長い旅をしていないと気がつかないことというのがあるんだろう。
それをしみじみと感じる一冊。
「疲れていると人への感謝より憎らしさのほうが勝ってしまう」
という一文は何も旅の途中だけに限ったことではないだろうと思う。
「インドより西では男でもしゃがんで小便をするが草木の一本もないところでは立って小便をするほうが不安でありむしろ奇異なことだということが私にもわかってきた」
には状況を思い描いてしばらく笑いました。
私がインドを旅した時はインド人と一緒によく立小便をしましたがそれより西で小便をしてみたかったなぁって思いましたね。
もし中東を旅することがあれば絶対に座り込んで小便をしたい、と思わせてくれた一冊。
対談の内容がとても興味深く理解するのにかなり文章を読み込まねばならない。
メタのメタ、のような感覚でしゃべっている二人の洞察の違いを追うのは楽しいです。
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