昼顔(期間限定盤) [DVD]
フォーマット | 色, ドルビー, ワイドスクリーン |
コントリビュータ | ジャン・ソレル, ピエール・クレマンティ, ルイス・ブニュエル, ミシェル・ピコリ, カトリーヌ・ドヌーヴ, ジュヌヴィエーヴ・パージュ |
稼働時間 | 1 時間 40 分 |
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商品の説明
昼に咲く花=昼顔の偽名を使い、夫に隠れて売春を始めた人妻。
その心の奥底にあるものは……。
美貌の絶頂期にあったカトリーヌ・ドヌーヴが
巨匠ルイス・ブニュエルと初めて組んだ名作。
若く美しい人妻セブリーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)は、医師の夫ピエール(ジャン・ソレル)と平穏な結婚生活を送る一方、鞭打ちや緊縛といったマゾヒスティックな夢想に耽ってもいた。彼女は夫を愛しているが、夫との性生活にはのめり込めないものを感じている。ピエールはそんな妻の気持ちを尊重しつつも、二人の間には欲求不満がくすぶっていた。ある日知人の男ユッソン(ミシェル・ピコリ)から、パリにある秘密高級売春宿の住所を聞いたセブリーヌは思い切って売春宿に足を運ぶ。そして夫が勤務中の昼間だけ、そこで客を取り始める……。
故国スペインならぬ、世界各国で数々の傑作を生み出したルイス・ブニュエルが、フランスで作り上げた一篇。
ジョゼフ・ケッセルの同名小説に基づき、ブニュエルと共に脚本を執筆したのは、ジャン=クロード・ガブリエール。すでに『小間使の日記』(64)で組んでいたガブリエールとブニュエルは、本作以降も様々作品で名コンビぶりを発揮し続ける。
主演は、フランスを代表するスター女優の一人、カトリーヌ・ドヌーヴ。その美貌の絶頂期にあった彼女が、夜は貞淑な人妻、昼間は売春婦の二重生活を送る女を見事に演じる。
多様な性的嗜好を備えた客の要求に応える売春婦たちを描いた奇妙な場面には、ブニュエル一流のユーモアと恐怖とエロティシズムの融合、不合理なものに対する探究心がうかがわれる。加えて若妻の秘められた欲望と罪悪感、過去のトラウマを白昼夢のように描いた不可思議な場面の数々が、彼女の現実世界と内面世界を常に反転させ、鑑賞後も観る者を惑乱し続けるだろう。1967年度ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作品。
なお、2006年にポルトガルを代表する映画監督マノエルド・オリヴェイラにより、本作の後日譚的作品にして、ブニュエルへのオマージュとも取れる『夜顔』が製作された。この作品ではセヴリーヌ役をビュル・オジエ、ユッソン役を本作と同じミシェル・ピコリが演じている。
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 100 g
- EAN : 4580416630030
- 監督 : ルイス・ブニュエル
- メディア形式 : 色, ドルビー, ワイドスクリーン
- 時間 : 1 時間 40 分
- 発売日 : 2014/7/21
- 出演 : カトリーヌ・ドヌーヴ, ジャン・ソレル, ミシェル・ピコリ, ジュヌヴィエーヴ・パージュ, ピエール・クレマンティ
- 字幕: : 日本語
- 販売元 : マーメイド・フィルム/復刻シネマライブラリー
- ASIN : B00M0E983Y
- ディスク枚数 : 1
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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それに、フランスにおける売春の実情を知るよい資料になります。
オマージュを捧げた作品を観よう企画'@
昼だけ売春宿に身を置くお金持ちの妻。
ゆがんだハッピーエンドがいい。
お客様は変わった性癖目白押し。
主人公のトラウマが物語を貫いているけれど
それはなくてもよかった気がして、それがなければ
「いい女優をメタメタな話でいじめてみました☆」って
より有名な萌え映画になった気がする。
そんな内容なのに、どぎつくないから安心して観ていられる。
