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旅の終わりの音楽 (Shinchosha CREST BOOKS) 単行本 – 1998/5/1
- 本の長さ589ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1998/5/1
- ISBN-104105900021
- ISBN-13978-4105900021
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商品の説明
商品説明
このような話を、主人公と言っていい立場にあるジェイソン・カワードは、子どものころに聞かされる。このときまだ彼は、自分がタイタニックという運命の船に、楽団のマスターとして乗り込むことになるとは気づいていない。もちろんそれはカワードに限らず、彼と共に演奏する6人のメンバーにしても同じことだ。別々の国や街で生まれ、異なった人生を歩んできた自分たちが、どうして最後に同じ末路を迎えるなどと思うだろうか。
「それは音楽の力なんだ」と、この長大な作品をわずか25歳のときに描いたノルウェーの作家ハンセンは言いたいのに違いない。惑星直列ではないけれど、一見バラバラに関係なく動いている惑星には軌道と時間的秩序があって、しかるべき時にしかるべくして、その一瞬の運命を共有するようにできている。宇宙で奏でられている音楽に操られるかのように、人々は出会う。ただその音楽の旋律を、ほとんどの人が聞き取れないだけだ。
タイタニックに乗船する楽団員はすべて、ハンセンの創作によるものだ。そこにいたるまでの個々の運命もまた、彼の創意によっている。そして、あらかじめ設定された時間に動き出す時計にたぐり寄せられていく彼らを、読者は結果を知りながら見守っていくことになる。しかしながらそこに陰惨さや悲劇性は希薄だ。「宇宙には音がある」ということを、読者は冒頭から諭されているからだ。
宇宙の音を、やや強引に「神」に置き換えるなら、人物たちのエゴは最初からはかない。そしてタイタニックは悲劇ではなく、自分もまた最初から何らかの「船」に乗っている「乗客」であることを読む者は感じる。その意味で、この本の表紙は完全に正しい。(駒沢敏器)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1998/5/1)
- 発売日 : 1998/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 589ページ
- ISBN-10 : 4105900021
- ISBN-13 : 978-4105900021
- Amazon 売れ筋ランキング: - 749,801位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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タイタニックに乗り込むまでの、様々な人間ドラマが、どれも切なく感動的です。
最初に登場した親子の天体観測の場面は、自分の子供のころが走馬灯のように過り、そのあとはこの分厚い本をいっきに読んでしまいました。
これはもう一度単行本でクレストブックスに復活させるべきでしょう。
新潮社さんお願いします!!
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翻訳ã¯è¯è³ªã§ãä¸ç¤ã¯æµããããã«é²ããåãã®å²ã«ã¨ã¦ãèªã¿ãããã¨æãã
沈没は1912年。第一次大戦の二年前。もしもあのタイタニックが沈まなかったならば第一次大戦も第二次大戦も起こらず、世界はまったく違ったものになっていただろう――として、現代からタイムトリップして沈没を防ぐ小説がありますが(ジャックフィニイね)、あれが沈もうが沈むまいがそれほど世界は変わっていなかったんじゃないの? という思いは、本書を読んで払拭されました。このとき沈んでいったのは、単に千人単位の人々ではなく、超贅沢な船旅を毎日着飾って楽しむ余裕のあった貴族の生活、昼も夜も生の音楽をたのしんで踊る生活を当然と思う貴族の傲慢と優雅、彼らの下で奴隷のように働く移民が底支えしていた超格差社会などなど。船の文化も、あまりにも重厚長大。不潔で贅沢で暗くて差別的だった、前世紀の全てが沈んでしまった。それを、鬱蒼とした、前世紀的文章で粛々と綴っていく作者の力量がすごい。書いたとき20代でっせーーー!
これを機に、海運は空運へとシフトチェンジする。空の旅にしても、「飛行機」か「飛行船」かの選択肢はあり、もしも「飛行船」だったならば、あの第一次大戦から始まる、そして今に続く、ゲームのようなお軽い「空爆」はなかったのではないかと思うのです。
しかしタイタニックはなぜ沈んだのか。これは永遠に解けない謎であり、今なお神の存在を信じさせる魅惑的な事件であり続ける。
私がこれを読んだのは、佐藤亜紀氏の「検察側の論告」に載っていたからで、本当はそちらを読んでいただけるといいのだが、どうやら入手が難しいようなので、うろ覚えながら引用させてもらう(佐藤さん、お目に触れたらごめんなさい)。いわく、映画「タイタニック」のように、ただ馬鹿でかい船が沈むだけのお話じゃ困るのだ。古き良きヨーロッパの誇りをすべて背負って、あの船は沈んだのです。かなりボリュームがあるので、あの映画に感動できちゃった人は、最後まで読みとおせないかもしれない。
最後まで音楽を弾いていたという伝説の楽団員。
池澤夏樹氏の推薦文、
「――これは痛ましくも美しい喪失の物語である。
今からエレガントに没落するために、
僕達はこれを読まなければならない」
との言辞にも脱帽。
こういう台詞を書かせる作品、と思って読んで頂きたい。
映画タイタニックに物足りなかった人に、尚更読んで欲しい。
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