小学生の息子が話してくれる詰め込み教育の実態や学校の謎ルールや理不尽な規則に縛られた学校生活に疑問を持ち図書館で本書を手に取り読了後に改めて購入しました。
この本を読むと、ごく普通の日本の義務教育を受けている将来を担う子供達の行く末に一抹の不安を覚えます。息子は『自分達は学校と先生の言いなりの奴隷みたいだ』と言います。私が小学生だった頃と比べてもガチガチに管理されてシステマチックに均一の団体行動を強要されていると感じます。いまの日本の義務教育では個性を伸ばし多様な考える力を育てるのは到底無理のようです。
浅く読んだ人のレビューは低いようですが実際に10歳の子を持つ親として読むととても学びが多く、子供をどう導いてあげられるか考えさせられます。親として大人として一人の人間として非常に勉強になりました。ずっと手元に置いておきたい良書です。
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10歳から身につく 問い、考え、表現する力 ぼくがイェール大で学び、教えたいこと (NHK出版新書) 新書 – 2014/7/9
斉藤 淳
(著)
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子どもにこそ、イェール的教養を
田舎の公立学校からアイビーリーグの先生へ。政治学者、元衆議院議員の顔も持つ著者の願いは「日本の子どもに学ぶ喜びを伝えたい」。先行き不透明な時代を生き抜く、不動の「学ぶ力」をいかに身につけるか。大人はそれをどうサポートすべきか。教養教育の名門イェール大学で学び教えた10年間の経験と実感を込めた、渾身の「子どものためのリベラルアーツ」指南書。
田舎の公立学校からアイビーリーグの先生へ。政治学者、元衆議院議員の顔も持つ著者の願いは「日本の子どもに学ぶ喜びを伝えたい」。先行き不透明な時代を生き抜く、不動の「学ぶ力」をいかに身につけるか。大人はそれをどうサポートすべきか。教養教育の名門イェール大学で学び教えた10年間の経験と実感を込めた、渾身の「子どものためのリベラルアーツ」指南書。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2014/7/9
- 寸法11.2 x 1.4 x 17.3 cm
- ISBN-104140884398
- ISBN-13978-4140884393
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登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2014/7/9)
- 発売日 : 2014/7/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4140884398
- ISBN-13 : 978-4140884393
- 寸法 : 11.2 x 1.4 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 165,464位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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J PREP 斉藤塾代表。
上智大学外国語学部英語学科卒業、イェール大学大学院政治学専攻博士課程修了、Ph D。
ウェズリアン大学客員助教授、フランクリン・マーシャル大学助教授を経てイェール大学助教授、高麗大学客員教授を歴任後帰国、J PREP 斉藤塾を起業。
イェール大学助教授時代はセイブルック寮の舎監も務め、3年間にわたって学生と寝食を共に過ごす。これまで各大学で「日本政治」「国際政治学入門」「東アジアの国際関係」などの授業を英語で担当した他、衆議院議員(2002-03年、山形4区)をつとめる。
研究者としての専門分野は日本政治、比較政治経済学。主著『自民党長期政権の政治経済学』により第54回日経経済図書文化賞(2011年)、第2回政策分析ネットワーク賞本賞(2012年)をそれぞれ受賞。TBSラジオで選挙解説なども担当。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年11月25日に日本でレビュー済み
イェール大で学び、教鞭をとっていた著者が、自身の経験から日米の教育の現状を比較し、提言をまとめた一冊。
