私見では『日本宝島』は戦後日本の児童文学の最高傑作です。『日本宝島』だけではありません。上野瞭の『目こぼし歌こぼし』や『ちょんまげ手まり歌』なども最高です。これほど傑作を書けた作家もほかにいないでしょう。『ちょんまげ手まり歌』は、吉本隆明の『共同幻想論』も顔色なしというところです。
上野瞭が亡くなった現在、これらの名作が忘れられることは許せません。生前から『目こぼし歌こぼし』などは本が無くてなかなか読めませんでした。
『日本宝島』の冒険小説のスタイルで読ませられ、最後に歴史のからくりが立ち上がってくるところなど、見事というしかありません。
蘇れ！ 上野瞭！
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