尊敬される人というのは、その人が完璧である必要はない。
主人公の糸子は、正直に言って、
視聴者をときに全力で苛立たせたほどの無神経の持ち主であった。
戦争でPTSDを患い帰ってきた幼馴染を無理やり連れだし症状を悪化させるし、
妻子ある男性と不倫して新しい店まで持たせてやるし、
子どもがテニスで全国一位になるもほとんど関心を見せないし。
(特筆すべきは彼女がNHKの朝ドラヒロインである点である)
ただ、糸子はだんじりのように有言実行でつきすすむ力を持っている。
魅力的な人というのは、その人が社交的であろうが物静かであろうが、
何らかの強い力を秘めているのがありありと分かる人である。
糸ちゃんは、もって生まれた活動的な気質もすぐれているが、
彼女のさらに良いところは、目の前の道に、
それまでと流れの違う物事がひょいと紛れ込んでも、
興味次第で柔軟にそれを取り入れるところだ。
たとえば、もんぺは不恰好だから履きたくないと言っていたが、
一度履くとけろっと表情を変えて、
ええな、履きやすいなとご機嫌になる。
突き進むけど、お調子者でもある。
それは糸ちゃんのお父ちゃんもそうだった。
厳しい親父で、糸子が自分のためにつくってくれたあっぱっぱを、
捨てろとまで言ったが、
店に来た客が偶然それを見てあっぱっぱを褒めると、
手のひらを返すようににこにこ顔であっぱっぱを商品として大体的に売り出した。
糸子も、大人になるにつれて、世間を知ったり、戦争で心身ともにくたくたになる。
それでも、たとえ時には、まわりから間違っていると指摘されようとも、
その間違っているかもしれない意地を付き通す糸子に
視聴者は半年間夢中だった。
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カーネーション 完全版 DVD-BOX1【DVD】
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フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | 麻生祐未, 尾野真千子, 正司照枝, 栗山千明, 小林薫, 須賀貴匡, 濱田マリ, 十朱幸代, 宝田明 |
言語 | 日本語 |
稼働時間 | 12 時間 |
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商品の説明
世界的デザイナー・コシノ三姉妹の母としても知られる小篠(コシノ)綾子をモデルにした物語。ファッションデザイナーの草分けとして活躍したパワフルな女性の一代記。
<収録話>
第1週「あこがれ」
第2週「運命を開く」
第3週「熱い思い」
第4週「誇り」
第5週「私を見て」
第6週「乙女の真心」
第7週「移りゆく日々」
第8週「果報者」
【キャスト】
尾野真千子、小林薫、麻生祐未、栗山千明、正司照枝、濱田マリ、須賀貴匡、宝田明、十朱幸代
【スタッフ】
作:渡辺あや
音楽:佐藤直紀
主題歌:椎名林檎「カーネーション」
制作統括:城谷厚司
【放送期間】2011年10月―NHKデジタル総合・BSプレミアム放送
【スペック】
●映像特典:
◆disc1ふたりの糸子のうた
◆disc2尾野真千子インタビュー(土曜スタジオパークより)
◆disc3麻生祐未インタビュー(スタジオパークからこんにちはより)
◆disc4小林 薫インタビュー(土曜スタジオパークより)
●封入特典:ブックレット
DSZS07286/15,200円(税込15,960円)/COLOR/本編720分/片面2層4枚組/1.主音声:ステレオ/16:9LB/48話収録
【販売元】東映株式会社・東映ビデオ株式会社【発行】NHKエンタープライズ
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 言語 : 日本語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 349.27 g
- EAN : 4988101162260
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 12 時間
- 発売日 : 2012/3/21
- 出演 : 尾野真千子, 小林薫, 麻生祐未, 栗山千明, 正司照枝
- 販売元 : TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
- ASIN : B006G9RAVQ
- ディスク枚数 : 4
- Amazon 売れ筋ランキング: - 121,171位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 6,915位日本のTVドラマ
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、主演の尾野真千子も含めてキャストが素晴らしい。ストーリーも変化に富んでいて、微細な心理描写や骨太な人生観まで総じて「大作」の域にあると言えよう。何度も繰り返し見ても飽きないし、性別、年齢を問わず鑑賞出来る。教育的でもあるし、情緒豊かな純文学のような作品は本当に奥行きがある。自分の人生と照らし合わせて観るのも良いだろう。
2012年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
連続テレビ小説は、これまでじっくりと見たことは一度もありませでした。このドラマも「ふ〜ん。地元関西のお話かぁ」ぐらいの感覚で、テレビをつけっ放しにしている時にたまに画面に映る程度のものでした。
ところがある日。
尾野さん演じる糸子が戦時中、だんじりをじっと見つめたかと思うと
「あ゛ぁーーーーっ!」
と慟哭するシーンがふと目に入ったのです。
するとなんと、私の涙腺が自動で反応し、「涙を流していいですか?」と脳に許可を求めてきました。
そ、そんなバカな。
物語をじっくり見てきた訳でもないのに、背景も十分わからないのに、一体なぜ?
