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戸籍アパルトヘイト国家・中国の崩壊 (講談社+α新書) 新書 – 2017/10/20
川島 博之
(著)
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購入オプションとあわせ買い
20年間に40回以上も中国奥地の農村を訪れリサーチを行ってきた著者は途轍もない貧困を目撃。一方、トウ小平が提唱した「才能を隠して内に力を蓄える」の外交・安保の方針は、習近平によって破られ、アメリカに挑戦を始めた。これは中国3000年の歴史の中で最大の失敗。カネも知識もない9億人の貧農を競争力の落ちた4億人の都市住民が支えるのは絶対に不可能。中華思想的なメンツから造る3隻の空母が中国経済の息を止める
20年間に40回以上も中国奥地の農村を訪れ、合計300日にも及ぶリサーチを行った著者の結論――9割が中国沿海部に滞在している日本人の「上海メガネ」からは、彼の国の一片の真実も見えない!
「韜光養晦」は、トウ小平が打ち出した「才能を隠して内に力を蓄える」中国の外交・安全保障の方針。しかし習近平はこれを破り、アメリカに挑戦を始めた……まだ機は熟していないにもかかわらず。これが中国3000年の歴史の中で最大の失敗だった。
カネも知識もない9億人の貧農を、競争力の落ちた4億人の都市住民が支えるのは絶対に不可能! いわんや中華思想的なメンツから「輸送船」レベルの空母3隻に莫大なカネを浪費すれば、その途端、中国経済は呼吸を止める!
中国3000年の裏面史も辿り、近未来の中国社会に投影する意欲作!!
20年間に40回以上も中国奥地の農村を訪れ、合計300日にも及ぶリサーチを行った著者の結論――9割が中国沿海部に滞在している日本人の「上海メガネ」からは、彼の国の一片の真実も見えない!
「韜光養晦」は、トウ小平が打ち出した「才能を隠して内に力を蓄える」中国の外交・安全保障の方針。しかし習近平はこれを破り、アメリカに挑戦を始めた……まだ機は熟していないにもかかわらず。これが中国3000年の歴史の中で最大の失敗だった。
カネも知識もない9億人の貧農を、競争力の落ちた4億人の都市住民が支えるのは絶対に不可能! いわんや中華思想的なメンツから「輸送船」レベルの空母3隻に莫大なカネを浪費すれば、その途端、中国経済は呼吸を止める!
中国3000年の裏面史も辿り、近未来の中国社会に投影する意欲作!!
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/10/20
- 寸法12.2 x 1.3 x 17.4 cm
- ISBN-104062915065
- ISBN-13978-4062915069
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商品の説明
著者について
川島 博之
川島博之(かわしま・ひろゆき)
1953年、東京都に生まれる。東京大学工学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。 専門は、環境経済学、システム農学。 2011年には、行政刷新会議ワーキンググループ(提言型政策仕分け)の評価者を務める。1977年、東京水産大学卒業、1983年、東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員などを歴任。
著書には、『「食糧危機」をあおってはいけない』(文藝春秋)、『食の歴史と日本人「もったいない」はなぜ生まれたか』(東洋経済新報社)、『「食料自給率」の罠 輸出が日本の農業を強くする』(朝日新聞出版)、『「作りすぎ」が日本の農業をダメにする』(日本経済新聞出版社)などがある。
川島博之(かわしま・ひろゆき)
1953年、東京都に生まれる。東京大学工学博士。東京大学大学院農学生命科学研究科准教授。 専門は、環境経済学、システム農学。 2011年には、行政刷新会議ワーキンググループ(提言型政策仕分け)の評価者を務める。1977年、東京水産大学卒業、1983年、東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得のうえ退学。東京大学生産技術研究所助手、農林水産省農業環境技術研究所主任研究官、ロンドン大学客員研究員などを歴任。
著書には、『「食糧危機」をあおってはいけない』(文藝春秋)、『食の歴史と日本人「もったいない」はなぜ生まれたか』(東洋経済新報社)、『「食料自給率」の罠 輸出が日本の農業を強くする』(朝日新聞出版)、『「作りすぎ」が日本の農業をダメにする』(日本経済新聞出版社)などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2017/10/20)
