今回、出張の機内で読んだ。3度目の読書である。
大阪の歓楽街、道頓堀に生きる男と女たちを、優しい視線で描いた作品。
両親を亡くした邦彦を作品の中心に据え、彼の親代り'のマスター竹内の戦後の人生と彼の周辺に集う人々の人生を描く。
人間の卑小さ、悲しさ、孤独を、体感するかのようにしっぽりと描き、
それでも小さいながらの歩みを遂げようとする人々を、優しく歌い上げた作品で、1982年、深作欣二により映画化されている。
一言でいうと、これは演歌の世界なんだけど、これが絶妙の筆致で描かれていてよい。
生きるって悲しい、でも生きるって素晴らしい。
宮本輝の文章力を味わうのにいい作品で、今敏の「
東京ゴッドファーザーズ
」とか楽しめた人にもおすすめです。
Kindle 価格: | ¥484 (税込) |
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道頓堀川(新潮文庫) Kindle版
両親を亡くした大学生の邦彦は、生活の糧を求めて道頓堀の喫茶店に住み込んだ。邦彦に優しい目を向ける店主の武内は、かつて玉突きに命をかけ、妻に去られた無頼の過去をもっていた。――夜は華やかなネオンの光に染まり、昼は街の汚濁を川面に浮かべて流れる道頓堀川。その歓楽の街に生きる男と女たちの人情の機微、秘めた情熱と屈折した思いを、青年の真率な視線でとらえた秀作。
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1994/12/20
- ファイルサイズ598 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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出版社より
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流転の海 第一部 | 地の星 流転の海 第二部 | 血脈の火 流転の海 第三部 | 天の夜曲 流転の海 第四部 | 花の回廊 流転の海 第五部 | 慈雨の音 流転の海 第六部 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.3
479
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5つ星のうち4.5
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価格 | ¥880¥880 | ¥935¥935 | ¥935¥935 | ¥1,045¥1,045 | ¥880¥880 | ¥990¥990 |
「流転の海」シリーズ | 理不尽で我儘で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。 | 人間の縁の不思議、父祖の地のもたらす血の騒ぎ ……。事業の志半ばで、郷里・南宇和に引きこもった松坂熊吾の雌伏の三年を描く。 | 老母の失踪、洞爺丸台風の一撃……大阪へ戻った松坂熊吾一家を、復興期の日本の荒波が翻弄する。壮大な人間ドラマ第三部。 | 富山に妻子を置き、大阪で事業を始める松坂熊吾。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期の日本を背景に描く、ライフワーク第四部。 | 昭和三十二年、十歳の伸仁は、尼崎の叔母の元で暮らしはじめる。一方、熊吾は駐車場運営にすべてを賭ける。著者渾身の雄編第五部。 | 昭和三十四年、伸仁は中学生になった。ヨネの散骨、香根の死……いくつもの別れが熊吾達に飛来する。生の祈りに満ちた感動の第六部。 |
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満月の道 流転の海 第七部 | 長流の畔 流転の海 第八部 | 野の春 流転の海 第九部 | 流転の海 読本 | もうひとつの「流転の海」 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.5
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5つ星のうち4.5
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5つ星のうち4.7
273
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5つ星のうち4.2
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5つ星のうち4.5
30
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価格 | ¥880¥880 | ¥781¥781 | ¥935¥935 | ¥605¥605 | ¥605¥605 |
昭和三十六年秋、熊吾の中古車販売店経営は順調だった。しかし、森井博美が現れた。やがて松坂一家の運命は大きく旋回し始める。 | 昭和三十八年、熊吾は横領された金の穴埋めに奔走しつつも、別れたはずの女とよりを戻してしまう。房江はそれを知り深く傷つく。 | 完成まで37年。全九巻四千五百頁。松坂熊吾一家を中心に数百人を超える人間模様を描き、生の荘厳さを捉えた奇蹟の大河小説、完結編。 | 宮本輝畢生の大作「流転の海」精読の手助けに、系図、地図、主要人物紹介、各巻あらすじ、年表、人物相関図を揃えた完全ガイド。 | 全巻読了して熊吾ロスになった人も、まだ踏み込めていない人も。「流転の海」の世界を切り取った名短編と傑作エッセイ全15編収録。 |
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幻の光 | 錦繍(きんしゅう) | ドナウの旅人〔上〕 | ドナウの旅人〔下〕 | 優駿〔上〕 | 優駿〔下〕 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち3.9
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5つ星のうち4.3
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5つ星のうち4.1
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5つ星のうち4.0
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5つ星のうち4.4
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5つ星のうち4.5
