実は、白石一文氏は、私の古くからの知り合いのご友人。私の亡き父と同郷という事もあり、親しみを持ち、一瞬の光 を その知り合いから
紹介され、すっかり 白石氏の世界にはまりました。何て、素晴らしい 表現力を持った 作家だろう と、、。この世のすべてを敵に回して は、実は今、私が、置かれている、情況に まさ
に 当てはまる。氏の 言葉、文章、、、私の細胞から理解できる。 衝撃をうけました。
沢山の人間と向きあい 辛い経験も乗り越え、理不尽がまかり通るこの時代を生きている大人にしか理解できない、成熟した、凄い作品です。女優である私は 何時か、白石氏の作品を映像か、舞台にしたい。白石氏は稀にみる 凄い作家です。疲弊していく今の世の中、孤立していく
50代世代に是非、読んで貰いたい。

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この世の全部を敵に回して 単行本 – 2008/4/24
白石 一文
(著)
白石一文が問う、00年代「人間失格」の書
人間は、どこから来て、どこに向かうのか--。生きがたい思いを漫然と抱く
すべての人に、作者から突き付けられた八万文字分の言葉の爆弾。
白石一文さん:『この世の全部を敵に回して』を刊行 深めた人生観を吐露
生きる意味や社会のあり方を真正面から問いかける作風で知られる作家、白石一文さんが12冊目の本になる『この世の全部を敵に回して』(小学館)を刊行した。物語をつくらず、日常に考えていることを一人称で吐露した異色の一冊になっている。
「アンコだけの小説です。皮も何もない。読者に面白くないと思われても、知ったことか、という思いでした。今、自分が何を考えているのか、自身で確認したかった」
小説の全体は、心筋梗塞(こうそく)のために53歳で急死した男が遺(のこ)した手記という設定になっている。彼には妻と2人の子供がいた。大手の商社員だったが、43歳で脱サラし、コーヒー豆の輸入販売会社を起こした。
<人間には、別の人間を信ずるという能力が最初から欠落している>
<霊能者や教祖たちは、実際には私たち一人一人が抱える根源的な苦しみや渇きを何一つ癒(いや)してはいない>
<死を恐怖の対象と捉(とら)え、その恐怖が愛の力によって斥(しりぞ)けられると語る者を信用してはならない>
粘り強い思索から、さまざまな言葉が生み出される。わかりやすく、たとえ話を交えながら、まっすぐに人生は何のために、と問いかけるのが特徴的だ。
「小説を書いていると、自分が何かを考えているような錯覚に陥る。でも、本当はどうなのか。哲学用語など、難しい言葉を使うことは避けました。特に仏教の言葉を使うと、とても物事を説明しやすい。でも、それは禁じて、借り物の思想ではなく、自前の人生観を語りたかった。それはすべての作家の最低限の義務だと思います」
物語を書くことの難しさを「今の時代に全体を理解することの困難」に結び付けて解説した。
「個別的なものを具体的に追求すればするほど、レポートになってしまう。それぞれの細部の情報はパッケージ化されている。そこに入っていくと、詳しくなるのだけれど、全体をつかめなくなる。そしてパターンに陥りやすい。そうじゃない書き方がいかにして可能なのか。探すしかないのが、今の作家が置かれている状況でしょう」
白石さんは再び、物語の海へ歩みを進めるのだろうか。一人称による告白を経て、今後の展開が楽しみになった。【重里徹也】(毎日新聞社08年6月11日付け朝刊)
人間は、どこから来て、どこに向かうのか--。生きがたい思いを漫然と抱く
すべての人に、作者から突き付けられた八万文字分の言葉の爆弾。
白石一文さん:『この世の全部を敵に回して』を刊行 深めた人生観を吐露
生きる意味や社会のあり方を真正面から問いかける作風で知られる作家、白石一文さんが12冊目の本になる『この世の全部を敵に回して』(小学館)を刊行した。物語をつくらず、日常に考えていることを一人称で吐露した異色の一冊になっている。
「アンコだけの小説です。皮も何もない。読者に面白くないと思われても、知ったことか、という思いでした。今、自分が何を考えているのか、自身で確認したかった」
小説の全体は、心筋梗塞(こうそく)のために53歳で急死した男が遺(のこ)した手記という設定になっている。彼には妻と2人の子供がいた。大手の商社員だったが、43歳で脱サラし、コーヒー豆の輸入販売会社を起こした。
<人間には、別の人間を信ずるという能力が最初から欠落している>
<霊能者や教祖たちは、実際には私たち一人一人が抱える根源的な苦しみや渇きを何一つ癒(いや)してはいない>
<死を恐怖の対象と捉(とら)え、その恐怖が愛の力によって斥(しりぞ)けられると語る者を信用してはならない>
粘り強い思索から、さまざまな言葉が生み出される。わかりやすく、たとえ話を交えながら、まっすぐに人生は何のために、と問いかけるのが特徴的だ。
「小説を書いていると、自分が何かを考えているような錯覚に陥る。でも、本当はどうなのか。哲学用語など、難しい言葉を使うことは避けました。特に仏教の言葉を使うと、とても物事を説明しやすい。でも、それは禁じて、借り物の思想ではなく、自前の人生観を語りたかった。それはすべての作家の最低限の義務だと思います」
物語を書くことの難しさを「今の時代に全体を理解することの困難」に結び付けて解説した。
「個別的なものを具体的に追求すればするほど、レポートになってしまう。それぞれの細部の情報はパッケージ化されている。そこに入っていくと、詳しくなるのだけれど、全体をつかめなくなる。そしてパターンに陥りやすい。そうじゃない書き方がいかにして可能なのか。探すしかないのが、今の作家が置かれている状況でしょう」
白石さんは再び、物語の海へ歩みを進めるのだろうか。一人称による告白を経て、今後の展開が楽しみになった。【重里徹也】(毎日新聞社08年6月11日付け朝刊)
