「新潮45」の連載を、2015年8月号から2016年5月号分までを
纏めた、シリーズ第六弾です。
今回の主要テーマと言えるものは、「民主主義」となります。
第一章では、昨年の安保法制審議を受け、「憲法」と「防衛」
から、「戦後日本のアメリカ従属構造」の一層の強化までが提
示されます。
第二章では、「民主主義」が構造的に、常に現状に対する不満
分子を生み出し、「ガラガラポン」が希求されていることが説
かれます。
第三章では、「戦後70年・阿倍談話」における「戦後レジーム」
の完成が示されます。
近代日本の宿命に思いを致すことが喚起されます。
第四章では、「護憲派」憲法学者への懐疑が示されます。
米仏の憲法の前提にある、「自然権思想」が無い日本の場合は、
日本の歴史や文化に則した独自の憲法を構想するほかはないと
されます。
第五章では、「デモクラシー」の訳語は「民主政」であり、
「民主主義」ではないことが語られます。
そこから、「民主主義」という言葉に、意図的な戦後思想の導
入を感じ取ります。
古代ギリシャの民主政が示され、古代ローマにおける混合政体
である、共和主義との違いにも言及されます。
第六章では、イスラム過激派によるテロを、「文明の潜在的な
軋轢」が表層化した、西洋近代「文明」とイスラム「文化」の
衝突として捉えます。
テロ対応の究極としては、淡々とした一種のガンジー主義の実
践が、崇高な価値を世界に示すことになるとされます。
第七章では、吉野作造の民本主義が詳述されます。
「議会主義」と「民主主義」の違いも示されます。
第八章では、福田恆存の『一匹と九十九匹と』を基にして、
「文学」や「文学者」の有り様が問われます。
第九章では、エマニュエル・トッド氏の『シャルリとは誰か?』
が詳述されます。
トッド氏のこれまでの、新自由主義的なグローバリズム批判等
への共感を表明したうえ、今回の著作への納得と違和感を表明
します。
トッド氏の「ゾンビ・カトリシズム」や「人類学的基底」に基
づく「私はシャルリ」デモの分析に納得し、本当の「共和国の
精神」を擁護する点に、立場の違いを表しています。
第十章では、トランプ現象が語られます。
この狂騒に民主主義の本質の末路を見ています。
今回も全章に亘り、思考を深めるうえでの重要事項満載の一冊
となっています。
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反・民主主義論 (新潮新書) 新書 – 2016/10/14
佐伯 啓思
(著)
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民主主義を信じるほど、不幸になっていく。
この社会を蝕む元凶に鋭く迫る。
「民主主義を守れ」と叫ぶ人がいる。「憲法を守れ」と怒る人がいる。
しかし、われわれは「民主主義」「憲法」を本当に考えてきたのだろうか。
それらを疑うことをタブーとし、思考停止を続けてきただけではないのか。
戦後70年で露呈しているのは「憲法」「平和」「国民主権」を正義とする民主主義の欺瞞と醜態だった――改憲論争、安保法制、無差別テロ、トランプ現象……直近のニュースから、稀代の思想家がその本質を鋭く衝く。
「民主主義」「憲法」を根本から考えるために――知的刺激に満ちた本格論考。
第一章 日本を滅ぼす「異形の民主主義」
第ニ章 「実体なき空気」に支配される日本
第三章 「戦後70年・安倍談話」の真意と「戦後レジーム」
第四章 摩訶不思議な日本国憲法
第五章 「民主主義」の誕生と歴史を知る
第六章 グローバル文明が生み出す野蛮な無差別テロ
第七章 少数賢者の「民本主義」と愚民の「デモクラシー」
第八章 民主主義政治に抗える「文学」
第九章 エマニュエル・トッドは何を炙り出したのか
第十章 トランプ現象は民主主義そのもの
この社会を蝕む元凶に鋭く迫る。
「民主主義を守れ」と叫ぶ人がいる。「憲法を守れ」と怒る人がいる。
しかし、われわれは「民主主義」「憲法」を本当に考えてきたのだろうか。
それらを疑うことをタブーとし、思考停止を続けてきただけではないのか。
戦後70年で露呈しているのは「憲法」「平和」「国民主権」を正義とする民主主義の欺瞞と醜態だった――改憲論争、安保法制、無差別テロ、トランプ現象……直近のニュースから、稀代の思想家がその本質を鋭く衝く。
