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アウトランダー SEASON 1 ブルーレイ コンプリートパック(5枚組) [Blu-ray]
仕様 | 価格 | 新品 | 中古品 |
今すぐ観る ![]() | エピソード | シーズン |
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フォーマット | ドルビー |
コントリビュータ | ロナルド・D・ムーア, ゲイリー・ルイス, トビアス・メンジーズ, サム・ヒューアン, カトリーナ・バルフ |
言語 | 英語, 日本語 |
ディスク枚数 | 5 |
稼働時間 | 15 時間 21 分 |
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商品の説明
胸キュン海外ドラマ「アウトランダー」
現代と過去の“愛"と運命に翻弄されるクレア
看護師のクレア(カトリーナ・バルフ)は夫とスコットランドのハイランド地方で休暇を過ごしていたが、途中に訪れたストーンサークルで、一人200年前にタイムスリップしてしまう!
辿り着いた先は、スコットランドとイングランドの緊張が高まる1743年。密偵の疑いをかけられたクレアは、医療の知識を駆使して信頼を得ながら未来に戻る方法を模索していたが、
困難な時代を生き抜くためにスコットランドの戦士ジェイミー(サム・ヒューアン)と結婚することに。現代と過去の愛と運命に翻弄されながら、 激動の時代を懸命に生き抜くクレアの物語。
<キャスト>
クレア・ビーチャム・ランダル・・・カトリーナ・バルフ(恒松あゆみ)
ジェイミー・フレイザー・・・サム・ヒューアン(高橋広樹)
フランク・ランダル/ジョナサン・"ブラック・ジャック"・ランダル・・・トビアス・メンジーズ(速水奨)
コラム・マッケンジー・・・ゲイリー・ルイス(森功至)
<映像特典>
●解説付き未公開シーン(11種)
●大作のドラマ化:映像化への道のり
●物語を彩るドレスとキルト
●すばらしき俳優たち
●解説付き未公開シーン(10種)
●リアフ城とスコットランドの魔力
●俳優たちの訓練合宿
●ロナルド・D・ムーアの製作現場ツアー
●ロナルド・D・ムーアとスタッフによる音声解説(3種)
●解説付き未公開シーン(9種)
●第9話 報い エクステンデッド版(70分)※本編内に収録
●ロナルド・D・ムーアとスタッフによる音声解説(3種)
●ダイアナ・ガバルドンの製作現場訪問
●台本読み合わせ風景
●解説付き未公開シーン(5種)
●ロナルド・D・ムーアとスタッフによる音声解説(2種)
●時空を超えた三角関係
●17世紀の再現:糸から織り上げる衣装
●NGシーン
※ジャケット写真、商品仕様、映像特典などは予告なく変更となる場合がございますのでご了承ください。
© 2014 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.
登録情報
- 言語 : 英語, 日本語
- 製品サイズ : 30 x 10 x 20 cm; 200 g
- EAN : 4547462103932
- 監督 : ロナルド・D・ムーア
- メディア形式 : ドルビー
- 時間 : 15 時間 21 分
- 発売日 : 2016/3/23
- 出演 : カトリーナ・バルフ, サム・ヒューアン, トビアス・メンジーズ, ゲイリー・ルイス
- 字幕: : 日本語, 英語
- 言語 : 日本語 (Dolby Digital 5.1)
- 販売元 : ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- ASIN : B01B2EIE3M
- 原産国 : 日本
- ディスク枚数 : 5
- Amazon 売れ筋ランキング: - 40,751位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 906位ブルーレイ テレビドラマ
- - 1,038位アメリカのTVドラマ
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
もしあなたが,ヒロインを守る男を描く王道のラブロマンス好きであるなら,ぜひとも,ご覧になってください。きっとご満足いくことでしょう。
最初の5話の展開はノロノロしていて,正直「どこが面白いんだろう?」とよくわからなかったのです。ジェイミー役の俳優はともかく,あとは「白雪姫と7人の小人」に出てくるみたいな,こ汚いおっさんばかりで,しかもかなり下品でセクハラ発言頻発,お酒に酔うと手近な女を乱暴し放題みたいな無法地帯が舞台で,ロマンチックな話が好きな私としては,なんだか見ていてちょっと辛いものがありました。この時点では,ルパートとアンガスとマータフの区別がつかなかったくらいです。
そんな私がいきなりこのドラマにはまった部分は第6話「守備隊の指揮官」のラスト,
「私が○○じゃなくてもいいの?」
「かまわない,俺が□□でもいいのなら」
の部分。大男でたくましく,背中に200もの鞭の傷跡が残る勇ましい戦士のジェイミーが□□だって??
