
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
壊れた地球儀の直し方 (扶桑社新書) 新書 – 2016/6/2
青山 繁晴
(著)
世界地図が激変する現代、ぼくら日本人、祖国日本のやるべきこととは?
〝幻の名著〟がおよそ12年の時を経て、新書版として、いま甦る!
唯一無二の「世界覇権国家」アメリカが没落していく端緒となったイラク戦争。その激戦のなか、単身現地に入り、その実情を直接見聞、体験し、複数回、死の淵にまで追い込まれた著者が著した予言の書。本書中で示した見解の多くが現実に起きていることに、読む者は驚嘆を禁じ得ない。
496頁にも及ぶぶっとい新書――〝ぶと新〟――である本書は「イラク戦争」、敗戦以降現代に至る「日米関係」、拉致や核、ミサイルをはじめとする一連の「北朝鮮問題」、中曾根総理以来のわが国の「歴代政権のほんとうの姿」と大きなテーマを四つも扱っている。それ故単行本発刊当時は、読者からは勿論、複数のプロの編集者からも「テーマを盛り込み過ぎてもったいない」と評されている。しかしながら、この四つのテーマが〝同じ根っこ〟で繋がっていることを読む者に示したいがために、著者は敢えて大著になることを選択したのである……読了後、たしかに〝根っこ〟が浮かび上がってくる。
戦勝国アメリカが維持してきた世界秩序が乱れている。だからこそ、アメリカに敗れたために、世界の治安維持から距離を取らされ続けてきたぼくらの〝出番〟である。アメリカの世界支配が大きく揺らぎ始めたいま、不安定な世界に再び安定をもたらすには何が必要なのか?
イラク戦争のゲンバで体感したアメリカの意志と迷い、北朝鮮の内在的論理の緻密な分析、そして1980年代末からの歴代内閣の業績の検証――これらを基に著者が示す〝ぼくらの役割〟こそ、新しい世界秩序形成と祖国再生の道標となり得る。
世界が混迷を深めるいま、必読の書!
内容(「BOOK」データベースより)
*本書は五部構成になっている。
第一部は、著者のイラク現地取材をもとに構成した。第二部では、アメリカの世界戦略の転向とアジアの将来について論考した。第三部では、起こりうる米朝戦争のシミュレーションを中心に、北朝鮮政府の思惑を検証した。第四部では、真実の日米関係の姿を描き、著者の拠って来たるところを記した。第五部では、日本の現代政治の果たしてきたことを検証し、わたしたちのくにの持つ不思議な力を呈示した。
〝幻の名著〟がおよそ12年の時を経て、新書版として、いま甦る!
唯一無二の「世界覇権国家」アメリカが没落していく端緒となったイラク戦争。その激戦のなか、単身現地に入り、その実情を直接見聞、体験し、複数回、死の淵にまで追い込まれた著者が著した予言の書。本書中で示した見解の多くが現実に起きていることに、読む者は驚嘆を禁じ得ない。
496頁にも及ぶぶっとい新書――〝ぶと新〟――である本書は「イラク戦争」、敗戦以降現代に至る「日米関係」、拉致や核、ミサイルをはじめとする一連の「北朝鮮問題」、中曾根総理以来のわが国の「歴代政権のほんとうの姿」と大きなテーマを四つも扱っている。それ故単行本発刊当時は、読者からは勿論、複数のプロの編集者からも「テーマを盛り込み過ぎてもったいない」と評されている。しかしながら、この四つのテーマが〝同じ根っこ〟で繋がっていることを読む者に示したいがために、著者は敢えて大著になることを選択したのである……読了後、たしかに〝根っこ〟が浮かび上がってくる。
戦勝国アメリカが維持してきた世界秩序が乱れている。だからこそ、アメリカに敗れたために、世界の治安維持から距離を取らされ続けてきたぼくらの〝出番〟である。アメリカの世界支配が大きく揺らぎ始めたいま、不安定な世界に再び安定をもたらすには何が必要なのか?