- 発売日 : 2017/10/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4062915065
- ISBN-13 : 978-4062915069
- 寸法 : 12.2 x 1.3 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 438,704位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 538位講談社+α新書
- カスタマーレビュー:
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2021年8月18日に日本でレビュー済み
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中国で豊かなのは都市戸籍を持っている者だけで、後はみな農村戸籍。都市部で足りない労働力として、農村戸籍で出稼ぎに出る〈農民工〉の実態がよく分かる。戸籍上、移動が禁止されている。
2021年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実地に農村を見て、中国と言う国の成り立ちを説いている
理科系の農学の先生の本だが、中国の成り立ちがとてもよく理解できた
特に、民主主義になる見通しがほとんどなく、中国のインテリたちも誰も共産党が倒れることを望んでいない、というところは(説得力のある説明で)意外であり、驚いたが、その通りだと感じた
一点、「戦前の日本は民主主義ではない独裁国家であり、独裁政権が身の程しらずの無茶をしてアメリカに負けた」という記述だけ、事実と違うと思う
大陸での戦争をずるずる続けたのも、対米戦に突入したのもすべてコミンテルンの工作によるものだったことは、現在ではかなり明らかになっている。また戦前の日本も立憲君主制の立派な民主主義国家であり、独裁者は存在していない
上記の点以外は、大変参考になり、勉強になりました
理科系の農学の先生の本だが、中国の成り立ちがとてもよく理解できた
特に、民主主義になる見通しがほとんどなく、中国のインテリたちも誰も共産党が倒れることを望んでいない、というところは(説得力のある説明で)意外であり、驚いたが、その通りだと感じた
一点、「戦前の日本は民主主義ではない独裁国家であり、独裁政権が身の程しらずの無茶をしてアメリカに負けた」という記述だけ、事実と違うと思う
大陸での戦争をずるずる続けたのも、対米戦に突入したのもすべてコミンテルンの工作によるものだったことは、現在ではかなり明らかになっている。また戦前の日本も立憲君主制の立派な民主主義国家であり、独裁者は存在していない
上記の点以外は、大変参考になり、勉強になりました
2021年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一気に読みました!中国の歴史からなる今の背景が理解できる。共産党という言葉に惑わされているのであって、昔からの皇帝体制の延長に過ぎない。
2018年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
英字新聞などで中国沿岸部における戸籍のない子供が100万人以上いるとの報道がありましたのでこの本を買いました。しかし自分の見た範囲の話しか延べていないので、客観的な分析がなく、少しがっかりしました。
2017年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代中国は、「ジュリアナ東京」時代である。自動車販売台数2800万台から見れば「バブル」は既に、崩壊中である。
中国とは、4億+9億(都市戸籍から分離されている農民)である。
そして、経済成長はこの農村戸籍の貧しい「戸籍アパルトヘイト」の下で達成された。所謂、農民工である。
中国の歴史は、流民(農民暴動)により定期的に王朝が交代した。飢饉である。
現代では、搾取された9億が4億に戦いを挑むのだろう。
世界中を席巻したメイド・イン・チャイナの源泉は、土地を奪われた農民工である。
引き金は、国家ぐるみの巨大債務が隠し切れなくなった時点である。今日より明日の未来がないと感じられる時である。
それいけドンドンで負債は、途方もなく増えた。ネズミ講負債国家である。
