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道路の経済学 (講談社現代新書) 新書 – 2005/5/19
松下 文洋
(著)
日本の道路はなぜ世界一高コストなのか!?骨抜きになった道路公団改革。膨張を続ける国と地方の借金。真の「費用対便益」とは何か。望ましい通行料金とは? 都市総合分析の第一人者がわかりやすく解説。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/5/19
- ISBN-104061497820
- ISBN-13978-4061497825
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ディベートの資料として購入しました。内容も、わかりやすく参考になりました。新品同様の状態で、対応も迅速でした。ありがとうございました。
2009年3月1日に日本でレビュー済み
この本を読んでの率直な感想は、松下氏の高速道路に対する勉強が十分ではないということである。
世界一高額な高速道路が名古屋高速道路だという指摘があるが、この書き方では多くの人に誤解を与える。これは高速道路、一般有料道路、地域高規格道路などの種別をきちんと理解してていない証拠である。
わが国の高速道路は確かに世界で最も高額だが1km24.6円と原則決まっており、首都高速や阪神高速は高速道路ではない。言うとすれば、世界一高額な有料道路というべきであろうが、そうなるともっと高い道路が世界にあるかもしれない。
本書はアクアラインを安くして経済を活性化させろというのが主な主張であるが、これは他のレビューにあるように、一般の人には受け入れられるのかもしれない。
しかし、そのために投入する税金は誰に負担してもらうつもりなのか。
当然地元の人たちは喜ぶかもしれないが、アクアラインは一般有料道路であるため地域の生活道路という位置づけであるため、国税を投入するのはつじつまが合わない。
なぜ千葉、東京、神奈川の人たちが使う道路が高いからといって、全国民の金を投入しなければならないのか。道路特定財源を投入するにしても理屈が合わない。
ベネフィットについては著者の理論が展開されているが、果たしてコストは誰に帰属するのかの記述がいささか不足している。
民主党の勉強会でもこの理論を展開したようであるが、結局その負担について説明できなければ、高速道路無料化のブレーン山崎養世同様、国民に悪影響を与えることになる。
世の中にタダのものや、著しく安いものはない。誰かにそのしわ寄せがいっていると考えなくてはならない。
加えてそのベネフィットについても疑わしい点が多々ある。アクアラインが安く通行できたとしても、房総半島に与える経済効果は限定的であろう。
製造業が衰退していくと考えられる中で、多くの工場を誘致できるのか。
オフィスについても横浜ですら、企業を誘致するのが難しいのに、房総ではもっと難しいだろう。
住宅については一定の効果はあるかもしれないが、バスで都心へ通勤するならば、安くなったアクアラインでは渋滞の問題にぶつかるだろう。
いいことばかりいうのではなく、それによってどのくらいの負担を誰が背負うのか説明しないことには、政治家が選挙のときだけ発言するリップサービスと変わらない。
世界一高額な高速道路が名古屋高速道路だという指摘があるが、この書き方では多くの人に誤解を与える。これは高速道路、一般有料道路、地域高規格道路などの種別をきちんと理解してていない証拠である。
わが国の高速道路は確かに世界で最も高額だが1km24.6円と原則決まっており、首都高速や阪神高速は高速道路ではない。言うとすれば、世界一高額な有料道路というべきであろうが、そうなるともっと高い道路が世界にあるかもしれない。
本書はアクアラインを安くして経済を活性化させろというのが主な主張であるが、これは他のレビューにあるように、一般の人には受け入れられるのかもしれない。
しかし、そのために投入する税金は誰に負担してもらうつもりなのか。
当然地元の人たちは喜ぶかもしれないが、アクアラインは一般有料道路であるため地域の生活道路という位置づけであるため、国税を投入するのはつじつまが合わない。
なぜ千葉、東京、神奈川の人たちが使う道路が高いからといって、全国民の金を投入しなければならないのか。道路特定財源を投入するにしても理屈が合わない。
ベネフィットについては著者の理論が展開されているが、果たしてコストは誰に帰属するのかの記述がいささか不足している。
民主党の勉強会でもこの理論を展開したようであるが、結局その負担について説明できなければ、高速道路無料化のブレーン山崎養世同様、国民に悪影響を与えることになる。
世の中にタダのものや、著しく安いものはない。誰かにそのしわ寄せがいっていると考えなくてはならない。
加えてそのベネフィットについても疑わしい点が多々ある。アクアラインが安く通行できたとしても、房総半島に与える経済効果は限定的であろう。
製造業が衰退していくと考えられる中で、多くの工場を誘致できるのか。
オフィスについても横浜ですら、企業を誘致するのが難しいのに、房総ではもっと難しいだろう。
住宅については一定の効果はあるかもしれないが、バスで都心へ通勤するならば、安くなったアクアラインでは渋滞の問題にぶつかるだろう。
いいことばかりいうのではなく、それによってどのくらいの負担を誰が背負うのか説明しないことには、政治家が選挙のときだけ発言するリップサービスと変わらない。
2005年7月5日に日本でレビュー済み
とかく高い通行料の代名詞のようになっていたアクアラインがこの夏、ETC利用者の平日夜間に限り、通行料金を1000円に値下げした。著者の松下氏の提言に基づく実験だ。渋滞、環境など社会的損失を考えれば、料金収入が減っても経済効果は大きくなることを本書の中で説明している。
さらに、道路公団民営化も道路公団の民営化であって、道路事業の民営化ではない。だから、旧公団による高速道路事業の独占は変わらず、馬鹿高い通行料金は温存される、と松下氏は指摘し、競争を促すためには、民間企業が高速道路を作れるようにすることが必要と説く。
このように、日本の道路事業の問題点は何なのかを、きちんと説明しているところに好感が持ちました。
さらに、道路公団民営化も道路公団の民営化であって、道路事業の民営化ではない。だから、旧公団による高速道路事業の独占は変わらず、馬鹿高い通行料金は温存される、と松下氏は指摘し、競争を促すためには、民間企業が高速道路を作れるようにすることが必要と説く。
このように、日本の道路事業の問題点は何なのかを、きちんと説明しているところに好感が持ちました。
2006年3月2日に日本でレビュー済み
これまでの道路行政のナンセンスを訴える本である。道路を新たに造る場合には、当然、その道路の設置に対する需要予測を行うが、その需要予測が道路設置という答えを得るためのお手盛りの試算であること、道路工事を入札するためにはまず低価格で入札し、その後、資材の高騰といった理由により予算を膨らませるのが常道であること−など、この世界における常識(世間の非常識)をまず指摘している。さらに、道路設置の際には、もっと多面的な評価が必要なはずなのに、道路を通すことによる周辺地域に対する経済波及効果(プラスの効果)も、誘発交通などによる環境面の悪影響(マイナスの効果)も満足に評価できていない現状を批判し、対案を提示している。新書なので、道路行政にまつわる課題をとりあえず簡単に列挙し、詳細は他の専門書に委ねるというスタイルであるが、誰でも気軽に道路問題の根深さと問題の所在を理解できる構成になっているという意味で、幅広い層に読んでもらいたい良書である。