ドラマのイメージが強く、この分野は敬遠していた。
実際に読んでみると、綺堂の作品集の中でも代表的な短編集
であると痛感した。

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半七捕物帳 1: お文の魂他9編 (春陽文庫 A 79-1) 文庫 – 1999/10/1
岡本 綺堂
(著)
- 本の長さ323ページ
- 言語日本語
- 出版社春陽堂書店
- 発売日1999/10/1
- ISBN-104394179017
- ISBN-13978-4394179016
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新装版なので活字が大きくなって読みやすい。
2015年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
捕物帳というジャンルの先駆けになった本。
明治の時代に、新聞記者をしている主人公が、
隠居した老人の昔話--元腕利きの岡っ引きで、江戸の現役時代に
数々の難題を解決した捕物劇--を聞く形式で、各話独立している。
基本的に色恋沙汰絡みの事件が多いが、
お化け・川獺・化け猫など怪談話の定番も数々登場して面白い。
江戸末期から街の様子が生き生きと詳細に描かれていて、楽しい。
第一話掲載は大正六(1917)年なので、約100年も昔の本だが、
読んでみて古臭さは全くなく、現代小説と言われても分からない程だ。
明治の時代に、新聞記者をしている主人公が、
隠居した老人の昔話--元腕利きの岡っ引きで、江戸の現役時代に
数々の難題を解決した捕物劇--を聞く形式で、各話独立している。
基本的に色恋沙汰絡みの事件が多いが、
お化け・川獺・化け猫など怪談話の定番も数々登場して面白い。
江戸末期から街の様子が生き生きと詳細に描かれていて、楽しい。
第一話掲載は大正六(1917)年なので、約100年も昔の本だが、
読んでみて古臭さは全くなく、現代小説と言われても分からない程だ。
2022年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これ2冊分の値段で全巻セットが購入できるなら、
2022/04/21時点でこの商品の存在価値ってあるのかな、と。
2022/04/21時点でこの商品の存在価値ってあるのかな、と。
2019年8月17日に日本でレビュー済み
浅草浅草寺の境内には「半七塚」という碑がある。1949年の日本作家クラブの
設立直後に同会が岡本綺堂を顕彰して建てたものである。当時の理事長は
「銭形平次」シリーズの著者野村胡堂。だから半七は日本の大衆文学の原点である
といっていい。
半七捕物帳全68話。大正6年(1917年)から20年間に渡って書き綴られた。
第1話はちょうど今から100年前。でも内容は少しも古くなってない。まるで昨日
執筆したかと思うほどのなめらかなフィーリング。ちなみに、
〇 私が読んでいるいま 2019年
〇 作品の発表時 戦前(1917-1937年)
〇 作品に登場する半七老人は 1890年(明治20年)ころ
〇 半七老人の思い出話の舞台 幕末(1840-1870年)
といった多層構造になっている。いまはすっかり引退して子猫をひざにのんびり
余生を送っている半七が、若い頃自分が手掛けた事件(手柄話や失敗話)を新聞
記者に話して聞かせるという趣向である。
学校では教えてくれないことも、丁寧に岡本綺堂は説明してくれる。例えば、
江戸の捕物の仕組み。与力や、同心、岡っ引き、手先、下っぴきの役割分担。
給金がどうなっていたか?テレビによく出てくる自身番や番太郎の運営体制は?
そのあたりをさりげなくさらっと教えてくれるのである。だからこの本は
interesting(面白い)と同時にinstructive(勉強になる)。
作家の都築道夫が『なめくじ長屋捕物さわぎ』という捕物帳を書いているが、
参考にしたのは『半七捕物帳』と久生十蘭『顎十郎捕物帳』。これらの本を読むと
江戸時代の雰囲気にスーッと入っていけるそうである。読んでて確かにそう思う。
半七老人が、文明開化の明治になって江戸の風物や自然が失われて残念だとよく
嘆く。私たちは、さらにその後80年、震災も、戦災も、高度成長期もいろいろ
あってさらに江戸の風趣は失われているはずだ。
この本を読めば一面おだやかで、一面不条理な江戸時代に触れることができる。
設立直後に同会が岡本綺堂を顕彰して建てたものである。当時の理事長は
「銭形平次」シリーズの著者野村胡堂。だから半七は日本の大衆文学の原点である
といっていい。
半七捕物帳全68話。大正6年(1917年)から20年間に渡って書き綴られた。
第1話はちょうど今から100年前。でも内容は少しも古くなってない。まるで昨日
執筆したかと思うほどのなめらかなフィーリング。ちなみに、
〇 私が読んでいるいま 2019年
〇 作品の発表時 戦前(1917-1937年)
〇 作品に登場する半七老人は 1890年(明治20年)ころ
〇 半七老人の思い出話の舞台 幕末(1840-1870年)
といった多層構造になっている。いまはすっかり引退して子猫をひざにのんびり
余生を送っている半七が、若い頃自分が手掛けた事件(手柄話や失敗話)を新聞
記者に話して聞かせるという趣向である。
学校では教えてくれないことも、丁寧に岡本綺堂は説明してくれる。例えば、
江戸の捕物の仕組み。与力や、同心、岡っ引き、手先、下っぴきの役割分担。
給金がどうなっていたか?テレビによく出てくる自身番や番太郎の運営体制は?
