国内の有名旅館が他業種の経営者に狙われている。名前だけを残し、経営者を変え、格安設定で客を集める。
そしてよそ者集団は、ブームが終わり儲けるだけ儲けたらさっさとオサラバする。東京五輪が終わり何年か後には、今の一万三千軒の温泉旅館のうち30%は消えると、筆者は予言しておこう。と、著者が警告を発しているのを読んで本物の温泉を守らなければいけないと思いました。
そのためには、温泉宿を決める時に目先の金額や宣伝に惑わされてはいけない。安易に流されずに誠意を持って源泉を守り抜いている良心的な宿を選んで応援しなければ!という使命感を持ちました。
他業種参入の一例。
熱海の看板旅館のほとんどが、P業界で名を馳せたIグループ傘下。著者のことをよく知っているという、珍しく熱血漢の県の役人でさえも、彼らで熱海が持っているのであまり貶さないでくださいと。
徹底的な市場調査、温泉経営の見事なノウハウ。商売におけるプロ中のプロである彼らの仕掛けとは。実態を知るために彼らが経営する熱海ナンバー1のホテルに乗り込むことに。
食事はバイキング、酒も自動注入器で飲み放題。皆が幸せそうに食事をしている。そして娯楽施設は全て無料。海が見える屋上露天風呂に五つの貸切風呂。
しかし、温泉の質は、、。
、、、散々いじられたあげく他業種が去った後に残されるのは、、と思うとゾッとします。これから生まれてくる人達の為にも本物の温泉を残してあげたい。
他に面白かったエピソードは、日本の秘湯を守る会を創立した岩木一二三氏、大丸あすなろ荘の佐藤好億氏との出会い。佐藤氏の舗装工事をしない理由に感動しました。
著者が野口式整体体操、故森繁久弥氏お抱え指圧師に三年間学んだものを基にしてらっしゃるという温泉健康法も大変参考になりました。家庭風呂でも出来、簡単、単純なようで理にかなっていますし、何より継続しやすい。人によってはなーんだそんなことか、と思うかもしれませんが。
この本を手に入れる前に宿泊したことのある宿はこまゆみの里。絶景のワイルドな野天風呂に美味しい食事、宿泊料金も安くて大満足でした。ネットで温泉宿を検索していた時に、2013年の日光地震で温泉、建物の被害があり一時休業から再開されたという記事をいくつか読んで、ここに泊まろう、と決めたのでした。
藤よしさんには立ち寄り入浴をさせていただいたことがあります。伊豆のとある温泉地でガッカリした後だったので感動もひとしおでした。女将さんも素敵な方で、また是非寄らせていただきたいなと思いました。
これから行ってみたいのは、古代ソマチッドの働きによる温泉効果がある所でしょうか。
東京在住なので、山梨には日帰りで温泉の銭湯に立ち寄ることはありましたが、こちらで紹介されている宿にも行ってみたいと思います。
あと小野川温泉で湯治も憧れますね。
注意としては、著者(昭和11年生まれ!)の温泉に対する情熱に湯当たりしないよう、くれぐれもお気をつけください。

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究極の源泉宿73――誰も書かない“源泉かけ流し"の真実(祥伝社新書462) 新書 – 2016/3/31
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社祥伝社
- 発売日2016/3/31
- 寸法11 x 1.5 x 17.4 cm
- ISBN-104396114621
- ISBN-13978-4396114626
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登録情報
- 出版社 : 祥伝社 (2016/3/31)
- 発売日 : 2016/3/31
- 言語 : 日本語
- 新書 : 229ページ
- ISBN-10 : 4396114621
- ISBN-13 : 978-4396114626
- 寸法 : 11 x 1.5 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 257,046位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 249位祥伝社新書
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2022年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
温泉好きの知人にプレゼントしました。
源泉かけ流し以外価値がないと言っていたのですが加水や加温でもいいお湯があると分かり喜んでいました。
源泉かけ流し以外価値がないと言っていたのですが加水や加温でもいいお湯があると分かり喜んでいました。
2018年1月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
研究されてるのですね。
情報提供ありがとうございました。
この本に巡り合えてよかった!
情報提供ありがとうございました。
この本に巡り合えてよかった!