まあ,カトリックならさもありなん,と思いつつ,このジェイミーがなぜクレアと**する気になったのか,とても不思議でした。なぜなら,彼の彼女に対する好意は,この時点では友情の限度にとどまるかのような演技だったからです。原作を読了してから再度じっくり見ると,決してそうではないことが後からは分かるのですが,ドラマから入り,原作についてはまったく白紙の状態だと,そのあたりのことがよくわからない。
そして,この急展開に,いきなり強力な磁石に引きつけられたかのように吸い寄せられ,急に次の展開が気になって気になって,翌日,忙しい合間を縫って大急ぎでレンタルショップに行って,続きをズラリと借り,あとは一気に最終話まで見てしまい(正確に言うと,ウェントワース刑務所の部分は辛かったので最初はかなりの早送りで見た),じっくり見るためにシーズン1セットをアマゾンで早速購入し,以来8カ月間,どっぷりとアウトランダーの世界にはまり込んでいます。
このドラマ作品で最大の魅力は,やはりジェイミー役のサム・ヒューアンの容貌や演技力に負う所が大きいでしょう。
ジェイミーはスコットランドの戦士で身長は193㎝(原作による),豊かな赤い巻毛で,胸板の分厚い大男です。真っ直ぐな背筋とキュッとしまった尻,長い脚が優雅で,腹筋は昆虫のようには割れておらず,ごく自然でなだらか,とても健康的な印象です。
がっしりした顎はわずかに2つに割れ全体としてみれば野性的な顔立ちなのですが,まだ少年の面影を残す風貌で,目元になんともいえない華やかさがあります。肉付きが薄くナイフのように鋭い鼻梁は貴族的で(それが生まれの高貴さをも表わしている),笑うと口角が上がる口元は愛嬌に溢れて大らかで優しいのです。けれど,苦悩して眉を寄せているときは老成しているようにも見えるときもある。
そして,なんといっても,胸を打たれるのは,このジェイミーの純情です。純朴で素直で気高く,率直でかつ頑固(意志が強いという良い意味で使われている),ヒロインを命がけで,文字どおり体を張って守り抜く男なのです。
ジェイミーはヒロインと出会った時点で22歳ですが,すでに,心にも身体にも深手を負った満身創痍の青年として登場します。それまでに,かなりの苦しみを味わいながらも,常に前向きで陽気であり,また,苦労した分,年齢に比較して人柄に深みがあり,青い瞳は優しさを湛え,繊細な感受性を持つ情愛豊かな男です。頭もよく,洞察力も鋭いのですが,ヤンチャで無鉄砲なところや,甘えん坊なところもあり,ものすごく男らしいのに,同時に可愛げのある男でもあります。また,自分の思いを照れもせず率直に口に出すところも,大変魅力的です。優しく繊細な心を持っているのに脆弱な感じはいささかもせず,行動力があって信頼でき,頼りがいもある。肉体も強健でタフで女性を遥かに凌駕する精力の持ち主であり,ヒロインの心や体にきめ細やかな心配りをしながらも,同時に,それ以上の,もはや抑えきれない男性としての激情を押し通すようなS的な要素もある。まったくもって,「愛してくれて,かつ,支配してくれる」という欲張りな女性の理想を体現してくれる男性です。
これに対するヒロインはというと,これがまたとってもパワフルな女性です。世にもまれな勇気ある女性ですね。どんな状況に陥っても自己憐憫に陥ったりせず,生き抜くために次々と試練を乗り越えようとします。クレア役の女優,カトリーナ・バルフは,このヒロインのあふれる知性,聡明さ,行動力と芯の強さをよく表現していると思います。白い肌と優雅な首筋,すらりとした長い手足を持ち,脱ぎっぷりがまことに潔い。
髪を結っているとジェイミーよりかなり「お姉さん」のように見えますが,髪をおろしていると,時々「モナ・リザ」のように見えます。経験値の高いお姉さんという設定ですが,このヒロイン,実は,大変純情な人妻です。愛している男性には自分の女性としての部分を無防備にさらけ出し,ベッドの中では特に無邪気で純粋で素直な人です。人妻であるので,ある程度訳知りであることは当然ですが,それでも表情もしぐさも清潔感に溢れ,時に初々しく,10代の少女のように潔癖な感じがします。正義感も強く,怖いもの知らずでもあり,何事もスルーしたり黙って見過ごすことが出来ないところがあって,自分が損をしても正直に率直にモノを言うところが,大変魅力的です。
