万華鏡とミニチュアを合体させた独自のアートにしばし時を忘れること必須!
ぜひ本物がみてみたい!
本当は星ひとつにして、秘密にしておきたいぐらいです。

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スコープ: 桑原弘明作品集 単行本 – 2009/12/1
桑原 弘明
(著)
- 本の長さ130ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2009/12/1
- ISBN-104582220223
- ISBN-13978-4582220223
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ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2009/12/1)
- 発売日 : 2009/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 130ページ
- ISBN-10 : 4582220223
- ISBN-13 : 978-4582220223
- Amazon 売れ筋ランキング: - 813,114位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 100,104位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月1日に日本でレビュー済み
この作品集には、スコープだけではなくオブジェの写真も
収められており、ほとんどが個人蔵でまず観る機会の無い
桑原弘明氏の作品世界を垣間見ることが出来るのが
とても有難い。
桑原氏の作品の魅力は実物を観てこその衝撃と感動にあり、
紙の上での再現は難しい。だが不思議なもので、
書籍ではその魅力が伝わらないかというとそうではなく、
ご本人が撮影されたスコープの写真は、また独自の魅力を
放っている。
見開きの左頁にスコープの外観、右頁に内観という構成で、
黒一色の背景に作品が美しく浮かび上がり、やはり異世界を
覗き込んでいるかの様な気分になる。
三次元のオブジェを二次元の写真で観ると物足りなく
なりそうなのに、本は本で一つの世界を作り上げている様に
感じられる不思議。
とはいえやはり、掲載写真が1枚だけだったりすると、
光の当て方を変えるとどんな風に表情を変えるのか
観たくなってしまう。
そこは敢えて載せずに読者の想像力に委ねているのか、
覗きこまない限り観ることが出来ないというリアルさを
演出しているのか、そんな読者の戸惑いすら、
作家の手のひらの上かもしれない。
収められており、ほとんどが個人蔵でまず観る機会の無い
桑原弘明氏の作品世界を垣間見ることが出来るのが
とても有難い。
桑原氏の作品の魅力は実物を観てこその衝撃と感動にあり、
紙の上での再現は難しい。だが不思議なもので、
書籍ではその魅力が伝わらないかというとそうではなく、
ご本人が撮影されたスコープの写真は、また独自の魅力を
放っている。
見開きの左頁にスコープの外観、右頁に内観という構成で、
黒一色の背景に作品が美しく浮かび上がり、やはり異世界を
覗き込んでいるかの様な気分になる。
三次元のオブジェを二次元の写真で観ると物足りなく
なりそうなのに、本は本で一つの世界を作り上げている様に
感じられる不思議。
とはいえやはり、掲載写真が1枚だけだったりすると、
光の当て方を変えるとどんな風に表情を変えるのか
観たくなってしまう。
そこは敢えて載せずに読者の想像力に委ねているのか、
覗きこまない限り観ることが出来ないというリアルさを
演出しているのか、そんな読者の戸惑いすら、
作家の手のひらの上かもしれない。
2010年10月6日に日本でレビュー済み
『スコープ少年の不思議な旅』に続くアーティスト桑原弘明の作品集。
巻末には氏に捧げられた巌谷国士、四谷シモン、種村季弘と
そうそうたる方々の文章と年譜・作品リストが収録されている。
スコープとは元来、顕微鏡や望遠鏡の様に世界を拡大して観る器械のことだと云う。
しかしアーティスト桑原弘明の造るスコープは、
「この」世界を拡大して観るものではない。
掌に乗る位の小さな箱。しかし鈍色に光るそれは、美しく飾られ、そして重い。
その一端からは細い筒が伸びており、先端のレンズを覗くことで
始めて現れるのが桑原弘明の世界〈ミクロコスモス〉だ。
『スコープ少年の不思議な旅』を読んで以来、私はその世界を直に観てみたく、
ある冬の日ようやくその機会に恵まれ、寒空の下、銀座のギャラリーへと足を運んだ。
普通の展示にはあるまじき、内部を黒布で覆われたギャラリーには
整然と箱が並べられ、観客たちが息を潜め、ペンライトで照らされた小さな、
しかし胸の中の物語によってどこまでも広がる、驚嘆すべき世界を目撃していた。
いくつかの箱には複数の窓がある。別々の窓から照らす内部の世界は
