純愛を真正面から描いた小説です。
著者が書きながら涙を流したといいます。
愛を真正面から描いた素晴らしい作品で
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愛と死 (新潮文庫) 文庫 – 1952/10/2
武者小路 実篤
(著)
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愛とはどういうものか、この小説を通じて初めて、はっきり教えられた――。
「書きながらずいぶん泣いた」と著者本人が後に洩らした、至高の愛。
戦争文学・国策文学が氾濫した昭和初期、一気に書き上げられた青春小説。
愛とは残酷なものなのか、それとも素晴らしいものなのか。
友人野々村の妹夏子は、逆立ちと宙がえりが得意な、活発で、美しい容貌の持主。小説家の村岡は、野々村の誕生会の余興の席で窮地を救ってもらって以来、彼女に強く惹かれ、二人は彼の巴里(パリ)への洋行後に結婚を誓う仲となった。ところが、村岡が無事洋行を終えて帰国する船中に届いたのは、あろうことか、夏子急死という悲報であった……。
至純で崇高な愛の感情を謳う、不朽の恋愛小説である。巻末に用語、時代背景などについての詳細な注解、および年譜を付す。
本文より
今度の航路は楽とばかりは言えなかった。暑さにも参った。しかし喜びはそんなことにまけてはいなかった。時間がたつのが遅かったが、日本に向っていることはまちがいない事実だ。そして其処(そこ)には待っている人が居る。僕は船の上で一日々々お前に近づくのをよろこんで時間がたつのが遅いのをはがゆく思うだろう。だがすぎて見れば、それも楽しい思い出になるだろう。
喜びの待つ国へ帰る男の喜び
その喜びを知るものは
二人
待つ人の帰る喜び、
その喜びを知るものは
二人
……(本書104ページ)
本書「解説」より
それ(発見された『愛と死』の原稿)を見せてもらうと、原稿の最初の表題が「生者死者」となっており、あとから作者自身の手で「愛と死」に書き改められている。(略)
執筆中に構想がかわり、途中で夏子を死なせるストーリーになった、と受けとられていたが、原稿の発見によって、最初から〈生者死者〉の主題で構想がねられていたものだった、ということが明らかになった。また夏子が死ぬ前後へくると、原稿用紙のインクのにじんでいる個所(かしょ)がところどころ出てくるのは、前掲文にあったとおり、作者が涙をこぼしながら小説を書いた跡と見られる。
――小田切進(文芸評論家)
武者小路実篤(1885-1976)
東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。
「書きながらずいぶん泣いた」と著者本人が後に洩らした、至高の愛。
戦争文学・国策文学が氾濫した昭和初期、一気に書き上げられた青春小説。
愛とは残酷なものなのか、それとも素晴らしいものなのか。
友人野々村の妹夏子は、逆立ちと宙がえりが得意な、活発で、美しい容貌の持主。小説家の村岡は、野々村の誕生会の余興の席で窮地を救ってもらって以来、彼女に強く惹かれ、二人は彼の巴里(パリ)への洋行後に結婚を誓う仲となった。ところが、村岡が無事洋行を終えて帰国する船中に届いたのは、あろうことか、夏子急死という悲報であった……。
至純で崇高な愛の感情を謳う、不朽の恋愛小説である。巻末に用語、時代背景などについての詳細な注解、および年譜を付す。
本文より
今度の航路は楽とばかりは言えなかった。暑さにも参った。しかし喜びはそんなことにまけてはいなかった。時間がたつのが遅かったが、日本に向っていることはまちがいない事実だ。そして其処(そこ)には待っている人が居る。僕は船の上で一日々々お前に近づくのをよろこんで時間がたつのが遅いのをはがゆく思うだろう。だがすぎて見れば、それも楽しい思い出になるだろう。
喜びの待つ国へ帰る男の喜び
その喜びを知るものは
二人
待つ人の帰る喜び、
その喜びを知るものは
二人
……(本書104ページ)
本書「解説」より
それ(発見された『愛と死』の原稿)を見せてもらうと、原稿の最初の表題が「生者死者」となっており、あとから作者自身の手で「愛と死」に書き改められている。(略)
執筆中に構想がかわり、途中で夏子を死なせるストーリーになった、と受けとられていたが、原稿の発見によって、最初から〈生者死者〉の主題で構想がねられていたものだった、ということが明らかになった。また夏子が死ぬ前後へくると、原稿用紙のインクのにじんでいる個所(かしょ)がところどころ出てくるのは、前掲文にあったとおり、作者が涙をこぼしながら小説を書いた跡と見られる。
――小田切進(文芸評論家)
武者小路実篤(1885-1976)
東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1952/10/2
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101057036
- ISBN-13978-4101057033
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友情 | 愛と死 | 武者小路実篤詩集 | 人生論・愛について | お目出たき人 | 真理先生 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.5
