大学の研究者たちが、高校生に語るというスタイルなので、
大人でも結構難しい内容となっている。
地磁気が、太陽風プラズマや宇宙線のバリアとなって、
人類の生存に寄与していることは何ともロマンのある話だ。
所々難しいところはあったが、地磁気の役割とそれが今後弱化し、
現在の極が逆転するという話を抑えれば、大分楽しめると思う。
太陽風自体は人類にとって有害だが、
一方で宇宙線を防御しているという側面があるこもとも面白かった。
宇宙の事象は、壮大なスケールでバランスを取りながら、
絶妙の連携で命を育んでいるように思えた。

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地磁気逆転X年 (岩波ジュニア新書 397) 新書 – 2002/5/20
綱川 秀夫
(著)
78万年前,アフリカ大陸に住む人類の祖先たちは夜空に舞うオーロラに恐れおののいた.地球の磁極(S極・N極)の逆転が始まったのだ.現在,磁力はしだいに弱くなっており,ふたたび逆転する可能性がある.人類はどう立ち向かうのか.地磁気を記憶した岩石の微粒子から大陸移動やプレート運動など,地球の歴史が見えてくる.
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2002/5/20
- ISBN-104005003974
- ISBN-13978-4005003976
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2002/5/20)
- 発売日 : 2002/5/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4005003974
- ISBN-13 : 978-4005003976
- Amazon 売れ筋ランキング: - 219,180位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 228位岩波ジュニア新書
- - 363位宇宙学・天文学(一般)関連書籍
- - 17,436位絵本・児童書 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
高校生の質問に研究している大学院生が答える形式で書かれているので、大人にも分かりやすい。
2013年12月25日に日本でレビュー済み
2002年初版。ジュニア新書は回転が速い!早すぎる。科学系のものは日進月歩で変るからかもしれないが、良い本は残して欲しいものだ。
この本を読んで、毎日見る宇宙天気ニュースが今までより(ようやく)理解出来た感じがした。本は某大学の地磁気を研究する地球惑星科学科へ二人の女子高校生が訪ねてくる。その高校生の質問を投げ掛け、また高校生の質問に答える形でストーリーが展開するが、この高校生メチャメチャ頭が良くてその質問を見ながら、思わず『へぇ〜』と感心しながら読んでしまった。
そう言う具合に展開しないと話が進まないごともあるだろうが、不出来な大人は只管自分の頭の固さに呆れながら読んでいく。例えば、地軸は真っ直ぐな鉄の棒が地球に突き刺さった焼き鳥の串の様なイメージを持っていたが、じっとしていると言うよりは振り子の様に一定の周期で変化しているものらしい。と言っても地球の長尺で考えなければいけないが...。地軸逆転の事を私が知ったのはかれこれ50年程前の中学の理科の時間であったが、その当時は未だホットなニュースであったようだ。
地球のコア部分は半径3500キロの鉄の塊であるが故に地磁気磁力線が出来る。火山岩は瞬間的な地磁気の記録を常に残し、海底堆積物は連続的な地磁気の記録を残す。地磁気の強さに変化があったり、太陽風プラズマが地球に及ぼす影響など最近でこそニュースに取り上げられたりするが、地球が寒冷化に向かっていると言われる今、太陽の変化と共にやはりもう一度おさらいをしておきたい内容である。この辺が理解出来ると太陽の変化についても少しは理解が出来る、というものだ。
太陽風が速くなり、磁場が南向きになると地球ではオーロラが活発になるが、良く見られる白緑色のオーロラや、たまに見えるピンクのオーロラはプラズマがもう少し高度の低い位置で窒素分子にぶつかった時に見えるなど、疑問にも思わなかった事に改めて気付いた。コンチネンタルドリフト、恐竜、哺乳類の出現、等々がアタマの中で渦を巻き始めた。更には惑星が冷却すると地磁気が消えて行く。嘗ては火星にも、40億年前の月にも地磁気が働いていた、らしい。宇宙探査が一体何なのか、分っていなかったが、宇宙を調べることで地球のことも分るのだ。
ネットでは地球規模で地震の状態を調べるSeismic MonitorやSolar Wind Prediction等がシロウトでも簡単に調べられる様になった。しかし、こうしたものを観る際の入門書としては本書が最適ではなかろうか。
この本を読んで、毎日見る宇宙天気ニュースが今までより(ようやく)理解出来た感じがした。本は某大学の地磁気を研究する地球惑星科学科へ二人の女子高校生が訪ねてくる。その高校生の質問を投げ掛け、また高校生の質問に答える形でストーリーが展開するが、この高校生メチャメチャ頭が良くてその質問を見ながら、思わず『へぇ〜』と感心しながら読んでしまった。
そう言う具合に展開しないと話が進まないごともあるだろうが、不出来な大人は只管自分の頭の固さに呆れながら読んでいく。例えば、地軸は真っ直ぐな鉄の棒が地球に突き刺さった焼き鳥の串の様なイメージを持っていたが、じっとしていると言うよりは振り子の様に一定の周期で変化しているものらしい。と言っても地球の長尺で考えなければいけないが...。地軸逆転の事を私が知ったのはかれこれ50年程前の中学の理科の時間であったが、その当時は未だホットなニュースであったようだ。
地球のコア部分は半径3500キロの鉄の塊であるが故に地磁気磁力線が出来る。火山岩は瞬間的な地磁気の記録を常に残し、海底堆積物は連続的な地磁気の記録を残す。地磁気の強さに変化があったり、太陽風プラズマが地球に及ぼす影響など最近でこそニュースに取り上げられたりするが、地球が寒冷化に向かっていると言われる今、太陽の変化と共にやはりもう一度おさらいをしておきたい内容である。この辺が理解出来ると太陽の変化についても少しは理解が出来る、というものだ。
太陽風が速くなり、磁場が南向きになると地球ではオーロラが活発になるが、良く見られる白緑色のオーロラや、たまに見えるピンクのオーロラはプラズマがもう少し高度の低い位置で窒素分子にぶつかった時に見えるなど、疑問にも思わなかった事に改めて気付いた。コンチネンタルドリフト、恐竜、哺乳類の出現、等々がアタマの中で渦を巻き始めた。更には惑星が冷却すると地磁気が消えて行く。嘗ては火星にも、40億年前の月にも地磁気が働いていた、らしい。宇宙探査が一体何なのか、分っていなかったが、宇宙を調べることで地球のことも分るのだ。
ネットでは地球規模で地震の状態を調べるSeismic MonitorやSolar Wind Prediction等がシロウトでも簡単に調べられる様になった。しかし、こうしたものを観る際の入門書としては本書が最適ではなかろうか。
2004年3月12日に日本でレビュー済み
地球の長い歴史を紐解くと、磁極が現在とはまるで逆だったり、赤道付近に磁極があったりするといった磁極の変化は決して珍しいことではなかったようだ。にわかには信じられないような話だが、どうしてそのようなことが言い切れるのか、この本では平易にかつ丁寧に説明されている。新鮮な驚きに溢れ、非常に面白い本であった。大学の研究室を見学訪れた高校生とそこにいる研究者たちが地磁気について会話するといった対話形式で話が進められていくが、この高校生が賢すぎるのが難点。普通の高校生にはまず思いつかないような質問を投げかけていく様に多少の違和感を覚えた。その分減点。しかし今の高校には地学という科目がないとは知らなかった。実はそれが一番の驚きだったりして。