それと,すごく誠実で優しい。あまりに誠実過ぎて時々優先順位が付けられなくなっているなと,もどかしい印象を抱くことがあります。ドラマでは怒っている場面が多いので,怒りっぽくて怖い印象もありますが(怒ると口が悪くなるし),自分が悪いと思えば素直に謝るし,意地も張るけど,最終的にはジェイミーの気持ちを考えていつまでも意地を張り続けないだけの可愛らしさもあります。
ドラマを終盤まで見てくると,最初は「白雪姫と7人の小人」に出てくるおっさんABCとして区別のつかなかったルパートとアンガスとマータフの違いもよくわかってきます。そして,このおっさんたちが,また実にチャーミングに見えてくるのです。
それと,このドラマ作品は,私に「キルト姿の男の美しさ」というものを開眼させてくれました。それまで,キルトといえば「おっさんのスカート(誰かがレビューで書いていましたね?)」のイメージでしたが,ジェイミーのような美青年が,スコットランドの豊かで険しい風景の中で,キルト姿で佇んでいる姿の美しいこと。本当に惚れ惚れしてしまいます。また,ジェイミーが馬に跨った時,キルトの裾から膝頭が出ますが,それがとってもセクシーです。スコットランドにはあまり知識がなかったのですが,このドラマを見て,ハイランドの戦士たちの誇り高さ,勇気というものに,心の底から感じ入ったのでした。
そんな訳で,まだ,ご覧になっていない方で「見ようかな」と迷っている方には,ぜひ,お勧めしたいと思います。あなたの世界に,また一つ大きな花が咲き,より豊かに,より広く,より深くなること請け合いです。このブルーレイには,解説付き未公開シーンや,ロナルド・ムーア監督の音声解説などが含まれていますが,何より良いのは,第9話「報い」の拡大版が入っていることです。レンタルショップでは見られない部分を見ることができるので,購入してとても満足しています(レビューはまだ続きます)。
さて,以下は「愛する者について語りたいという圧倒的な衝動(ハヤカワ文庫『ジェイミーの墓標Ⅲ』191頁」によって述べるものです。同時にこんな素晴らしい作品を生み出してくれた原作者や,素晴らしい翻訳で日本人読者にその楽しみを届けてくれた加藤洋子先生や出版社の方々,またドラマの製作に携わった俳優さんをはじめ,監督,脚本家,そのた衣装や音楽道具など裏方のすべての人に感謝の気持ちを述べたいという熱い思いから語るものです。
ネタバレがかなりありますので,これからドラマをご覧になろうという方は,ご注意くださいね。
◆この作品を見るようになったきっかけ◆
『REIGN/クイーン・メアリー』にはまってDVDを購入して以来,アマゾンさんから毎日のように「アウトランダー買いませんか?」のダイレクトメールが来ました。きっと『REIGN』を買った人は『アウトランダー』も買うというデータがあるのでしょうね。
しかし「1945年頃を生きる看護婦のヒロイン(人妻)が遺跡で200年前にタイムスリップする。現代の医療知識と技術を駆使することにより周囲の人々の信頼を経て,やがて,現地の美青年と恋に落ちる物語」というあら筋を読んで,私の頭には何やら日本の古典的少女マンガ『王家の紋章』とか『天は赤い河のほとり』が思い浮かんだのでした。
「18世紀のカローデンの反乱」というのも,世界史的にはマイナーで,世界史に疎い私にはあまり勉強にならないかなとも思ったのですが,一方で,このドラマには長大な原作があり,その原作の熱狂的ファンがいる様子なので,「22巻もの長編をファンを飽きさせない筆力で書いた原作があるのなら,期待できる」と思い直したのです。それが2016年の1月頃。ところが人気作品のためか,そのころはいつ行ってもALL貸出中。仕方がないので,いったんは忘れ,5月下旬,GWの頃になって,また借りに行ったのでした。
◆ジェイミーの苦しみについて◆
この作品を見る前に読んだ皆さんのレビューの中に「ジェイミーの苦しみが……」などというものがあり,見る前からとても気になっていました。上述したとおり,日本の少女漫画を連想していたので,「ジェイミーの苦しみって,クレアを現代に帰さねばならないという葛藤のことかな」とのんきに想像していたのですが,私はなんという大マヌケ者だったのでしょう。