「民主主義」「憲法」を根本から考えるために――知的刺激に満ちた本格論考。
第一章 日本を滅ぼす「異形の民主主義」
第ニ章 「実体なき空気」に支配される日本
第三章 「戦後70年・安倍談話」の真意と「戦後レジーム」
第四章 摩訶不思議な日本国憲法
第五章 「民主主義」の誕生と歴史を知る
第六章 グローバル文明が生み出す野蛮な無差別テロ
第七章 少数賢者の「民本主義」と愚民の「デモクラシー」
第八章 民主主義政治に抗える「文学」
第九章 エマニュエル・トッドは何を炙り出したのか
第十章 トランプ現象は民主主義そのもの
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2016/10/14
- 寸法18.2 x 11.3 x 2 cm
- ISBN-104106106876
- ISBN-13978-4106106873
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反・幸福論 | 日本の宿命 | 正義の偽装 | 西田幾多郎―無私の思想と日本人― | さらば、資本主義 | |
カスタマーレビュー |
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価格 | ¥814¥814 | ¥21¥21 | ¥814¥814 | ¥924¥924 | ¥814¥814 |
【新潮新書】佐伯啓思 作品 | 「人はみな幸せになるべき」なんて大ウソ!自由と豊かさを追求してきたのに、不幸の底に堕ちた日本人。稀代の思想家がこの国の偽善と禍福の心理を説く。 | 自由と民意、平等と権利、経済発展……偽善栄えて、国滅ぶ。明治維新から橋下現象まで、この国の諸悪の根源に迫る。稀代の思想家による「半・民主主義論」。 | 「アベノミクス」や「民意」という幻想、「憲法」や「皇室」への警鐘……民主主義の断末魔が聴こえる。稀代の思想家が抉り出す「国家のメルトダウン」。 | 「自分の底」を突き破った世界とは?生きる悲哀や不条理を究めた稀代の哲人の思想を柔らかく説き、喪失寸前にある「日本的精神」の核心を衝く、警世の書。 | 豊かで便利なのに、何か奇妙な日本社会。経済成長の空虚、地方創生の幻想、朝日やピケティの欺瞞、ITと金融の大罪等から資本主義の限界と醜態を鋭く衝く。 |
商品の説明
著者について
1949(昭和24)年、奈良県生まれ。社会思想家。京都大学名誉教授。京都大学こころの未来研究センター特任教授。東京大学経済学部卒。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。2007年、正論大賞受賞。『隠された思考』(サントリー学芸賞受賞)『反・幸福論』『日本の宿命』『正義の偽装』『西田幾多郎』『さらば、資本主義』など著作多数。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2016/10/14)
- 発売日 : 2016/10/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4106106876
- ISBN-13 : 978-4106106873
- 寸法 : 18.2 x 11.3 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 412,443位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 908位新潮新書
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1949(昭和24)年、奈良県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。東京大学経済学部卒。同大学院経済学研究科博士課程単位取得。2007年正論大賞受賞。著作に『隠された思考』(サントリー学芸賞)、『現代日本のリベラリズム』(読売論壇賞)、『反・幸福論』等多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『日本の宿命 (ISBN-10: 4106105020)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月3日に日本でレビュー済み
