南極点に人類で初めて到達したアムンセンの探検記です。
子供のころ、南極点に到達したアムンセンと、遅れて到達した上に帰路で全滅したスコットの悲劇の話を聞いたことが鮮明に思い出されました。
本書のメインであるアムンセン自身の探検記はもとより、巻末の解説などを読むと、アムンセンが非常に用意周到であったことがうかがえます。
子供の頃に抱いた探検家としての夢を持ち続け、数々の経験と資金を積み上げてきたアムンセン。
北極点到達を他者に先を越されたと聞き、すかさず南極点に目標を変更した下りでは、
「それって本当に用意周到といえるのか?」
と思われそうですが、むしろ準備万端・用意周到であったからこそ、このような変更にも柔軟に耐えうることができたのでしょう。
そして、感情だけに流されることなく、論理的に計算された行動。
犬ぞりの犬を、弱まって引けなくなったものだけでなく、帰りの行程を計算してわざと殺し、なおかつ同じ犬たちの食糧にした(そして隊員たちの食糧にもなった)ところの描写は、淡々としているだけにちょっと怖いものがあります。
しかし、勝利のためにあえてそこまでする決意には、今のリーダー達が忘れている何かがあるような気がしてなりません。
もちろん、動物虐待を推進するものではないですが、それだけ極地探検は命がけということです。
アムンセンは一人の犠牲者を出すこともなく、食料も豊富な状態で帰路へ。
そして、一方のスコット隊はというと…
こちらは、スコット隊の悲劇を描いた「世界最悪の旅」を読んでからにしましょう。
そういった対比は抜きにしても、純粋に探検記として読んでも興味深い一冊です。

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南極点 (朝日文庫 あ 18-1) 文庫 – 1994/5/1
- 本の長さ630ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1994/5/1
- ISBN-104022610204
- ISBN-13978-4022610201
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (1994/5/1)
- 発売日 : 1994/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 630ページ
- ISBN-10 : 4022610204
- ISBN-13 : 978-4022610201
- Amazon 売れ筋ランキング: - 371,425位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,014位朝日文庫
- - 3,021位紀行文・旅行記
- - 4,896位海外旅行ガイド (本)
- カスタマーレビュー:
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周到な準備が勝利を生む、運さえ味方することの証明
南極点に人類で初めて到達したアムンセンの探検記です。子供のころ、南極点に到達したアムンセンと、遅れて到達した上に帰路で全滅したスコットの悲劇の話を聞いたことが鮮明に思い出されました。本書のメインであるアムンセン自身の探検記はもとより、巻末の解説などを読むと、アムンセンが非常に用意周到であったことがうかがえます。子供の頃に抱いた探検家としての夢を持ち続け、数々の経験と資金を積み上げてきたアムンセン。北極点到達を他者に先を越されたと聞き、すかさず南極点に目標を変更した下りでは、「それって本当に用意周到といえるのか?」と思われそうですが、むしろ準備万端・用意周到であったからこそ、このような変更にも柔軟に耐えうることができたのでしょう。そして、感情だけに流されることなく、論理的に計算された行動。犬ぞりの犬を、弱まって引けなくなったものだけでなく、帰りの行程を計算してわざと殺し、なおかつ同じ犬たちの食糧にした(そして隊員たちの食糧にもなった)ところの描写は、淡々としているだけにちょっと怖いものがあります。しかし、勝利のためにあえてそこまでする決意には、今のリーダー達が忘れている何かがあるような気がしてなりません。もちろん、動物虐待を推進するものではないですが、それだけ極地探検は命がけということです。アムンセンは一人の犠牲者を出すこともなく、食料も豊富な状態で帰路へ。そして、一方のスコット隊はというと…こちらは、スコット隊の悲劇を描いた「世界最悪の旅」を読んでからにしましょう。そういった対比は抜きにしても、純粋に探検記として読んでも興味深い一冊です。
