台湾の「ひまわり学生運動」、香港の「雨傘運動」に個人的なつながりと関心を持って動向を追っていました。
若くてもしっかりとしたビジョンと言葉を持つ彼らの姿を感嘆の思いで眺めつつも、政治に関心の薄い日本ではこういう動きはおこるまいと、思っていたところSEALDsが生まれました。自分はSEALDsの思想(という言い方が正しいかわかりませんが)とは異なる考えを持つものですが、それでも彼らの行動を見ていると「ああ、いいな」と思うことがあります。真剣になるって、陳腐な言い方ですが大事なことです。たとえそれが浅はかに見えたとしても、少なくとも若者が真剣に考えておこした行動を、大人の醒めた目で一刀に切り捨てることはすまいと決めました。「お前らは何もわかっていない」と賢しらな言葉で聞く耳持たれず切り捨てられ、そんな大人にはなるまいと思ったのはかつての自分です。正しい、正しくないという意見とは別に、まず若者が言葉を発する権利と、それを聞かれる場は確保されるべきかと思います。そうした意味でSEALsには興味を持っていますし、逆説的な意味でいろいろなことを教えてくれる存在でもあります。
この3つの運動/活動が生まれてから、どうして彼ら同士でもっと交流しないのだろうと思っていたので、「やっぱりつながったか!」と嬉しくもなりました。個人的に雨傘運動にはSEALDsに欠けている要素があると思っていたので、影響は大きかったのではないかと想像します。人の意見や考えは変わっていきます。しかし今心から信じることを、同世代の異国の仲間と語り合うことはとても有意義なことだと思いますし、自分が彼らの年齢の頃にはなかった動きなので、アジアが新しい時代に入りつつあるのを感じます。東南アジアの学生たちとも一同に集まって意見交換をする計画があるそうですが、どんどんやってもらいたいです。若いうちから異国と触れることはとても刺激になり、気づきも多いですから。
本の中で彼らも強く自覚していますが、一番大変な相手は周囲の無関心であり冷笑なのだと思います。大人としては否定か肯定か、だけの短絡な答えを提示するだけでなく、若者がプレッシャーを感じることなく思う心を発信できる環境を用意してあげるべきだと改めて思いました(バランス取りも大切ですが)。たとえ大元で同意できなくても、それでも彼らの言葉から気づくことがあったりするので。私は実際この本を読んで学ぶところが多くありました。
しかし香港の黄之峰さん、周庭さんのリアリズムはなかなかのものです。彼らに比べるとSEALDsは大分のんびりしているようにすら感じますが、それだけ香港の状況というのがのっぴきならないということなのだと思います。環境がひとを作るというのはこういうことだなと思いました。そのまっすぐ過ぎる危うさをやんわり諭そうとする、日本側のバランス感覚も悪くはなかった。個人的には「雨傘運動」に強い関心を持っているので、この2人の考えがしっかりと読めたのは嬉しかったです。
SEALDsをというより、動こうとするアジアの若者全体を応援する者としての感想でした。
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日本×香港×台湾 若者はあきらめない 単行本(ソフトカバー) – 2016/6/19
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SEALDs(日本)、香港雨傘運動(香港)、ひまわり学生運動(台湾)--国境を越えた「学生運動」の連帯は可能か?
対話1 占拠(オキュパイ)が解放したもの ~周庭(香港) ~
■香港のデモ事情
■「自分たちの場所」という手ごたえ
■SEALDs=日本共産党?
■「知名度」という財産
■「運動」の先に何を見るか
■中国という脅威
■公民的不服従
■政治とデート
対話 2 社会運動の立ち上げ方 ~黄之鋒(香港)~
■ソーシャル・メディアと社会運動
■「おまえらは左派じゃない」
■SEALDsが政党をつくる可能性
■我々は時代に選ばれし子どもたち
■運動組織を維持していくために
対話3 東アジア学生ネットワーク ~黄之鋒(香港)~
■〝招集人〟という立場
■東アジアの平和構築のために
対話4 ナショナリズムと民主主義 ~黄之鋒(香港)~
■若者に富が回ってこない
■良いナショナリズムと悪いナショナリズム
■国家を超えたプラットフォーム
■現時点での成果、今後の展望
対話5 中国との向き合い方 ~陳為廷(台湾)~
■立憲主義VS民主主義?