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もうちょっと専門性が高くて「自由と民主主義をもう止める」並みに面白かったら☆5にしていましたが。古代ギリシャの陶片追放の考察がもうちょっと読みたかったです。
2016年12月16日に日本でレビュー済み
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全く普通でした。期待以上でもなく,期待以下でも無いといったところです。
2017年1月30日に日本でレビュー済み
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多くの民主主義批判には問題がある。民主主義の批判自体が悪いのではない。批判が不徹底で腰砕けだから問題なのだ。なぜそうなるか。民主主義の批判者自身が、民主主義の礼賛者と同類の国家主義者だからだ。本書の著者もそうである。
著者によれば、今の日本人は国民主権を至極当然のものとしている。しかし国民主権を意味あるものにするには、国民の意思(民意)が、状況に振り回され、情緒や宣伝で一時的に興隆したかのような「世論」であってはいけないという。
著者は吉野作造を踏まえ、民意とはその時々の「世論」ではなく、健全な常識や経験や判断力に基づいた「輿論」でなければならないとする。両者の区別は難しいが、判断できる「少数の賢者」はおり、それを見極めるのが大衆だと述べる。
しかし「少数の賢者」が国の指導者になりうるという吉野や彼に共感する著者の考えは、甘いといわざるをえない。少数賢者も生身の人間である以上、個人の利益を優先し、判断を曲げる恐れは大いにある。権力を求める政治家ならなおさらだ。
公平無私な「賢者」を大衆が見極め、選ぶというのも空論だ。ルソーが民主主義の前提とした、全市民が知り合いの超小国ならともかく、会ったこともない立候補者の人格識見など判断できないし、全員が不適格でも誰かが選ばれてしまう。
民主主義が危険をはらむという著者の認識は正しい。そうだとすれば、合理的な解決法は明らかなはずだ。民主主義の権限が及ぶ範囲をできるだけ小さくすることである。つまり政府の権限をできるだけ小さくすること、小さな政府にすることだ。しかし著者は周知のとおり、小さな政府に強く反対する。これでは解決の道を自ら閉ざしているようなものである。
著者によれば、今の日本人は国民主権を至極当然のものとしている。しかし国民主権を意味あるものにするには、国民の意思(民意)が、状況に振り回され、情緒や宣伝で一時的に興隆したかのような「世論」であってはいけないという。
著者は吉野作造を踏まえ、民意とはその時々の「世論」ではなく、健全な常識や経験や判断力に基づいた「輿論」でなければならないとする。両者の区別は難しいが、判断できる「少数の賢者」はおり、それを見極めるのが大衆だと述べる。
しかし「少数の賢者」が国の指導者になりうるという吉野や彼に共感する著者の考えは、甘いといわざるをえない。少数賢者も生身の人間である以上、個人の利益を優先し、判断を曲げる恐れは大いにある。権力を求める政治家ならなおさらだ。
公平無私な「賢者」を大衆が見極め、選ぶというのも空論だ。ルソーが民主主義の前提とした、全市民が知り合いの超小国ならともかく、会ったこともない立候補者の人格識見など判断できないし、全員が不適格でも誰かが選ばれてしまう。
民主主義が危険をはらむという著者の認識は正しい。そうだとすれば、合理的な解決法は明らかなはずだ。民主主義の権限が及ぶ範囲をできるだけ小さくすることである。つまり政府の権限をできるだけ小さくすること、小さな政府にすることだ。しかし著者は周知のとおり、小さな政府に強く反対する。これでは解決の道を自ら閉ざしているようなものである。
2017年5月20日に日本でレビュー済み
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最後は投げやりになってたような(笑 多種多様見方は人それぞれで。
2017年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