現状、日本では学問、勉強が受験からの逆算でしか考えられていないという。「問う」ことよりも答えを憶えることが優先される教育現場。著者は言う「あらかじめ設定された問いの枠組みの中で、どれだけ技術を磨いても学問の本質である「問う」ことができなければ、学びの道は成就しない。」
教育の現場に多様性を担保しようとする米国と、逆になるべく均質な学生を集めて効率的に管理する日本。 確かに。
英語学習については、「伝えるべきメッセージがなければ、母語だろうと外国語だろうと、相手を説得することはできない」「学習意欲が高くないとどんな工夫した指導法も無駄に終わる」
なんとなく共有されていた、現状の日本の教育の課題を改めて指摘されて、納得
現状、日本では学問、勉強が受験からの逆算でしか考えられていないという。「問う」ことよりも答えを憶えることが優先される教育現場。著者は言う「あらかじめ設定された問いの枠組みの中で、どれだけ技術を磨いても学問の本質である「問う」ことができなければ、学びの道は成就しない。」
教育の現場に多様性を担保しようとする米国と、逆になるべく均質な学生を集めて効率的に管理する日本。 確かに。
英語学習については、「伝えるべきメッセージがなければ、母語だろうと外国語だろうと、相手を説得することはできない」「学習意欲が高くないとどんな工夫した指導法も無駄に終わる」
なんとなく共有されていた、現状の日本の教育の課題を改めて指摘されて、納得
2015年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
特に大学生、そして若い社会人のときに読みたい本だと思います。なぜなら、そうすることで競争的優位を築けると思うからです。
Googleなどのサーチエンジンとインターネットという巨大なデータ・ソースにより、知識の価値は落ちています。これまでの受験では、まだ知識をもっていれば合格が楽になるという意味で、知識は高く評価されているようですが、社会人となると、知識だけでは価値は作れません。そこで必要なのは知性。
知識をもとに新たな価値を作ることが評価されます。どうすればそれができるのか? この本にはそのヒントが満載されています。
Googleなどのサーチエンジンとインターネットという巨大なデータ・ソースにより、知識の価値は落ちています。これまでの受験では、まだ知識をもっていれば合格が楽になるという意味で、知識は高く評価されているようですが、社会人となると、知識だけでは価値は作れません。そこで必要なのは知性。
知識をもとに新たな価値を作ることが評価されます。どうすればそれができるのか? この本にはそのヒントが満載されています。
2023年9月5日に日本でレビュー済み
★3.3/2023年76冊目/7月13冊目/『10歳から身につく 問い、考え、表現する力 ぼくがイェール大で学び、教えたいこと』(NHK出版新書/NHK出版)/斉藤 淳/P.256/2014年/780円+税 #読書 #読書2023 #読了 #読了2023
イェールで学んだ考えは「どんな困難な状況でも適切に判断を下し、問題を解決し、新しい価値を生み出す原動力となる不動の学び」だ。日本は受験に過剰に適応した結果、常に"正解"を求める教育が創造的な発想を阻害している。また、読書は「自分でも意識しないうちに、著者からの問いかけを受け止め、考え、問い返すことを繰り返す」ことで思考力(健全な批判精神)が向上する、と効用に言及する。私も、読書やアート鑑賞も常に作者との対話だと考える。ただ鵜呑みにするのではなく、自分で咀嚼することで生きる上での糧となるのだ。
イェールで学んだ考えは「どんな困難な状況でも適切に判断を下し、問題を解決し、新しい価値を生み出す原動力となる不動の学び」だ。日本は受験に過剰に適応した結果、常に"正解"を求める教育が創造的な発想を阻害している。また、読書は「自分でも意識しないうちに、著者からの問いかけを受け止め、考え、問い返すことを繰り返す」ことで思考力(健全な批判精神)が向上する、と効用に言及する。私も、読書やアート鑑賞も常に作者との対話だと考える。ただ鵜呑みにするのではなく、自分で咀嚼することで生きる上での糧となるのだ。
2014年10月13日に日本でレビュー済み
アメリカと日本の教育の長所短所が丁寧に書かれているところが印象に残りました
特に大学での研究制度の違いに驚きました
日本の教育制度の長所も多々ありますが
現在、国はグローバル人材の育成を政策として掲げているとのことで、
この部分ではアメリカの教育制度に見習うべきところが多くあると思いました
特に大学での研究制度の違いに驚きました
日本の教育制度の長所も多々ありますが
現在、国はグローバル人材の育成を政策として掲げているとのことで、
