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皮膚という「脳」 心をあやつる神秘の機能 Kindle版
音を聴き、光を捉え、気配を感じる…。皮膚を「露出する脳」である喝破した著者が導き出した結論は、「五感は皮膚から始まった」とする驚異の仮説だった。
- 言語日本語
- 出版社東京書籍
- 発売日2010/5/20
- ファイルサイズ4363 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- ASIN : B00UTAVOLU
- 出版社 : 東京書籍 (2010/5/20)
- 発売日 : 2010/5/20
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 4363 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 205ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 204,495位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 300位基礎医学 (Kindleストア)
- - 16,606位科学・テクノロジー (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皮膚に色々と機能があることを知らことができます。内容は専門的なこともありますがサラリと書いてあり読みやすいてわす。
人と人のコミュニケーションとして、話す以外に触れることの重要性を改めて感じました。日本の文化では触れることは簡単ではなく、理由や動機づけがとても必要です。西洋はあいさつにハグやベソ(チークトゥーチーク)があり、そのことが心理的な壁をとることは容易です。触れることの重要性を知り、もっと人と人が触れ合えることが簡単になれば、良いと個人的に思いました。
人と人のコミュニケーションとして、話す以外に触れることの重要性を改めて感じました。日本の文化では触れることは簡単ではなく、理由や動機づけがとても必要です。西洋はあいさつにハグやベソ(チークトゥーチーク)があり、そのことが心理的な壁をとることは容易です。触れることの重要性を知り、もっと人と人が触れ合えることが簡単になれば、良いと個人的に思いました。
2014年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年出逢った本の中で最も衝撃を受けた本それがこちら!
皮膚という「脳」 心をあやつる神秘の機能
タイトルと表紙に誘われて 図書館でグイグイ引き込まれて読んで
どうしてももっともっともっと詳しく読みたくって
購入してしまいました!
抱擁 が人に及ぼす仕組みが分かりやすく
多角的な視点で書かれています
大和撫子に抱擁(ハグ&キス)を普及しているハグハグ女神
山口創様の著書と出逢えて
確信と勇気をいただきました
いつかお逢いしてハグ&キスしたいです
ありがとうございます♪
皮膚という「脳」 心をあやつる神秘の機能
タイトルと表紙に誘われて 図書館でグイグイ引き込まれて読んで
どうしてももっともっともっと詳しく読みたくって
購入してしまいました!
抱擁 が人に及ぼす仕組みが分かりやすく
多角的な視点で書かれています
大和撫子に抱擁(ハグ&キス)を普及しているハグハグ女神
山口創様の著書と出逢えて
確信と勇気をいただきました
いつかお逢いしてハグ&キスしたいです
ありがとうございます♪
2021年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皮膚が子どもの頃から弱くて、現在も乾燥に悩んでいるので少しでもなにか原因が分かれば…と、思い購入しました。
脳との繋がりは、興味深くて感覚は脳よりも皮膚の方が大切ですね。前半は、とても面白かったです。
脳との繋がりは、興味深くて感覚は脳よりも皮膚の方が大切ですね。前半は、とても面白かったです。
2010年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は早稲田大学で博士号を取得し、現在は桜美林大学準教授をしているとプロフィールにあります。ゆえに論文や研究成果の書き方は取得済みと想定します。しかし文章がお粗末で読んでいて疑わしい研究結果が目ざわりになり最後まで読破することができませんでした。具体的には以下を参照ください。
・ほかの専門家の成果を引用するときに呼び捨てにしている。(p52.愛知県立医療技術大学の岡田ルリ子、p63.長崎大学の篠原一之)
・だが著者が共同講演をした専門家は〜氏と呼んでいる。(p76.わたしは大橋力氏といっしょに講演することになった)
・同じ言葉を使った文章の冗長化。(p136.〜がわかっている。〜がわかっている。)
・用語の不一致。(p144.エストレゲン、エストロゲン?)
・調査結果の引用なし。(p146.スウェーデンの保育園や学校で100人以上の子供たちを調査にした結果によると)いつ、どの保育園・学校で、どのような形で調査をしたのかの記述なし。
・グラフを示すも引用なし。(p151.グラフが掲載されているが年月日、場所の記述なし)
大学で教鞭をとるほどの方なのですから上記のようなミスや不注意はしないのが当たり前ではないでしょうか?読者としてとてもがっかりです。どんなに論説が素晴らしくてもこれでは学術分野で公平に扱ってもらえないと思います。
・ほかの専門家の成果を引用するときに呼び捨てにしている。(p52.愛知県立医療技術大学の岡田ルリ子、p63.長崎大学の篠原一之)
・だが著者が共同講演をした専門家は〜氏と呼んでいる。(p76.わたしは大橋力氏といっしょに講演することになった)
・同じ言葉を使った文章の冗長化。(p136.〜がわかっている。〜がわかっている。)
・用語の不一致。(p144.エストレゲン、エストロゲン?)