民主主義の問題点の指摘について参考になるところもあった。ただし、問題点の提示だけで、新たな提案があるわけではない。安保法制に反対する民主主義信奉者である憲法学者、文学者、そして国会を取り巻いた大衆への批判の書であろう。国の安全保障の観点からアメリカを前提とした集団的自衛権を肯定する一方で、民主主義の否定は、民主主義という共通価値を前提とする日米安保の将来を危うくするという矛盾を含んだ書でもある。
2016年11月1日に日本でレビュー済み
この著者は、非常に「文章」が上手で、論法にあまり「スキ」がなく、語句も明瞭です。残念ながら、私には内容が「ハイソサイエティー:本のレベルは、まあ、文系大学~修士レベルくらい?割に簡単な部分が半分くらいです」すぎて、理解率2/3でした。最後の方には、あの、トッド氏の「本」の論評があり、私には、それを発見し、読めただけでも大きな利益でした。なぜなら、トッド氏は、英国を良く知ったフランス人で、あくまでも、欧州人の方です。要は、自分の領域の方が自分の地域について書いた「本」であり、そのトッド氏の「本」を日本人の知識人は、どう論評するのだらう?と、気になっていました。案の定、私の意見とあまり変わらず、安堵しました。、「反・民主主義」は、高レベルな文章や、漢字に疎い人間には、難しい文字に仮名を・・お願いしたい。でも、著者(:1949年、昭和24年、奈良県生まれ。社会思想家。京都大学名誉教授。東京大学経済学部卒。東京大学大学院経済学研究科修士課程単位修得。2007年 正論 大賞。著書多数)が許さないでしょう。でも文章自体は簡潔・明瞭です。明瞭すぎて、?が色々ありました。ですが、前章部と後章部は、しかっり理解できて、変な表現ですが、大変 有意義な論説です。なので、星4個です。実際、「電子辞書」を横に置きながら 読み進めました。あの例の「欺瞞:ぎまん:あざむきだますこと」語句がよく出てきていました。最近の「本」の流行語句ですかね~?。きっと、今の世相がその「単語」を必要とするくらい、少し世界的に「変」になってエントロピーが増大しているのでしょうね。 元に戻って、最初の章では、今回の「日本の国会前でのデモ」:憲法を守れ!戦争はいやだ!子供を戦地に行かせない!・・と、シュプレヒコール(懐かしい単語:中島みゆきさんの曲を思い出しました)を叫んでいました。では、「国」を守るより(:憲法問題)憲法を守る方が 優先 されるのですか?私は、どこにも:左翼でも、自衛隊にも傾倒しているわけでもなく、中道で戦争は、できれば、したくありません。しかし、もし、どこか(他国やIS、テロ)が攻めてきたり、海外の「日本人」が危機に陥った場合、少なくても、「自衛」できないと、「国」が滅んでしまい、国がなくなったら「憲法」はなくなってしまいますよ。著者は、上記しましたように、非常な「論客」で、こんな理解しやすい表現を取っている所もあります。が、本気になると、読者が気持ちを「読書」に集中して読む必要があります。必要知識の分野は、政治学、経済社会学、世界史、憲法学、宗教学、少し文学。特に欧州の各分野について ある程度の知識が必要と思います。 この「本」の題目を、そのまま 鵜呑みにしてはいけません。きっと、この本の題名を決める際には、困ったと思いますよ。 じゃ~「社会主義」?、「共産主義」なの?・・となりますが、そうでなく、もう、「民主主義」が、【民主】【主義】であり、古代ギリシャ~の欧州の歴史・思想など、「アテネ:ポリス」などを考慮すると、もう おかしくなっているのではないか? また、日本と欧州との民主主義には 根本的に最初:「始まり」が違います。 欧州はギリシャ時代に、民衆が血まみれになり勝ち取った「民主主義」で、日本は割りにたやすく、いただいた「民主主義」ではないでしょうか? ところで、その民主主義は、基本的には、議会で過半数を押さえれば「勝ち」です。では、51:49 だとして、49の「意見、主義」は捨てられる。ここで、著者の新たな考え?では、この 49 の人たちが、「ガヤガヤ」と大騒ぎをする。最悪 99:1の場合の 1 では、この1が悪人の場合も考えられますが、救うのは、「文学」だと著者は考えておられます。この政治学--文学 の関係は新鮮に映りました。 あの、衝撃なシャルリの事件の後にも、痛ましい事件が フランスでは多発し、100万人規模のデモが仏国内で行われています。著者は、イスラムに対して、仏 国内で 自由主義や 表現の自由を守れ! の合唱が聞かれます。 