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もっと知りたい円山応挙 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション) 単行本 – 2013/3/10
樋口 一貴
(著)
近年、リアリズム(写実)絵画が注目を集めていますが、その源流を探ると辿りつくのが江戸の天才絵師・円山応挙。
絵画史の転機、新たな幕開けを告げる巨人、ここに登場!
大乗寺のふすま絵など代表作、注目作をオールカラーで収録。
絵画史の転機、新たな幕開けを告げる巨人、ここに登場!
大乗寺のふすま絵など代表作、注目作をオールカラーで収録。
- 本の長さ80ページ
- 言語日本語
- 出版社東京美術
- 発売日2013/3/10
- 寸法25.7 x 18.2 x 2 cm
- ISBN-104808709619
- ISBN-13978-4808709617
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商品の説明
出版社からのコメント
円山応挙展 ―江戸時代絵画 真の実力者―
愛知県美術館
2013年3月1日~2013年4月14日
大乗寺、襖24面分のガラスケースなしの障壁画空間を再現
愛知県美術館
2013年3月1日~2013年4月14日
大乗寺、襖24面分のガラスケースなしの障壁画空間を再現
登録情報
- 出版社 : 東京美術 (2013/3/10)
- 発売日 : 2013/3/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 80ページ
- ISBN-10 : 4808709619
- ISBN-13 : 978-4808709617
- 寸法 : 25.7 x 18.2 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 490,225位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 25,705位アート・建築・デザイン (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
美術へ切り込む一つの視点があり、よくまとまっている。別冊太陽の応挙よりも遥かにいい。
2020年6月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図による解説が豊富で非常にわかりやすい。
2013年4月29日に日本でレビュー済み
本著の執筆者の樋口一貫氏(三井記念美術館学芸員の方)が「はじめに 近代絵画の祖・応挙」の項目で、「写生派の祖」と呼ばれていることに対して、「確かに応挙の絵画は実物そのままのように見える。応挙は美しい絵を描く絵師である。それはちゃんとした『正しいもの』のように思われがちだ。酷いことに、だから個性的でない、と言わんばかりに。しかし、奇想の強烈な個性たちと比較して、応挙の写生は本当に没個性的だなどということができるだろうか。」と明確に言い切っている姿勢に共感を覚えました。
序章「1歳─26歳(1733─1758)おいたち─都で才能を開花させた『京師ノ人』」での紹介で、丹波国の農家に生まれ、京都の奉公先で画才が認められたと書かれています。
第1章「27歳─36歳(1759─1768)初期─絵師『応挙』ができるまで」では、遠近法を用いた透視画「眼鏡絵 三十三間堂通し矢図(9p)」を掲載しています。応挙が画風を確立していく過程の作品で、消失点を上手く用いています。
また中国絵画を学習した成果も次ページから展開してありました。写生の域を超えていく才能がこの章の作品群から見て取れるでしょう。
第2章「37─40歳(1769─1772)画風確立期─応挙の才能を見出した円満院祐常」の項目では、応挙の画風の幅広さを理解できるようになっていました。祐常が注文した「七難七福図巻(18p)」などは、「信貴山縁起絵巻」の同一の構図を取り入れている例を挙げ、古画研究の成果を紹介してありました。当方にはこれの描写に対して応挙と蕭白との親和性を感じさせる作品のようにも映りました。
第3章「41─44歳(1773─1776)黄金期─三井家の庇護のもとで」で書かれているコラム「屏風の構図‐奥行きと立体感を出す工夫」は短い文章でしたが、応挙の屏風作品に込められた立体感を表す工夫を見事に指摘していました。他の絵師との違いは、屏風そのものの特徴を生かした奥行きの表し方にあると思います。西洋の遠近感を学び、屏風という日本の画面を上手く用いた技法の面白さは応挙の素晴らしさを表す一例でしょう。このコラムの展開をもう少し読みたかった気もしました。
第4章「45─56歳(1777─1789)円熟期─応挙工房による障壁画の制作」では、三井記念美術館蔵の「雲龍図」など「緊張感を持つダイナミックな描写」の名品もありましたが、「朝顔狗子図杉戸絵」の子犬たちの愛らしさに惹かれます。頁数の関係で本書に掲載してない動物画で好きな作品もありますが、「応挙の動物画(42pのコラム参照)」は画風の幅広さの証明でしょう。
48ページの見開きで三井記念美術館蔵の国宝「雪松図屏風」が掲載してありました。この3月に愛知県美術館で実物と対面してきましたが、この比類なき美しさと大胆な描写は、江戸絵画の傑作の誉れが高いのは当然だと思わせるだけの迫力と威厳に満ちています。絵画でありながら神々しい輝きに満ちており、風格、佇まいが絶品といえる名品でした。
樋口氏の解説では「応挙の写生的態度と空間意識が清らかで美しいハーモニーを奏で、日本絵画史上に新しい世界の幕開けを高らかに宣言する。」と述べていました。