・調査結果の引用なし。(p146.スウェーデンの保育園や学校で100人以上の子供たちを調査にした結果によると)いつ、どの保育園・学校で、どのような形で調査をしたのかの記述なし。
・グラフを示すも引用なし。(p151.グラフが掲載されているが年月日、場所の記述なし)
大学で教鞭をとるほどの方なのですから上記のようなミスや不注意はしないのが当たり前ではないでしょうか?読者としてとてもがっかりです。どんなに論説が素晴らしくてもこれでは学術分野で公平に扱ってもらえないと思います。
2018年5月26日に日本でレビュー済み
人間の皮膚が脳と同じくらい複雑で大切な物と言ってる様に感じました。作者はそこについては明確にはしてないかな、役に立つノウハウが色々載ってます。
是非参考にすればよき生活がしやすくなるかも
是非参考にすればよき生活がしやすくなるかも
2010年6月23日に日本でレビュー済み
著者の専門は臨床心理学・身体心理学。
皮膚が単なるバリアでないことをいろいろな研究結果から説いて行く。まず免疫の最前線として働き、体内の恒常性の維持に重要な働きをしている。
また、皮膚は音楽や自然界の音の中の超音波成分を知覚することができ、快適性と神経活動活性化を生じさせ、一方不快な低周波も皮膚が知覚し、自然災害などから身を守ることに役立っているという。
皮膚を「なでる」ことで、脳にオキシトシンが分泌され、子供の成長を促し、リラックスさせ、愛情を深め、穏やかにし、頭を良くする効果がある。
「さする」ことには痛みや不安感を鎮める効果があり、スウェーデンのリハビリテーションプログラムに取り入れている所もある。
日本にはもともと、皮膚や皮膚感覚を大切にする文化が育まれていたが、境界を明確に分ける西洋文明の考え方の浸透により、皮膚の内側から感じる要素が消え、ただ外側から見られるものとなってしまった。
皮膚に様々な病状が映し出されると同時に、人々は解決手段として皮膚に加工を加えて行く。
しかし、皮膚の加工に頼らないコミュニケーションが今求められている。
幼少期から子供に積極的にふれあい、皮膚への刺激を絶やさないことが、社会の中で自己の感覚を保持して自尊心をもって生きることにつながるにちがいない、と著者は主張している。
皮膚から心と身体、社会との関わりを考えて行く刺激的な本だ。
皮膚が単なるバリアでないことをいろいろな研究結果から説いて行く。まず免疫の最前線として働き、体内の恒常性の維持に重要な働きをしている。
また、皮膚は音楽や自然界の音の中の超音波成分を知覚することができ、快適性と神経活動活性化を生じさせ、一方不快な低周波も皮膚が知覚し、自然災害などから身を守ることに役立っているという。
皮膚を「なでる」ことで、脳にオキシトシンが分泌され、子供の成長を促し、リラックスさせ、愛情を深め、穏やかにし、頭を良くする効果がある。
「さする」ことには痛みや不安感を鎮める効果があり、スウェーデンのリハビリテーションプログラムに取り入れている所もある。
日本にはもともと、皮膚や皮膚感覚を大切にする文化が育まれていたが、境界を明確に分ける西洋文明の考え方の浸透により、皮膚の内側から感じる要素が消え、ただ外側から見られるものとなってしまった。
皮膚に様々な病状が映し出されると同時に、人々は解決手段として皮膚に加工を加えて行く。
しかし、皮膚の加工に頼らないコミュニケーションが今求められている。
幼少期から子供に積極的にふれあい、皮膚への刺激を絶やさないことが、社会の中で自己の感覚を保持して自尊心をもって生きることにつながるにちがいない、と著者は主張している。
皮膚から心と身体、社会との関わりを考えて行く刺激的な本だ。
2018年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
身体心理学というあまり聞いたことがなかった学問の研究者による著書。
Wikipediaによると、身体心理学とは、『心身二元論的な分断を避け身体的要素との関連の上で心理学的研究・実践を進める心理学の一分野である』らしい。
そういう意味で、著者も冒頭、日本語の「皮膚」と「肌」の言葉の違いから皮膚が単なる臓器だけではなく、いかに自分の内面とつながっているかを説く。つまり、「肌」には、『「肌つや」、「一肌脱ぐ」、「肌をあわせる」、「芸術肌」などのように、そこには心が反映された臓器、もしくは「自己そのもの」のようなイメージで使われていることがわかる』と述べている。
私自身、アトピー持ちで、心身の状態が皮膚に出る感覚はよく分かる。また、必ずしも脳からの指令に基づいているとは限らない、60兆個の自己を形作っている細胞と、消化管内だけでも100兆個、口腔内には100億個、皮膚には1兆個いるといわれる細菌との共生から、自分自身自体が宇宙そのものだと改めて思った。著者は、皮膚は脳というが、私としては、皮膚も「私自身」で、それぞれの「私自身」が生きたいと願って生きている結果、私という集合体になっているのではないかと思った。
会社組織だけでなくどんな組織であれ、末端の一つ一つの細胞が生き生きと自らの役割を果たすことが、健全な組織になるはずという持論にもつながる本であると思った。
内容は以下。
第一章 露出した「脳」
『自己と社会との境界としての皮膚』には様々な機能がある。外界との最前線であるから、さまざまな外界の有害な刺激から身体を防御すると同時に、体液の喪失を防ぐという役割がある。
皮膚にいる1兆個の細菌との共生、脳からの指令を待たない独自の免疫機能、紫外線を吸収してしまう機能、物質や水が浸透するのを防ぐ機能、抗菌作用のある汗を出す機能など、皮膚自身が必ずしも脳からの指令を待たずに独自の高い機能を用いて活躍している。
第二章 五感はすべて皮膚から始まった!
