日本の航空機産業をどうしたらよくできるのか、定量的なデータも含めてわかりやすく説明されており、飛行機が好きな人ならすごく面白い本です。多分飛行機好きのかなりの人がなぜ日本製の航空機が少ないのか疑問に思っていると思うので、ある程度この本で疑問が解消されます。
特に、一般の雑誌では断片的にしか紹介されていない、中国の航空機産業の規模、開発している機種、欧米との関係などまとめて紹介されており、中国が航空機開発に熱心な様子がわかります。
軍用機、ヘリコプターも含め航空機全般に渡って振興策が述べられていますが、民間旅客機の記載が中心です。しかし、これからかなり広範囲に利用が増えてくるであろうドローン関係の説明が少なかったのが残念です。

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航空機産業と日本 - 再成長の切り札 単行本 – 2017/5/19
中村 洋明
(著)
技術大国と言われるわが国は、ほとんどあらゆる工業製品を国産している。陸の交通手段である自動車や鉄道車両はもちろんのこと、水上の交通手段である船舶も、多くは国産である。しかしながら、空の交通手段である航空機については、自衛隊機の半数ほどを除いては、ほとんどが輸入されている。とくに、現在日本の空を飛んでいるエアライン機はすべて輸入である。
日本の空を日本製の民間航空機が飛んでいない状況を当たり前のように受け止めてしまい、疑問や問題意識を持たずにすましている人たちが意外に多いのではなかろうか。しかも、技術的には作る能力を十分に保有していることも認識せずに……。
このようなふがいない状況を少しでも打破したいと思ったのが、本書執筆の大きな動機である。 ――本書より
目次
はしがき
第一話 航空機は誰が作っているのか?!
1)役割分担とものの流れ
2)部品点数やコスト
3)完成機メーカーの値打ち
第二話 日本は大きな旅客機を作れない?!
1)民間ジェット輸送機の市場と日本メーカーの参画度合
2)能力はすでに持っている
3)なぜ「作ろう」という機運にならないのか
第三話 必要な航空機は海外から買えばよい?!
1)ヘリコプターも輸入に依存
2)輸入に頼ることで多くのものを失っている
第四話 日本にビジネスジェットは無用である?!
1)世界の状況
2)ビジネスジェット後進国の日本
第五話 航空機は環境に優しくない?!
1)航空機における環境対策
2)運航側での取り組み
3)メーカー側での取り組み
4)産業界全体での取り組み
第六話 V-22オスプレイは危険な乗り物なのか?!
1)ティルトローター機とは
2)安全性に対する評価
3)有用性はどうなるのか
第七話 中国の航空機工業の実態は?!
1)全体像について
2)最近の開発プログラム
3)欧米メーカーの民間機プログラムを対象とした協力関係の構築
4)MRO事業の強化
5)完成機輸出の拡大
第八話 「戦後空白の七年間」が負の遺産になっている?!
1)歴史の大きな流れ
2)ドイツと比較をしてみると
3)わが国の戦後の歩み
第九話 航空機工業の振興策――真の主要先進国に
1)主要先進国と比べると
2)科学技術立国、モノ作り大国を標榜するのなら
コラムA――金属の塊がなぜ空を飛べるのか?
コラムB――プロペラ機はもう古い?!
コラムC――なぜ下地島空港の有効活用を図らないのか?
あとがき/参考文献/索引
日本の空を日本製の民間航空機が飛んでいない状況を当たり前のように受け止めてしまい、疑問や問題意識を持たずにすましている人たちが意外に多いのではなかろうか。しかも、技術的には作る能力を十分に保有していることも認識せずに……。
このようなふがいない状況を少しでも打破したいと思ったのが、本書執筆の大きな動機である。 ――本書より
目次
はしがき
第一話 航空機は誰が作っているのか?!
1)役割分担とものの流れ
2)部品点数やコスト
3)完成機メーカーの値打ち
第二話 日本は大きな旅客機を作れない?!
1)民間ジェット輸送機の市場と日本メーカーの参画度合
2)能力はすでに持っている
3)なぜ「作ろう」という機運にならないのか
第三話 必要な航空機は海外から買えばよい?!
