(全1〜6巻通してのレビューです)
手塚良庵(のち良仙、モデルは手塚治虫の曽祖父)、伊武谷万二郎という二人の若者を軸に、幕末の歴史上の人物も登場させ、陽だまりの樹(内部が腐った桜の老木)に譬えた幕府が倒れる様を描く手塚治虫の幕末ロマン。逃れられない歴史上の運命という意味で、明治維新は自然災害と同じで、善でも悪でもないのだと思います。明治維新によって滅んでいく人々、死んでいく人々のやるせなさに、なぜか『紫電改のタカ』の滝城太郎の特攻出撃シーンを思い出しました。

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手塚治虫の収穫 陽だまりの樹〔全6巻〕 (1) (ビッグコミックススペシャル 手塚治虫の収穫) コミック – 2008/8/29
手塚 治虫
(著)
▼第1章/三百坂▼第2章/おせき殿▼第3章/鬼鉄(おにてつ)▼第4章/曾根崎新地▼第5章/腑分け▼第6章/適塾の人々▼第7章/星鶴(ほしつる)、豆鶴(まめつる)▼第8章/夜の客人▼第9章/嵐の前▼第10章/天地鳴動▼第11章/老中・阿部
●主な登場人物/伊武谷万二郎(江戸・小石川に住む26歳の府中藩士。不器用な性格だが剣の腕は高い)、手塚良庵(蘭方医・手塚良仙の息子。女好きだが、腕は確か)
●あらすじ/江戸屋敷のある三百坂から、毎朝江戸城に登城する二万石の親藩・松平播磨守の行列。その中に、出仕してまだ4か月の若者・伊武谷万二郎の姿もあった。鍛錬のためと称し、途中から早駆けをしている行列に、必死になって食らい付く万二郎であったが、傍らでいつもニヤニヤ笑いながら見物している若い医者のことが気になって…(第1章)。
●本巻の特徴/武士として生きる道を模索し続けた万二郎。西洋医学を信じ、近代医療の発展に努めた良庵。ふたりの若者の生きる様を軸に幕末の青春群像を描き、巨匠・手塚治虫が自身のルーツにも迫った歴史ロマン。第29回小学館漫画賞(青年・一般向け部門)受賞作。
●主な登場人物/伊武谷万二郎(江戸・小石川に住む26歳の府中藩士。不器用な性格だが剣の腕は高い)、手塚良庵(蘭方医・手塚良仙の息子。女好きだが、腕は確か)
●あらすじ/江戸屋敷のある三百坂から、毎朝江戸城に登城する二万石の親藩・松平播磨守の行列。その中に、出仕してまだ4か月の若者・伊武谷万二郎の姿もあった。鍛錬のためと称し、途中から早駆けをしている行列に、必死になって食らい付く万二郎であったが、傍らでいつもニヤニヤ笑いながら見物している若い医者のことが気になって…(第1章)。
●本巻の特徴/武士として生きる道を模索し続けた万二郎。西洋医学を信じ、近代医療の発展に努めた良庵。ふたりの若者の生きる様を軸に幕末の青春群像を描き、巨匠・手塚治虫が自身のルーツにも迫った歴史ロマン。第29回小学館漫画賞(青年・一般向け部門)受賞作。
- 本の長さ444ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2008/8/29
- ISBN-104091820689
- ISBN-13978-4091820686
著者について
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1928年、大阪府豊中市生まれ。本名・治。大阪大学付属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。翌年、ス トーリー漫画の単行本『新宝島』がベストセラーになり、注目される。以後、幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、子どもたちに夢を与えつづけてきた。『ネ オ・ファウスト』など3作連載中の89年2月9日に胃ガンのため死去。無類の昆虫好きとして知られ、「オオムラサキを守る会」の理事や「日本昆虫倶楽部」 の初代会長を務めた(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 手塚治虫の昆虫博覧会 (ISBN-13: 978-4900963474)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
星5つ中4.6つ
5つのうち4.6つ
5グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年8月28日に日本でレビュー済み
手塚先生の数ある傑作群の中でも愛してやまない作品です。
手塚良庵、良仙という蘭学医を主役に抜擢し、幕末という時代を映し出したのが素晴らしい。
司馬遼太郎氏の『胡蝶の夢』にも通じている感じがしています。
二人は、近代化に進む日本を代表しているようです。
手塚家と交わるもう一人の主役が、親藩十五俵二人扶持の藩士。
当時の徳川封建体制を代表する人物像です。
封建制の支配層でありながら貧しく、反面、武士道を仕込まれ、正義に進路をとります。
二人の共通点は向う意気が強く、熱すぎる点でしょうか。それで窮地に自ら嵌って行きます。
今も残る江戸の町と大阪が舞台となります。
良庵さんが蘭学を学ぶ適塾は今も保存されていて当時を偲ぶことができます。
大きな家ですが、そこに何十人も住み込んでいたというのには驚きます。
大勢でいたことで学問への志を競い合うことができたのでしょうか。
福沢諭吉は中でも特別成績が優秀であったようです。
曽根崎新地、適塾。幕末が甦ります。
手塚良庵、良仙という蘭学医を主役に抜擢し、幕末という時代を映し出したのが素晴らしい。
司馬遼太郎氏の『胡蝶の夢』にも通じている感じがしています。
二人は、近代化に進む日本を代表しているようです。
手塚家と交わるもう一人の主役が、親藩十五俵二人扶持の藩士。
当時の徳川封建体制を代表する人物像です。
封建制の支配層でありながら貧しく、反面、武士道を仕込まれ、正義に進路をとります。
二人の共通点は向う意気が強く、熱すぎる点でしょうか。それで窮地に自ら嵌って行きます。
今も残る江戸の町と大阪が舞台となります。
良庵さんが蘭学を学ぶ適塾は今も保存されていて当時を偲ぶことができます。
大きな家ですが、そこに何十人も住み込んでいたというのには驚きます。
大勢でいたことで学問への志を競い合うことができたのでしょうか。
福沢諭吉は中でも特別成績が優秀であったようです。
曽根崎新地、適塾。幕末が甦ります。