「特集 雪松図屏風─大徳寺襖絵の空間構成」に詳しく説明があり、本作品の特徴と制作過程が理解できました。
特集「大乗寺襖絵の空間構成」も参考になりました。兵庫県の香住にある大乗寺の襖絵「山水画(54p)」や「松に孔雀図(68p)」は応挙の最晩年の傑作でしょう。愛知県美術館で客殿を再現したかのような襖絵と対面した感激は忘れられません。
第5章「57─63歳 寛政元年(1789─1795)晩期─やり残した仕事を完遂」でも多くの知見を得ました。エピソード「旅嫌いの応挙」では、無量寺や大乗寺の障壁画が全て、自宅近くの大雲院で制作されて運ばれたことを知りました。
「江口君画(65p)」の気品ある描写は60歳を超えても絵筆の腕が落ちていない証明でしょうか。
「おわりに 応挙は何を見つめて何を描こうとしたのか─円山応挙の人物像と作画態度」のまとめの文章「独自の工夫である『写生』や『遠見の絵』をもって、その画中世界を本物らしく描く─創造することが、応挙にとっての『写』なのである。」は卓見と言えるでしょう。
【エピソード】の項目も読ませます。「尾張屋、銭舜挙、蕪村と応挙、祐常と応挙、応挙と三井家、応挙と貴人のパトロン、旅嫌いの応挙、応挙と探幽」などが書かれてあり、【コラム】の「屏風の構図、個性派の弟子たち、応挙の幽霊画、遠見の絵、応挙の動物画、瀑布、金刀比羅宮の絵画、襖のトポロジー、大気を金で表現」と併せて、応挙を知る上で参考になる記載が満載でした。
序章「1歳─26歳(1733─1758)おいたち─都で才能を開花させた『京師ノ人』」での紹介で、丹波国の農家に生まれ、京都の奉公先で画才が認められたと書かれています。
第1章「27歳─36歳(1759─1768)初期─絵師『応挙』ができるまで」では、遠近法を用いた透視画「眼鏡絵 三十三間堂通し矢図(9p)」を掲載しています。応挙が画風を確立していく過程の作品で、消失点を上手く用いています。
また中国絵画を学習した成果も次ページから展開してありました。写生の域を超えていく才能がこの章の作品群から見て取れるでしょう。
第2章「37─40歳(1769─1772)画風確立期─応挙の才能を見出した円満院祐常」の項目では、応挙の画風の幅広さを理解できるようになっていました。祐常が注文した「七難七福図巻(18p)」などは、「信貴山縁起絵巻」の同一の構図を取り入れている例を挙げ、古画研究の成果を紹介してありました。当方にはこれの描写に対して応挙と蕭白との親和性を感じさせる作品のようにも映りました。
第3章「41─44歳(1773─1776)黄金期─三井家の庇護のもとで」で書かれているコラム「屏風の構図‐奥行きと立体感を出す工夫」は短い文章でしたが、応挙の屏風作品に込められた立体感を表す工夫を見事に指摘していました。他の絵師との違いは、屏風そのものの特徴を生かした奥行きの表し方にあると思います。西洋の遠近感を学び、屏風という日本の画面を上手く用いた技法の面白さは応挙の素晴らしさを表す一例でしょう。このコラムの展開をもう少し読みたかった気もしました。
第4章「45─56歳(1777─1789)円熟期─応挙工房による障壁画の制作」では、三井記念美術館蔵の「雲龍図」など「緊張感を持つダイナミックな描写」の名品もありましたが、「朝顔狗子図杉戸絵」の子犬たちの愛らしさに惹かれます。頁数の関係で本書に掲載してない動物画で好きな作品もありますが、「応挙の動物画(42pのコラム参照)」は画風の幅広さの証明でしょう。
48ページの見開きで三井記念美術館蔵の国宝「雪松図屏風」が掲載してありました。この3月に愛知県美術館で実物と対面してきましたが、この比類なき美しさと大胆な描写は、江戸絵画の傑作の誉れが高いのは当然だと思わせるだけの迫力と威厳に満ちています。絵画でありながら神々しい輝きに満ちており、風格、佇まいが絶品といえる名品でした。
樋口氏の解説では「応挙の写生的態度と空間意識が清らかで美しいハーモニーを奏で、日本絵画史上に新しい世界の幕開けを高らかに宣言する。」と述べていました。
「特集 雪松図屏風─大徳寺襖絵の空間構成」に詳しく説明があり、本作品の特徴と制作過程が理解できました。
特集「大乗寺襖絵の空間構成」も参考になりました。兵庫県の香住にある大乗寺の襖絵「山水画(54p)」や「松に孔雀図(68p)」は応挙の最晩年の傑作でしょう。愛知県美術館で客殿を再現したかのような襖絵と対面した感激は忘れられません。
第5章「57─63歳 寛政元年(1789─1795)晩期─やり残した仕事を完遂」でも多くの知見を得ました。エピソード「旅嫌いの応挙」では、無量寺や大乗寺の障壁画が全て、自宅近くの大雲院で制作されて運ばれたことを知りました。
「江口君画(65p)」の気品ある描写は60歳を超えても絵筆の腕が落ちていない証明でしょうか。
「おわりに 応挙は何を見つめて何を描こうとしたのか─円山応挙の人物像と作画態度」のまとめの文章「独自の工夫である『写生』や『遠見の絵』をもって、その画中世界を本物らしく描く─創造することが、応挙にとっての『写』なのである。」は卓見と言えるでしょう。
【エピソード】の項目も読ませます。「尾張屋、銭舜挙、蕪村と応挙、祐常と応挙、応挙と三井家、応挙と貴人のパトロン、旅嫌いの応挙、応挙と探幽」などが書かれてあり、【コラム】の「屏風の構図、個性派の弟子たち、応挙の幽霊画、遠見の絵、応挙の動物画、瀑布、金刀比羅宮の絵画、襖のトポロジー、大気を金で表現」と併せて、応挙を知る上で参考になる記載が満載でした。
2019年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
応挙の活動が年代順に、作品とともに解説されていてとても読みやすかったです。
応挙に興味を持ち始めた初心者には大変良かったです。
一番好きな「氷図屏風」の画像が小さかったことだけ残念です!