「では見てみよう」とその後ドラマを見始めた訳ですが、あとはもう、このドラマにどっぶりはまって抜け出せない状態になってしまいました。
「こんな実力派がいるのですが、ご存知ですか?」と、知る人ぞ知る役者さんを時に起用することが、NHKのドラマの良いところの一つだと思います。
知名度に頼ることが出来ず、また演技を生かすためにも、制作側はそれだけ良い脚本を書かなければならないからかもしれませんが、その結果生まれる素晴らしい脚本と実力派の役者さんによるドラマは格別です。
「魂の女優」尾野さんをこのドラマで知ることが出来たのは大きな喜びであり発見でした。
泣きの演技一つを例に取っても、それまではドラマを見て「演技上手いなぁ」「下手な演技だなぁ」ぐらいの感想しか持ったことがなかった私ですが、尾野さんの慟哭は、もう何と言ったらいいか、本当に魂が泣いている人がそこにいて、その魂の何かが私の魂のどこかに触れ共鳴した、としか言い様がないものでした。こんなことはこれまで経験したことがありません。
尾野さん以外の役者さんも脚本も本当に素晴らしく、15分があっという間に過ぎていきます。
良いドラマですね。私が他にどういう素晴らしいものを見逃していたのか、機会を見て過去のエピソードをチェックしたいと思います。
ところがある日。
尾野さん演じる糸子が戦時中、だんじりをじっと見つめたかと思うと
「あ゛ぁーーーーっ!」
と慟哭するシーンがふと目に入ったのです。
するとなんと、私の涙腺が自動で反応し、「涙を流していいですか?」と脳に許可を求めてきました。
そ、そんなバカな。
物語をじっくり見てきた訳でもないのに、背景も十分わからないのに、一体なぜ?
「では見てみよう」とその後ドラマを見始めた訳ですが、あとはもう、このドラマにどっぶりはまって抜け出せない状態になってしまいました。
「こんな実力派がいるのですが、ご存知ですか?」と、知る人ぞ知る役者さんを時に起用することが、NHKのドラマの良いところの一つだと思います。
知名度に頼ることが出来ず、また演技を生かすためにも、制作側はそれだけ良い脚本を書かなければならないからかもしれませんが、その結果生まれる素晴らしい脚本と実力派の役者さんによるドラマは格別です。
「魂の女優」尾野さんをこのドラマで知ることが出来たのは大きな喜びであり発見でした。
泣きの演技一つを例に取っても、それまではドラマを見て「演技上手いなぁ」「下手な演技だなぁ」ぐらいの感想しか持ったことがなかった私ですが、尾野さんの慟哭は、もう何と言ったらいいか、本当に魂が泣いている人がそこにいて、その魂の何かが私の魂のどこかに触れ共鳴した、としか言い様がないものでした。こんなことはこれまで経験したことがありません。
尾野さん以外の役者さんも脚本も本当に素晴らしく、15分があっという間に過ぎていきます。
良いドラマですね。私が他にどういう素晴らしいものを見逃していたのか、機会を見て過去のエピソードをチェックしたいと思います。
2018年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
BK制作の朝ドラで一番はまったのが「カーネーション」でした。
尾野真千子さんのことはこのドラマで初めて知りましたが、この役は彼女以外にはありえないだろうと思うほどはまり役でした
とにかく小原糸子のバイタリティーが素晴らしく、毎朝元気をもらっていました
ビデオデッキが壊れたこと、カーネーションが夕刻に再放送されると知って毎日楽しみにしていましたが
相撲中継や国会中継、高校野球中継などで放送がとびとびになって、次の買いが待ちきれないこと
再放送に合わせてブルーレイレコーダーを新しくしたのに認識に失敗してたびたび録画失敗したので
思い切ってDVD購入を決めました
毎日、好きな時に糸子に会えますね