それぞれまったく違う表情を私たちに魅せてくれる。
そして朝昼夕夜と移り変わる風景によって、この箱が豊穣な世界のみならず
流れる時間さえも内包している事実を識る。
しかし私たちは「その」世界に、指一本触れることができない。
何故ならオブジェの中に、人間が含まれていないからだ。
「その世界」は内部から外部を見る眼が、視線が禁じられている。
それは、究極のノスタルジアではあるまいか。
巻末には氏に捧げられた巌谷国士、四谷シモン、種村季弘と
そうそうたる方々の文章と年譜・作品リストが収録されている。
スコープとは元来、顕微鏡や望遠鏡の様に世界を拡大して観る器械のことだと云う。
しかしアーティスト桑原弘明の造るスコープは、
「この」世界を拡大して観るものではない。
掌に乗る位の小さな箱。しかし鈍色に光るそれは、美しく飾られ、そして重い。
その一端からは細い筒が伸びており、先端のレンズを覗くことで
始めて現れるのが桑原弘明の世界〈ミクロコスモス〉だ。
『スコープ少年の不思議な旅』を読んで以来、私はその世界を直に観てみたく、
ある冬の日ようやくその機会に恵まれ、寒空の下、銀座のギャラリーへと足を運んだ。
普通の展示にはあるまじき、内部を黒布で覆われたギャラリーには
整然と箱が並べられ、観客たちが息を潜め、ペンライトで照らされた小さな、
しかし胸の中の物語によってどこまでも広がる、驚嘆すべき世界を目撃していた。
いくつかの箱には複数の窓がある。別々の窓から照らす内部の世界は
それぞれまったく違う表情を私たちに魅せてくれる。
そして朝昼夕夜と移り変わる風景によって、この箱が豊穣な世界のみならず
流れる時間さえも内包している事実を識る。
しかし私たちは「その」世界に、指一本触れることができない。
何故ならオブジェの中に、人間が含まれていないからだ。
「その世界」は内部から外部を見る眼が、視線が禁じられている。
それは、究極のノスタルジアではあるまいか。
2010年4月10日に日本でレビュー済み
掌にのる程度の、四角い小さな箱。その箱には銀や漆や緑青で、美しい、または時経たかのような装飾が施されている。箱からつきでた細い筒にとりつけられたレンズをのぞくと、不思議に懐かしい部屋や庭の光景が見える。
箱の側面に小さな穴がいくつかあり、懐中電灯の光をそこにあてると、箱の中におさめられた極小のオブジェが見える仕掛けなのだ。しかも別の穴から光を入れると、レンズから見える風景が変化する。朝、昼、夜といった時の移ろい、そして部屋の中からドアの外へと空間さえも広がっていく…。
スコープ、と呼ばれる魔術めいた小さな箱を作るアーティスト、桑原弘明氏。
『Scope』は、副題のとおり桑原氏の作品集で、ますます精巧に、ますます細かく、ますます奥深くなっていくスコープ作品と、箱や卵や書物の中に不思議な物が配置され、仕掛けによって動くというオブジェ作品も紹介されている。
バーネット『秘密の花園』にちなんだ「The Secret Garden」や、C.S.ルイスのファンタジーに材をとった「ナルニア国物語」といったスコープは、物語を知る者にとってはやはり楽しい。
また「鏡のある部屋」「真珠」など、桑原氏の作るスコープの中の部屋、その家具調度は、奇をてらわず端正で、いつかどこかで見たことがある、といった既視感さえ湧き上がる。
さらに「月の雫」「深き星の泉」など幻想的、神秘的な光景を見せてくれるスコープもあり、「イリュミナシオン」では聖なる空間における法悦さえ感じられる。
掌の上のノスタルジア。ここに収録された写真を見るだけでも、自分自身の源へもどろうとする、いくつもの夢想が湧き起こる。
箱の側面に小さな穴がいくつかあり、懐中電灯の光をそこにあてると、箱の中におさめられた極小のオブジェが見える仕掛けなのだ。しかも別の穴から光を入れると、レンズから見える風景が変化する。朝、昼、夜といった時の移ろい、そして部屋の中からドアの外へと空間さえも広がっていく…。
スコープ、と呼ばれる魔術めいた小さな箱を作るアーティスト、桑原弘明氏。
『Scope』は、副題のとおり桑原氏の作品集で、ますます精巧に、ますます細かく、ますます奥深くなっていくスコープ作品と、箱や卵や書物の中に不思議な物が配置され、仕掛けによって動くというオブジェ作品も紹介されている。
バーネット『秘密の花園』にちなんだ「The Secret Garden」や、C.S.ルイスのファンタジーに材をとった「ナルニア国物語」といったスコープは、物語を知る者にとってはやはり楽しい。
また「鏡のある部屋」「真珠」など、桑原氏の作るスコープの中の部屋、その家具調度は、奇をてらわず端正で、いつかどこかで見たことがある、といった既視感さえ湧き上がる。
さらに「月の雫」「深き星の泉」など幻想的、神秘的な光景を見せてくれるスコープもあり、「イリュミナシオン」では聖なる空間における法悦さえ感じられる。
掌の上のノスタルジア。ここに収録された写真を見るだけでも、自分自身の源へもどろうとする、いくつもの夢想が湧き起こる。