独裁国家の統計は、全く当てにならない。ソ連邦がそうであった。ノルマの集積に過ぎない。
そして、GDP嵩上げ目的の壮大な無駄投資が多い。それは、共産党幹部絡みが多い。その結果は鬼城であり、人が乗らない新幹線であったりする。
実感として、経済成長が止まった時点で農民工の不満は爆発するであろう。
公安費は軍事費を凌ぐと云われているが、一旦爆発すれば誰にも止められない。
一帯一路とか海のシルクロードとか気宇壮大なことを言い出したが、そういう時が終わりの始まりとなる。「中国の夢」が崩壊を呼ぶのである。
南米進出は既に、失敗した。残るのは、巨大不良債権である。恐らく、世界各地でそうなる。
毛沢東は膨大な人名命を犠牲にしたが偉大であった。ジェット戦闘機と原発を至上命題とした。今日、中国が大国と言われているのはその軍事力による。経済力ではない。
フィールドワークの裏打ちのある大作であり腑に落ちる。
今秋の党大会で、日本のマスメディアは習近平が足場を固めたという一色であるが、少数のチャイナウオッチャーは必ずしもそうではない。面従腹背の敵が多いのであり外部の敵より内部の敵が恐ろしいのである。「核心」に執念を燃やしたのは、立場が弱いからである。
どちらを信用するかと言えば、後者である。
メディアは、性懲りもなく間違い続けるのである。
(追記)
何故、習近平は国内問題も片づけず海外膨張策を採ったのだろうか。
合理的説明は、中国と云う国は世界戦略を練る事が苦手という事である。孫子も内的な中国人戦略に過ぎないし、「ジャイアン」である。モンゴル族・満州族に対しても無力であった。その後のイギリス・日本にも負け続けであった。
そして、人民軍の大多数は農民工と同じ出身であり命を懸けるなど真っ平である。
アメリカは、二番手を必ず叩き潰す。
日本は、GDP二位から転落した事によって関係が良好となった。
中国とは、4億+9億(都市戸籍から分離されている農民)である。
そして、経済成長はこの農村戸籍の貧しい「戸籍アパルトヘイト」の下で達成された。所謂、農民工である。
中国の歴史は、流民(農民暴動)により定期的に王朝が交代した。飢饉である。
現代では、搾取された9億が4億に戦いを挑むのだろう。
世界中を席巻したメイド・イン・チャイナの源泉は、土地を奪われた農民工である。
引き金は、国家ぐるみの巨大債務が隠し切れなくなった時点である。今日より明日の未来がないと感じられる時である。
それいけドンドンで負債は、途方もなく増えた。ネズミ講負債国家である。
独裁国家の統計は、全く当てにならない。ソ連邦がそうであった。ノルマの集積に過ぎない。
そして、GDP嵩上げ目的の壮大な無駄投資が多い。それは、共産党幹部絡みが多い。その結果は鬼城であり、人が乗らない新幹線であったりする。
実感として、経済成長が止まった時点で農民工の不満は爆発するであろう。
公安費は軍事費を凌ぐと云われているが、一旦爆発すれば誰にも止められない。
一帯一路とか海のシルクロードとか気宇壮大なことを言い出したが、そういう時が終わりの始まりとなる。「中国の夢」が崩壊を呼ぶのである。
南米進出は既に、失敗した。残るのは、巨大不良債権である。恐らく、世界各地でそうなる。
毛沢東は膨大な人名命を犠牲にしたが偉大であった。ジェット戦闘機と原発を至上命題とした。今日、中国が大国と言われているのはその軍事力による。経済力ではない。
フィールドワークの裏打ちのある大作であり腑に落ちる。
今秋の党大会で、日本のマスメディアは習近平が足場を固めたという一色であるが、少数のチャイナウオッチャーは必ずしもそうではない。面従腹背の敵が多いのであり外部の敵より内部の敵が恐ろしいのである。「核心」に執念を燃やしたのは、立場が弱いからである。
どちらを信用するかと言えば、後者である。
メディアは、性懲りもなく間違い続けるのである。
(追記)
何故、習近平は国内問題も片づけず海外膨張策を採ったのだろうか。
合理的説明は、中国と云う国は世界戦略を練る事が苦手という事である。孫子も内的な中国人戦略に過ぎないし、「ジャイアン」である。モンゴル族・満州族に対しても無力であった。その後のイギリス・日本にも負け続けであった。
そして、人民軍の大多数は農民工と同じ出身であり命を懸けるなど真っ平である。
アメリカは、二番手を必ず叩き潰す。
日本は、GDP二位から転落した事によって関係が良好となった。
2018年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
開発経済学者が、中国の経済社会について書いた(論文というより)エッセイです。第1~3章は(一部に疑問に感じるところもありますが)なかなか面白い内容です。但し、第4章はお勧めできません。筆者の根拠に基づかない独断と思い込みよる記述が多過ぎます。中国共産党と歴代中国王朝との違いを軽視しており、中国共産党を見くびり過ぎていると思います。