イラク戦争のゲンバで体感したアメリカの意志と迷い、北朝鮮の内在的論理の緻密な分析、そして1980年代末からの歴代内閣の業績の検証――これらを基に著者が示す〝ぼくらの役割〟こそ、新しい世界秩序形成と祖国再生の道標となり得る。
世界が混迷を深めるいま、必読の書!
内容(「BOOK」データベースより)
*本書は五部構成になっている。
第一部は、著者のイラク現地取材をもとに構成した。第二部では、アメリカの世界戦略の転向とアジアの将来について論考した。第三部では、起こりうる米朝戦争のシミュレーションを中心に、北朝鮮政府の思惑を検証した。第四部では、真実の日米関係の姿を描き、著者の拠って来たるところを記した。第五部では、日本の現代政治の果たしてきたことを検証し、わたしたちのくにの持つ不思議な力を呈示した。
- 本の長さ493ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2016/6/2
- 寸法11 x 2.2 x 17.4 cm
- ISBN-10459407491X
- ISBN-13978-4594074913
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
出版社より
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|---|---|
その通りになる王道日本、覇道中国、火道米国 | 危機にこそぼくらは甦る | 壊れた地球儀の直し方 | ぼくらの祖国 | 青山繁晴のまいにち哲学 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.6
78
|
5つ星のうち4.1
132
|
5つ星のうち4.2
125
|
5つ星のうち4.6
885
|
5つ星のうち4.2
156
|
価格 | ¥1,210¥1,210 | ¥968¥968 | ¥1¥1 | ¥1¥1 | — |
世界の覇権を握ろうと野望を隠そうともしない中国とそれを阻止しようとする米国。この危機に対して、日本がどう立ち向かうのかを説く必読の一冊。 | 拉致問題、北方領土問題、竹島問題等が解決しないのには致命的なわけがある! これらの問題はすべて「根っこ」でつながっている。 超ロングセラー『ぼくらの祖国』。その原点中の原点をえぐり出す、いわば正編の登場。 | 世界地図が激変する現代、ぼくら日本人、祖国日本のやるべきこととは? 唯一無二の「世界覇権国家」アメリカが没落していく端緒となったイラク戦争。 その激戦のなか、単身現地に入り、その実情を直接見聞、体験し、複数回、死の淵にまで追い込まれた著者が著した予言の書。 | 我々は祖国のことを知らなすぎる! 国際事情に精通した著者が説く「日本人が知っておくべき祖国のこと」。これさえ読めば、母国の理解が深まり、復興のありかたも見えてくる。 | ぼくらの生きざまを31のアフォリズムに凝縮! まいにち出合える日めくりカレンダー | |
発売日 | 2019/12/26 | 2017/8/2 | 2016/6/2 | 2015/8/7 | 2018/11/9 |
商品の説明
著者について
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
青山繁晴(あおやま・しげはる)
●慶大文学部中退、早大政経学部卒。共同通信記者として昭和天皇吐血など歴史的スクープ連発。●三菱総研に転じたのち日本初の独立系シンクタンク独立総合研究所の代表取締役社長・兼・首席研究員。●熱血先生と呼ばれる近畿大経済学部客員教授(国際関係論)のほか東大教養学部特設ゼミ、防衛省幹部研修、総務省消防大学校、関東管区警察学校でも教鞭。●公職は無償を原則に、内閣府原子力委員会原子力防護部会専門委員、文科省参与、海上保安庁政策アドバイザー、経産省総合資源エネルギー調査会専門委員、NSC創設の有識者会議議員、消防審議会委員など。●国内外で第一級専門家として認知された分野は危機管理、外交・安全保障、資源エネルギー安保、政治論など類例なき幅広さ。●「ザ・ボイス」(ニッポン放送)、「虎ノ門ニュース」(CS放送)、「TVタックル」(テレビ朝日)など番組参加が圧倒的人気。連続5時間前後の「独立講演会」も毎月、自主開催。●会員制レポート「東京コンフィデンシャル・レポート」(TCR)を16年超、配信。●著作に『ぼくらの祖国・新書版』『ぼくらの真実』(扶桑社)、『死ぬ理由、生きる理由』(ワニ・プラス)、純文学の『平成』(文藝春秋)など。●趣味はJAF公式戦に参戦中のモータースポーツ(A級ライセンス)、アルペンスキー、乗馬、スキューバダイビング(PADIライセンス)、水泳、映画。●配偶者は日本女性初の大型船船長の資格を取りメタンハイドレート研究で世界の特許を持つ青山千春東京海洋大准教授。子息二人。愛犬はポメラニアンの繁子。●2500万超アクセスのブログは「ON THE ROAD」。
