。89年『上弦の月を喰べる獅子』で、第10回日本SF大賞を、98年『神々の山嶺』で第11回柴田錬三郎賞を受賞。日本SF作家クラブ会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 天海の秘宝(上) (ISBN-13: 978-4022507631 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
13グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2012年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作者自ら「これ以上のものは書けない」と小説の巻末に記していますが、
その原作を緻密に画像化した谷口ジロー氏の力量溢れるナイスな一作だと思います。
登場人物のバックグラウンドも丁寧に盛り込み、ネパールの山や市街地の精緻な書き込みで
「こういう街並みなんだぁー」とまるで旅行案内を読んだかのごとく渡航意欲が湧いてきます。
多くの方がレビューを記載されていますので内容にはあまり触れませんが、
物語の根幹にあるのは、マロリーが残したカメラの謎解きを軸に登場する人たちの想い。
人間とは人間性とは、という厳粛なテーマが前面に据えられている思います。
ただ確かに重厚で緻密ではあるのですが、
謎解きが軸となり話が進んでいきますので、
小説を読んでいるかのように楽しみながらページを捲る事が出来るかなと。
ちなみに「岳」の様に今風ではありませんし、
インディージョーンズばりに吃驚する仕掛けがあって派手な演出などもありません。
「運命のザイル」の様にじわじわくる感じでもなく広範囲にスピーディーに話は展開します。
出来れば、イギリス登山隊のエベレスト挑戦の歴史を説明する中で、
「7 years in tibett」で示された史実ー中国のチベット侵攻とか
その辺りも盛り込んでいたらより歴史を感じる物語になったのではないかと
個人的には感じています。
最後に内容についてではありませんが、、
絵の書き込みも唸らせられますが台詞(文字)もそこそこ盛り込まれています。
文庫版の方は文字が小さくて、相棒は読む事が出来ないということでしたので
愛蔵版と文庫版の2セット揃えています。
鞄に入れて好きな時に読める文庫版、お酒をなめながらじっくり読む愛蔵版。
どちらも長短ありますので、購入を検討されている方は、
どうぞお間違えないように。
その原作を緻密に画像化した谷口ジロー氏の力量溢れるナイスな一作だと思います。
登場人物のバックグラウンドも丁寧に盛り込み、ネパールの山や市街地の精緻な書き込みで
「こういう街並みなんだぁー」とまるで旅行案内を読んだかのごとく渡航意欲が湧いてきます。
多くの方がレビューを記載されていますので内容にはあまり触れませんが、
物語の根幹にあるのは、マロリーが残したカメラの謎解きを軸に登場する人たちの想い。
人間とは人間性とは、という厳粛なテーマが前面に据えられている思います。
ただ確かに重厚で緻密ではあるのですが、
謎解きが軸となり話が進んでいきますので、
小説を読んでいるかのように楽しみながらページを捲る事が出来るかなと。
ちなみに「岳」の様に今風ではありませんし、
インディージョーンズばりに吃驚する仕掛けがあって派手な演出などもありません。
「運命のザイル」の様にじわじわくる感じでもなく広範囲にスピーディーに話は展開します。
出来れば、イギリス登山隊のエベレスト挑戦の歴史を説明する中で、
「7 years in tibett」で示された史実ー中国のチベット侵攻とか
その辺りも盛り込んでいたらより歴史を感じる物語になったのではないかと
個人的には感じています。
最後に内容についてではありませんが、、
絵の書き込みも唸らせられますが台詞(文字)もそこそこ盛り込まれています。
文庫版の方は文字が小さくて、相棒は読む事が出来ないということでしたので
愛蔵版と文庫版の2セット揃えています。
鞄に入れて好きな時に読める文庫版、お酒をなめながらじっくり読む愛蔵版。
どちらも長短ありますので、購入を検討されている方は、
どうぞお間違えないように。
2015年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人が自然に対してどこまで相対することができるのか、肉体を超えた精神的な部分まで描ききっています。