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2012年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

南極点に人類で初めて到達したアムンセンの探検記です。
子供のころ、南極点に到達したアムンセンと、遅れて到達した上に帰路で全滅したスコットの悲劇の話を聞いたことが鮮明に思い出されました。
本書のメインであるアムンセン自身の探検記はもとより、巻末の解説などを読むと、アムンセンが非常に用意周到であったことがうかがえます。
子供の頃に抱いた探検家としての夢を持ち続け、数々の経験と資金を積み上げてきたアムンセン。
北極点到達を他者に先を越されたと聞き、すかさず南極点に目標を変更した下りでは、
「それって本当に用意周到といえるのか?」
と思われそうですが、むしろ準備万端・用意周到であったからこそ、このような変更にも柔軟に耐えうることができたのでしょう。
そして、感情だけに流されることなく、論理的に計算された行動。
犬ぞりの犬を、弱まって引けなくなったものだけでなく、帰りの行程を計算してわざと殺し、なおかつ同じ犬たちの食糧にした(そして隊員たちの食糧にもなった)ところの描写は、淡々としているだけにちょっと怖いものがあります。
しかし、勝利のためにあえてそこまでする決意には、今のリーダー達が忘れている何かがあるような気がしてなりません。
もちろん、動物虐待を推進するものではないですが、それだけ極地探検は命がけということです。
アムンセンは一人の犠牲者を出すこともなく、食料も豊富な状態で帰路へ。
そして、一方のスコット隊はというと…
こちらは、スコット隊の悲劇を描いた「世界最悪の旅」を読んでからにしましょう。
そういった対比は抜きにしても、純粋に探検記として読んでも興味深い一冊です。
子供のころ、南極点に到達したアムンセンと、遅れて到達した上に帰路で全滅したスコットの悲劇の話を聞いたことが鮮明に思い出されました。
本書のメインであるアムンセン自身の探検記はもとより、巻末の解説などを読むと、アムンセンが非常に用意周到であったことがうかがえます。
子供の頃に抱いた探検家としての夢を持ち続け、数々の経験と資金を積み上げてきたアムンセン。
北極点到達を他者に先を越されたと聞き、すかさず南極点に目標を変更した下りでは、
「それって本当に用意周到といえるのか?」
と思われそうですが、むしろ準備万端・用意周到であったからこそ、このような変更にも柔軟に耐えうることができたのでしょう。
そして、感情だけに流されることなく、論理的に計算された行動。
犬ぞりの犬を、弱まって引けなくなったものだけでなく、帰りの行程を計算してわざと殺し、なおかつ同じ犬たちの食糧にした(そして隊員たちの食糧にもなった)ところの描写は、淡々としているだけにちょっと怖いものがあります。
しかし、勝利のためにあえてそこまでする決意には、今のリーダー達が忘れている何かがあるような気がしてなりません。
もちろん、動物虐待を推進するものではないですが、それだけ極地探検は命がけということです。
アムンセンは一人の犠牲者を出すこともなく、食料も豊富な状態で帰路へ。
そして、一方のスコット隊はというと…
こちらは、スコット隊の悲劇を描いた「世界最悪の旅」を読んでからにしましょう。
そういった対比は抜きにしても、純粋に探検記として読んでも興味深い一冊です。
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2004年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アムンゼンとスコット。遠い小学生の頃,二人の極地探検家の対照的な運命を聞いた。今,二人の足跡がこんなにはっきりと確認できるとは知らなかった。内容は読んでからのお楽しみに。先に「南極のスコット」を読まれることをお勧めします。「南極点」は厚い本ですが,退屈しません。特に,南極に向かって旅立ってからは。
2015年1月20日に日本でレビュー済み
未知の地、南極点をひたすら目指すアムンセン隊の詳細な行動記録です。
極寒の地を記しながら、その熱気を感じます。
630頁もある分厚い本です。
極寒の地を記しながら、その熱気を感じます。
630頁もある分厚い本です。