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価格 | ¥506¥506 | ¥649¥649 | ¥869¥869 | ¥869¥869 | ¥825¥825 | ¥880¥880 |
【新潮文庫】宮本輝 作品 | 愛する人を失った悲しい記憶を胸奥に秘めて、奥能登の板前の後妻として生きる、成熟した女の情念を描く表題作ほか3編を収める。 | 愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年を隔て再会した──。往復書簡が過去を埋め織りなす愛のタピストリー。 | 母と若い愛人、娘とドイツ人の恋人──ドナウの流れに沿って東へ下る二組の旅人たちを通し、愛と人生の意味を問う感動のロマン。 | 人びとの愛と祈り、ついには運命そのものを担って走りぬける名馬オラシオン。圧倒的な感動を呼ぶサラブレッド・ロマン! 〈吉川英治文学賞受賞〉 |
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五千回の生死 | 螢川・泥の河 | 道頓堀川 | 私たちが、好きだったこと | 月光の光 | 血の騒ぎを聴け | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち3.7
78
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5つ星のうち4.2
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5つ星のうち4.1
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5つ星のうち4.0
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5つ星のうち3.9
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5つ星のうち4.0
42
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価格 | ¥539¥539 | ¥506¥506 | ¥605¥605 | ¥693¥693 | ¥990¥990 | ¥649¥649 |
「一日に五千回ぐらい、死にとうなったり、生きとうなったりする」男との奇妙な友情等、名手宮本輝の犀利な”ナイン・ストーリーズ”。 | 幼年期と思春期のふたつの視線で、人の世の哀歓を大阪と富山の二筋の川面に映し、生死を超えた命の輝きを刻む初期の代表作2編。〈芥川賞・太宰治賞受賞〉 | 大阪ミナミの歓楽の街に生きる男と女たちの、人情の機微、秘めた情熱と屈折した思いを、青年の真率な視線でとらえた、長編第一作。 | 男女四人で暮したあの二年の日々。私たちは道徳的ではなかったけれど、決して不純ではなかった!無償の愛がまぶしい長編小説。 | 「月光の東まで追いかけて」。謎の言葉を残して消えた女を求め、男の追跡が始まった。凜冽な一人の女性の半生を描く、傑作長編小説。 | 紀行、作家論、そして自らの作品の創作秘話まで、デビュー当時から二十年間書き継がれた、宮本文学を俯瞰する傑作エッセー集。 |
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草原の椅子 | 草原の椅子 | 三十光年の星たち〔上〕 | 三十光年の星たち〔下〕 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.2
194
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5つ星のうち4.1
236
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5つ星のうち4.3
226
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5つ星のうち4.3
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価格 | ¥693¥693 | ¥737¥737 | ¥737¥737 | ¥737¥737 |
虐待されて萎縮した幼児を預かった五十男二人は、人生の再構築とその子の魂の再生を期して壮大な旅に出た──。心震える傑作長編。 | 女にも逃げられた無職の若者に手をさしのべたのは、金貸しの老人だった。若者の再生を通して人生の意味を感動とともに描く巨編。 |
登録情報
- ASIN : B00FAM8YEM
- 出版社 : 新潮社 (1994/12/20)
- 発売日 : 1994/12/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 598 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 247ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 208,985位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。
広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
道頓堀の歓楽街に集う個性的な人々が織りなす物語。終戦の混乱も落ち着いて、どうやら復興が始まろうとしている時代。主人公邦彦は両親を亡くし大学に通いながら喫茶店リバーの住み込みになり生計をたてる。邦彦を中心に喫茶店のマスター武内、亡き父の愛人だったと言う弘美、かおるというゲイボーイ、さとみというストリッパー、武内の息子で賭けビリヤードをする政夫、金兵衛の主人宇崎らを含む10数人ほどの人物が描かれているが、どれも将来の先行きが見えない人物として登場する。
宮本氏の作品で感心させられるのが、どの小説でも人物の描写が上手く、どれも個性的で素敵な人物として表現されていることだ。武内はかつて賭けビリヤードに嵌り、それで生業を立てていた時代もあった。妻、鈴子は武内が毛嫌いしていた杉山と言う絵描きで占い師と突然姿を消し、自棄になり無頼の過去を持った。数年後にひょっこり戻ってくるが、許せなく武内の暴力が元で命を落とす。
また偶然に会った宇崎金兵衛と言う、てっちり割烹店の主人に、昔、邦彦の父に世話になったからと、亡き父の「つけ」で良いから何時でも食べに来いと馳走になる。(この亡き父が熊吾のイメージと重なって嬉しい。実際宮本氏も大学生の時に父を亡くしていると思う)
十人十様の生き様があり、それぞれに絡まった人間模様。それを邦彦の視点から巧みにとらえていて読んでいて楽しい。泥の河、蛍川に次ぐ川三部作の三部作目。道頓堀川に架かる橋の名が具体的名で待ち合わせ場所であったり、思い出の場所であったりと随所に登場する、近在の方には身に近く感じられるのではないでしょうか。秀逸な作品でした!