欲を言えばブルーレイも販売してほしかったです(DVDは繰り返し視聴すると擦り切れて画像が悪くなるので)
尾野真千子さんのことはこのドラマで初めて知りましたが、この役は彼女以外にはありえないだろうと思うほどはまり役でした
とにかく小原糸子のバイタリティーが素晴らしく、毎朝元気をもらっていました
ビデオデッキが壊れたこと、カーネーションが夕刻に再放送されると知って毎日楽しみにしていましたが
相撲中継や国会中継、高校野球中継などで放送がとびとびになって、次の買いが待ちきれないこと
再放送に合わせてブルーレイレコーダーを新しくしたのに認識に失敗してたびたび録画失敗したので
思い切ってDVD購入を決めました
毎日、好きな時に糸子に会えますね
欲を言えばブルーレイも販売してほしかったです(DVDは繰り返し視聴すると擦り切れて画像が悪くなるので)
2012年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公糸子役を演じる奈良県吉野で発掘された尾野ちゃん、父親役の小林薫さん、母親役の麻生祐未さん、みんなそれぞれの強烈な個性が絡み合って素晴らしい作品に仕上げられています。麻生祐未さんなんかは初めてスタジオ入りしたときに他の役者さんたちを見た途端、自分がどんな演技をしないといけないかがわかったそうです。普通の演技じゃ存在感が出せずに沈んでしまう、そこで思いついたのが天然ボケ風のおっとりキャラ。昔トレンディドラマで一斉風靡したあの麻生祐未さんとは思えないキャラで、さすがはプロなんだと感心しました。また関東出身の役者さんは関西弁が下手な人が多いのに、このドラマに出てくる関東出身の方々には変なイントネーションがほとんどなかったので、徹底的に関西弁(厳密には岸和田弁で、特有の言い方があるのでお笑い系の関西人でも岸和田出身でなければ使えません)の指導を受けていたことがよーくわかりました。小林薫さんは関西出身なのでイントネーションは自然で違和感がないのは当たり前なんでしょうけど、強く見えて本当は気が弱いところ、ちょっと飲むと陽気に話に花を咲かせるところなど関西の下町の人情味あふれる普通のおっちゃんが演じられるだけでなく、セリフなしでも眼や背中で演技できるところなどは、さすがベテラン俳優さんです。いい味、出してますよね〜・・・
確かな時代考証をもとに木材で再現したマンホールのフタなど、細かな小道具から大道具に至るまで一切手を抜かずに甦らせ、スタジオと京都太秦を行き来しながら撮影してきたNHK大阪の本気度を感じました。
このDVDに収録されている話ではないので恐縮ですが、今放送されている番組では長女優子役の新山千春さん。クイズタイムショックのイメージしかなかったので、どれだけの演技力があるのか知らなかったのですが、東京で学生生活を送った関西人という難しい役どころを、自然なイントネーションの使い分けですごく上手にセリフをおしゃべりされてましたし、関西弁で喧嘩できる演技力には脱帽。相当な実力の持ち主だということもよくわかりました。
でもなんといっても主役を務める尾野ちゃんの演技、お見事です、すばらしいです。彼女が演じる糸ちゃんには何回泣かされたことか・・・またまた先の話でこのDVDには収録されていませんので恐縮ですが、父親の善さんが旅先で病気で亡くなる日の前、夢か幻かよくわからない中で去っていく父に、涙ポロポロ流しながら「いやー、いややー、おとーちゃん、行かんといてー」の絶叫には参りました、降参です、あなたにゾッコンです。家族に悟られないように自分を殺しながら嗚咽することの難しさを経験してしまいました。
なんだかネタばらしのようなことを書いてしまいましたが、視聴率が高いのでテレビを見て頂いている方々が多いことや、文字で表現したところで実際にはドラマを見て頂かないとこのドラマの良さが伝わらないことを考えると、ネタばらしというほどではないと思っています。