皮膚には処理システムが三つある。
①触覚受容器と神経の末端が担っている、何かにさわったときに感じる触覚の機能
②皮膚の状態を監視して、それを常に平衡状態にキープする場合の、脳から独立した情報処理
③音波による表皮の振動や、表皮で感じている痛みなどの刺激に対する反応。中枢(脳)へ到達しているもののほとんどがサブリミナルのうちに情報処理されている
この章は③の紹介。
聞こえない音には超音波と低周波音があり、それを聴覚ではなく、皮膚で感じている可能性を論じている。例えば、CDのようにデジタル処理されることで聞こえない音を排除してしまい純粋な音波だけの音になると、心身に心地よい本来の音がなくなってしまうという。
その他にも、手かざしによる「気」、つまり、セラピューティックタッチ(Therapeutic Touch:TT)の技法のエネルギーとは何か、また、気配や感情を感じる皮膚の事例として、クレバーハンス効果を挙げ、皮膚で感じているであろうものが、身体に影響を与える可能性について論じている。
しかし、何故そういう機能があるのか、と考察は続く。生物の進化の歴史から、『皮膚はもともとは、一胚葉生物の能力として、目や耳で捉えられる範囲外の波長の音や光までも広く捉えていたのだと思う。しかし、獲物を捕まえたり、捕食者から逃げたりする必要性から、より詳細な情報をより精確に捉える必要性が生じた。そこで、進化の過程で皮膚の一部を変化させて網膜や鼓膜、さらには鼻の粘膜や舌などのシステムを新たに作り出し、これらの能力を目や耳、鼻、舌に譲り渡したのではないか。だから、皮膚はもともともっていた機能の名残りを残していると考えてもさしさわりあるまい。』と説明している。
第三章 皮膚は心をあやつる
皮膚が触れ合うことで振動が発生し、その振動はカルシウムイオンを発生し、それが脳に伝わり、オキシトシンというホルモンが分泌されるという。つまり、マッサージなどを受けた時に気持ちよくなるのはこのホルモンの影響らしい。なでたり、さすったり、軽くたたいたりすることで、内面によい影響を及ぼすことが可能なのだ。
第四章 豊かな境界としての皮膚へ
人間がなぜ毛をなくして裸となったか、その生物学的な意味や社会学的な意味を考察する。著者は、コミュニケーションを進化させるためと説く。自分であることを認識させているのは最も敏感な器官である皮膚であるにも関わらず、最近皮膚が弱体化している。というのも、自然の状態ではなくなっているからという。つまり、化粧や美容整形だけではなく、ネイルアート、イヤリングなどを身に付け、衣服で皮膚を覆い隠す。
『皮膚を管理することが、他人からみられる自己を管理することと同義にさえなってしま』い、皮膚が内側から感じる機能を失い、単なる人工皮膜のようになってしまっているという。
心身症など様々な病気が表れるようになっているが、皮膚が本来持っている機能を学び、人間関係に皮膚感覚を大切にすることで、コミュニケーションをしっかりとっていくことが大事。
Wikipediaによると、身体心理学とは、『心身二元論的な分断を避け身体的要素との関連の上で心理学的研究・実践を進める心理学の一分野である』らしい。
そういう意味で、著者も冒頭、日本語の「皮膚」と「肌」の言葉の違いから皮膚が単なる臓器だけではなく、いかに自分の内面とつながっているかを説く。つまり、「肌」には、『「肌つや」、「一肌脱ぐ」、「肌をあわせる」、「芸術肌」などのように、そこには心が反映された臓器、もしくは「自己そのもの」のようなイメージで使われていることがわかる』と述べている。
私自身、アトピー持ちで、心身の状態が皮膚に出る感覚はよく分かる。また、必ずしも脳からの指令に基づいているとは限らない、60兆個の自己を形作っている細胞と、消化管内だけでも100兆個、口腔内には100億個、皮膚には1兆個いるといわれる細菌との共生から、自分自身自体が宇宙そのものだと改めて思った。著者は、皮膚は脳というが、私としては、皮膚も「私自身」で、それぞれの「私自身」が生きたいと願って生きている結果、私という集合体になっているのではないかと思った。