色々な漫画を読んできましたが、数少ない本当に体の底から熱くなれる作品でした。
色々な漫画を読んできましたが、数少ない本当に体の底から熱くなれる作品でした。
2013年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コメントは特に書かずとも良いと思います。
最高です。感動しました。
最高です。感動しました。
2006年5月2日に日本でレビュー済み
‘00年から’03年にかけてビジネスジャンプに連載された作品。原作は夢枕獏。谷口ジローが彼の小説をマンガ化するのは「餓狼伝」以来2作目である。
魅力的という言葉だけでは語ることの出来ない登場人物、マロリーのカメラをめぐって繰り広げられる数々のドラマ、精密で迫力のある山々の描写、エベレストに挑み極限の状態に置かれた羽生や深町の表情や姿、全てが圧倒的で読む者を引きつけて離さない。谷口ジローの画力がなければマンガ化は不可能だったろう。特に4、5巻の絵は鬼気迫るものがある。この作品での著者の人物(特に羽生)を描く線は近年で一番迫力がある。特に目の力は凄い。山に生きる男を描いているのだから当然といえば当然だし、著者が劇画を描いていた頃の線とも異なるのだが、チョット懐かしい気もした。
あまりの面白さに原作の小説も読んでみた。ストーリを知っていても面白い。ラストシーンはマンガとちょっと異なっていたがどちらも良い。短い文章で延々と続く臨場感溢れる心理描写は、文章を武器とする(優れた)小説ならではの世界である。絵を武器とするマンガがどうしても敵わない部分である。しかし、山々に描写や極限の状態にある羽生や深町の表情はマンガである。一コマで全てを表現してしまう。この点において小説は(優れた)マンガには敵わない。
マンガも小説も読んだ私の結論は、どちらか読むだけではもったいないということである。両方を読むことでどちらの作品の世界も広がるに違いない。
谷口ジローには、小品も含めて山を舞台とした作品がいくつかある。この作品はその到達点であるばかりではなく、著者を代表する作品の一つである。この作品を読んだ方は、著者の「K」という作品を読んで欲しい。新品での入手は難しいのだが、これも、山でしか生きることの出来ない一人の男を描いた素晴らしい作品である。
魅力的という言葉だけでは語ることの出来ない登場人物、マロリーのカメラをめぐって繰り広げられる数々のドラマ、精密で迫力のある山々の描写、エベレストに挑み極限の状態に置かれた羽生や深町の表情や姿、全てが圧倒的で読む者を引きつけて離さない。谷口ジローの画力がなければマンガ化は不可能だったろう。特に4、5巻の絵は鬼気迫るものがある。この作品での著者の人物(特に羽生)を描く線は近年で一番迫力がある。特に目の力は凄い。山に生きる男を描いているのだから当然といえば当然だし、著者が劇画を描いていた頃の線とも異なるのだが、チョット懐かしい気もした。
あまりの面白さに原作の小説も読んでみた。ストーリを知っていても面白い。ラストシーンはマンガとちょっと異なっていたがどちらも良い。短い文章で延々と続く臨場感溢れる心理描写は、文章を武器とする(優れた)小説ならではの世界である。絵を武器とするマンガがどうしても敵わない部分である。しかし、山々に描写や極限の状態にある羽生や深町の表情はマンガである。一コマで全てを表現してしまう。この点において小説は(優れた)マンガには敵わない。
マンガも小説も読んだ私の結論は、どちらか読むだけではもったいないということである。両方を読むことでどちらの作品の世界も広がるに違いない。
谷口ジローには、小品も含めて山を舞台とした作品がいくつかある。この作品はその到達点であるばかりではなく、著者を代表する作品の一つである。この作品を読んだ方は、著者の「K」という作品を読んで欲しい。新品での入手は難しいのだが、これも、山でしか生きることの出来ない一人の男を描いた素晴らしい作品である。
2007年5月30日に日本でレビュー済み
ほんとに凄い。ただ事ではない。感動、なんて言葉ではとても言い表せない。
読み出したらとめられない。何度だって読める。谷口ジローの描く漫画の凄さを、改めて感じる。映画などには、とてもできないだろう。
これは原作も読んで見なければ。
読み出したらとめられない。何度だって読める。谷口ジローの描く漫画の凄さを、改めて感じる。映画などには、とてもできないだろう。
これは原作も読んで見なければ。