■政治と文化(カルチャー)の関係
■台湾ナショナリズム
■〝ネトウヨ〟はどういう人たちなのか
■誰が台湾を守ってくれるのか?
■現実は「変革可能なもの」
■SEALDs解散後、について
対話1 占拠(オキュパイ)が解放したもの ~周庭(香港) ~
■香港のデモ事情
■「自分たちの場所」という手ごたえ
■SEALDs=日本共産党?
■「知名度」という財産
■「運動」の先に何を見るか
■中国という脅威
■公民的不服従
■政治とデート
対話 2 社会運動の立ち上げ方 ~黄之鋒(香港)~
■ソーシャル・メディアと社会運動
■「おまえらは左派じゃない」
■SEALDsが政党をつくる可能性
■我々は時代に選ばれし子どもたち
■運動組織を維持していくために
対話3 東アジア学生ネットワーク ~黄之鋒(香港)~
■〝招集人〟という立場
■東アジアの平和構築のために
対話4 ナショナリズムと民主主義 ~黄之鋒(香港)~
■若者に富が回ってこない
■良いナショナリズムと悪いナショナリズム
■国家を超えたプラットフォーム
■現時点での成果、今後の展望
対話5 中国との向き合い方 ~陳為廷(台湾)~
■立憲主義VS民主主義?
■政治と文化(カルチャー)の関係
■台湾ナショナリズム
■〝ネトウヨ〟はどういう人たちなのか
■誰が台湾を守ってくれるのか?
■現実は「変革可能なもの」
■SEALDs解散後、について
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日2016/6/19
- ISBN-104778315243
- ISBN-13978-4778315245
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商品の説明
著者について
SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy - s)
自由と民主主義のための学生緊急行動
●SEALDs(日本)
奥田愛基
1992年、福岡県生まれ。SEALDs創立メンバーのひとり。一般社団法人代表理事。
牛田悦正
1992年、東京都生まれ。SEALDs創立メンバーのひとり。ラッパー。
溝井萌子
1995年、石川県生まれ。SEALDsメンバー。SEALDsではデモ・街宣の企画運営に関わる。
●雨傘運動(香港)
周庭(Agnes Chow)
1996年、香港生まれ。香港の学生運動組織“学民思潮"(2011‐2016年)のスポークスマンを務め、雨傘運動の際には“学民の女神"と呼ばれた。現在は黄之鋒とともに新政党“香港衆志"(DEMOSISTO)に参加。
黄之鋒(Joshua Wong)
1996年、香港生まれ。“学民思潮"招集人。香港学生運動の象徴的存在として、世界中からその言動は注目を集めている。2016年4月、“学民思潮"を解散し、新政党“香港衆志"(DEMOSISTO)設立を発表。
●ひまわり学生運動(台湾)
陳為廷(Chen Wei-ting)
1990年、台湾苗栗県生まれ。2014年、両岸サービス貿易協定に反対した学生たちが台湾の立法院(国会)を24日間占拠(オキュパイ)した「ひまわり学生運動」のリーダーを、林飛帆とともに務める。現在、兵役に服務中。
自由と民主主義のための学生緊急行動
●SEALDs(日本)
奥田愛基
1992年、福岡県生まれ。SEALDs創立メンバーのひとり。一般社団法人代表理事。
牛田悦正
1992年、東京都生まれ。SEALDs創立メンバーのひとり。ラッパー。
溝井萌子
1995年、石川県生まれ。SEALDsメンバー。SEALDsではデモ・街宣の企画運営に関わる。
●雨傘運動(香港)
周庭(Agnes Chow)
1996年、香港生まれ。香港の学生運動組織“学民思潮"(2011‐2016年)のスポークスマンを務め、雨傘運動の際には“学民の女神"と呼ばれた。現在は黄之鋒とともに新政党“香港衆志"(DEMOSISTO)に参加。
黄之鋒(Joshua Wong)
1996年、香港生まれ。“学民思潮"招集人。香港学生運動の象徴的存在として、世界中からその言動は注目を集めている。2016年4月、“学民思潮"を解散し、新政党“香港衆志"(DEMOSISTO)設立を発表。
●ひまわり学生運動(台湾)
陳為廷(Chen Wei-ting)
1990年、台湾苗栗県生まれ。2014年、両岸サービス貿易協定に反対した学生たちが台湾の立法院(国会)を24日間占拠(オキュパイ)した「ひまわり学生運動」のリーダーを、林飛帆とともに務める。現在、兵役に服務中。
登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2016/6/19)
- 発売日 : 2016/6/19
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 232ページ
- ISBN-10 : 4778315243
- ISBN-13 : 978-4778315245
- Amazon 売れ筋ランキング: - 810,224位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,562位社会一般関連書籍
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月25日に日本でレビュー済み
日本(SEALDs)・香港(雨傘運動)・台湾(ひまわり運動)で反政府運動を主導した学生たちの対談をまとめた本です。
既存政党に対する不満が高まって学生運動が始まるというのは世界的な現象のようです。新自由主義や格差の拡大が根っこにあるんでしょうが、その中では排外主義も伴う右派的な方向と、リベラルな方向という両極端の2つの方向に走るんだろうと分析しています。
そもそも政治家は民族主義を鼓吹して人気を取ることがあるし、そうすると排外主義的な右派的な志向はそんな政治家たちと容易に親和してしまう。そんな中で国を超えた大きなつながりを模索する彼らのような動きは、将来に対する希望に見えます。オスプレイ1機分の費用を、こういう連帯のために使えば、どれだけのことができるんだろう?
