北條三代、氏康の幼少期から河越夜戦までの物語。
武家の惣領家に生まれた宿命を背負い、悩みながら戦いの中で突き進んでゆく氏康の姿は潔く、胸を熱くしながら読みました。
人生にくじけそうなときは氏康を見倣おう。
それにしても海道氏、上手いです!
臨場感あふれる戦闘シーンは云うに及ばず、人物がとても魅力的に描かれていて(風魔小太郎とかもうこのイメージになってしまった)どんどん物語に引き込まれました。
使われていることばが、歴史好きにはたまらない言い回しなのも嬉しく。
ちなみにわたしは、今まで不可解だった鎌倉(古賀・堀越)公方と関東管領(山内・扇谷)の関係がこの本でよくわかりました。
この時期の関東の情勢も北條側からみるとこうだったのかと新鮮でした。
歴史や北條氏に興味ない方にも一読をおすすめします。
わたしがそうでしたが、きっと氏康を好ましい武人だと思えるでしょう。
北條氏が気になったので、続けて「早雲立志伝」も入手しました。
海道氏の著書を読むといつも、興味の世界が広がります。

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北條龍虎伝 (新潮文庫) 文庫 – 2008/12/20
海道 龍一朗
(著)
伊豆、相模の両国を治め、さらに武蔵国を攻略する北條氏。いま、その根城・河越城は、関東の諸勢力八万五千の大軍に囲まれていた。城を守るのは、焔虎の異名をとる猛将・北條綱成だったが、味方はわずかに三千。北條家三代目の惣領として氷龍と仰がれる北條氏康は、これを救うのか、見捨てるのか。氏康、綱成の絆と北條氏を関八州の覇者へと導いた乾坤一擲の戦い。『後北條龍虎伝』改題。
- 本の長さ497ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/12/20
- ISBN-10410125043X
- ISBN-13978-4101250434
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2008/12/20)
- 発売日 : 2008/12/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 497ページ
- ISBN-10 : 410125043X
- ISBN-13 : 978-4101250434
- Amazon 売れ筋ランキング: - 214,668位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,176位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
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2013年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
川越の夜戦の捉え方がすごく気に入ったし、其処に行くまでの北条氏康と北条綱成の一般的な主従関係を超えた絆が深まっていく様に久々に目頭をあつくしました。
2011年9月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
感動の一冊だ。
氏綱、氏康親子、綱茂の人物が良く表現されている。
戦国時代の中心が尾張、京に集中している中関東をこれだけ詳細に記した作品は他にはないのでは。
著者が大庭良能に180年の歴史を和術で解説するなど読者を引きつけてやまない。
最終章の乾坤一擲の戦いは見ものだ。
一般文学通算720作品目の感想。通算1075冊目の作品。2011/09/07
氏綱、氏康親子、綱茂の人物が良く表現されている。
戦国時代の中心が尾張、京に集中している中関東をこれだけ詳細に記した作品は他にはないのでは。
著者が大庭良能に180年の歴史を和術で解説するなど読者を引きつけてやまない。
最終章の乾坤一擲の戦いは見ものだ。
一般文学通算720作品目の感想。通算1075冊目の作品。2011/09/07
2009年4月1日に日本でレビュー済み
海道氏がデビュー作の「真剣」の中で河越城野戦を描いて以来、必ずこの北条氏康と綱成の物語を書くのではないかという期待がありました。そういった意味では、この本が出た時は「よかった」という安堵とともに、「してやったり!」の感がひとおしでした。
昨今、さしたる時代考証を行わずに読者へのサービスだけで書いている時代小説が多い中、本書は本格的な歴史小説の範疇に入るものでしょう。しかし、史実だけを並べ立てるノンフィクションとも違い、自分がその場にいるのではないかというような錯覚を覚えるほど、物語に入っていけます。
元々、海道氏の一連の作品は、史実を主人公の脇で垣間見るようなエンターテインメントでありながら、さりげなく読者の歴史への造詣や知性に挑んでくるようなところがあり、そこを見逃して書評すると「自分がバカ丸出し」になってしまうような怖さがあります。
その意味では、後北条氏がなぜ北条の改姓したのかという理由や鎌倉公方にまつわる関東情勢などが、何の違和感もなくドラマの中に盛り込まれていて、あらためて驚きました。
北条氏康を描いたまともな作品がなかっただけに、本当に素晴らしい作品です。
できれば、デビュー作の「真剣」を読んでから読む、または、この本を読んでからでも「真剣」を読むのがいいかも。
昨今、さしたる時代考証を行わずに読者へのサービスだけで書いている時代小説が多い中、本書は本格的な歴史小説の範疇に入るものでしょう。しかし、史実だけを並べ立てるノンフィクションとも違い、自分がその場にいるのではないかというような錯覚を覚えるほど、物語に入っていけます。
元々、海道氏の一連の作品は、史実を主人公の脇で垣間見るようなエンターテインメントでありながら、さりげなく読者の歴史への造詣や知性に挑んでくるようなところがあり、そこを見逃して書評すると「自分がバカ丸出し」になってしまうような怖さがあります。
その意味では、後北条氏がなぜ北条の改姓したのかという理由や鎌倉公方にまつわる関東情勢などが、何の違和感もなくドラマの中に盛り込まれていて、あらためて驚きました。
北条氏康を描いたまともな作品がなかっただけに、本当に素晴らしい作品です。
できれば、デビュー作の「真剣」を読んでから読む、または、この本を読んでからでも「真剣」を読むのがいいかも。
2010年6月30日に日本でレビュー済み
一年以上前に読み終えたにも係わらず、その印象の深さを忘れることができないほどの名作。氏康の成長と北條家の情勢を描き、綱成との熱い友情。人間的魅力に富んだ登場人物たち。
目を閉じると、この作品の様々なシーンを思い浮かべることが出来る。
歴史ハードボイルド青春小説とも呼べばよいのか、後北條氏ファンの方もそうでもない方にもオススメしたい作品だ。
目を閉じると、この作品の様々なシーンを思い浮かべることが出来る。
歴史ハードボイルド青春小説とも呼べばよいのか、後北條氏ファンの方もそうでもない方にもオススメしたい作品だ。
2022年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とにかく面白い。海道先生の執筆力は抜群です。
臨場感に溢れており、まるで自分がそこにいるように思えるくらいです。
読みやすく一気に読みました。
北条早雲からの5代に興味がある方、また室町時代の戦乱の時代に何が起きていたかを理解したい方にもお勧めです。
臨場感に溢れており、まるで自分がそこにいるように思えるくらいです。
読みやすく一気に読みました。
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