応挙に興味を持ち始めた初心者には大変良かったです。
一番好きな「氷図屏風」の画像が小さかったことだけ残念です!
2013年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
7難7福図がありません
でも、藤の屏風が狙いだったので、そこそこ満足しています。
このシリーズの良いところは、某美術全集系のような、ハードカバーで箱入りの大きく思い図鑑でないので、本棚に置いて、ふとしたときに写真を眺めるように手軽に鑑賞できることです
写真の数も多く、印刷も綺麗で満足しています。
でも、藤の屏風が狙いだったので、そこそこ満足しています。
このシリーズの良いところは、某美術全集系のような、ハードカバーで箱入りの大きく思い図鑑でないので、本棚に置いて、ふとしたときに写真を眺めるように手軽に鑑賞できることです
写真の数も多く、印刷も綺麗で満足しています。
2013年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
名前は知っていても、どういう作品があるのか。。知らない。
やっぱり、そうなると美術館へ出かけるにも情報無しよりあった方が・・・と
そんな気持ちで買いました。素人の私にも分かりやすくガイドブック代わりにもなりました。
詳しくないので、このぐらいで。
やっぱり、そうなると美術館へ出かけるにも情報無しよりあった方が・・・と
そんな気持ちで買いました。素人の私にも分かりやすくガイドブック代わりにもなりました。
詳しくないので、このぐらいで。
2020年1月1日に日本でレビュー済み
解説と図版のバランスがちょうどよいが、初心者にはやや詳しいかも。
円山応挙は確かに写生画の絵師として知られるが、きちんと個性があるというのが本書のスタンスだ。ほぼ同時代に活躍した伊藤若冲とはかなり違って、奇をてらわずに誰でもわかる純粋さがある。
しかも、写生画とはいっても、私たちが考えるような「写実主義」ではない。たとえば、応挙の生まれ故郷の京都府亀岡市の保津川は、布のようなダイナミックなうねりで表現されているし、やはり保津川を描いた「波濤図」の鶴は、とてもシュール。
こうした写生画は、円満院の門主亡き後、三井越後屋など新興商人がパトロンとなったため、わかりやすい美しさが支持されたという面もあるようだ。
「松に孔雀図」を展覧会で見て2次元の作りに圧倒されたが、本書解説によれば、実は畳ともつながって3次元で調和している!これは、兵庫県の大乗寺まで、いつか見に行かねばなるまい。。
大英博物館蔵の「氷図屏風」は、薄氷か枝か何かと思ったが、ほとんど抽象画だ。当たり前だけど、展覧会に行かなくても知れる作品もあるのがこういう本の良さだ。
円山応挙は確かに写生画の絵師として知られるが、きちんと個性があるというのが本書のスタンスだ。ほぼ同時代に活躍した伊藤若冲とはかなり違って、奇をてらわずに誰でもわかる純粋さがある。
しかも、写生画とはいっても、私たちが考えるような「写実主義」ではない。たとえば、応挙の生まれ故郷の京都府亀岡市の保津川は、布のようなダイナミックなうねりで表現されているし、やはり保津川を描いた「波濤図」の鶴は、とてもシュール。
こうした写生画は、円満院の門主亡き後、三井越後屋など新興商人がパトロンとなったため、わかりやすい美しさが支持されたという面もあるようだ。
「松に孔雀図」を展覧会で見て2次元の作りに圧倒されたが、本書解説によれば、実は畳ともつながって3次元で調和している!これは、兵庫県の大乗寺まで、いつか見に行かねばなるまい。。
大英博物館蔵の「氷図屏風」は、薄氷か枝か何かと思ったが、ほとんど抽象画だ。当たり前だけど、展覧会に行かなくても知れる作品もあるのがこういう本の良さだ。