第1~3章の面白い点については他の評者にお任せして、ここでは、第4章の問題点を指摘しておきます。
第1に、筆者は2015年出版のマイケル・ピルズベリーの名著『China2049』の分析記述を全面否定しています(179頁)。否定するからには、ピルズベリーの記述に即して、或いは中国共産党の文献等の根拠を示して論ずべきであるのに、それ無しに、筆者の中国に対する歴史観を根拠として否定しています。これはいけません。ピルズベリーは、長期に亘る中国政府要人との交渉という自らの経験とインテリジェンスを基に立論しているのです。
第2に、中国共産党の歴代指導者についての認識も根拠薄弱です。毛沢東は歴史好きで教養があった。鄧小平はフランス留学で周恩来の弟子となり、西欧社会の在り方と国際感覚を学んだ。江沢民や胡錦涛もしっかりした大学教育を受けており教養があった。これに対し、習近平は、文化大革命の影響でまともな大学教育を受けておらず、地方官僚の経験しかない教養に欠ける二流の人物である。弱い指導者であるから、国内問題の解決よりも、「中国の夢」を掲げて対外膨張政策や国威発揚に舵を切ったと述べ、中国の対外膨張政策が習近平の下で始まったかのような誤解を記載しています。これは余りにも一面的な見解です。
(1)先ず、筆者は、軍拡の最大事例として航空母艦の建造を挙げていますが、中国共産党は既に1980年代に空母の研究に着手、空母ヴァリャーグの購入は1998年、これを改修して空母遼寧としての就役は2012年です。これは全て鄧小平、江沢民、胡錦涛の歴代政権下で行われたもので、習近平が主導したものではありません。
軍備増強と言えば、空母よりも更に重要なのは核ミサイルですが、これは、毛沢東の時代から中国は営々として新型の核ミサイルを開発し、増強しているのです。
南シナ海の南沙諸島、西沙諸島に於ける軍事基地建設も、習近平政権よりも遥か前から始まっています。
(2)また、筆者は胡錦涛の政策目標「和諧社会」を国内の格差是正のことと簡単に総括していますが、「和諧社会」は「和諧世界」と対になった概念で、「和諧世界」概念には欧米諸国が作った国際ルールの修正(即ち、中華秩序の復活)が含まれていたことを無視しています(或いは、単に知らないのか)。
(3)更に、筆者が言う国際感覚を学んだ鄧小平は、1979年1980年にベトナムに対して懲罰と称して、戦争を仕掛けています。日本を悪玉にした偏狭過激な民族主義教育も、(江沢民ではなく)既に鄧小平の時代に始まっています。
中国は共産党という独裁政党が支配する国であって、その優秀な官僚集団が(諜報を含む)戦略政策の企画立案に当たっている国です。王朝時代の皇帝が思い付きで統治している国ではありません。見くびってはいけません。
なお、本の帯には「…9億人の農民奴隷は2020年に蜂起する!」などというフレーズがありますが、これは本文で著者自身が明確に否定していることで、これを帯に使うのは、余りにも「売らんかな」の商業主義が過ぎるのではないでしょうか。
第1~3章の面白い点については他の評者にお任せして、ここでは、第4章の問題点を指摘しておきます。
第1に、筆者は2015年出版のマイケル・ピルズベリーの名著『China2049』の分析記述を全面否定しています(179頁)。否定するからには、ピルズベリーの記述に即して、或いは中国共産党の文献等の根拠を示して論ずべきであるのに、それ無しに、筆者の中国に対する歴史観を根拠として否定しています。これはいけません。ピルズベリーは、長期に亘る中国政府要人との交渉という自らの経験とインテリジェンスを基に立論しているのです。
第2に、中国共産党の歴代指導者についての認識も根拠薄弱です。毛沢東は歴史好きで教養があった。鄧小平はフランス留学で周恩来の弟子となり、西欧社会の在り方と国際感覚を学んだ。江沢民や胡錦涛もしっかりした大学教育を受けており教養があった。これに対し、習近平は、文化大革命の影響でまともな大学教育を受けておらず、地方官僚の経験しかない教養に欠ける二流の人物である。弱い指導者であるから、国内問題の解決よりも、「中国の夢」を掲げて対外膨張政策や国威発揚に舵を切ったと述べ、中国の対外膨張政策が習近平の下で始まったかのような誤解を記載しています。これは余りにも一面的な見解です。
(1)先ず、筆者は、軍拡の最大事例として航空母艦の建造を挙げていますが、中国共産党は既に1980年代に空母の研究に着手、空母ヴァリャーグの購入は1998年、これを改修して空母遼寧としての就役は2012年です。これは全て鄧小平、江沢民、胡錦涛の歴代政権下で行われたもので、習近平が主導したものではありません。
