時計師ながら蘭学に博識な美馬真之という人物が、水戸斉昭の援助を得て、日本最初の自行火船つまり外輪船を走らせるという話。
ただし主人公は架空の人物だし、実際にはなかった話。しかしながら出てくる人物は、ほとんどが歴史的有名人ばかり、蛮社の獄に関わる人物はほぼ全員登場する上、千葉周作、海保帆平、島田虎之助といった剣豪、会沢正志斎、オランダ商館長ニーマン、それに少年の頃の勝麟太郎(後の勝海舟)までも登場させている。
中にはあまり有名でないが、幡崎鼎という蘭学者が、ほんのちょっと出てきて物語の中で重要な鍵となる。彼は、渡辺崋山、高嶋秋帆、江川太郎左衛門(担庵)らの蘭学者に多大な影響を与え、また水戸で蘭学の指導などもしていた蘭学者だったようである。
幕末という時代を背景にしつつ、史実にとらわれることなく夢にあふれた小説にしあがって面白い作品である。

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火輪疾走せり 単行本 – 1996/1/1
羽山 信樹
(著)
- 本の長さ301ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA(新人物往来社)
- 発売日1996/1/1
- ISBN-10440402343X
- ISBN-13978-4404023438
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
黒船来航の15年前、御三家・水戸斉昭の命により日本初の蒸気船の建造に取り組む時計師・美馬真之。水戸斉昭と老中水野忠邦の暗闘、蛮社の獄へと続く動乱の時代を背景に、蒸気船建造に命を賭けた男の夢と生きざまを描く長編。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA(新人物往来社) (1996/1/1)
- 発売日 : 1996/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 301ページ
- ISBN-10 : 440402343X
- ISBN-13 : 978-4404023438
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,299,609位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 358,435位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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