『王家の紋章』のメンフィスはお子様なので,恋人を現代に帰すなどという発想は元からなく,『天は赤い河のほとり』のカイルはメンフィスよりはやや成熟しているので,恋人を現代に帰すかどうか悶々と葛藤し続け,それが作品の主要テーマになっているのですが,「アウトランダー」のジェイミーは,大変男らしい成熟した男性なので,その試練はあっさり乗り越えてしまうんですね。いや,本当はあっさりとではないのですが,自分の苦しみは脇に置き,恋人(妻)の幸せを願って,元の世界に帰してやろうとういう決断にいたるまでが速いのです。だから,その苦しみは本作品の重要テーマではない。
それで,誰かがレビューに書いていたジェイミーの苦しみって,あれは,まるで「黒オオカミに補食される白オオカミ」でした。最初の4~5回は,リモコン片手に早送りしたり,スキップしたり,音を消したり,コワゴワ見ましたが,それでも,きちんと視聴することが本作品に対する敬意だし,本作品を理解するなら,そこは飛ばしてはいけないと思って,6回目くらいに,頑張って丁寧に,ウェントワース刑務所の場面の演技を,細大漏らさずじっくりとすべて見ました。
最初,クレアが助けに来る前のジェイミーは,守るのが自分だけなので不敵な笑みを漏らし,「ランダル,お前の思い通りにはさせないぞ」という決意で,青い目が鋭く光り挑戦的でした。ところが,自分を助けに来たクレアが危機に陥ると,彼はクレアを守るために自分をランダルに与えるという決断をします。彼は,痛みには耐えられる。どんなに痛めつけられても,痛みには自己の尊厳を冒されることがないので,例え殺されようと,彼は自己同一性を保ったまま,死んでいくことができる。ところが,悪の方面で知性が深いランダルは,どういう背景を背負った人物なのか,ジェイミーを徹底的に破壊する方法を熟知しており,かつ,それを冷酷に行使する訳です。
ロナルド・ムーア監督も音声解説で言っていましたが「ジェイミーは18世紀の人物であることを忘れてはならない」というのは,本作品を理解する上で大事なことだと思います。オスカー・ワイルドが投獄されたのは19世紀末,今からたった125年位前なので,それよりも昔,今から約270年前の人物であるジェイミーにとって,ランダルの虐待が,どれほどの苦しみだったのか。
この苦しみを演じきったサム・ヒューアンは,本当に素晴らしい俳優です。原作者も彼を一目見て「ジェイミーがそこにいるわ!」と感嘆したそうですが,本当に,彼ほどジェイミー役にふさわしい俳優は,世界に2人といないのではないでしょうか。まるで,サムシング・グレイトな意図から,彼がこの世に俳優として生まれ,そして,ジェイミー・フレイザーという役柄と出会い,役になりきって芸術の神に献身することにより,世界中の人々に感動を与える,そんな「天の深淵な意図」を感じます。
ちなみに,最初にドラマを見た時,フランクとジェイミーを比較すれば,人柄についても容貌に関しても,ジェイミーの方に比較にならないほどの圧倒的な魅力があり(フランク役の俳優さんを否定する趣旨ではないです),クレアがジェイミーを選択するのは,当たり前よね,とつくづく思ったことを強く記憶しています。
◆原作とドラマの違いについて◆
私はドラマから入ったので,原作者ファンのように自分のイメージを持たずに,まずはサムのジェイミーとカトリーナのクレアを見たので,イメージが崩れるという経験はなかったのですが,このような順序で原作とドラマの両作品に触れると,その味わいがずっと深くなるという利点があります。
原作を読む限りは活字の世界で,キルト姿のジェイミーの美しさを想像することができず,また,スコットランドの大自然やリアフ城の様子,クレアのドレス姿についてもイメージが貧弱だっただろうと予測されます。けれど,まずは,ドラマで見て,映像世界を味わってから原作を細かく読むと,情景を目の前にありありと思い浮かべることができるし,また,ドラマでは描ききれない2人の日常生活が細かく描写されているので,ドラマで描かれる以上に2人が非常に親密な仲であることがわかり,読者である我々にも2人の幸せが伝わってきて,嬉しくなります。