青山繁晴(あおやま・しげはる)
●慶大文学部中退、早大政経学部卒。共同通信記者として昭和天皇吐血など歴史的スクープ連発。●三菱総研に転じたのち日本初の独立系シンクタンク独立総合研究所の代表取締役社長・兼・首席研究員。●熱血先生と呼ばれる近畿大経済学部客員教授(国際関係論)のほか東大教養学部特設ゼミ、防衛省幹部研修、総務省消防大学校、関東管区警察学校でも教鞭。●公職は無償を原則に、内閣府原子力委員会原子力防護部会専門委員、文科省参与、海上保安庁政策アドバイザー、経産省総合資源エネルギー調査会専門委員、NSC創設の有識者会議議員、消防審議会委員など。●国内外で第一級専門家として認知された分野は危機管理、外交・安全保障、資源エネルギー安保、政治論など類例なき幅広さ。●「ザ・ボイス」(ニッポン放送)、「虎ノ門ニュース」(CS放送)、「TVタックル」(テレビ朝日)など番組参加が圧倒的人気。連続5時間前後の「独立講演会」も毎月、自主開催。●会員制レポート「東京コンフィデンシャル・レポート」(TCR)を16年超、配信。●著作に『ぼくらの祖国・新書版』『ぼくらの真実』(扶桑社)、『死ぬ理由、生きる理由』(ワニ・プラス)、純文学の『平成』(文藝春秋)など。●趣味はJAF公式戦に参戦中のモータースポーツ(A級ライセンス)、アルペンスキー、乗馬、スキューバダイビング(PADIライセンス)、水泳、映画。●配偶者は日本女性初の大型船船長の資格を取りメタンハイドレート研究で世界の特許を持つ青山千春東京海洋大准教授。子息二人。愛犬はポメラニアンの繁子。●2500万超アクセスのブログは「ON THE ROAD」。
登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2016/6/2)
- 発売日 : 2016/6/2
- 言語 : 日本語
- 新書 : 493ページ
- ISBN-10 : 459407491X
- ISBN-13 : 978-4594074913
- 寸法 : 11 x 2.2 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 166,197位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 91位扶桑社新書
- - 1,062位外交・国際関係 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2022年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やさしい言葉を使いながら深いテーマを語っておられます。ず~っと変わらない姿勢は参議院議員になられていまでも続いており、尊敬する人のおひとりです。
2016年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前から青山氏には他の評論家とは一線を画す雰囲気を感じていた。
その正体が何なのかが本書を読んでよくわかった。
気骨の人であり、その決してぶれない本気が、「見えないメッセージ」として画面を通して伝わってきていたのだ。
本書で自ら語られている事であるが、青山氏の思考の中心には「人間主義」が貫かれている。
他の評論家達のように小手先だけで器用に、世界を、日本を語ったりしない。
人を想い、人種の垣根を越えて、敬意を忘れない。
その不器用だが、温かく、まっすぐな言葉に迫ってくる覚悟を感じ、
読み進めるにつれて、言葉の重みを強く感じるようになっていった。
青山氏は自身の思想を語る時、右でも左でもなく、日本人として当然のことを話しているに過ぎないと言われているが、
本書を読めば、それも納得である。