この部分ではアメリカの教育制度に見習うべきところが多くあると思いました
2018年2月6日に日本でレビュー済み
『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』や『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』がよかったので、2014年に書かれた本書も購読。
前二著は「英語の学習方法」が書かれているが、本書はそもそもの「学び方」を述べたもの。
著者は元学者。
やはり「学び方」のほうが説得力があるし、面白い。
印象の残ったのは以下の点。
・どんな困難な状況でも適切に判断を下し、問題を解決し、新しい価値を生み出す原動力となる不動の学び。それは先行き不透明な時代を生き抜くための知力
・英語は目的ではなく手段。肝心なのは英語を使って「何を問い、考え、表現するか」がなければ意味がない
・(これからの時代は)ゼロから考える力が問われる
・人間しかできない営みとは何かと問いかけ・・・努力する
・入試問題はふるい落とすためのもの
・計画力を受験勉強で鍛える
・知識の一歩先へ
・すべての学問は抽象化を目指す
・論理的思考をトレーニングするには数学がまたとない機会を提供
・理科は理系、社会は文系などという発想はもはや時代遅れ
・読書で頭がよくなる
・小さな研究者を育てる
・若いうちにこそ古典を
・通読と精読、速読と精読を組み合わせる
・読書ノートをつくる
・数学とは形式の科学
・日本の算数は「頭脳の減反政策」
・理科はもっと数学を活用せよ
・外国語の教授法は帰納法と演繹法があるが、前者は低年齢の学習者ほど効果が高い
・(これに対して)10歳前後が外国語を身につけるためには、後者、つまり文法を理解してから読み書き聴き話す学習が効果的
私自身も仕事と研究を両立しているが、学問がいかに社会で必要か、その重要性は痛いほど分かっている。
それを子供にいかに伝えるか。
本書にはそのヒントがある。
私自身、特に目新しい記載はなかったものの、普段思っていることが簡潔に記載されており、読んでよかった。
単なる塾経営者ではない元学者ならではの記載が満載であり、お勧めである。
前二著は「英語の学習方法」が書かれているが、本書はそもそもの「学び方」を述べたもの。
著者は元学者。
やはり「学び方」のほうが説得力があるし、面白い。
印象の残ったのは以下の点。
・どんな困難な状況でも適切に判断を下し、問題を解決し、新しい価値を生み出す原動力となる不動の学び。それは先行き不透明な時代を生き抜くための知力
・英語は目的ではなく手段。肝心なのは英語を使って「何を問い、考え、表現するか」がなければ意味がない
・(これからの時代は)ゼロから考える力が問われる
・人間しかできない営みとは何かと問いかけ・・・努力する
・入試問題はふるい落とすためのもの
・計画力を受験勉強で鍛える
・知識の一歩先へ
・すべての学問は抽象化を目指す
・論理的思考をトレーニングするには数学がまたとない機会を提供
・理科は理系、社会は文系などという発想はもはや時代遅れ
・読書で頭がよくなる
・小さな研究者を育てる
・若いうちにこそ古典を
・通読と精読、速読と精読を組み合わせる
・読書ノートをつくる
・数学とは形式の科学
・日本の算数は「頭脳の減反政策」
・理科はもっと数学を活用せよ
・外国語の教授法は帰納法と演繹法があるが、前者は低年齢の学習者ほど効果が高い
・(これに対して)10歳前後が外国語を身につけるためには、後者、つまり文法を理解してから読み書き聴き話す学習が効果的
私自身も仕事と研究を両立しているが、学問がいかに社会で必要か、その重要性は痛いほど分かっている。
それを子供にいかに伝えるか。
本書にはそのヒントがある。
私自身、特に目新しい記載はなかったものの、普段思っていることが簡潔に記載されており、読んでよかった。
単なる塾経営者ではない元学者ならではの記載が満載であり、お勧めである。
2019年8月31日に日本でレビュー済み
確かにイェール、イェールって鼻につくんですよね、この本。
しかしだからといって読まないのはもったいないと思います。
普通の日本人が経験したことのない経験をしてきた人の話から、有益なアドバイスを抽出して我が物にできるかどうかというのは、その人の成長可能性を決めてしまうところがあるのではないかと思います。好悪の感情より勘定を重視したほうがいい。
で、以下はその一部おすそわけ。
