ギリシャ人アーティストというと他に映画監督のテオ・アンゲロプロス先生しか浮かばないのですが、このヴァンゲリス・オー・パパサナシュ先生とともに、私的には若い頃大きな影響を受けた方々です。小中学のころカール・セーガンの「コスモス」、映画館で「炎のランナー」、ニュース番組のオープニングが「パルスター」(笑)。全てゲリス先生の曲。大学で「ブレードランナー」。でも今聴くと「アンタークティカ(南極物語)」が曲としては異様に良いのです。タロとジロが懐かしい人間達と再会した感動、二度と戻ることのない南極大陸を調査船の舳先から眺めて去るタロとジロの勇姿。大自然を描写しつつ犬の心情の側に立って作られたこの曲は超名曲。喜太郎、姫神も悪くはないが、キリスト教という霊魂不滅系の宗教を下地に持っている民族の創造する音楽のスケールの大きさは日本人にはどうにもなりませんし、テオ先生にもゲリス先生にも「放浪」という多民族的な美意識があってそれぞれ現代ギリシャの激動の運命を想起させるドラマを秘めているのです。時代が移っても魅力を失わない本物の天才によるロマンティックプログレシンセサイザーです。最後の曲so long ago so clearも必聴です。
My new driving CD, a great mix of tempos and the wonderful voice of Jon Anderson on some of the tracks. Some of the tracks are fairly early works of Vangelis but that just served to get me going back to my CD rack and play complete CD's. A great snapshot of the works of the Maestro.