- 本の長さ146ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2008/4/24
- ISBN-104093862117
- ISBN-13978-4093862110
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2008/4/24)
- 発売日 : 2008/4/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 146ページ
- ISBN-10 : 4093862117
- ISBN-13 : 978-4093862110
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,164,007位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 27,221位日本文学
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2013年12月21日に日本でレビュー済み
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1回読んで解らなかった、発想がうつ傾向の時書かれたのかなと思いました。感想が変わるかもと思いながら、今2回目読んでいるところです。
2018年3月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なかなかの作品です。
白石一文の世界感ですね。
一気によみました。
白石一文の世界感ですね。
一気によみました。
2014年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても魂がこもっている文章です。
後半ちょっと突っ走りすぎた感があって、くどいなぁと感じてしまいましたが、でもいい。
わたし自身夫も子供もいて、一見人当たりもいいと思います。
でも虚しい。
それが消せない。
そういう人にはおすすめかな。
わたしという人間は、いつ死んでもいい、というよりもともと生まれて来なくてもちっとも構わなかった、ほんとうに無意味でつまらない存在なのである。(抜粋)
後半ちょっと突っ走りすぎた感があって、くどいなぁと感じてしまいましたが、でもいい。
わたし自身夫も子供もいて、一見人当たりもいいと思います。
でも虚しい。
それが消せない。
そういう人にはおすすめかな。
わたしという人間は、いつ死んでもいい、というよりもともと生まれて来なくてもちっとも構わなかった、ほんとうに無意味でつまらない存在なのである。(抜粋)
2013年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説としてどうかな?いまひとつ最後まで読む気になれませんでした。
2010年2月13日に日本でレビュー済み
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白石さんが直木賞を取るまでは、失礼ながら一度も本を手に取ったことはありませんでした。「ほかならぬ人」の主人公のは一見誠実でいながら、その根底にあるのははこの世に生きることに対するあきらめではないか。そんな風に感じて、他の作品を読んでみる気になりました。これを読んでみて、「ああ、なるほど」と思いました。読み始めは、全編にわたってあまりにも苛烈にすべてを否定しまくって、何にも救いが無いなあと思っていたのですが、読後には、人間が穏やかに、幸せに生きるためには、執着を捨てて、あるがままを受け入れることしかないのだろうなあと宗教家になったようにそれを受け入れている自分がいました。久々にインパクトがありました。
2013年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
白石さんが本音で書いておきたかったことなのだと思う。
そして今の世の中、何かがおかしいと思っている敏感な男性は同じことを思っているのだと思う。
彼の小説は読んだことがない。
でも、小説にそろそろ答えを出さなくてはならないのだと思う。
いろんな批評はあるだろう。
でもこれからももっとストレートに自己表現をしてほしい。
白石さんにとって文書を書くことが生きている証なのだから。
そして今の世の中、何かがおかしいと思っている敏感な男性は同じことを思っているのだと思う。
彼の小説は読んだことがない。
でも、小説にそろそろ答えを出さなくてはならないのだと思う。
いろんな批評はあるだろう。
でもこれからももっとストレートに自己表現をしてほしい。
白石さんにとって文書を書くことが生きている証なのだから。
2009年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
善悪や法、愛など、普段なんとなく分かったつもりになっている概念について
「本当にそうなのか」を問う作者のスタンスには大いに共感を覚えます。
結論が欲しいのではなく、思索過程を知りたい人向けの本かもしれません。
各論や結論への賛否は人それぞれだと思いますが
行間に見えたのはこの世への報われぬ恋のごとき思いでした。
このような受け取り方は、作者にとっては不本意かもしれませんが。
自分の人生は、借り物の哲学や宗教観で済ませるのではなく
自分自身ですこしずつ考えていこうと改めて思わせられました。
「本当にそうなのか」を問う作者のスタンスには大いに共感を覚えます。
結論が欲しいのではなく、思索過程を知りたい人向けの本かもしれません。
各論や結論への賛否は人それぞれだと思いますが
行間に見えたのはこの世への報われぬ恋のごとき思いでした。
このような受け取り方は、作者にとっては不本意かもしれませんが。
自分の人生は、借り物の哲学や宗教観で済ませるのではなく
自分自身ですこしずつ考えていこうと改めて思わせられました。