こういう運動を主導する人というのは何かしら魅力というのか、人柄というのか、ありますね。個人的には山本太郎や三宅洋平にも同じ空気を感じます。
若者はあきらめない。わたしたちも。
既存政党に対する不満が高まって学生運動が始まるというのは世界的な現象のようです。新自由主義や格差の拡大が根っこにあるんでしょうが、その中では排外主義も伴う右派的な方向と、リベラルな方向という両極端の2つの方向に走るんだろうと分析しています。
そもそも政治家は民族主義を鼓吹して人気を取ることがあるし、そうすると排外主義的な右派的な志向はそんな政治家たちと容易に親和してしまう。そんな中で国を超えた大きなつながりを模索する彼らのような動きは、将来に対する希望に見えます。オスプレイ1機分の費用を、こういう連帯のために使えば、どれだけのことができるんだろう?
こういう運動を主導する人というのは何かしら魅力というのか、人柄というのか、ありますね。個人的には山本太郎や三宅洋平にも同じ空気を感じます。
若者はあきらめない。わたしたちも。
2016年7月8日に日本でレビュー済み
日本×香港×台湾の学生運動対話集。
SEALDsは何となく知ってるけど、さらにそれにも影響している香港や台湾の学生運動がどう言ったものかを詳しく語れる人がどれだけいるでしょうか。まさにその当事者たちが各国の状況や経緯、今後の課題を捉えているのか、また、日本(の学生運動)をどう見ているのかがよくわかる一冊。
一番ビックリしたのは香港の学生運動への参加年齢が14,15歳あたりということ。
日本人の感覚からすると、「え?思春期に学生運動? 恋愛問題多発で「総括」させられるのでは〜…」みたいな感覚をもってしまう人もいるのでは。笑(古)
しかし、本書を読めば、日本人(学生もだが、特に大人と呼ばれる人たち)がどれだけ政治から退却してしまってるかが逆に改めて浮き彫りになってくる。
香港、台湾、めっちゃ進んでる〜〜。てか、それこそが民主主義よね。
アジア圏であれば強弱はあれ、どの国も必ず中国(共産党)の台頭により脅威にさらされる。それは圧倒的な人的パワーや資本力、文化、そして軍事力。アメリカの世界に対する影響力が縮小してバランスが変化する中で、それぞれ隔たりのある国家間の連携をどう取っていくことがベターか。(どの地域も軍事力では100%勝てない中で。)本書が出発点となり、政府間同士とは違った形で次世代の連携が深めていけるきっかけになりますように。(こういう数カ国同時の対話集を数カ国同時に(それぞれの言語で)販売するとかできればもっと話題になって面白そう。てかやってみてほしい!笑)
対話の中でも何度か出てきたやり取りで印象的なのが、「自分たちの国なんだから、自分たちも政治に参加するんだ、問われているのは自分たちだ、任せてる場合じゃ無い!」という共通前提が日本は抜け落ちてしまっているという感覚を香港や台湾の人たちは逆に掴みにくいのかもしれないと思った。一方は上からの圧力があり過ぎてその反発が起こるが、もう一方は上からの圧力が感じないが故にその反発も弱くなるといった具合に。確かにそれは小さいようで大きな違いで、運動の形も違ってくるよなぁと思わされた。
でも、どっちにしても、学生らのこの民主主義やより良い場所を作っていこうとする「熱さ」は読んでいて気持ちがいいし、まだまだどの国でもやれることはありそうだと希望を感じられる。そう思ってるのは決して一人じゃ無い、と。
あとは安保法制に関する台湾での受け止め方や、香港から見たときの日本の政治の不思議さとかも読んでて面白かった。
「今の経済システムは基本的には新自由主義(ネオリベラリズム)であって…」みたいにちょっと粗い(疑問)ところもあるけど、対話集として臨場感を楽しみながら読むには面白い本だと思いました。途中でバイト行きよるし。リアル。笑
