紹介文、書きづらいです。この魅力を伝えるには
1ページそのまま書き出したほうがずっといい。
でも何とかやってみます。
感覚だけで物を言う知性なき人々の偏見を
高所から嘲笑う本…などでは決してなく、
右も左も環境保護論者も人類至上主義論者も
グローバル派もドメスティック派も関係なく、とにかく、
本音や現実論を言い訳に話を単純化させ歯切れだけはいい言説を提供する人と
それに乗っかる人すべてが対象となっています。
誰もが何となく感じていそうな時代の空気を丁寧に丁寧にさらしていく
実はちょっとコワい本です。
当然、語り口は要約不能な話が同じテンションで続き、歯切れも悪い。
小気味よい断言は少ない。しかし、そうやって語り、読み解く面倒くささから
お互い逃げてはいけないと考えてのことなんだろうなあと思います。
もっとも、文章自体はエンタメ芸の極みといえる小田嶋節。
チェスタトンみたいな逆説も
ショーみたいな皮肉も随所にまぶし、
異論を持つ人からの「想定突っ込み」はいきなり砕けた口語体になりますから、
読んで楽しく、
リーダビリティも抜群、すいすい読んでしまえます。
ところどころで、おおおっ!と身を乗り出す1行に出会います。
抜き書きはしませんが、たとえば大学の存在意義を一言で言いあてた箇所には
感銘を受けました。もちろん、独立した「名言」ではなく
一連の文章の中で読んだからこそ大いに納得し共感したわけですが。
書かれていることすべてに賛成というわけではありません。
「障害者」の表記をめぐっては「障碍者」という書き方のほうが先にあったことを
無視して論を展開している一節など疑問に思える箇所も多々あります。
であっても、この国の人々のものの考え方の巨大な傾向として広がりつつある
「本音至上」「言い切ること至上」主義への批判には心から納得できました。
もちろん自分も部外者ではないという実感も含めて。
名著です。
Kindle 価格: | ¥1,650 (税込) |
獲得ポイント: | 17ポイント (1%) |
を購読しました。 続刊の配信が可能になってから24時間以内に予約注文します。最新刊がリリースされると、予約注文期間中に利用可能な最低価格がデフォルトで設定している支払い方法に請求されます。
「メンバーシップおよび購読」で、支払い方法や端末の更新、続刊のスキップやキャンセルができます。
エラーが発生しました。 エラーのため、お客様の定期購読を処理できませんでした。更新してもう一度やり直してください。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
超・反知性主義入門 Kindle版
他人の足を引っ張って、何事かを為した気になる人々が、世の中を席巻しつつある…。
安倍政権の政策から教育改革、甲子園、ニッポン万歳コンテンツにリニアまで、最近のニュースやネットの流行を題材に、日本流の「反知性主義」をあぶり出してきた「日経ビジネスオンライン」好評連載中のコラムが、大幅な加筆編集を加えて本になりました。
さらに『反知性主義 アメリカを動かす熱病の正体』の著者、森本あんり・国際基督教大学副学長との、「日本の『宗教』と『反知性主義』」をテーマにした2万字対談も新たに収録。
リンチまがいの炎上騒動、他人の行動を「自己責任」と切り捨てる態度、「本当のことなんだから仕方ない」という開き直り。どれにも腹が立つけれど、どう怒ればいいのか分からない。日本に漂う変な空気に辟易としている方に、こうした人々の行動原理が、最近のニュースの実例付きで、すぱっと分かります。
エッセイ集として、日本の「反知性主義」の超・入門本として、お楽しみ下さい。
安倍政権の政策から教育改革、甲子園、ニッポン万歳コンテンツにリニアまで、最近のニュースやネットの流行を題材に、日本流の「反知性主義」をあぶり出してきた「日経ビジネスオンライン」好評連載中のコラムが、大幅な加筆編集を加えて本になりました。
さらに『反知性主義 アメリカを動かす熱病の正体』の著者、森本あんり・国際基督教大学副学長との、「日本の『宗教』と『反知性主義』」をテーマにした2万字対談も新たに収録。
リンチまがいの炎上騒動、他人の行動を「自己責任」と切り捨てる態度、「本当のことなんだから仕方ない」という開き直り。どれにも腹が立つけれど、どう怒ればいいのか分からない。日本に漂う変な空気に辟易としている方に、こうした人々の行動原理が、最近のニュースの実例付きで、すぱっと分かります。
エッセイ集として、日本の「反知性主義」の超・入門本として、お楽しみ下さい。
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2015/9/15
- ファイルサイズ2241 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
この本を読んだ購入者はこれも読んでいます
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
小田嶋 隆(おだじま・たかし)
1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。
1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、
現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。
1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。
1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、
現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。
登録情報
- ASIN : B015DWP8T2
- 出版社 : 日経BP (2015/9/15)
- 発売日 : 2015/9/15
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2241 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 252ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 282,284位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,359位社会病理