そのあたりをさりげなくさらっと教えてくれるのである。だからこの本は
interesting(面白い)と同時にinstructive(勉強になる)。
作家の都築道夫が『なめくじ長屋捕物さわぎ』という捕物帳を書いているが、
参考にしたのは『半七捕物帳』と久生十蘭『顎十郎捕物帳』。これらの本を読むと
江戸時代の雰囲気にスーッと入っていけるそうである。読んでて確かにそう思う。
半七老人が、文明開化の明治になって江戸の風物や自然が失われて残念だとよく
嘆く。私たちは、さらにその後80年、震災も、戦災も、高度成長期もいろいろ
あってさらに江戸の風趣は失われているはずだ。
この本を読めば一面おだやかで、一面不条理な江戸時代に触れることができる。
2016年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
元祖捕物帳の作品です。
著者が幕末〜明治期に生きた人物なので、資料をもとにした想像だけでは描写しきれない時代の息吹を感じられる名作時代小説ですね。
私は何度も読み返していますが、飽きがこないのは江戸のリアリズムを作品の中に感じられるからだと思っています。
著者が幕末〜明治期に生きた人物なので、資料をもとにした想像だけでは描写しきれない時代の息吹を感じられる名作時代小説ですね。
私は何度も読み返していますが、飽きがこないのは江戸のリアリズムを作品の中に感じられるからだと思っています。
2013年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
捕物帳の元祖と言われる作品。はじめて読みましたがあっさりとした感想です。最近のミステリー小説って結構グロかったり、こんがらがったりする感じがあるんですが、これは全然そういう意味であっさりしています。スマートというか。半七親分がさらっと謎を解いてしまう辺りもなんともさわやかです。
2019年12月17日に日本でレビュー済み
洗練された、今読んでも新鮮な文体や、江戸文化風俗考証の白眉云々は、他の方に譲るとして。
半七親分は銭を投げない!
特徴的な服装もしていない!
頭搔いたりといった妙な癖も無い!
昭和生まれの我々世代や、それ以降の読者の目には、半七という人物が「キャラが立っていない平凡な探偵」と映る事でしょう(いい探偵って、そもそもそうなのでは?)。
しかし恐らく初版の段階では、十分にキャラが立っていたと思われます。
「正義の」岡っ引き。
大正6年の段階では、まだまだ本物の岡っ引きを知っている人間が、多く居たと考えられます。
彼等の思う「リアルな」岡っ引きは、恐らく「社会にぶら下がって甘い汁を吸う、ダニみたいな連中」。
だからこそ「正義の岡っ引き」で、十分なインパクトが在った事でしょう。
半七が変えてしまったのです。
岡っ引き=正義に。
そして自分自身の打ち建てた「業績」の結果、銭形平次や伝七、金田一耕助、果てはコナン君の陰に隠れてしまう事となりました。
ミッキー・〇ウスが一時期、ドナ〇ド・ダックに人気で脅かされたのに似ています。
諸行無常。
だから言います。
判る人にだけ解りゃあいいやい!
半七親分は銭を投げない!
特徴的な服装もしていない!
頭搔いたりといった妙な癖も無い!
昭和生まれの我々世代や、それ以降の読者の目には、半七という人物が「キャラが立っていない平凡な探偵」と映る事でしょう(いい探偵って、そもそもそうなのでは?)。
しかし恐らく初版の段階では、十分にキャラが立っていたと思われます。
「正義の」岡っ引き。
大正6年の段階では、まだまだ本物の岡っ引きを知っている人間が、多く居たと考えられます。
彼等の思う「リアルな」岡っ引きは、恐らく「社会にぶら下がって甘い汁を吸う、ダニみたいな連中」。
だからこそ「正義の岡っ引き」で、十分なインパクトが在った事でしょう。
半七が変えてしまったのです。
岡っ引き=正義に。
そして自分自身の打ち建てた「業績」の結果、銭形平次や伝七、金田一耕助、果てはコナン君の陰に隠れてしまう事となりました。
ミッキー・〇ウスが一時期、ドナ〇ド・ダックに人気で脅かされたのに似ています。
諸行無常。
だから言います。
判る人にだけ解りゃあいいやい!