軍備増強と言えば、空母よりも更に重要なのは核ミサイルですが、これは、毛沢東の時代から中国は営々として新型の核ミサイルを開発し、増強しているのです。
南シナ海の南沙諸島、西沙諸島に於ける軍事基地建設も、習近平政権よりも遥か前から始まっています。
(2)また、筆者は胡錦涛の政策目標「和諧社会」を国内の格差是正のことと簡単に総括していますが、「和諧社会」は「和諧世界」と対になった概念で、「和諧世界」概念には欧米諸国が作った国際ルールの修正(即ち、中華秩序の復活)が含まれていたことを無視しています(或いは、単に知らないのか)。
(3)更に、筆者が言う国際感覚を学んだ鄧小平は、1979年1980年にベトナムに対して懲罰と称して、戦争を仕掛けています。日本を悪玉にした偏狭過激な民族主義教育も、(江沢民ではなく)既に鄧小平の時代に始まっています。
中国は共産党という独裁政党が支配する国であって、その優秀な官僚集団が(諜報を含む)戦略政策の企画立案に当たっている国です。王朝時代の皇帝が思い付きで統治している国ではありません。見くびってはいけません。
なお、本の帯には「…9億人の農民奴隷は2020年に蜂起する!」などというフレーズがありますが、これは本文で著者自身が明確に否定していることで、これを帯に使うのは、余りにも「売らんかな」の商業主義が過ぎるのではないでしょうか。
2017年12月4日に日本でレビュー済み
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我々が中国と思っているのは都市部の4億人であって、残り9億人は日本人の視界に(都市部の中国人の目にも)入ってない。この9億人を考慮しないと正しく中国を理解できない、という貴重な視座から、時に歴史を紐解きつつ、中国とは何かをさらっと語ったわかりやすい本。中国と中国人を大胆に概説した快著だと思う。
農村戸籍の9億人は低学歴でほとんどの年収は100万円以下。爆買いはおろか海外旅行とも縁がない(外国人と会ったことさえない)。9億のうち4億人弱は都市で底辺労働に従事する農民工で、この農民工を活写した山田泰治著『食いつめものブルース』とセットで読むと2017年の中国が見えてくる気がする。
9億を踏み台にして4億人が豊かになった。しかしもう9億人を踏み台にする余裕もなくなっている、このへんも山田氏の著者と一致する。不動産や国営製造業のバブルが崩壊しつつあるという指摘は正しいのだろう。しかし、それがハードランディングする可能性は低いのではないか。なにしろ「なんでもアリ」の独裁国家なのだから。
中進国の罠にはまって1人当たりGOP1万ドル台で低迷するという予想も説得力はある。しかし習近平はともかく、ブレーンはそれなりの人材を集めているのだから、農民をさらに踏み台にしても都市部の成長を維持する政策を打ち出す可能性もある。一帯一路やAIIBなどがそれなのだと思うし、中国バブル崩壊の未来図はまだ見えていない。
差別され理不尽な貧乏を強いられる9億人が反乱を起こすことはない、というのは同感だった。まだ自我すら確立していない、目の前の暮らしだけで精一杯の農民達が天下(国家)に反逆することはあり得ない。文革時代の書物を読むと、農村に行った紅衛兵が大躍進のスローガンを掲げる農民に出会うエピソードがある。無知のせいで文革と大躍進の違いを理解できず、自分たちを餓死に追いやった大躍進政策を、お上の政策としてあがめてるのだ。そんな農民達に政治的な批判精神が育つはずもない。選挙すれば(自分たちを搾取する)習近平に投票するだろう。
宋の時代に封建制を壊し、皇帝以外は平等な社会を作ったというくだりは『中国化する日本』で詳しく書かれたテーマ。しかしその平等社会は実はかなり非効率で、科挙が汚職社会の源になったという指摘も納得できた。また、科挙によって文人優位の文化が根付き、軍人を蔑視する文化になったので「騎士道(武士道)」は存在せず、裏切りや卑怯な態度への抵抗が低いという指摘は大胆だ。歴史上の「国家的裏切り」を列挙されると反論は難しいだろう。
そして歴史的に軍人がトップになったことがないため(唯一の例外が日本の軍学校で学んだ蒋介石)、中国の軍隊は外国に勝ったことがない。それは人民解放軍も同じだ、という指摘も説得力あった。空母を3隻も持ったら旧ソ連と同じように財政が破綻するという指摘も興味深い。