2016年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々な温泉本があるのですが、この書籍を見て、なるほどと思う事は出来ませんでした。手前味噌と客観データとの関係を平易に教えてほしかったのと、もっと他にも良い温泉宿があるのでは?と言うのが読後の感想でした。
2023年2月8日に日本でレビュー済み
源泉かけ流しを推奨する数々の書籍のなかでも、本書は循環濾過はもちろん、加水も基本的に認めない「源泉かけ流し至上主義」寄りのガイドブックと言える。単に湯船に張られた湯だけで良し悪しを判断するのではなく、源泉の場所、そこから湯船までの距離や供給状況、消毒の有無まで徹底的に調べてあげた上で選んだ73の源泉宿と言うだけに、どの「源泉本」よりも信用できる内容に見える。
私も本書で紹介された源泉宿のうち、国見温泉、須川高原温泉、蔵王温泉大平ホテル、岩井温泉岩井屋等、いくつかの宿に泊まった。どれも100%かけ流しの個性が光る素晴らしい湯であった。
ただ、源泉宿選定にあたる根拠にはいくつか疑問点が残る。序章で循環濾過をこき下ろしながら一部には循環風呂を持つ宿もある。また、入浴に適した湯温を39〜43度とし高温泉を否定しながら、湯船で45度以上の熱湯の宿も紹介されている。科学的根拠に乏しい古代ソマチッドを温泉効果として礼賛している点、「良質な湯」であれば大深度掘削を自然に認めているのも疑問が残るところである。
「温泉は人」だと筆者は随所で言う。維持に手間暇かかる上でその通りだと強く思うが、物語化し肩入れしすぎているようにも見えるのが残念である。
あくまで源泉「宿」に関する書籍であり、温泉地には良質な共同湯も多くあることも踏まえ、他の書籍や自らの体験を参考にしながら見方を中和するのがよいと感じます。
私も本書で紹介された源泉宿のうち、国見温泉、須川高原温泉、蔵王温泉大平ホテル、岩井温泉岩井屋等、いくつかの宿に泊まった。どれも100%かけ流しの個性が光る素晴らしい湯であった。
ただ、源泉宿選定にあたる根拠にはいくつか疑問点が残る。序章で循環濾過をこき下ろしながら一部には循環風呂を持つ宿もある。また、入浴に適した湯温を39〜43度とし高温泉を否定しながら、湯船で45度以上の熱湯の宿も紹介されている。科学的根拠に乏しい古代ソマチッドを温泉効果として礼賛している点、「良質な湯」であれば大深度掘削を自然に認めているのも疑問が残るところである。
「温泉は人」だと筆者は随所で言う。維持に手間暇かかる上でその通りだと強く思うが、物語化し肩入れしすぎているようにも見えるのが残念である。
あくまで源泉「宿」に関する書籍であり、温泉地には良質な共同湯も多くあることも踏まえ、他の書籍や自らの体験を参考にしながら見方を中和するのがよいと感じます。
2016年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書いてあるように温泉と名ばかりの宿が多いですので、本物の温泉を探して入っています。
著者の飯沼さんの宿(大鷹の湯)にも入らせていただきました、参考書として重宝してます。
著者の飯沼さんの宿(大鷹の湯)にも入らせていただきました、参考書として重宝してます。
2016年5月22日に日本でレビュー済み
本書は、源泉かけ流しと効能にこだわって選び抜いた73の宿を紹介している。
この手のお宿ガイドは数多いが、旅館としての良さを優先したり、都道府県のバランスをとって格落ち宿も掲載したりと、なかなかと完璧なものは少ない。
それに対して本書は、源泉かけ流しの定義に厳格で、かつ、効能にこだわっている点で、その思想に同調する方には最良の伴侶となるだろう。
それと、そうしたセレクションを重視した結果、たとえば湯布院四天王をスルーする等、高価格帯=良い宿という基調にもなっていないのも、思わぬ拾いものの宿が多くなるという副産物を生じている。(きちんと高級宿もセレクトしている場合もあり、全ては効能次第ということ)
また、ときどき気取ったエッセイやレビューに終始して、肝心の宿のデータが不十分なガイドブックもあるが、本書は温泉の利用時間や清掃時間等もしっかり記載されており、実用性も高い。
この手のお宿ガイドは数多いが、旅館としての良さを優先したり、都道府県のバランスをとって格落ち宿も掲載したりと、なかなかと完璧なものは少ない。
それに対して本書は、源泉かけ流しの定義に厳格で、かつ、効能にこだわっている点で、その思想に同調する方には最良の伴侶となるだろう。
それと、そうしたセレクションを重視した結果、たとえば湯布院四天王をスルーする等、高価格帯=良い宿という基調にもなっていないのも、思わぬ拾いものの宿が多くなるという副産物を生じている。(きちんと高級宿もセレクトしている場合もあり、全ては効能次第ということ)
また、ときどき気取ったエッセイやレビューに終始して、肝心の宿のデータが不十分なガイドブックもあるが、本書は温泉の利用時間や清掃時間等もしっかり記載されており、実用性も高い。