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キリンの子 鳥居歌集 単行本 – 2016/2/9
購入オプションとあわせ買い
目の前での母の自死、児童養護施設での虐待、小学校中退、ホームレス生活。
拾った新聞で字を覚え、短歌に出会って人生に「孤独な仲間の姿」を見いだせたという、天涯孤独のセーラー服歌人・鳥居の初歌集。
●あおぞらが、妙に、乾いて、紫陽花が、路に、あざやか なんで死んだの
●思い出の家壊される夏の日は時間が止まり何も聞こえぬ
●揃えられ主人の帰り待っている飛び降りたこと知らぬ革靴
●目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
解説:吉川宏志氏、推薦:いとうせいこう氏、大口玲子氏(歌人)
「三十一文字が長く細い鎖となって暗闇の底に降りていて、ふと手に取ると歌人が命がけで向こう端につかまっているのがわかるのだ。」(いとうせいこう氏)
「生きることと直結した〈切実さ〉。生きることをまっすぐに希求する〈強さ〉。鳥居さんの短歌に注目しています。」(大口玲子氏・歌人)
「歌集の中では、鳥居が失ってきた、もういない人たちが生き生きと暮らしている。それが美しく、とても哀しい。」(吉川宏志氏)
衝撃的な半生を描いた伝記『セーラー服の歌人 鳥居 拾った新聞で字を覚えたホームレス少女の物語』も同時発売!
- 本の長さ168ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日2016/2/9
- ISBN-104048656333
- ISBN-13978-4048656337
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
光に包まれた季節
病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある
危うい気配に満ちた静寂が見えてくるような一首だ。そんな作品からはじまる、今年の現代歌人協会賞を受賞した『キリンの子 鳥居歌集』。不穏な気分のまま続きを読むと、それらが自殺未遂の体験を歌ったものとわかる。
作者は、鳥居。筆名である。プロフィールには、〈2歳の時に両親が離婚、小学5年の時には目の前で母に自殺され、その後は養護施設での虐待、ホームレス生活などを体験した〉とある。まともに義務教育も受けられず、拾った新聞などで文字を覚え、独りで短歌を学んだらしい。
冷房をいちばん強くかけ母の体はすでに死体へ移る
鳥居はかつて自身もそこにいた「死んでいく母の現場」を、今ここで起きているように切り取る。その力量は鮮やかで、命を宿していた肉体が〈死体へ移る〉時間の流れすら再現してみせる。彼女の眼には、母との関係だけでなく、凄惨な出来事に直面した時々の光景がべったりと貼りついているのだろう。それらを冷静に細部まで見つめ、淡々と描写することで今を生きている。
短歌という表現に救われながら、救えなかった人々を歌って蘇らせる。そこには幼い鳥居もいて、元気な頃の母や祖母も登場する。死者にも鳥居にも、光に包まれた季節があったのだ──過去を引き受けて生きる切実さに、私は何度も息をのんだ。
目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
評者:長薗安浩
(週刊朝日 掲載)著者について
三重県出身。年齢非公表。2歳の時に両親が離婚、小学5年の時には目の前で母に自殺され、その後は養護施設での虐待、ホームレス生活などを体験した女性歌人。義務教育もまともに受けられず、拾った新聞などで文字を覚え、短歌についてもほぼ独学で学んだ。「生きづらいなら、短歌をよもう」と提唱し、その鮮烈な印象を残す短歌は人々の心を揺さぶり、支持を広げ始めている。義務教育を受けられないまま大人になった人たちがいることを表現するために、成人した今もセーラー服を着て活動をしている。
2012年に短歌を作りはじめる。3000以上の応募の中から全国短歌大会に入選。
2013年掌編小説で路上文学賞。
2014年中城ふみ子賞候補作。
2015年に新聞に寄稿した短歌が、インターネット上で取り上げられ多数の「いいね」やリツイートが相次ぎ話題となる。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2016/2/9)
- 発売日 : 2016/2/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 168ページ
- ISBN-10 : 4048656333
- ISBN-13 : 978-4048656337
- Amazon 売れ筋ランキング: - 111,803位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 26位歌集