日本の教室では、先生が指名して正解を言いなさいと促せば生徒は比較的従順に答えます。ただ、その場合、文ではなく、単語で答える傾向が目立ちます。これではまるでクイズ大会ではないかと内心思うのですが... そんな状況の中で、おそらく日本の子供たちがもっとも苦手なのは、質問をすることです。それも、相手の主張を理解したうえで、その矛盾を突くような質問をすることが苦手です。(85-86頁)
多様性を肌で感ずる機会が少ないのも日本の学校の特徴(92頁)
米国の学校が教室内の多様性を保とうとするのに対して、なるべく均質な生徒を集めて効率的に管理しようとする日本の学校は、まったく逆方向を向いている(93頁)
ぼくが受験不勉強の弊害のひとつとして憂慮するのが、国語や英語の読解問題において、常に「著者の主張を正しく読み取る」訓練をさせられることです。主張を正しく読み取ること自体に問題はありませんが「著者の主張に同化してしか読み取ることを許されていない」という状況に問題があります。...こういう読み方ばかりしていると、学問にとって必須の、健全な批判精神が育ちません。一方、本は著者の主張に誤りが含まれている可能性があることを前提に読んでいくことも可能です。これを「批判的に読む」と言います。(164頁)
(米国の教育で)一点だけ日本の教育に比べて明確に優れていると思うことは、社会科や理科について大学と高校とで同じ教科書を使うことが多い点です。(185-186頁)
英語を母語とない子どもを英語の環境に置くことは、本人にとって非常に大きなストレスになります。この状況に子どもたちを置くことで、勉強嫌いになってしまったり抽象的に物事を考える習慣が失われたりしてしまうことは避けなければなりません。(199頁)
以上
しかしだからといって読まないのはもったいないと思います。
普通の日本人が経験したことのない経験をしてきた人の話から、有益なアドバイスを抽出して我が物にできるかどうかというのは、その人の成長可能性を決めてしまうところがあるのではないかと思います。好悪の感情より勘定を重視したほうがいい。
で、以下はその一部おすそわけ。
日本の教室では、先生が指名して正解を言いなさいと促せば生徒は比較的従順に答えます。ただ、その場合、文ではなく、単語で答える傾向が目立ちます。これではまるでクイズ大会ではないかと内心思うのですが... そんな状況の中で、おそらく日本の子供たちがもっとも苦手なのは、質問をすることです。それも、相手の主張を理解したうえで、その矛盾を突くような質問をすることが苦手です。(85-86頁)
多様性を肌で感ずる機会が少ないのも日本の学校の特徴(92頁)
米国の学校が教室内の多様性を保とうとするのに対して、なるべく均質な生徒を集めて効率的に管理しようとする日本の学校は、まったく逆方向を向いている(93頁)
ぼくが受験不勉強の弊害のひとつとして憂慮するのが、国語や英語の読解問題において、常に「著者の主張を正しく読み取る」訓練をさせられることです。主張を正しく読み取ること自体に問題はありませんが「著者の主張に同化してしか読み取ることを許されていない」という状況に問題があります。...こういう読み方ばかりしていると、学問にとって必須の、健全な批判精神が育ちません。一方、本は著者の主張に誤りが含まれている可能性があることを前提に読んでいくことも可能です。これを「批判的に読む」と言います。(164頁)
(米国の教育で)一点だけ日本の教育に比べて明確に優れていると思うことは、社会科や理科について大学と高校とで同じ教科書を使うことが多い点です。(185-186頁)
英語を母語とない子どもを英語の環境に置くことは、本人にとって非常に大きなストレスになります。この状況に子どもたちを置くことで、勉強嫌いになってしまったり抽象的に物事を考える習慣が失われたりしてしまうことは避けなければなりません。(199頁)
以上
2022年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この手の本というのは一部分でも「ん~?」と思う部分があるととたんに本全体の価値がすすけて見えてしまうものですが、一部分どころか割りとそういうところが多い印象でした。
他の人もレビューしたように「方程式を知っていればつるかめ算なんか知らなくてもいいのだから難しいことを考えさせないで最初から方程式を教えればいい」「その方が数学に基づいた発想が身につく」というところは、それはないだろと思いました。今の算数、数学の教科書は著者や私の世代が勉強した頃とは違って、新しい単元に入るとまず「なぜそうなるか」という理屈から始まります。つまりわざわざ一番難しいところから入る。2‐(‐2)は2+2という符号のルールを覚えれば計算は簡単。でも大切なのはなぜそのように符号が変わるかの理解であるという価値観のもとに、数直線で頭の中でこねくり回すことを最初にする。