会社組織だけでなくどんな組織であれ、末端の一つ一つの細胞が生き生きと自らの役割を果たすことが、健全な組織になるはずという持論にもつながる本であると思った。
内容は以下。
第一章 露出した「脳」
『自己と社会との境界としての皮膚』には様々な機能がある。外界との最前線であるから、さまざまな外界の有害な刺激から身体を防御すると同時に、体液の喪失を防ぐという役割がある。
皮膚にいる1兆個の細菌との共生、脳からの指令を待たない独自の免疫機能、紫外線を吸収してしまう機能、物質や水が浸透するのを防ぐ機能、抗菌作用のある汗を出す機能など、皮膚自身が必ずしも脳からの指令を待たずに独自の高い機能を用いて活躍している。
第二章 五感はすべて皮膚から始まった!
皮膚には処理システムが三つある。
①触覚受容器と神経の末端が担っている、何かにさわったときに感じる触覚の機能
②皮膚の状態を監視して、それを常に平衡状態にキープする場合の、脳から独立した情報処理
③音波による表皮の振動や、表皮で感じている痛みなどの刺激に対する反応。中枢(脳)へ到達しているもののほとんどがサブリミナルのうちに情報処理されている
この章は③の紹介。
聞こえない音には超音波と低周波音があり、それを聴覚ではなく、皮膚で感じている可能性を論じている。例えば、CDのようにデジタル処理されることで聞こえない音を排除してしまい純粋な音波だけの音になると、心身に心地よい本来の音がなくなってしまうという。
その他にも、手かざしによる「気」、つまり、セラピューティックタッチ(Therapeutic Touch:TT)の技法のエネルギーとは何か、また、気配や感情を感じる皮膚の事例として、クレバーハンス効果を挙げ、皮膚で感じているであろうものが、身体に影響を与える可能性について論じている。
しかし、何故そういう機能があるのか、と考察は続く。生物の進化の歴史から、『皮膚はもともとは、一胚葉生物の能力として、目や耳で捉えられる範囲外の波長の音や光までも広く捉えていたのだと思う。しかし、獲物を捕まえたり、捕食者から逃げたりする必要性から、より詳細な情報をより精確に捉える必要性が生じた。そこで、進化の過程で皮膚の一部を変化させて網膜や鼓膜、さらには鼻の粘膜や舌などのシステムを新たに作り出し、これらの能力を目や耳、鼻、舌に譲り渡したのではないか。だから、皮膚はもともともっていた機能の名残りを残していると考えてもさしさわりあるまい。』と説明している。
第三章 皮膚は心をあやつる
皮膚が触れ合うことで振動が発生し、その振動はカルシウムイオンを発生し、それが脳に伝わり、オキシトシンというホルモンが分泌されるという。つまり、マッサージなどを受けた時に気持ちよくなるのはこのホルモンの影響らしい。なでたり、さすったり、軽くたたいたりすることで、内面によい影響を及ぼすことが可能なのだ。
第四章 豊かな境界としての皮膚へ
人間がなぜ毛をなくして裸となったか、その生物学的な意味や社会学的な意味を考察する。著者は、コミュニケーションを進化させるためと説く。自分であることを認識させているのは最も敏感な器官である皮膚であるにも関わらず、最近皮膚が弱体化している。というのも、自然の状態ではなくなっているからという。つまり、化粧や美容整形だけではなく、ネイルアート、イヤリングなどを身に付け、衣服で皮膚を覆い隠す。
『皮膚を管理することが、他人からみられる自己を管理することと同義にさえなってしま』い、皮膚が内側から感じる機能を失い、単なる人工皮膜のようになってしまっているという。
心身症など様々な病気が表れるようになっているが、皮膚が本来持っている機能を学び、人間関係に皮膚感覚を大切にすることで、コミュニケーションをしっかりとっていくことが大事。