一般的には右傾化したメッセージが取り上げられがちで、個人的にはこれまで距離を置いていたが、
本書を読んで、見方が大きく変わった。本書からは右傾化した思想の持ち主にありがちな、危うい空気を全く感じない。
むしろバランスの取れた、謙虚で穏やかな視点の持ち主であることがわかると思う。
イデオロギーに囚われる事なく、人間主義に根差す、現実に即した思考の必要性を、読者に問うている。
その正体が何なのかが本書を読んでよくわかった。
気骨の人であり、その決してぶれない本気が、「見えないメッセージ」として画面を通して伝わってきていたのだ。
本書で自ら語られている事であるが、青山氏の思考の中心には「人間主義」が貫かれている。
他の評論家達のように小手先だけで器用に、世界を、日本を語ったりしない。
人を想い、人種の垣根を越えて、敬意を忘れない。
その不器用だが、温かく、まっすぐな言葉に迫ってくる覚悟を感じ、
読み進めるにつれて、言葉の重みを強く感じるようになっていった。
青山氏は自身の思想を語る時、右でも左でもなく、日本人として当然のことを話しているに過ぎないと言われているが、
本書を読めば、それも納得である。
一般的には右傾化したメッセージが取り上げられがちで、個人的にはこれまで距離を置いていたが、
本書を読んで、見方が大きく変わった。本書からは右傾化した思想の持ち主にありがちな、危うい空気を全く感じない。
むしろバランスの取れた、謙虚で穏やかな視点の持ち主であることがわかると思う。
イデオロギーに囚われる事なく、人間主義に根差す、現実に即した思考の必要性を、読者に問うている。
2016年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
分厚い、内容も濃い、なのに千円!
「ざっくばらんに話してみたい」に書いてる通り、十二年前に書かれた書籍の復刻版であり、さらに加筆された本です。
内容はぜひ、立ち読みではなく、買って精読してください。「十二年も前の書籍」だと思えません。
「ああ、だから今の時代に通じていくのか」と思います。
個人的に面白かったのが、歴代総理のやってきた事。その頃私は子供だったので、全くわかりませんでした。
みなさん、それなりに役割を果たしてきたのですね。
皆さんはこの国に対して何を思い、どんな事をしてきましたか?歴史の教科書に載るような、偉業ではなくてもいいのです。
小さくても大事な一歩。自分の意志を持つことが、「再生」の道になると思います。
「ざっくばらんに話してみたい」に書いてる通り、十二年前に書かれた書籍の復刻版であり、さらに加筆された本です。
内容はぜひ、立ち読みではなく、買って精読してください。「十二年も前の書籍」だと思えません。
「ああ、だから今の時代に通じていくのか」と思います。
個人的に面白かったのが、歴代総理のやってきた事。その頃私は子供だったので、全くわかりませんでした。
みなさん、それなりに役割を果たしてきたのですね。
皆さんはこの国に対して何を思い、どんな事をしてきましたか?歴史の教科書に載るような、偉業ではなくてもいいのです。
小さくても大事な一歩。自分の意志を持つことが、「再生」の道になると思います。
2021年8月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
青山さんのファンが買う本かな。
2019年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今ある現実を、そのままの姿でとらえること。それが全ての始まりでないといけない。お花畑の中で過ごせるのは、絵本の中だけ。
2016年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
青山繁晴氏は自分の書を改めて読むことをしないという。その青山氏が、2004年に出した書を新書で再生する提案を持ちかけられ、「新書だからページ数を削り込んで」ということで読み返してみたところ、「切りようがない。削れない」と思って、諦めようとしたら、編集者から「それじゃ、ぶっとい新書を出しましょう」ということでできたのが、この書である。一般的な書の二倍の分量の書が1000円未満という商売気なしの超お得な書である。