それを経るのと経ずにただルールを覚えるのとではどちらが後々のためになるか、考えなくても明白です。この著者は門外漢であるにもかかわらず数学教育の先人が積み重ねてきたものをよくもまあ簡単に否定できるなと思います。
著者の専門?であるべき語学教育の分野に関する記述も、翻訳型の学習を否定する割には文法の大切さを主張したり何が言いたいのかよくわかりませんでした。応用言語学の話を取り上げるならしっかり説明しきってほしかったです。私自身応用言語学で修士をとったのでここは突っ込みどころ満載でした。
総じて自分の専門でもない分野も含めいろいろな話を持ち出しますが、どれも本人の経験、それもアメリカ万歳的な目で見た経験に基づく意見ばかりで強固な根拠があるわけでもないし新しい発見もないので、あまり読む価値はないかなと思いました。一般論的に言ってもまあそうだよね、という話も多いです。でもこの手の本は目からうろこが落ちてなんぼなので。逆に言うとアメリカ以外のところは誰もが知っている話をよくもこんなにたくさん出して一冊の本にまでしたなという感心はあります。
大学生のころ留学生とも帰国子女とも交流しましたが、留学生だと日本的におかしい言動があっても「そうだよね」となりますが帰国子女だと「日本人なのになんだよ」となります。だから日本人として日本で生きていくなら、日本的な学習環境を経て暗黙の了解的なものを身につけていくことがとても大切なのですが、そこが軽視される風潮は見直した方がいいのではないか、と海外に10年ほど暮らした経験からも個人的には思います。日本的な学びを否定するばかりではなく、認めるところは認めた上でアメリカのこういう所は取り入れていくといいよ、という書き方なら聞く耳も持てたかもしれませんが。
正直熟読する気にならなかったので、熟読するとまた違った発見があるのかもしれないですが、つるかめ算のところだけでもすでに価値がないと判断してしまいました。
他の人もレビューしたように「方程式を知っていればつるかめ算なんか知らなくてもいいのだから難しいことを考えさせないで最初から方程式を教えればいい」「その方が数学に基づいた発想が身につく」というところは、それはないだろと思いました。今の算数、数学の教科書は著者や私の世代が勉強した頃とは違って、新しい単元に入るとまず「なぜそうなるか」という理屈から始まります。つまりわざわざ一番難しいところから入る。2‐(‐2)は2+2という符号のルールを覚えれば計算は簡単。でも大切なのはなぜそのように符号が変わるかの理解であるという価値観のもとに、数直線で頭の中でこねくり回すことを最初にする。
それを経るのと経ずにただルールを覚えるのとではどちらが後々のためになるか、考えなくても明白です。この著者は門外漢であるにもかかわらず数学教育の先人が積み重ねてきたものをよくもまあ簡単に否定できるなと思います。
著者の専門?であるべき語学教育の分野に関する記述も、翻訳型の学習を否定する割には文法の大切さを主張したり何が言いたいのかよくわかりませんでした。応用言語学の話を取り上げるならしっかり説明しきってほしかったです。私自身応用言語学で修士をとったのでここは突っ込みどころ満載でした。
総じて自分の専門でもない分野も含めいろいろな話を持ち出しますが、どれも本人の経験、それもアメリカ万歳的な目で見た経験に基づく意見ばかりで強固な根拠があるわけでもないし新しい発見もないので、あまり読む価値はないかなと思いました。一般論的に言ってもまあそうだよね、という話も多いです。でもこの手の本は目からうろこが落ちてなんぼなので。逆に言うとアメリカ以外のところは誰もが知っている話をよくもこんなにたくさん出して一冊の本にまでしたなという感心はあります。
大学生のころ留学生とも帰国子女とも交流しましたが、留学生だと日本的におかしい言動があっても「そうだよね」となりますが帰国子女だと「日本人なのになんだよ」となります。だから日本人として日本で生きていくなら、日本的な学習環境を経て暗黙の了解的なものを身につけていくことがとても大切なのですが、そこが軽視される風潮は見直した方がいいのではないか、と海外に10年ほど暮らした経験からも個人的には思います。日本的な学びを否定するばかりではなく、認めるところは認めた上でアメリカのこういう所は取り入れていくといいよ、という書き方なら聞く耳も持てたかもしれませんが。
正直熟読する気にならなかったので、熟読するとまた違った発見があるのかもしれないですが、つるかめ算のところだけでもすでに価値がないと判断してしまいました。