放送を見ることができない時間帯なので録画しておき、夜家族が集まったときにみんなで一緒に見てきました。自分だけは家族と違って今までNHKの朝の連ドラなんて数回見ただけで見る気がしなくなったのに、このドラマだけは見逃せませんでした。たいそうな言い方かもしれませんが、NHK朝の連ドラでは人生初めてです。時代設定こそ違いますが、ご近所で日常茶飯事に起きてるような親近感を覚えました。うちの子どもなんか、学校から帰るとすぐに見ているそうです。
あ、忘れていました。BGMという言葉は不適切かもしれませんが、作曲家の佐藤直紀さんと演奏者の方々、素晴らしい楽曲をありがとうございます。場面ごとにそれを盛り上げるように奏でられる音楽は感極まります。私の場合、音楽はどうも映像と切り離せないようなので、クライマックスのシーンには欠かせないようです。泣かせますね〜・・・
笑いあり涙ありの人情と、女性主人公のド根性を描いたドラマ「カーネーション」、NHK大阪に拍手です。
追伸
今の「カーネーション」を見て思うことは、主人公糸子役の夏木マリさんのイントネーションへの違和感です。優子役の新山千春さんのレベルであればおそらく満点だったと思いますが、そこだけが残念な気がします。演技力という点では素晴らしい女優さんだけに惜しまれます・・・だからといって尾野ちゃんでは年齢的に無理なんでしょうけど・・・
確かな時代考証をもとに木材で再現したマンホールのフタなど、細かな小道具から大道具に至るまで一切手を抜かずに甦らせ、スタジオと京都太秦を行き来しながら撮影してきたNHK大阪の本気度を感じました。
このDVDに収録されている話ではないので恐縮ですが、今放送されている番組では長女優子役の新山千春さん。クイズタイムショックのイメージしかなかったので、どれだけの演技力があるのか知らなかったのですが、東京で学生生活を送った関西人という難しい役どころを、自然なイントネーションの使い分けですごく上手にセリフをおしゃべりされてましたし、関西弁で喧嘩できる演技力には脱帽。相当な実力の持ち主だということもよくわかりました。
でもなんといっても主役を務める尾野ちゃんの演技、お見事です、すばらしいです。彼女が演じる糸ちゃんには何回泣かされたことか・・・またまた先の話でこのDVDには収録されていませんので恐縮ですが、父親の善さんが旅先で病気で亡くなる日の前、夢か幻かよくわからない中で去っていく父に、涙ポロポロ流しながら「いやー、いややー、おとーちゃん、行かんといてー」の絶叫には参りました、降参です、あなたにゾッコンです。家族に悟られないように自分を殺しながら嗚咽することの難しさを経験してしまいました。
なんだかネタばらしのようなことを書いてしまいましたが、視聴率が高いのでテレビを見て頂いている方々が多いことや、文字で表現したところで実際にはドラマを見て頂かないとこのドラマの良さが伝わらないことを考えると、ネタばらしというほどではないと思っています。
放送を見ることができない時間帯なので録画しておき、夜家族が集まったときにみんなで一緒に見てきました。自分だけは家族と違って今までNHKの朝の連ドラなんて数回見ただけで見る気がしなくなったのに、このドラマだけは見逃せませんでした。たいそうな言い方かもしれませんが、NHK朝の連ドラでは人生初めてです。時代設定こそ違いますが、ご近所で日常茶飯事に起きてるような親近感を覚えました。うちの子どもなんか、学校から帰るとすぐに見ているそうです。
あ、忘れていました。BGMという言葉は不適切かもしれませんが、作曲家の佐藤直紀さんと演奏者の方々、素晴らしい楽曲をありがとうございます。場面ごとにそれを盛り上げるように奏でられる音楽は感極まります。私の場合、音楽はどうも映像と切り離せないようなので、クライマックスのシーンには欠かせないようです。泣かせますね〜・・・
