広報・宣伝の仕事をしている関係で、参考になるかもと思い、タイトルにつられて購入しました。大きな失敗でした。
時事通信社記者の湯川鶴章氏が中心になり、大学教授やネット関連ベンチャー企業の社長さんたちが執筆しているのですが、ネット関連ベンチャーの社長さんたちが担当したパートには、特に失望しました。
いずれも自社のサービスの素晴らしさを訴えるための説明と、自社サービスの細かなPRに終始しています。特にニュースリリース配信会社の社長さんのパートでは、内容の3分の2ほどが自社サービスのカタログ的な内容になっています。その他の社長さんや役員さんのパートでも、程度の差はありますが、自社サービスを具体的に紹介して売り込んでいます。
「宣伝費をネット広報にまわせ」というタイトルですが、執筆者たちのスタンスは、“書籍を買わせて宣伝すれば二度おいしい”という感じです。書籍代でおカネを取り、さらにそこでPRできれば、コストの無駄はまったありません。その意味では、“さすが”と感じました。
最もがっかりしたのは、まとめ役の湯川鶴章氏が書かれた部分です。湯川氏はブログジャーナリズムに関する著書が多く、最近はネットマーケティングに興味を持っているようですが、書かれている内容は広報・宣伝の現場にいる者からみれば、机上の空論のようです。しょせん記者は人から話を聞いて取材して書いているだけ、と痛感しました。
広報・宣伝の実務を経験された訳ではなく、外から見ているだけの記者さんにいくら、これからの広報マンはこうあるべき、と言われても説得力がありません。ネットの重要性はよく分かりますが、タイトルにある「宣伝費をネット広報にまわせ」の意味が理解できません。ネットを使った広報はバラ色、と語ってはいますが、宣伝の何がダメなのか、には言及していないからです。
また、ベンチャー企業の社長さんたちも企業広報の仕事の経験はないようです(一部、マーケティング経験者はいるようですが)。本書では一貫して現在の広報活動は時代遅れ、というスタンスですが、広報活動の実務や現場をどの程度理解されているのか、も疑問です。
タイトルにつられた自分を情けなく感じると同時に、広報関連の書籍は、やはりしっかりとした広報の実務経験のある方が書かれた物でなければ信頼できない、と改めて思いました。
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宣伝費をネット広報にまわせ―戦略的マーケティングのすすめ 単行本(ソフトカバー) – 2008/12/24
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購入オプションとあわせ買い
インターネットの登場でメディアをめぐる状況が激変を続ける中で、広報業務もまた激変しようとしている!
●本書は、広報業務からコミュニケーション業務へと発想を拡大し、その先に広がるであろう未来までも見据えた、21世紀型の新たな広報業務の指南書です。
<本書の主な視点>
・「広報=マスメディア対応」という固定観念から脱却せよ
・「広報」「広告」「マーケティング」を分けるのは時代遅れ
・企業のコーポレートサイトは主要兵器
・ユーザーは、だれよりも雄弁な広報・宣伝パーソン
●本書は、広報業務からコミュニケーション業務へと発想を拡大し、その先に広がるであろう未来までも見据えた、21世紀型の新たな広報業務の指南書です。
<本書の主な視点>
・「広報=マスメディア対応」という固定観念から脱却せよ
・「広報」「広告」「マーケティング」を分けるのは時代遅れ
・企業のコーポレートサイトは主要兵器
・ユーザーは、だれよりも雄弁な広報・宣伝パーソン
- 本の長さ181ページ
- 言語日本語
- 出版社時事通信出版局
- 発売日2008/12/24
- ISBN-10478870871X
- ISBN-13978-4788708716
登録情報
- 出版社 : 時事通信出版局 (2008/12/24)
- 発売日 : 2008/12/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 181ページ
- ISBN-10 : 478870871X
- ISBN-13 : 978-4788708716
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,943,354位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,669位マーケティング・セールス一般関連書籍
- - 65,062位投資・金融・会社経営 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年2月24日に日本でレビュー済み
書いてあることは正論でその通りという気はするが、
どことなく表層的で心底からの納得感は得られなかった。
なんとなく底意が透けて見えるというか、
書名の「宣伝費をネット広報にまわせ」が狙いのそのものなのだろうけれど、
企業サイトが広報・宣伝の中心になるべきという主張は、著者達のための
利益誘導の言説としか受け取れない。
単純に考えて、一般消費者がわざわざ好き好んで企業サイトにまでアクセスするだろうか?
就職活動中の学生や、IR関係者は別として、消費者レベルでは商品・サービスの関連情報は
得たいかもしれないが、それ以上の興味を示すようには思われないのである。
Web2.0の当初に見られたWeb礼賛・楽観論が強すぎて、
昨今の状況をみるにつけリアリティが感じられなかったのが感想です。
どことなく表層的で心底からの納得感は得られなかった。
なんとなく底意が透けて見えるというか、
書名の「宣伝費をネット広報にまわせ」が狙いのそのものなのだろうけれど、
企業サイトが広報・宣伝の中心になるべきという主張は、著者達のための
利益誘導の言説としか受け取れない。
単純に考えて、一般消費者がわざわざ好き好んで企業サイトにまでアクセスするだろうか?
就職活動中の学生や、IR関係者は別として、消費者レベルでは商品・サービスの関連情報は
得たいかもしれないが、それ以上の興味を示すようには思われないのである。
Web2.0の当初に見られたWeb礼賛・楽観論が強すぎて、
昨今の状況をみるにつけリアリティが感じられなかったのが感想です。
2009年2月17日に日本でレビュー済み
マスメディアの記者とうまくつき合ってさえいればよかった時代の広報の仕事のあり方から、インターネット普及後の新しい広報業務のあり方を提案している。簡単に書いてしまえばネットワークの向こう側にいる人たちの感性や新しい文化を理解できるかということである。
消費者が発信する情報とどう向き合うか、つまりCGM対策の問題を今までは宣伝、マーケティング担当者向けに語られていることは多かったが、本書では広報が対応することを推奨している点で新鮮である。
インターネットをうまく広報に活用している企業とそうでない企業とのPR力の差はここ数年で大きく開いていくだろうから、新しい広報業務のあり方を模索する企業の広報担当者だけでなく、宣伝、マーケティング担当者、また広告代理店も今すぐ読んでほしい一冊であることには間違いない。
消費者が発信する情報とどう向き合うか、つまりCGM対策の問題を今までは宣伝、マーケティング担当者向けに語られていることは多かったが、本書では広報が対応することを推奨している点で新鮮である。
インターネットをうまく広報に活用している企業とそうでない企業とのPR力の差はここ数年で大きく開いていくだろうから、新しい広報業務のあり方を模索する企業の広報担当者だけでなく、宣伝、マーケティング担当者、また広告代理店も今すぐ読んでほしい一冊であることには間違いない。