特に、「学生の分際で〜」とか、「SEALDsって新手の社会主義運動集団なんでしょ〜?」とか、「中国共産党と日本共産党と一緒でしょ〜?」「子供は黙っときなさい〜」みたいな残念な大人にこそ読んでみてほしい本です。
おそらく、その方々の大学生時代よりも、少なくとも倍以上停滞した世の中で真面目にいろいろ考えてます。マルクスの資本論を読んでも無いのに読んだふりしてたのとはちゃいます。
ぜひご一読あれ。
2016/7/10の参議院選挙前に読んでみました。
SEALDsは何となく知ってるけど、さらにそれにも影響している香港や台湾の学生運動がどう言ったものかを詳しく語れる人がどれだけいるでしょうか。まさにその当事者たちが各国の状況や経緯、今後の課題を捉えているのか、また、日本(の学生運動)をどう見ているのかがよくわかる一冊。
一番ビックリしたのは香港の学生運動への参加年齢が14,15歳あたりということ。
日本人の感覚からすると、「え?思春期に学生運動? 恋愛問題多発で「総括」させられるのでは〜…」みたいな感覚をもってしまう人もいるのでは。笑(古)
しかし、本書を読めば、日本人(学生もだが、特に大人と呼ばれる人たち)がどれだけ政治から退却してしまってるかが逆に改めて浮き彫りになってくる。
香港、台湾、めっちゃ進んでる〜〜。てか、それこそが民主主義よね。
アジア圏であれば強弱はあれ、どの国も必ず中国(共産党)の台頭により脅威にさらされる。それは圧倒的な人的パワーや資本力、文化、そして軍事力。アメリカの世界に対する影響力が縮小してバランスが変化する中で、それぞれ隔たりのある国家間の連携をどう取っていくことがベターか。(どの地域も軍事力では100%勝てない中で。)本書が出発点となり、政府間同士とは違った形で次世代の連携が深めていけるきっかけになりますように。(こういう数カ国同時の対話集を数カ国同時に(それぞれの言語で)販売するとかできればもっと話題になって面白そう。てかやってみてほしい!笑)
対話の中でも何度か出てきたやり取りで印象的なのが、「自分たちの国なんだから、自分たちも政治に参加するんだ、問われているのは自分たちだ、任せてる場合じゃ無い!」という共通前提が日本は抜け落ちてしまっているという感覚を香港や台湾の人たちは逆に掴みにくいのかもしれないと思った。一方は上からの圧力があり過ぎてその反発が起こるが、もう一方は上からの圧力が感じないが故にその反発も弱くなるといった具合に。確かにそれは小さいようで大きな違いで、運動の形も違ってくるよなぁと思わされた。
でも、どっちにしても、学生らのこの民主主義やより良い場所を作っていこうとする「熱さ」は読んでいて気持ちがいいし、まだまだどの国でもやれることはありそうだと希望を感じられる。そう思ってるのは決して一人じゃ無い、と。
あとは安保法制に関する台湾での受け止め方や、香港から見たときの日本の政治の不思議さとかも読んでて面白かった。
「今の経済システムは基本的には新自由主義(ネオリベラリズム)であって…」みたいにちょっと粗い(疑問)ところもあるけど、対話集として臨場感を楽しみながら読むには面白い本だと思いました。途中でバイト行きよるし。リアル。笑
特に、「学生の分際で〜」とか、「SEALDsって新手の社会主義運動集団なんでしょ〜?」とか、「中国共産党と日本共産党と一緒でしょ〜?」「子供は黙っときなさい〜」みたいな残念な大人にこそ読んでみてほしい本です。
おそらく、その方々の大学生時代よりも、少なくとも倍以上停滞した世の中で真面目にいろいろ考えてます。マルクスの資本論を読んでも無いのに読んだふりしてたのとはちゃいます。
ぜひご一読あれ。
2016/7/10の参議院選挙前に読んでみました。
2019年1月20日に日本でレビュー済み
ノンポリ(自称ノンポリほど当てにならないものはありませんが、まあともかく)で、「現代の若者がどういう風に政治を捉えているのか」が知りたくて読みました。単著とかじゃなくて対談にしたのは、他者の視点が入ることで多少は相対化されるかなと思ったからです。