お人形のような身体と、ごつい顔。
ドヌーヴには、「かわいい」よりも「美しい」が似合う。
気品がある。
(「プライド」という一条ゆかりの漫画のシオさんは
この人がモデルだと思う。
どんな境遇でも気品でぴんとしている人)
『シェルブールの雨傘』でも思ったけれど
若い娘さんの役よりも30代、40代の方がよさそう。
次はその辺のが観たい。
フランス映画ではこういうごつい顔の女性がしばしば
「美しい人」の役柄で出てくる気がする。
顔が大きいのはインパクト的にプラスなんだろうか。
カットバックで、少女時代のセヴリーヌが聖体拝領のイエスのパンを拒むシーンがありますが、
これは、性的いたずらを受け入れてしまった体験による罪の意識のために
拒んでしまったのだと思います。
それからずっと、セヴリーヌは「罪の意識」と「罰せられたい」という思いを抱いて生きており、
それが馬車の馭者にムチ打たれたり「売女」と泥を投げつけられる妄想に表れています。
娼婦を辞めたあとマルセルが自宅に来るのは、セヴリーヌの夢でしょう。
それは靴の箱を開けたあとの出来事ですが、
マルセルが帰った後にメイドが部屋に入ってきて靴の箱を持ち去り、
そのあとセヴリーヌが起き上がる(つまり横になっていた)ことからわかります。
銃の音で目覚めたのですが、銃の音は夢の中で鳴ったものです。
夢でマルセルが自宅に押しかけてきて、夢の中で銃声が鳴り、
目が覚めて窓の外を見る。夫が倒れているところからは妄想です。
たまたま警官が事故を目撃していて、マルセルは都合よく劇的に殺されて消えてくれるのも
妄想だからです。
夫が車椅子になるのも、前に夫が通りすがりに「車椅子が気になる」と言ったことから
セヴリーヌの記憶に残っていて、妄想に採用されたのです。
そのうえ目も見えなくなり口もきけなくなる、そこまでの不具者になるのは妄想だからです。
妄想は
「自分のせいで夫をこんな重度の身体障害者にしてしまった」
「娼婦をしていたことを友人から夫にバラされて、夫の心までこんなに傷つけてしまった」
というものに変わり、
罰の妄想も
「献身的に尽くす(贖罪)」
「夫にバラされる(肉体的マゾから精神的マゾへ)」
に変化したのだと思います。
車椅子の部屋のシーンになる際、紅葉した木々とパリの建物の二重写しから始まるのも
このシーンが妄想だという意味だと思います。
ラストの夫がピンピンしているシーンは現実で、
馬車に何も乗っていないのは、彼女の深層心理で求めていること(妄想の内容)が
変わったことを表しているのだと思います。
思った映画です。現実なのか。夢の中なのか?
ドヌーブの大胆なシーンもあり、驚きました。
シェルブールの雨傘とはまた違った大人のドヌーブの魅力があります。
DVDレンタルしましたが2回目は(理解しようともう一度見ましたが)スキップ
してしまいました。「シェルブールの雨傘」のままの・ドヌーブでいて欲しかった…
久しぶりである。
話の筋は複雑なものではない。貞淑な妻が日中娼婦をやっていたという事だけである。日本
においても、例えば東電OL殺人事件というような似た事例もあった。勿論、個別の事例には
個別の背景と理由があり、それなりに底の深さや闇の濃さというものを掬い出す事は出来よう。
但し、繰り返すが、いつの時代にもどこにおいても有る話だと言ってよい。
但し、ここからがブニュエルである。途中に挿入されるいくつかの不思議な場面が僕らを
困惑させる。幻惑といっても良いのかもしれない。かようなシュールな場面はヒロインの妄想
であるかのように描かれているが、実は現実なのかもしれないという前提で本作を観るという
姿勢もあるのかもしれない。
つまり、シュールな場面が現実であり、普通に描かれる場面の方が妄想なのかもしれない
という事である。昔、中国の荘子という方が「荘子が蝶の夢を見ているのか、蝶が荘子の
夢を見ているのか分からない」という「胡蝶の夢」という話をしたと言われている。それを
フランスでブニュエルという方が映像化したら「昼顔」だったという話なのかもしれないと
考えることは楽しい。
ブニュエルが脚フェチである事を改めて思いだした。本作のヒロインを演じたカトリーヌ・
ド・ヌーブの美しい裸身以上に、彼女の脚に拘るカメラとはブニュエルの個人的な嗜好
に他ならない。