156
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5つ星のうち4.2
50
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5つ星のうち3.8
29
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5つ星のうち3.8
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5つ星のうち4.4
32
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価格 | ¥407¥407 | ¥440¥440 | ¥539¥539 | ¥693¥693 | ¥572¥572 | ¥605¥605 |
【新潮文庫】武者小路実篤 作品 | あつい友情で結ばれていた脚本家野島と新進作家大宮は同じ女を愛してしまった──青春期の友情と恋愛の相剋を描く名作。 | 小説家村岡が洋行を終えて無事に帰国の途についたとき、許嫁夏子の急死の報が届いた。至純で崇高な愛の感情を謳う不朽の恋愛小説。 | 平明な言葉、素朴な響きのうちに深い人生の知恵がこめられ、”無心”へのあこがれを東洋風のおおらかな表現で謳い上げた代表詩 117 編。 | 人生を真正面から肯定し、平明簡潔な文章で人間の善意と美しさを表明しつづけてきた著者の代表的評論・随筆を精選して収録する。 | 口をきいたことすらない美少女への熱愛。その片恋の破局までを、豊かな「失恋能力」の持主、武者小路実篤が底ぬけの率直さで描く。 | 社会では成功しそうにもないが人生を肯定して無心に生きる、真理先生、馬鹿一、白雲、泰山などの自由精神に貫かれた生き方を描く。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1952/10/2)
- 発売日 : 1952/10/2
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 176ページ
- ISBN-10 : 4101057036
- ISBN-13 : 978-4101057033
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 88,929位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
武者小路実篤氏が生前関わりのあったとされる旅館で
この愛と死を執筆していたそうです。
本の題名は知っていたものの、読んだ事がなかったのですが、
その旅館のおかみさんのコメントをみて、読みたくなりました。
主人公の恋人が病でなくなるところを書き終えた、実篤氏は、
旅館の部屋から出てくると、泣きはらした目で、とうとう彼女を
死なせてしまったと・・・近くのお寺におまいりしたそうです。
ご自分の作品をまるで本当に生きている人かのように、
心を這わせる実篤氏に、感動しました。
そして、純愛に私も涙がとまりませんでした。
この愛と死を執筆していたそうです。
本の題名は知っていたものの、読んだ事がなかったのですが、
その旅館のおかみさんのコメントをみて、読みたくなりました。
主人公の恋人が病でなくなるところを書き終えた、実篤氏は、
旅館の部屋から出てくると、泣きはらした目で、とうとう彼女を
死なせてしまったと・・・近くのお寺におまいりしたそうです。
ご自分の作品をまるで本当に生きている人かのように、
心を這わせる実篤氏に、感動しました。
そして、純愛に私も涙がとまりませんでした。
2023年10月31日に日本でレビュー済み
武者小路実篤の、時代に先んじた〈先見性〉ということがよく言われるようです。
たとえば「お目出たき人」(1911年) は、いまで言えば完全なストーカー恋愛だし、「友情」(1920年) は恋愛結婚1割・見合い結婚7割 (!!) 残り2割が許婚 (親が決めた人との結婚) という時代の〈自由恋愛〉だし、戯曲「愛欲」(1926年) にいたっては、既婚の女性ファンによる俳優 (既婚者) の追っかけ & 不倫恋愛です。しかも「愛欲」のヒロインである女性ファン 千代子の夫 英次というのが、推しのイケメン俳優 信一の醜い実弟であり、千代子はイケメン俳優 信一のそばにいたいというそれだけの理由でブサイクな英次とあえて結婚したという、現代ドラマそこのけの超ドロドロ感……。
では本作「愛と死」(1939年) は何かといえば、身もフタもない言いをすれば〈純愛小説〉の最初期バージョンです。
若い村岡と夏子が恋に落ち結婚の約束をする。しかし村岡のほうが見分を広めるために半年ほどヨーロッパへと旅立つ。旅先でもお互いに長い手紙をやり取りしてますます愛をはぐくみあう。いよいよ船で帰国の途につき、帰りの船旅の途中でも寄港地あての手紙という方法で微笑ましいラブレターを交換しあう。ところがあと2週間足らずで日本に到着というところで、村岡は青天の霹靂のような夏子の訃報電報にせっする。
さすがにいま時こんなベタな恋愛ドラマはないかも知れないけど、いまから80年以上前の当時としては、恋愛結婚自体が希少だっただけに、衝撃的な純愛作品として大いに読まれたに違いありません。
しかし本作は令和のいまなお着実に読み継がれている。その理由を要約すれば……
