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怒り(上) (中公文庫 よ 43-2) 文庫 – 2016/1/21
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- 本の長さ310ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2016/1/21
- 寸法10.6 x 1.3 x 15.2 cm
- ISBN-104122062136
- ISBN-13978-4122062139
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
信じることの難しさ
吉田修一の『怒り』が新刊として発売されたのは2年余り前だが、この秋、映画化によってあらためて注目されている。これを機に新しく巻かれた文庫本のカバーには、渡辺謙ら出演俳優の顔写真が組まれ、華やかだ。
八王子の郊外に暮らす若い夫婦が自宅で惨殺され、目撃情報から精緻なモンタージュ写真が作られる。犯人は山神一也、27歳。すぐに全国に指名手配されるも手がかりがないまま1年が過ぎた夏、房総の港町で働く親子、東京の大企業に勤めるゲイの青年、沖縄の離島で母と暮らす少女の前に、身元不詳の男が現れる。当初は訝られながらも、男はほどなく受けいれられていくのだが、警察が整形手術後の山神の写真をテレビ番組で公表したあたりから状況は慌ただしくなる。この男は殺人犯ではないかとの疑念が3者それぞれに湧きあがり、彼らの日常が震えだす──どの男が犯人かわからないまま絶妙な場面転換に従って各地の人間関係の変容を読み進めるうち、気づけば登場人物たちと同じく、私もまた信じることの意味について自問自答していた。
相手を信じきれるかどうかは、突きつめれば、そう信じている自分を信じられるかという問いになる。自分の身を賭すぐらいでなければ、信じきることなどできないのではないか。だから、それとは違う立場の他者や社会に対しては怒りがこみあげる。自分を信じていなければ、本物の怒りも湧いてこない。怒りとは、つまり、自分を信じている証しなのかもしれない。
信じることの難しさと、尊さ。この小説が突きつける問いは禍々しく、ヒリヒリするぐらい切ない。
評者:長薗安浩
(週刊朝日 掲載)登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2016/1/21)
- 発売日 : 2016/1/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 310ページ
- ISBN-10 : 4122062136
- ISBN-13 : 978-4122062139
- 寸法 : 10.6 x 1.3 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 92,398位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 568位中公文庫
- カスタマーレビュー:
著者について

1968年9月14日、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒。
1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が第117回芥川賞候補となる。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を立て続けに受賞し、文壇の話題をさらう。2007年『悪人』で大佛次郎賞と毎日出版文化賞を受賞した。
他に『東京湾景』『長崎乱楽坂』『静かな爆弾』『元職員』『横道世之介』など著書多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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もっと感動しました。
やはり原作は更に描写が細かく、映像と違い監督と演者の表現に左右されず、読む人の感性で更に想像が膨らむので良いですね。
すっかり吉田作品のファンになりました。
男は偽名(高橋)を使い、アルバイト期間(2年)を偽り、左利き(犯人の特徴の一つ)。さらには、公開写真に似ている。
娘の幸せを願い、娘を守るためにとった、洋平の行動は。
ゲイの優馬は男と同棲する。優馬の仲間2人が空き巣に入られる。男の仕業ではないかと疑う。疑惑が膨らむ。
公開写真にも似ている。頬の3つのホクロ(犯人の特徴の一つ)。
優馬は、本人も思いもよらない行動に出た。
著者は、「その人の何を知れば、その人を信じることができますか」と問いかけている。
失礼ながら小生は、福田和子の様に、接触した指紋の採取を警察にまかせる事で解決すると思っていた。
しかし、この物語はそんな単純なものではない。
とにかく、著者に読者は翻弄される。それでも最後は「ちょっと救われた感」があり,映画も見てみたいと思った。
「惨殺現場に残された「怒」の文字。整形をして逃亡を続ける
犯人・山神一也はどこにいるのか?」
整形して逃亡?そういう事件あったよね。そうおもいつつも面白そう!
殺人事件から1年後の夏・・・田代、優馬、田中・・・それぞれ
前歴不詳の男の物語が独立して進んでいく。
このなかの一人が犯人だよね。スラスラ読むに最適。わかりやすいし
単たる犯人探しではなくて根底にあるのは人間どこまで信じられるかって
いう基本的なことのよう。それでもう~んってなっちゃう。
吉田修一作品は数々の受賞歴があり「悪人」は映画化もされていて
DVDぶっ壊れる前に見た記憶があるし。先程検索したら「怒り」も映画化へ。
そうなんだよね。万人に受け入れられやすいっていうかこれが文学的となると
如何なんだろうなぁとチラリと余計なことおもいました。
話しの筋としてはどんどん引き込まれて2日間で読み終わりました。
ただひたすら面白いけど。あまりにもあっけなくて。吉田修一自身は
とってもいいひとって気がしてます。ある一定のところから先は掘り下げない。
世の中よくよく知ってるからかなぁ。書くのはここまでよっていうのがあるような。
ほのぼのとして(そう見えるだけかな)のそれぞれの結末はあぁよかったね
それはそれでいいのだろうけど少々物足りない。読後感はそんなおもいで
いっぱいになりました。
たとえば次のような描写があります。
「道にタイヤのあとがある。トラクター用の大きなもので、雨の日につけられたらしく、画数の多い漢字のようにはっきりと形が残っている」
「沖縄の星空は濃い。これまで見てきた普通の星空が、ミルフィーユのように何層にも重なっているように見える。泉はいつもそこに自分の腕を差し込んでみたくなる。ズブズブとどこまでも深く差し込まれる腕には、チクチクするような星々の感触がある」
いずれも沖縄での描写ですが、その描写が目の前に感覚的に伝わってくる印象を持ちます。
本書では、東京、浜崎漁港の街、沖縄県波留間島の三つの地域を舞台に、それぞれの物語が進行しますが、中でも沖縄を舞台にしたパートにおける南国の描写が最も印象的でした。
後に書かれた「森は知っている」でも南国での描写が鮮やかでしたが、波留間島の描写がとてもキラキラとしていて美しい。
また沖縄における基地問題もさりげなく取り上げられており、この基地問題の深刻さを知っていると、沖縄における登場人物たちの苦悩の深さが理解できます。
読み出したら止まらなかった。。
一つの事件が千葉、東京、沖縄それぞれの生活に絡んでくる。
3つの舞台の情景、人物像がとても面白かった。涙も止まらないシーンもあった。
でも最後にもう一味あっても良かったかな?とも思う。
結末が早く知りたいですが、じっくりゆっくり読んで楽しんでいます。