12年も前の2004年だから、小泉首相とブッシュ大統領の時代である。この間にアメリカは、フセイン政権に抑え込まれていたイスラム原理主義の跳梁を招いてテロリストとの非正規戦には勝てない軍の実態を晒した。アメリカはドルの強さも産業の活力も「世界のどこでも誰にも勝てるアメリカ軍」によって支えられており、勝てないアメリカは下り坂を転がり落ちることになる。「もう戦争をしない」というオバマ氏が大統領になり、軍が使えないのなら情けないほど優柔不断にならざるを得ないアメリカを世界に見られてしまった。
そのアメリカに、日本は安全保障と防衛を任せてきた。日本国民は同胞が隣国に拉致されても長らく信用しなかったし、テロも少し前まで他人事だった。平和ボケという言葉があるが、「実は日本国民は平和だから呆けたのじゃない。他人任せにしたから、呆けたのだ」と青山氏は言う。
スウェーデンは18世紀初めの北方戦争以来、一度も戦争していない。しかし、スウェーデン軍はしっかりとガチガチに防衛している。スイスも基本的に国民皆兵で毅然と自らを守っている。「平和とは積極的に前に出て、自らを犠牲にしてでも戦いとるものです。スウェーデンにしろスイスにしろ、そういう思想であるからこそ、いくら平和が長く続いても呆けたりしないのです」と青山氏は述べている。
自分自身や大切な人を護ることをアメリカ任せにしてきたことが、これまでの日本の病根だった。
「日本には、すべての先進国にある国家警察がない」とか、「自衛隊には軍法会議がないから、軍隊ではない」など、一般の日本人が知らないことをこの書はわかりやすく説明している。また、安全保障の問題が、単に軍事や防衛だけでなく、わたしたち日本人の生き方の根っこに繋がっているということも気づかせてくれる。
<いざとなれば、正当な防衛のためには、組織的に相手を殺戮することもあり得るし、大規模に相手の所有物を破壊することもあり得る。それを正直に有権者に提示し、そのうえで破壊力の規模やあり方について有権者の意思を問う。軍法会議で将兵の行動を裁くことによって、市民社会とは異なるルールとモラルの体系が厳然と存在することを市民に提示し、市民の普段の生活が何によって護られているか、わたしたち人間社会、国際社会の現実もありのままに提示し、その現実をどう改善していくかについて有権者に正しい判断のための材料を渡す。これが、私たちの民主主義政治の本当の姿です。
帝国陸海軍の軍法会議は、こういった機能よりも、軍の問題や不祥事を国民から隠蔽するために機能していた。軍部を国民から切り離し、独走させるためにこそ働いてしまった。その結果、多くの国民が「間違っていた」と考える戦争に至り、悲惨な大量死を招いた。1945年の敗戦によって、それを省みることになったとき、そうした間違った軍法会議を持つ軍部の存在を許した国民の政治への関わり方、あるいは生き方を省みるのではなく、すべての責任を旧軍や戦前の政治家に押し付けてしまい、更に厳しい現実と向かい合わねばならない国家安全保障をアメリカ合衆国に預けてしまった。私たち主権者は「なぜ間違った戦争を起こしたのか」「正しい安全保障をどう築くか」を考えることを怠ったまま、経済的な利潤追求に生きてきたのではないか。だから、軍法会議を持たない巨大ハイテク軍事組織である自衛隊を持ったまま60年ほども過ごしてきたのだと、考えています。>
「戦争はいや。平和が大事」などと言って、拉致された同胞を長く見殺しにしてきた情けない国家からいい加減卒業しなければと強く感じさせられた。
12年も前の2004年だから、小泉首相とブッシュ大統領の時代である。この間にアメリカは、フセイン政権に抑え込まれていたイスラム原理主義の跳梁を招いてテロリストとの非正規戦には勝てない軍の実態を晒した。アメリカはドルの強さも産業の活力も「世界のどこでも誰にも勝てるアメリカ軍」によって支えられており、勝てないアメリカは下り坂を転がり落ちることになる。「もう戦争をしない」というオバマ氏が大統領になり、軍が使えないのなら情けないほど優柔不断にならざるを得ないアメリカを世界に見られてしまった。
そのアメリカに、日本は安全保障と防衛を任せてきた。日本国民は同胞が隣国に拉致されても長らく信用しなかったし、テロも少し前まで他人事だった。平和ボケという言葉があるが、「実は日本国民は平和だから呆けたのじゃない。他人任せにしたから、呆けたのだ」と青山氏は言う。
