「わかりたい」という思いは非常に大事であり、勉強には欠かせません。････ただ「いますぐわかりたい」となると問題になります。････理解する対象の難易度によって、いますぐ理解できるか否かが変わってくることは明らかでしょう。理解するために必要な脳の都合を無視しているのです。････わからない状態でいることが、居心地悪いのは事実です。これに対処する王道としては、この気持ち悪さを受けいれるだけの度量、器の大きさを育てること。いってみれば、人間的に大きくなるということです。「清濁併せ呑む」なんていう表現を聞いたことがあるかもしれませんが、いろいろなものを抱える器の大きさを持った人間になることです。以上100頁～102頁あたりの引用です。
要するに「何千回何万回何百万回といくら“回転”したところで、わからないことはいつまでたってもわからないのだ」ということと読みました。この読み取り方が正しいとすれば、この「わからないことはわからないのだ」という点をはっきりと主張したこの本には類書にない価値があると思います（たかが受験勉強の話ではありますが）。なお、著者の提案されている「高速大量回転法」は合格点を目指す方法としてきわめて優れているものと思われます（ちゃんと実行できればです）。
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