1)ヘリコプターも輸入に依存
2)輸入に頼ることで多くのものを失っている
第四話 日本にビジネスジェットは無用である?!
1)世界の状況
2)ビジネスジェット後進国の日本
第五話 航空機は環境に優しくない?!
1)航空機における環境対策
2)運航側での取り組み
3)メーカー側での取り組み
4)産業界全体での取り組み
第六話 V-22オスプレイは危険な乗り物なのか?!
1)ティルトローター機とは
2)安全性に対する評価
3)有用性はどうなるのか
第七話 中国の航空機工業の実態は?!
1)全体像について
2)最近の開発プログラム
3)欧米メーカーの民間機プログラムを対象とした協力関係の構築
4)MRO事業の強化
5)完成機輸出の拡大
第八話 「戦後空白の七年間」が負の遺産になっている?!
1)歴史の大きな流れ
2)ドイツと比較をしてみると
3)わが国の戦後の歩み
第九話 航空機工業の振興策――真の主要先進国に
1)主要先進国と比べると
2)科学技術立国、モノ作り大国を標榜するのなら
コラムA――金属の塊がなぜ空を飛べるのか?
コラムB――プロペラ機はもう古い?!
コラムC――なぜ下地島空港の有効活用を図らないのか?
あとがき/参考文献/索引
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2017/5/19
- ISBN-104120049817
- ISBN-13978-4120049811
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商品の説明
著者について
大阪府立大学客員教授、立命館大学客員研究員、技術経営研究家
元英国法人SSSL(Silicon Sensing Systems Ltd.)取締役会長兼住友精密工業専務取締役
1967年大阪府立大学大学院工学研究科航空工学専攻修了。住友精密工業に入社後、長年、降着システムなど航空機用装備品の設計・開発業務に主として従事。その間、日本航空機製造、川崎重工業、米ガルフストリーム社の航空機設計チームに出向や長期出張の形で参画。欧米の機体・エンジンメーカーへの売り込みと装備品メーカー間の連携に注力。リニアーモーターカー、高速艇などを対象に航空機技術を横展開。各種新規事業(環境機器、半導体製造装置、MEMSセンサーなど)の統括。世界の航空宇宙大手BAEシステムズ社と折半出資の合弁会社SSSLを責任者として立ち上げ、主に自動車市場を対象に事業展開。 退職後、拓殖大学客員教授、立命館大学客員教授などを経て現在に至る。その間、講義、講演、航空機産業参入を目指す企業の指導・支援などで活躍中。著書に、『航空機産業のすべて』(日本経済新聞出版社、2012年、平成25年度「住田航空奨励賞」受賞)、共著に、『世界の中の日本28』(拓殖大学、2009年)、『航空機と設計技術』(大河出版、1981年)など。
元英国法人SSSL(Silicon Sensing Systems Ltd.)取締役会長兼住友精密工業専務取締役
1967年大阪府立大学大学院工学研究科航空工学専攻修了。住友精密工業に入社後、長年、降着システムなど航空機用装備品の設計・開発業務に主として従事。その間、日本航空機製造、川崎重工業、米ガルフストリーム社の航空機設計チームに出向や長期出張の形で参画。欧米の機体・エンジンメーカーへの売り込みと装備品メーカー間の連携に注力。リニアーモーターカー、高速艇などを対象に航空機技術を横展開。各種新規事業(環境機器、半導体製造装置、MEMSセンサーなど)の統括。世界の航空宇宙大手BAEシステムズ社と折半出資の合弁会社SSSLを責任者として立ち上げ、主に自動車市場を対象に事業展開。 退職後、拓殖大学客員教授、立命館大学客員教授などを経て現在に至る。その間、講義、講演、航空機産業参入を目指す企業の指導・支援などで活躍中。著書に、『航空機産業のすべて』(日本経済新聞出版社、2012年、平成25年度「住田航空奨励賞」受賞)、共著に、『世界の中の日本28』(拓殖大学、2009年)、『航空機と設計技術』(大河出版、1981年)など。
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2017/5/19)
- 発売日 : 2017/5/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 253ページ
- ISBN-10 : 4120049817
- ISBN-13 : 978-4120049811
- Amazon 売れ筋ランキング: - 845,237位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 71,759位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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