① 「伊豆の踊子」や「野菊の墓」と同じく純愛ものの原点のようなシンプルなストーリー
② 渡航前の2人の会話や旅行中にやりとりした交換日記のような手紙の内容がすべて無邪気で微笑ましい
③ たがいの感情のもつれや行き違い、誤解などという現実の恋愛には付き物の夾雑物がいっさいなくどこまでもピュアで、さながら美しい音楽を聴いているような癒され感がある
④ これも「伊豆の踊子」や「野菊の墓」と同じく短い作品なので一気に読める
これをひとことで言いあらわせば、純愛小説、純愛ドラマの原点回帰と言えるでしょう。
たとえば「お目出たき人」(1911年) は、いまで言えば完全なストーカー恋愛だし、「友情」(1920年) は恋愛結婚1割・見合い結婚7割 (!!) 残り2割が許婚 (親が決めた人との結婚) という時代の〈自由恋愛〉だし、戯曲「愛欲」(1926年) にいたっては、既婚の女性ファンによる俳優 (既婚者) の追っかけ & 不倫恋愛です。しかも「愛欲」のヒロインである女性ファン 千代子の夫 英次というのが、推しのイケメン俳優 信一の醜い実弟であり、千代子はイケメン俳優 信一のそばにいたいというそれだけの理由でブサイクな英次とあえて結婚したという、現代ドラマそこのけの超ドロドロ感……。
では本作「愛と死」(1939年) は何かといえば、身もフタもない言いをすれば〈純愛小説〉の最初期バージョンです。
若い村岡と夏子が恋に落ち結婚の約束をする。しかし村岡のほうが見分を広めるために半年ほどヨーロッパへと旅立つ。旅先でもお互いに長い手紙をやり取りしてますます愛をはぐくみあう。いよいよ船で帰国の途につき、帰りの船旅の途中でも寄港地あての手紙という方法で微笑ましいラブレターを交換しあう。ところがあと2週間足らずで日本に到着というところで、村岡は青天の霹靂のような夏子の訃報電報にせっする。
さすがにいま時こんなベタな恋愛ドラマはないかも知れないけど、いまから80年以上前の当時としては、恋愛結婚自体が希少だっただけに、衝撃的な純愛作品として大いに読まれたに違いありません。
しかし本作は令和のいまなお着実に読み継がれている。その理由を要約すれば……
① 「伊豆の踊子」や「野菊の墓」と同じく純愛ものの原点のようなシンプルなストーリー
② 渡航前の2人の会話や旅行中にやりとりした交換日記のような手紙の内容がすべて無邪気で微笑ましい
③ たがいの感情のもつれや行き違い、誤解などという現実の恋愛には付き物の夾雑物がいっさいなくどこまでもピュアで、さながら美しい音楽を聴いているような癒され感がある
④ これも「伊豆の踊子」や「野菊の墓」と同じく短い作品なので一気に読める
これをひとことで言いあらわせば、純愛小説、純愛ドラマの原点回帰と言えるでしょう。
2016年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10代の時に読み感動で涙したものです。再度読みたくて購入しました。
当時のことが甦ってきました。
特に若い世代の方に読んでほしい本です。
当時のことが甦ってきました。
特に若い世代の方に読んでほしい本です。
2020年1月31日に日本でレビュー済み
.
白樺派らしい、青春の日々の陰翳のあるストーリー展開で若い読者を惹きつけてきた名作である。特に、青春期に読むラブストーリーとしては、清潔で気品ある作品として評価されよう。
ヒロインの夏子はこの作品の主題である 「 愛と死 」 を集約するキャラクターだが、ビジュアルに、いきいきと描かれており、初読後は彼女の魅力が脳裏を離れないほどのインパクトがある。作品全体に、武者小路らしい青年の若さゆえの強い自意識や、生硬に世間に対峙しようといった色彩も感じさせるが、夏子の可憐で活力に富んだ描写ですべてが許されている小説である。
素直な構成が、テーマを新鮮に浮彫りにする効果を生み出しており、「愛」を描く作品として、清冽な美しさを失わない名作と評し得よう。
白樺派らしい、青春の日々の陰翳のあるストーリー展開で若い読者を惹きつけてきた名作である。特に、青春期に読むラブストーリーとしては、清潔で気品ある作品として評価されよう。
ヒロインの夏子はこの作品の主題である 「 愛と死 」 を集約するキャラクターだが、ビジュアルに、いきいきと描かれており、初読後は彼女の魅力が脳裏を離れないほどのインパクトがある。作品全体に、武者小路らしい青年の若さゆえの強い自意識や、生硬に世間に対峙しようといった色彩も感じさせるが、夏子の可憐で活力に富んだ描写ですべてが許されている小説である。
素直な構成が、テーマを新鮮に浮彫りにする効果を生み出しており、「愛」を描く作品として、清冽な美しさを失わない名作と評し得よう。
2017年11月14日に日本でレビュー済み
武者小路実篤氏の恋愛小説三部作の内の一冊です。戦時中に書かれた事もあり、反戦への抵抗も伺える、そんな作品。まるでノンフィクションのように、生き生きした文章で引き込まれます。
2016年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時ならば斬新な話だったのかもしれないが今読んでもただ彼女が死ぬだけのありふれた悲劇に過ぎない。タイトル通りのお話です。偉大な文豪の著作でも時代で陳腐化する良い例。星を沢山つけられているレビューの方々もこれが無名の新人の作品でも☆五をつけるとは到底思えない。