笑いあり涙ありの人情と、女性主人公のド根性を描いたドラマ「カーネーション」、NHK大阪に拍手です。
追伸
今の「カーネーション」を見て思うことは、主人公糸子役の夏木マリさんのイントネーションへの違和感です。優子役の新山千春さんのレベルであればおそらく満点だったと思いますが、そこだけが残念な気がします。演技力という点では素晴らしい女優さんだけに惜しまれます・・・だからといって尾野ちゃんでは年齢的に無理なんでしょうけど・・・
2012年3月21日に日本でレビュー済み
「おひさま」はクセがない反面、些か印象が薄いが、この「カーネーション」には関西らしい、インパクトがある。 波がハンパない。ドラマには、第1話から、波形と流れがあり、最近の、やや平坦で、ベタやお約束を回避する傾向のあるドラマ作りとは、異なっている。こう言うドラマって、昔はけっこうあったんじゃないかなあ。山がダーン!谷が、ドーン!みたいな。 …「おひさま」も「カーネーション」も、そうだったが、主人公役に、複数キャスティングされており、少女から、初老まで、別人が演じる。幼年期と、初老まで、ほぼ、一人で演じるような、無理!と思うような、大河ドラマよりも、はるかにいい出来だ。だけど、女優なかせだな、今のテレビは。明瞭、鮮明過ぎて、ここまで、質感がわかるのかと。みなせっせと、エステでお手入れと言う訳だね。
2011年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第1週、子役のヒロインが父親に張り倒されるシーンには度肝を抜かれました。
でも次の回にはお父さん、「きつく叱りすぎたんじゃないか」と陰でオタオタしている(笑。
朝の連ドラで昭和前半が王道な理由の一つに女性の社会的地位が現在より低く、
その逆境に主人公が立ち向かっていくというスタンスにあります。
前作はこの点で大いに不満でしたが、それを見事に払拭してくれました。
男尊女卑、封建的上下関係、その厳しさの中に垣間見える暖かさ。
規制が厳しい昨今、いかにそれらを上手く描写していくかスタッフが腐心しており、
その気概に引っ張られるように出演者の演技もみな生き生きしています。
端役に至るまで魅力的ですが、この第8週までならやはり裏主人公ともいうべき小林薫氏演じる父・善作。
未熟な糸子を叱り付けながら自身も決して商売上手ではなかった。
しかし娘が生まれる前から周囲の人々に支えられ22年間掲げてきた呉服店の看板を見上げる
第7週ラストシーンは台詞を全く使わず彼の決心を中心に家族や地域の絆まで想起させる神懸り的場面。
このBOX一巻だけで下手な連ドラ26週以上の内容がつまっています。
でも次の回にはお父さん、「きつく叱りすぎたんじゃないか」と陰でオタオタしている(笑。
朝の連ドラで昭和前半が王道な理由の一つに女性の社会的地位が現在より低く、
その逆境に主人公が立ち向かっていくというスタンスにあります。
前作はこの点で大いに不満でしたが、それを見事に払拭してくれました。
男尊女卑、封建的上下関係、その厳しさの中に垣間見える暖かさ。
規制が厳しい昨今、いかにそれらを上手く描写していくかスタッフが腐心しており、
その気概に引っ張られるように出演者の演技もみな生き生きしています。
端役に至るまで魅力的ですが、この第8週までならやはり裏主人公ともいうべき小林薫氏演じる父・善作。
未熟な糸子を叱り付けながら自身も決して商売上手ではなかった。
しかし娘が生まれる前から周囲の人々に支えられ22年間掲げてきた呉服店の看板を見上げる
第7週ラストシーンは台詞を全く使わず彼の決心を中心に家族や地域の絆まで想起させる神懸り的場面。
このBOX一巻だけで下手な連ドラ26週以上の内容がつまっています。