- - 9,648位社会学 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年9月20日に日本でレビュー済み
レポート
89人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
毎度毎度、小田嶋隆氏特有の一見、回りくどそうで、実は痒いところに手が届く鋭く冴えた比喩・軽快な文章が、妙におかしい現代の病理を見事に指摘していて、読後感も痛快。
とりわけ都立小石川高校時代の同級生で、「反知性主義」に関する論客、森本あんり氏との時空を超えた同級生対談が、刺激も多く、懐かしさもジワリと沁み出し、読み物対談としても秀逸でした。
ちなみに私も同じ高校のOB、しかも落ちこぼれ。そんな親近感もまた、心地よい読後感と無縁ではなさそうです。
とりわけ都立小石川高校時代の同級生で、「反知性主義」に関する論客、森本あんり氏との時空を超えた同級生対談が、刺激も多く、懐かしさもジワリと沁み出し、読み物対談としても秀逸でした。
ちなみに私も同じ高校のOB、しかも落ちこぼれ。そんな親近感もまた、心地よい読後感と無縁ではなさそうです。
2018年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は(知らない人だけど)あくまでコラムニストさんでした。
学問的な深い考察とか研究とか統計からでてくるものではなく
物知りなおじさんの感想、感覚以上のものは感じられなかった。
学問的な深い考察とか研究とか統計からでてくるものではなく
物知りなおじさんの感想、感覚以上のものは感じられなかった。
2016年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ニュースを見聞きして自分の中でもやもやするものの正体をスパッと、では無くヌルッと、あたかも豆乳にニガリを入れて引き上げるような感じで見せてくれる。
生贄、絆、本音、非情、功利、これらの指向が今を動かす。現代日本人なら読んどいて損無しじゃないかなぁ。
PS: ちなみに私が一番気に入ったのは“無意味で、だからこそ偉大な”という比較的どうでも良いコラムだったりするw
生贄、絆、本音、非情、功利、これらの指向が今を動かす。現代日本人なら読んどいて損無しじゃないかなぁ。
PS: ちなみに私が一番気に入ったのは“無意味で、だからこそ偉大な”という比較的どうでも良いコラムだったりするw
2015年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直、本書の元になったウェブでの連載はマンネリの気がして以前のように毎週朝一番にチェックする習慣をなくしていました。が、森本あんりさんとの対談が書籍オリジナルとして加わるということで予約購入。
その対談に関しては、期待したほどの濃い内容ではなかったものの、最近言葉が一人歩きしているなと思っていた「反知性主義」についての基本的な確認ができた点は収穫といえます。
ウェブコラムの再録部分については、以前の書籍化ぼ際にはなかった報道概略と後日談に前後を挟まれるようになっていて…これを見た瞬間、私が最近の連載をマンネリと感じていた理由がはっきりした気がしました。
以前のコラムの内容だったら、報道よりかなり日があいて取り上げられたニュースへの知識が薄れた後になっても、小田嶋さんの関心の持ち方やピックアップする内容自体にこちらの興味が惹き付けられたのに、最近の内容は報道を読者も把握しているという前提で書かれているものが多いので、小田嶋流の屈折した視点という意味では物足りなくなって来ているのだ、と。
これは編集側の意向もあるんだろうか…小田嶋節を楽しみたい読者としては、当初のような誰も目に留めない事件も取り上げてくれていいのにと思うのですが、著者自身の関心と意欲が薄れているということなのか…
でも日本の反知性主義者を名乗る(森本あんりさんの他薦ですが)なら、もっともっと視点は屈折、論旨はイノセントなコラムを維持してほしいです。
その対談に関しては、期待したほどの濃い内容ではなかったものの、最近言葉が一人歩きしているなと思っていた「反知性主義」についての基本的な確認ができた点は収穫といえます。
ウェブコラムの再録部分については、以前の書籍化ぼ際にはなかった報道概略と後日談に前後を挟まれるようになっていて…これを見た瞬間、私が最近の連載をマンネリと感じていた理由がはっきりした気がしました。
以前のコラムの内容だったら、報道よりかなり日があいて取り上げられたニュースへの知識が薄れた後になっても、小田嶋さんの関心の持ち方やピックアップする内容自体にこちらの興味が惹き付けられたのに、最近の内容は報道を読者も把握しているという前提で書かれているものが多いので、小田嶋流の屈折した視点という意味では物足りなくなって来ているのだ、と。
これは編集側の意向もあるんだろうか…小田嶋節を楽しみたい読者としては、当初のような誰も目に留めない事件も取り上げてくれていいのにと思うのですが、著者自身の関心と意欲が薄れているということなのか…
でも日本の反知性主義者を名乗る(森本あんりさんの他薦ですが)なら、もっともっと視点は屈折、論旨はイノセントなコラムを維持してほしいです。
2016年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
月曜たまむすびのコーナーを楽しみにポッドキャストで聞いていますが、
活字なので、そのコーナーを少し硬くしたイメージです。
コーヒーブレイクのおともに。
活字なので、そのコーナーを少し硬くしたイメージです。
コーヒーブレイクのおともに。
2015年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても興味深く読みました。ああこういう風にも考えることができるんだなと
参考になりました。
参考になりました。
2018年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
随分時間が経ってしまったので、よく覚えてませんが、まあまあの内容であったように記憶してます。