スウェーデンは18世紀初めの北方戦争以来、一度も戦争していない。しかし、スウェーデン軍はしっかりとガチガチに防衛している。スイスも基本的に国民皆兵で毅然と自らを守っている。「平和とは積極的に前に出て、自らを犠牲にしてでも戦いとるものです。スウェーデンにしろスイスにしろ、そういう思想であるからこそ、いくら平和が長く続いても呆けたりしないのです」と青山氏は述べている。
自分自身や大切な人を護ることをアメリカ任せにしてきたことが、これまでの日本の病根だった。
「日本には、すべての先進国にある国家警察がない」とか、「自衛隊には軍法会議がないから、軍隊ではない」など、一般の日本人が知らないことをこの書はわかりやすく説明している。また、安全保障の問題が、単に軍事や防衛だけでなく、わたしたち日本人の生き方の根っこに繋がっているということも気づかせてくれる。
<いざとなれば、正当な防衛のためには、組織的に相手を殺戮することもあり得るし、大規模に相手の所有物を破壊することもあり得る。それを正直に有権者に提示し、そのうえで破壊力の規模やあり方について有権者の意思を問う。軍法会議で将兵の行動を裁くことによって、市民社会とは異なるルールとモラルの体系が厳然と存在することを市民に提示し、市民の普段の生活が何によって護られているか、わたしたち人間社会、国際社会の現実もありのままに提示し、その現実をどう改善していくかについて有権者に正しい判断のための材料を渡す。これが、私たちの民主主義政治の本当の姿です。
帝国陸海軍の軍法会議は、こういった機能よりも、軍の問題や不祥事を国民から隠蔽するために機能していた。軍部を国民から切り離し、独走させるためにこそ働いてしまった。その結果、多くの国民が「間違っていた」と考える戦争に至り、悲惨な大量死を招いた。1945年の敗戦によって、それを省みることになったとき、そうした間違った軍法会議を持つ軍部の存在を許した国民の政治への関わり方、あるいは生き方を省みるのではなく、すべての責任を旧軍や戦前の政治家に押し付けてしまい、更に厳しい現実と向かい合わねばならない国家安全保障をアメリカ合衆国に預けてしまった。私たち主権者は「なぜ間違った戦争を起こしたのか」「正しい安全保障をどう築くか」を考えることを怠ったまま、経済的な利潤追求に生きてきたのではないか。だから、軍法会議を持たない巨大ハイテク軍事組織である自衛隊を持ったまま60年ほども過ごしてきたのだと、考えています。>
「戦争はいや。平和が大事」などと言って、拉致された同胞を長く見殺しにしてきた情けない国家からいい加減卒業しなければと強く感じさせられた。
2016年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いままさに地球儀(戦後の世界秩序)が壊れ始めている。
ぶと新ながら一気に読み進めたくなる。「ニュースにはしっぽがある」「一緒に考えましょう。」青山さんの言葉ですが、
ニュースをわかっているつもりで聞いていても、実はわかっていないことがほとんど。
この本を読んで、今目の前に起こっている出来事を一緒に考えたくなる一冊。
一番わかりやすい現代史本とも言えるかもしれない。
とにかく政(まつりごと)や日本の行く末を他人に任せるのではなく、自分で考え、行動しなくてはいけないと感じる。
献金や寄付を一切受け付けない青山さんを「本を買う」という応援の仕方もあるのではないでしょうか。
ぶと新ながら一気に読み進めたくなる。「ニュースにはしっぽがある」「一緒に考えましょう。」青山さんの言葉ですが、
ニュースをわかっているつもりで聞いていても、実はわかっていないことがほとんど。
この本を読んで、今目の前に起こっている出来事を一緒に考えたくなる一冊。
一番わかりやすい現代史本とも言えるかもしれない。
とにかく政(まつりごと)や日本の行く末を他人に任せるのではなく、自分で考え、行動しなくてはいけないと感じる。
献金や寄付を一切受け付けない青山さんを「本を買う」という応援の仕方もあるのではないでしょうか。
2019年4月7日に日本でレビュー済み
「合州国」なんて書いているから、ん?と思っていたのだが、やっぱり「合衆国ではなく合州国」なんて平気で書いている人間の知性を信用すべきではなかった。調べればすぐにわかるのに、底が浅すぎる。
今や化けの皮が剥がれてしまっているが、まさに一事が万事であった。
今や化けの皮が剥がれてしまっているが、まさに一事が万事であった。