charaのアルバムには大きく分けると二つの方向性がある。
色んな曲調の詰まったおもちゃ箱みたいなものと
charaのインナーワールドを奥へ奥へと旅して行くもの。
もちろん例外もあるが、彼女のオリジナルアルバムは
この2タイプが交互にやってくることが多い。
今回のアルバムは明らかに前者。
フォーク、テクノ、正統派90年代ガールズポップ、ヒップホップと多彩な曲調。
そして、気鋭のサウンドメーカーたち。
様々な要素が入り混じりながらも、全体を不思議な浮遊感が包み込み一気に聞けてしまう。
雑多な感じにならず、一体感があるのは、彼女のセルフプロデュース力が向上している証。
安定のchara節が冴える2.Stars☆☆☆と12.Sweet Sunshineも素晴らしいが
白眉は10.Darling Tree、11.KILIGの流れ。
正直、はっきりと言葉にできないのだがイイ!絶対的にイイ!!
(全てにおいて、分類不可能。
レビュー数が少ないのもそのせいだと思われる、
この感じをどう表現したら良いのか分からないのだ)
新境地と言うか、彼女の中の音楽が大きな転換点を迎えているのがはっきりと伝わって来る。
今の日本でこんな曲を作り、歌いこなせるのはcharaただ一人だと思う。
夏発売が意識されているのかは分からないが
気だるい夏の夕方にピッタリのMelow pinkなアルバムです。
聞くべし。