感想ですが、期待通りに面白かったです。議論の優劣とかはどうでもよくて、どれだけSEALDsの方々(といってもお二人ですが)の思想の芯に近づけるか、この方々が何を思っているのかということを知りたかったのですが、そういう意味では、イデオロギーの斬り合いにも明後日の方向を向いた夢想合戦にもならず、お互い敬意を払いながら緊張感を持った話し合いになっていたんじゃないかなと思います。良い意味でも悪い意味でも場を切り替える力を持つ牛田さんという方の存在感が大きかったんじゃないでしょうか。
本書が世に問われてわずか2、3年ですが、SEALDsを取り巻く状況は一変していることは周知の通りです。そんな今だからこそ、こういった「過去の」本を読むのはとても勉強になります。
感想ですが、期待通りに面白かったです。議論の優劣とかはどうでもよくて、どれだけSEALDsの方々(といってもお二人ですが)の思想の芯に近づけるか、この方々が何を思っているのかということを知りたかったのですが、そういう意味では、イデオロギーの斬り合いにも明後日の方向を向いた夢想合戦にもならず、お互い敬意を払いながら緊張感を持った話し合いになっていたんじゃないかなと思います。良い意味でも悪い意味でも場を切り替える力を持つ牛田さんという方の存在感が大きかったんじゃないでしょうか。
本書が世に問われてわずか2、3年ですが、SEALDsを取り巻く状況は一変していることは周知の通りです。そんな今だからこそ、こういった「過去の」本を読むのはとても勉強になります。
2017年7月7日に日本でレビュー済み
たぶんシールズは退団した内容で相手から秘密にしてほしい内容は書籍化しないで、秘密書類にして中国大使館に投函している!亜細亜的自由盟友達よ日本左翼に騙されないでください
簡単に裏切るよ
簡単に裏切るよ
2018年4月19日に日本でレビュー済み
題名では『日本x香港x台湾の若者』に、さも共通の思想や理念、認識があるように書いているが、果たして本当か? 3者に共通するのは単に『学生』という身分だけではないのか? 台湾の学生運動のリーダーたちは日本でのシールズの活動を見て、そのレベルの低さ・稚拙さにあきれて帰ったそうだ。就職活動に支障が出るので氏名を隠したり、集団指導体制を気取って責任の所在を曖昧にしながら、メディアに踊らされて活動するシールズの面々。『国境を越えた学生運動の連帯』を考えるのは自由だが、独裁政権に対峙する香港や台湾の彼らと同じ土俵に上がって論ずるのは、少々虫が良すぎるのではないか?
2016年6月21日に日本でレビュー済み
世の中を少しでも良くしていきたいという強い志を語る一方で、時々アニメの話になったりとか、初々しく前向きな彼らの姿に元気をもらえました。
同時に、「左派」とは何かを今一度考えてみる必要があるように思いました。香港の黄さんはご自身をどちらかというと左派であるという認識を語っておられ、その一方で運動自体は中国からの圧力からの解放を求めているわけですから。
最近のネット上の左派のイメージは、左派=共産党=中国=悪という感じですが、もっと本質的に左派とは何かを考える必要があるのではないかと感じました。
同時に、「左派」とは何かを今一度考えてみる必要があるように思いました。香港の黄さんはご自身をどちらかというと左派であるという認識を語っておられ、その一方で運動自体は中国からの圧力からの解放を求めているわけですから。
最近のネット上の左派のイメージは、左派=共産党=中国=悪という感じですが、もっと本質的に左派とは何かを考える必要があるのではないかと感じました。
2016年7月24日に日本でレビュー済み
陳為廷との会話で「香港で中国人のことを黄色い虫と呼ぶ人もいる」というくだりがありますが、
「黄色い虫」ではなくて、「いなご」では?確かに中国語では発音が同じだけど。
「黄色い虫」ではなくて、「いなご」では?確かに中国語では発音が同じだけど。