中国の政治家は内政中心に外交を考え、もっぱら政敵と都市住民のことしか考えていないという指摘は多くの中国通の意見と同じで、そうなんだろうと思う。習近平が教養を身につけないまま(青年時代を下放で潰した)主席になってしまったとし、彼には国際感覚も外交センスもないと断じており、それはその通りだと思うが、習の周囲にはアメリカの大学院を出たブレーン達がいるわけだし、そもそも(反日の)キッシンジャーが全面支援しているわけだから、アメリカと対決する愚は犯さないのではないだろうか。アメリカにいる留学生の3分の1を中国人が占め、卒業後もアメリカに残って各界の重要部署で働いていることを思えば、アメリカが反日になることはあっても反中になる可能性は低いように思える。そこは著者と少し意見が違うところ。
中国を麦(包子)を食べる黄河(北)圏と米を食べる揚子江以南圏に分けて説明する手法は明快でわかりやすかった。経済の発展は集団行動ができる南から。南が独立してくれたら素晴らしいのだが、漢字で結ばれた「漢民族幻想」がそれを許さないのだろう。
都市住民や共産党員に搾取され続ける農民達、しかし彼らこそ教育によって反日精神が最も色濃いところに歴史的な悲劇を感じる。
農村戸籍の9億人は低学歴でほとんどの年収は100万円以下。爆買いはおろか海外旅行とも縁がない(外国人と会ったことさえない)。9億のうち4億人弱は都市で底辺労働に従事する農民工で、この農民工を活写した山田泰治著『食いつめものブルース』とセットで読むと2017年の中国が見えてくる気がする。
9億を踏み台にして4億人が豊かになった。しかしもう9億人を踏み台にする余裕もなくなっている、このへんも山田氏の著者と一致する。不動産や国営製造業のバブルが崩壊しつつあるという指摘は正しいのだろう。しかし、それがハードランディングする可能性は低いのではないか。なにしろ「なんでもアリ」の独裁国家なのだから。
中進国の罠にはまって1人当たりGOP1万ドル台で低迷するという予想も説得力はある。しかし習近平はともかく、ブレーンはそれなりの人材を集めているのだから、農民をさらに踏み台にしても都市部の成長を維持する政策を打ち出す可能性もある。一帯一路やAIIBなどがそれなのだと思うし、中国バブル崩壊の未来図はまだ見えていない。
差別され理不尽な貧乏を強いられる9億人が反乱を起こすことはない、というのは同感だった。まだ自我すら確立していない、目の前の暮らしだけで精一杯の農民達が天下(国家)に反逆することはあり得ない。文革時代の書物を読むと、農村に行った紅衛兵が大躍進のスローガンを掲げる農民に出会うエピソードがある。無知のせいで文革と大躍進の違いを理解できず、自分たちを餓死に追いやった大躍進政策を、お上の政策としてあがめてるのだ。そんな農民達に政治的な批判精神が育つはずもない。選挙すれば(自分たちを搾取する)習近平に投票するだろう。
宋の時代に封建制を壊し、皇帝以外は平等な社会を作ったというくだりは『中国化する日本』で詳しく書かれたテーマ。しかしその平等社会は実はかなり非効率で、科挙が汚職社会の源になったという指摘も納得できた。また、科挙によって文人優位の文化が根付き、軍人を蔑視する文化になったので「騎士道(武士道)」は存在せず、裏切りや卑怯な態度への抵抗が低いという指摘は大胆だ。歴史上の「国家的裏切り」を列挙されると反論は難しいだろう。
そして歴史的に軍人がトップになったことがないため(唯一の例外が日本の軍学校で学んだ蒋介石)、中国の軍隊は外国に勝ったことがない。それは人民解放軍も同じだ、という指摘も説得力あった。空母を3隻も持ったら旧ソ連と同じように財政が破綻するという指摘も興味深い。
中国の政治家は内政中心に外交を考え、もっぱら政敵と都市住民のことしか考えていないという指摘は多くの中国通の意見と同じで、そうなんだろうと思う。習近平が教養を身につけないまま(青年時代を下放で潰した)主席になってしまったとし、彼には国際感覚も外交センスもないと断じており、それはその通りだと思うが、習の周囲にはアメリカの大学院を出たブレーン達がいるわけだし、そもそも(反日の)キッシンジャーが全面支援しているわけだから、アメリカと対決する愚は犯さないのではないだろうか。アメリカにいる留学生の3分の1を中国人が占め、卒業後もアメリカに残って各界の重要部署で働いていることを思えば、アメリカが反日になることはあっても反中になる可能性は低いように思える。そこは著者と少し意見が違うところ。
中国を麦(包子)を食べる黄河(北)圏と米を食べる揚子江以南圏に分けて説明する手法は明快でわかりやすかった。経済の発展は集団行動ができる南から。南が独立してくれたら素晴らしいのだが、漢字で結ばれた「漢民族幻想」がそれを許さないのだろう。
都市住民や共産党員に搾取され続ける農民達、しかし彼らこそ教育によって反日精神が最も色濃いところに歴史的な悲劇を感じる。