
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
人みな眠りて 単行本 – 2017/4/27
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2017/4/27
- ISBN-10430920726X
- ISBN-13978-4309207261
この商品を見た後にお客様が購入した商品
商品の説明
著者について
1961年、高知県生まれ。翻訳家。書評家。責任編集を務めた『NOVA』全10巻で第34回日本SF大賞特別賞を受賞。訳書にウィリス『航路』他。著書に『新編 SF翻訳講座』『現代SF観光局』他。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2017/4/27)
- 発売日 : 2017/4/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 365ページ
- ISBN-10 : 430920726X
- ISBN-13 : 978-4309207261
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,130,104位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

SF翻訳家、書評家、アンソロジスト。
1961年2月2日、高知県高知市生まれ。高知市立追手前小学校、土佐中・高等学校を経て、京都大学文学部文学研究科卒(英語アメリカ文学専攻)。
1986年、マリオン・ジマー・ブラッドリー『惑星救出計画』でSF翻訳者デビュー。訳書は、バリントン・J・ベイリー『時間衝突』『ロボットの魂』(以上、創元SF文庫)、P・K・ディック『ザップ・ガン』、コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』『航路』など約100冊。共訳書に劉慈欣『三体』三部作、『円』『球状閃電』『超新星紀元』、『カート・ヴォネガット全短篇』全4巻(以上、早川書房)など。
編訳書に、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』『輝く断片』(河出文庫)、コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』(河出書房新社)、『マーブル・アーチの風』、(早川書房)など。
スタージョン「ニュースの時間です」、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」、劉慈欣「流浪地球」(共訳)の翻訳により、第36回、第40回、第54回星雲賞海外短編部門を受賞。ベイリー『時間衝突』、劉慈欣『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』で星雲賞海外長編部門受賞。
〈小説奇想天外〉の翻訳SF時評「海外SF問題相談室」を皮切りに、各紙誌にコラム・書評を連載。〈本の雑誌〉新刊SF時評は1990年から(二度の中断をはさみ)継続中。
2004年3月に豊崎由美との共著『文学賞メッタ斬り!』を刊行。
2008年からアンソロジストとしても活動。創元SF文庫『年刊日本SF傑作選』(日下三蔵と共編)とその後継の『ベストSF』(竹書房文庫)、『不思議の扉』(角川文庫)の各シリーズや、『ゼロ年代日本SFベスト集成』全2巻、『時間SF傑作選 ここがウィネトカなら、きみはジュディ』などのSFアンソロジーを編纂。責任編集の河出文庫『NOVA 書き下ろし日本SFコレクション』全10巻で、第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門受賞。
著書に『20世紀SF1000』、『新編 SF翻訳講座』、『50代からのアイドル入門』、『現代SF観光局』など。
1995年4月に開設したウェブサイト(http://www.asahi-net.or.jp/~KX3M-AB/)の日記は、その一部が、『狂乱西葛西日記20世紀remix SF&ミステリ業界ワルモノ交遊録』にまとめられている。
ツイッターのアカウント(@nzm)は、http://twitter.com/nzm/
日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブ、日本SF作家クラブ会員。「ゲンロン 大森望 SF創作講座」主任講師。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
イエス・キリストを高く評価していたヴォネガットらしいタイトルです。
この短編集には、16の名編が収められています。
最初の「ジェニー」が、仮想世界にハマる男の現実を描いていて、感動しました。
ヴォネガットらしい「モラルの声」のメッセージと、古くて新しい教訓を感じます。
主人公は、ゼネラル電器本社研究所所属の天才科学者。
冷蔵庫の体に人間の顔をつけた、100%の人工美女を設計開発し、それを自ら
トラックに積んで家電製品のセールス旅行に全米をまわり、年に一度しか
本社に戻らない旅生活を二十年間も続けています。
この100%の人工美女の名前が、ジェニー。
その顔は、自分の前妻の顔から型を取ったもの。声は前妻の声を録音したもの。
しかし前妻との結婚生活はたった六カ月。離婚後、前妻は主人公のいちばんの
親友(同じ会社の同僚)と再婚。
二十年後、こんな旅生活を続けてきた主人公に、突然、前妻が病気で
会いたがっているとの知らせが届きます。
ここからが、ヴォネガットらしい、「愛の教訓」に満ち溢れる結末です。
実際に本を読んでみて味わってみてください。
「完全な妻」を求め続けている夫にはうってつけの短編です。
この「ジェニー」の他にも、
鉄道模型にハマリすぎて妻を顧みなかった男に天罰が下る「スロットル全開」も、
趣味にハマリがちな夫には教訓に富む、有用な短編だと思います。
今日のコンピュータによる仮想社会では、男女関係においても「実在しない」
100%の人間を創り上げ、現実の不完全な人間を忘れがちです。
この本の中のヴォネガットは、そんな現代人に
「男も女も、現実を忘れて、仮想世界にハマりやすいので、注意しなきゃだめだよ」
みたいな忠告をしてくれていると感じました。