ムツゴロウさんは少年時代を満州で過ごしていたというのをこの本で初めて知った。
多感な時期を過ごした地方を訪ねるムツゴロウさんの筆は珍しく感傷的となり、本人もそれを認めている。それにしても文化大革命の後の中国に対するムツゴロウさんの視線は恐ろしく冷たい「この国に文化など無い」とバッサリ切り捨てるあたり流石だ。
ニュージーランドでの鯛にまつわる「食文化」の考察は一考に価する。「自らの海に生きる魚を食い尽くしたからよそに獲りにいくというのを食文化とは言わない。獲り尽さず根絶させないところに文化はある」というのはおっしゃるとおり。ニュージーランドにはまだ人間を恐れない全く捕食者に対して警戒の無い生き物がうじゃうじゃ居る。行きたくなってしまう。

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ムツゴロウ世界動物紀行 ニュージーランド・中国篇 (ソフトバンク文庫) 文庫 – 2006/6/28
畑 正憲
(著)
ムツゴロウ氏のライフワーク、待望の文庫化
ニュージーランドの浜で、打ち上げられたクジラに出合う。死体が五つ、生きているものが六頭。二百人以上の人びとが集まっての救助活動は、手際よく、黙々と続いた(「夢幻日記 ニュージーランド」)。 ほかに、子供時代を過ごした中国東北部への旅を収録。
ニュージーランドの浜で、打ち上げられたクジラに出合う。死体が五つ、生きているものが六頭。二百人以上の人びとが集まっての救助活動は、手際よく、黙々と続いた(「夢幻日記 ニュージーランド」)。 ほかに、子供時代を過ごした中国東北部への旅を収録。
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社ソフトバンククリエイティブ
- 発売日2006/6/28
- ISBN-10479733584X
- ISBN-13978-4797335842
商品の説明
出版社からのコメント
好奇心に導かれるまま世界中を歩き、そこで暮らす人々とふれあい、自然と動物の真の姿を見続けてきたムツゴロウ氏。豊富な経験を持つ氏が、圧倒的な筆力で、大自然の中で繰り広げられる人間と動物のドラマを描き出します。ガイドブックでは決して窺い知れない自然の現実は、まさに驚きの連続。楽しくもあり寂しくもあり、厳しくもあり温かい遥かな地へ読者を誘います。
レビュー
好奇心に導かれるまま世界中を歩き、そこで暮らす人々とふれあい、自然と動物の真の姿を見続けてきたムツゴロウ氏。豊富な経験を持つ氏が、圧倒的な筆力で、大自然の中で繰り広げられる人間と動物のドラマを描き出します。ガイドブックでは決して窺い知れない自然の現実は、まさに驚きの連続。楽しくもあり寂しくもあり、厳しくもあり温かい遥かな地へ読者を誘います。 --出版社からのコメント
登録情報
- 出版社 : ソフトバンククリエイティブ (2006/6/28)
- 発売日 : 2006/6/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 232ページ
- ISBN-10 : 479733584X
- ISBN-13 : 978-4797335842
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,561,018位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,398位日本文学(日記・書簡)
- - 5,372位動物学
- - 276,224位文庫
- カスタマーレビュー:
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2010年7月14日に日本でレビュー済み
1993年に角川書店から出た単行本『ムツゴロウ世界動物紀行』から分冊・抜粋して文庫化したもの。
ニュージーランド篇では、鯛を釣り、飛べない鳥のタカヘとたわむれ、ムカシトカゲを観察する。変わった動物が出てくるので、なかなか面白い。ただ、ムツゴロウさんの日記というスタイルを取っており、動物のディテールにまでは突っ込んでくれないので、いささか不満が残る。
中国篇は、少年時代に過ごした満州を訪ねるもの。動物というよりは、自身の思い出をたどる旅となっている。けっこうつらい体験があったようだが、動物の話を求めて本書を手に取った読者にとっては、かなり物足りない内容であった。
ニュージーランド篇では、鯛を釣り、飛べない鳥のタカヘとたわむれ、ムカシトカゲを観察する。変わった動物が出てくるので、なかなか面白い。ただ、ムツゴロウさんの日記というスタイルを取っており、動物のディテールにまでは突っ込んでくれないので、いささか不満が残る。
中国篇は、少年時代に過ごした満州を訪ねるもの。動物というよりは、自身の思い出をたどる旅となっている。けっこうつらい体験があったようだが、動物の話を求めて本書を手に取った読者にとっては、かなり物足りない内容であった。