宮本氏の作品で感心させられるのが、どの小説でも人物の描写が上手く、どれも個性的で素敵な人物として表現されていることだ。武内はかつて賭けビリヤードに嵌り、それで生業を立てていた時代もあった。妻、鈴子は武内が毛嫌いしていた杉山と言う絵描きで占い師と突然姿を消し、自棄になり無頼の過去を持った。数年後にひょっこり戻ってくるが、許せなく武内の暴力が元で命を落とす。
また偶然に会った宇崎金兵衛と言う、てっちり割烹店の主人に、昔、邦彦の父に世話になったからと、亡き父の「つけ」で良いから何時でも食べに来いと馳走になる。(この亡き父が熊吾のイメージと重なって嬉しい。実際宮本氏も大学生の時に父を亡くしていると思う)
十人十様の生き様があり、それぞれに絡まった人間模様。それを邦彦の視点から巧みにとらえていて読んでいて楽しい。泥の河、蛍川に次ぐ川三部作の三部作目。道頓堀川に架かる橋の名が具体的名で待ち合わせ場所であったり、思い出の場所であったりと随所に登場する、近在の方には身に近く感じられるのではないでしょうか。秀逸な作品でした!
2017年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
気持ちよく読むことができました。
最後の勝負 どうなったんでしょうね
気になります。
杉山との 会話も もう少しだけでも 突っ込んだ話してほしかったんですけども…
あのあたりでとどめておくのが 寡黙な大人の所作なのかもしれませんね。
良い時代の道頓堀界隈を経験させていただきました。
最後の勝負 どうなったんでしょうね
気になります。
杉山との 会話も もう少しだけでも 突っ込んだ話してほしかったんですけども…
あのあたりでとどめておくのが 寡黙な大人の所作なのかもしれませんね。
良い時代の道頓堀界隈を経験させていただきました。
2015年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦後から昭和中期の大阪を舞台にした、喫茶店に住みこみで働く大学生を主人公にした青春小説。道頓堀川の緩やかな、そして、汚染された流れに乗るように現れる周囲の人たちとの交流を描く。
食べるのに必死だったこの時代の人々がもつ、生来の消すことのできない猥雑さとともに、どの人も持つ心の中にあるひときわ美しい純粋さが印象に残った。
宮本輝の小説は、読後、ひとことで言い表せない感慨に浸ることが多いが、この小説は一段とその思いが強い。一人一人の登場人物がどうこうではなく、すべての登場人物をパッケージとして、人間とは何かを語るような小説だろう。
食べるのに必死だったこの時代の人々がもつ、生来の消すことのできない猥雑さとともに、どの人も持つ心の中にあるひときわ美しい純粋さが印象に残った。
宮本輝の小説は、読後、ひとことで言い表せない感慨に浸ることが多いが、この小説は一段とその思いが強い。一人一人の登場人物がどうこうではなく、すべての登場人物をパッケージとして、人間とは何かを語るような小説だろう。
2015年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一人ひとりの人間臭さが、やがて読み進めるうちに、そのキャラクターへの愛情に変わっていくようです。
そんな錯覚に読者を導いてくれる。人と人との付き合いもそんなもんだと、実感させてくれる作品です。
そんな錯覚に読者を導いてくれる。人と人との付き合いもそんなもんだと、実感させてくれる作品です。
2015年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
泥の川と並ぶ名作。多くの人に読んで欲しい。*********
2014年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮本輝氏の作品が大好きで購入。すぐ読みました。
お話としては大阪の道頓堀を中心に多様な人を描いています。
蛍川・泥の河と比べると、あまり面白くないなぁという印象を受けてしまいました。
1人1人の人物描写は流石ですが、物語としての理解が非常に難しい作品と言えると思います。
お話としては大阪の道頓堀を中心に多様な人を描いています。
蛍川・泥の河と比べると、あまり面白くないなぁという印象を受けてしまいました。
1人1人の人物描写は流石ですが、物語としての理解が非常に難しい作品と言えると思います。