- カスタマーレビュー:
著者について

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イメージ付きのレビュー

-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
経験と呼ぶには過酷な現実を体験された自身の過去を辿るように、衝撃的な内容の歌が
続きます。確かに経験した本人にしかわかり得ない心情を含んでいるとは思いますが、
不幸と呼べるものにはすべて「不幸バイアス」が掛けられて、甘い評に落ち着きすぎることが
往々にしてあると思いますので、傷病辛苦の歌は評価の対象外です。本物の歌人には
そんなハリボテの表層ではなくて、物事の本質を丁寧に描いてほしいと思っています。
彼女の歌はまるで初めて自分の眼で対称を見たときのような瑞々しさを持つ一方で
動かしようのない現実の景色にただ途方に暮れるような描写が続きます。
まるで自分と母親以外は、出てくるものすべてが無機物のように冷たく硬く閉ざされているようです。
しかし巷にありがちな寂しい少女のモノローグで終わらないのは、
技巧や修辞にこだわらず、難しい言葉や言い回しを使わなかった圧倒的に素直で、
ともすればありきたりな表現ばかりだったからかもしれません。
女流歌人の歌はそのほとんどが「報告、連絡、相談」に終始します。
彼女にももちろんその傾向があります。
しばらくはそれでいいと思います。商業的には共感というものが大きな成功ファクターの一つなので
致し方ない部分もあると思います。
ただいつまでも「自死」「錠剤」「病棟」「切断」「孤児」などという言葉に引きずられていては
歌人としての魂が成長しないと思うのです。
過ぎた現実は動かしようがありません。
亡くなってしまった人も甦らせようがありません。
けれど無くしてしまったものからも、人は多くを手繰り寄せることができるものです。
タイトル歌でもある、
・目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
・大きく手を振れば大きく振り返す母が見えなくなる曲がり角
など、儚さと温もりを持った情景を思い出したり、切り取って描きだす能力には
すばらしいものがあると思います。
一時の話題性などが及ばない、長い鑑賞期限を持つ歌を作り出せるセンスこそ、
歌人に要求されているスキルなのですから、一過性のまま終わらずに成長して欲しいと思います。
角松敏生さんの「君を越える日」という名曲がありますが、
彼女が「セーラー服の歌人」という「自分」を越えることができた時、
そこからが歌人としての第一歩になるのではないかと思います。
「不運」「不幸」「不条理」「孤独」それらすべてを越えて、
彼女が言葉に導かれることを願っています。
見られない。
むしろ90年代的な破壊と再生の物語だと思う。
簡単に言えば、
バンプオブチキンか、
XJAPANかとゆうこと。
鳥居さんが、
ヴィジュアル系好きとは、聞いたことないが、
まさしくXやBUCK-TICK好きな
人ならハマる
ダークさとキッチュさを併せ持つ歌集だと思った。
幸せになってほしいとしかいいようがありません
手に取りそこにあるすべての歌を読まれることをお勧めしたい歌集です。
朝の道「おはよ! 元気?」と尋ねられもう嘘ついた 四月一日
目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
爪のないゆびを庇って耐える夜 「私に眠りを、絵本の夢を」
お月さますこし食べたという母と三日月の夜の坂みちのぼる
手を繋ぎ二人入った日の傘を母は私に残してくれた
「・・・生身の言葉であるから、他者に思いは伝わり、他者を動かしていったのだろう。そこに私は、言葉の本源的な力を見る思いがする。自分の言葉をもった人は孤独ではない。言葉を信じる人に、あるいは迷いつつも信じたい人に、キリンの子が届いてほしい。」 吉川宏志(歌人)
漢字で「麒麟」と書けば空を翔る空想上の生き物だが
カタカナで書かれた「キリン」は動物園にいるキリンに他ならない。
檻の中(孤児院)で空(母の居る天国)に一番近い場所に居る、
背の高いキリンの子に違いないと僕は思う。
アフリカの大地に放されたキリンではけしてないのだが、彼女の
希望は柵も檻もない草原を走るキリンに生まれることだったかもしれない。
「虐げる人が居る家ならいっそ草原へ行こうキリンの背に乗り」
事実を事実として感情を廃して書く文には言葉の力がある。
彼女の歌には一切の脚色も感情も感じられないノンフィクションの
新しい歌の世界が構築されている。
それゆえ読み手に強い衝撃を与えるのだと僕は思った。
すばらしい歌集である。
「友達の破片が線路に落ちていてわたしと同じ紺の制服」