正確に言うと、サントラではありません。
映画とは別企画の同時併行発売の編集盤で、映画で使用された使用されないにかかわらず、ブリットポップとはこういうものだったというところを示そうとしたEMIヴァージョンが赤盤。
オアシスはエピック・ソニーなので、「リヴ・フォーエヴァー」はソニー配給の青盤の方に収録されています。
赤盤はロック的曲の中に2曲ポップ曲が挟み込まれていて、アルバムとしては流れが断ち切られる感じで、ちょっと編集に首をかしげるというところがあります。
選曲も各バンドの代表曲と言えるかどうかが少し疑問で、なぜこの曲なのかは正直言って理解に苦しみます。音楽的激変を遂げたバンドの多いことによる苦労はわかりますが。
聴く人はこれでバンドを判断してはいけないバンドがたくさん含まれていることを知っておいて下さい。
ブラー「パークライフ」はブラーの本領ではないだろう。
プライマル・スクリームが「ロックス」なのは、この曲がローリング・ストーンズ・タイプの物まねでいかにもブリット「ロックンロール」だからだろうが、これも一時期。むしろこの前の方がプライマル・スクリームが真に新しいものを産み出していた存在意義。
レディオヘッドもこの前後ともにまるでちがうバンド。この曲のこの音はバンドにとって単なる通過地点。
なお、ケミカル・ブラザーズが「セッティング・サン」なのは、オアシス兄との共作でもあり、ビートルズのサイケ・リズム・パターンの再利用でもあり、なおかつ日産のCMソングで使用されるくらいのカッコよさでもあり、これ以外にあり得ない必然の選曲で、教えてもらって本当によかった。