欧州では、この様な見識となりますが、逆に イスラムの雑誌が、キリストや、ユダヤ、バチカンの タブーを 風刺したらどうでしょう? 欧州にも、同じ感情が起きます。 著者は、一方的な見方では「偏向」が起き、もちろん、米国も欧州側であり、ユダヤ・キリストが多数を占めています。この中に「日本」は 組入れられ、実際、日本人フリーのジャーナリスト・報道写真家などが人質に取られ、・・・となっています。どうにか、お互いこのままでは、悪い方向にどんどん進行していき、国際的に それを止めさせ「改善」する必要があるのでしょうか・・・だから、反・民主主義なのでしょうか? あまり、的を得た 感想文になっているか不安ですが、私はこのように感じ、著者の意見も交えました。また、最後に トランプ現象についても論評されています。昨日のヒラリーさんとの世論調査の差は、ついに 1% にまで近接しました。この著書に、政治学的に「世論調査」の意味の ないことが書かれています。(読んでみてください) タイトルに記載した、ナチスの件も記載されています。 なお、この「本」は、月刊「新潮45」連載の「反・幸福論」に加筆・改編したものです。ですが、価格も安く、タイムリーな出版で良い本と思いますよ。本当なら、星5個でも良いくらいでした。
2016年10月17日に日本でレビュー済み
佐伯氏が「新潮45」に連載しているものを新書化したもので、前作「さらば、資本主義」に続く第6弾となります。
今回は、民主主義や憲法をメインテーマとした政治論ということになります。
2015年~2016年にかけて、日本だけでなく、世界的に「民主主義」の意味を問いかける、大きな出来事が立て続けに起こりました。
我が国では、集団的自衛権、そして、関連する安全保障の問題、フランスではISによる同時テロ、
アメリカでは、大統領選でのトランプ騒動、そして、旋風、EUでは,ブレグジット問題・・・・・。
ほんの少し前まで、英米主導のグローバリゼーションが世界の潮流となっていましたが、
アメリカの勢力減退と共に、これがいろんな面でほころびを見せ始めています。
日本国憲法ですが、これは、アメリカの世界観、歴史観のもとに作られたもので、様々な面、特に第9条で矛盾を露呈しています。
アメリカのヴェトナム、イラク、スーダン、アフガニスタン、リビアへの攻撃は、
アメリカの国益を守るための侵略戦争とみなせますが、これは、自由民主杦、人権、法の秩序を守るための正義の戦争ということになっています。
そして、日本の戦争は、自立と自衛のための戦争ということもできますが、アメリカから見ると修正主義ということになります。
本書では、民主主義の抱える問題、さらには、エマニュエル・トッドの「シャルルとは誰か?」にまで話は及びます。
今の混乱は、ハッチントンの言うところの文明の衝突とみることもできますが、
米英主導のグローバリゼーションが、」アメリカの力の衰えと共に綻びを見せているということも大きいようです。
今回は、民主主義や憲法をメインテーマとした政治論ということになります。
2015年~2016年にかけて、日本だけでなく、世界的に「民主主義」の意味を問いかける、大きな出来事が立て続けに起こりました。
我が国では、集団的自衛権、そして、関連する安全保障の問題、フランスではISによる同時テロ、
アメリカでは、大統領選でのトランプ騒動、そして、旋風、EUでは,ブレグジット問題・・・・・。
ほんの少し前まで、英米主導のグローバリゼーションが世界の潮流となっていましたが、
アメリカの勢力減退と共に、これがいろんな面でほころびを見せ始めています。
日本国憲法ですが、これは、アメリカの世界観、歴史観のもとに作られたもので、様々な面、特に第9条で矛盾を露呈しています。
アメリカのヴェトナム、イラク、スーダン、アフガニスタン、リビアへの攻撃は、
アメリカの国益を守るための侵略戦争とみなせますが、これは、自由民主杦、人権、法の秩序を守るための正義の戦争ということになっています。
そして、日本の戦争は、自立と自衛のための戦争ということもできますが、アメリカから見ると修正主義ということになります。
本書では、民主主義の抱える問題、さらには、エマニュエル・トッドの「シャルルとは誰か?」にまで話は及びます。
今の混乱は、ハッチントンの言うところの文明の衝突とみることもできますが、
米英主導のグローバリゼーションが、」アメリカの力の衰えと共に綻びを見せているということも大きいようです。