例えば,ドラマでは,初夜の翌日,ジェイミーとクレアは山の上にピクニックに出掛けます。そのとき,ジェイミーはクレアの手を握って離さず,熱い視線で一心にクレアを見つめ続けて,花嫁に夢中であることが示されます。また,ヒュー・マンローと話が済んだあと「君を花嫁としてラリーブロッホに連れて帰れるかもしれない」と胸に希望を灯し,満面の笑顔で愛情を込めてクレアを抱き締めるしぐさには,新婚の喜びで胸がはち切れそうになっている様子が容易に見て取れます。
その後,襲撃前のシーンでは,暗闇の中で周囲の人からやや離れ,2人だけの小さな空間で,やっぱりジェイミーはクレアの手を握って離さず,少し恥ずかしそうに,そして嬉しそうに「靴下を干すって,暖炉で乾かすために?」などと,20世紀のクレアからすればとんちんかんな答えをするところが,とても可愛い訳です。すごくささやかな場面で,ジェイミーがクレアに熱烈に恋している様子が演出されています。
そして,襲撃の後,クレアがナイフの使い方を習った後日に,ついに我慢できなくなったジェイミーは,仲間と離れてクレアを人目のない林間地に連れ込み「きみが欲しくてたまらない」と,自分の心情に素直にクレアの体を求めます。
このような展開を見ていると,結婚式の初夜の後は,仲間と旅をするために,ジェイミーはずっと禁欲を保ち,以後,脱走兵に襲われる場面まで,2人は一度も情を交わさなかった,あるいは,交わせなかったのではいか,というイメージだったのですが,原作を読んでみると,違う訳です。初夜の後,夜明けを迎えるまでもの描写も細かく,林間地での脱走兵の襲撃により,クレアの気持ちがジェイミーから若干離れる時まで,2人がとても濃密な時間をたくさん共有していることがわかる。
もちろん,ドラマで見たとおりの印象を,原作の中に発見することもあります。例えば,結婚式とそれに引き続く初夜のシーン。原作については全く白紙の状態でドラマを見ても,ジェイミーが「心から愛する女性と結婚するときの男性の態度」であることが,ダイレクトに視聴者に伝わってきます。ドラマから入った視聴者にとっては,クレアとの結婚を決意するまで,ジェイミーはクレアに対し,単なる好意,肩関節の脱臼とそれに伴う骨折から助けてもらった感謝の気持ち,信頼関係,あるいは友情しか抱いていないように見えるのです。原作を読めば,ジェイミーは注意深く本心を隠していることがわかる訳ですが,それは見えにくい。だから,ドラマの結婚式のときのジェイミーの態度に,意外な感じを受ける訳です。
ジェイミーはクレアのために,正式な式を要求し,美しい花嫁ドレスと特注の銀の指輪を用意する。結婚式のシーンでも,初夜のシーンでも,ジェイミーの顔は,心から愛する憧れの女性を花嫁にすることができ,この腕に抱くことができるという僥倖に輝いている印象を受けます。そういう演技なんですね。彼のクレアに対する態度や言葉は繊細な心遣いに満ち,花嫁の心が打ち解けるまで,何時間でも自分の欲望はひたすら耐え忍んで待ちづつける。
ジェイミーは22歳の若い男という設定であり,かつ童貞。これから初めて女を抱くということへの期待はいやがおうにも高まり(しかも相手は好きな女性だ),自分を制御するのはなかなか困難だっただろうと予測するが(たぶん,2階の寝室に入り,クレアと2人きりになった瞬間から,ジェイミーの体は準備万端だったと思う),それをこらえて忍耐強く待ったのは,本当にクレアを心から愛していて,将来に渡ってたった1人の妻として大事にしようと心に誓っていなければ,できないことなのではないか? クレアの体だけが欲しい訳ではない。最初は気が進まなくても,やがては身も心も妻として自分を愛してくれるだろうという期待が,彼の行動を制御している。ジェイミーは結婚生活というもの,生涯の伴侶である妻と言う存在に,高い価値を置いている男性なのではないか。
そんな印象が,ドラマを見ただけでも,ストレートに伝わってきたのですが,原作を読むと,初夜の後,眠りに落ちた2人の細かい描写が明け方まで続き,ドラマで見たとおりの印象が腑に落ちて,しみじみと物語世界に浸ることができる訳です。
つまり,① まず,ドラマを見る。
② 原作を読む。
③ もう一度じっくりドラマを見る。
④ ロナルド・ムーア監督の音声解説を聞く。
という順序でこの作品に触れると,より深く,より広く,より豊かに楽しめるということです。これが優れた原作とそのドラマ化の相乗効果なのでしょう。
◆翻訳について◆
加藤洋子先生は,きっと翻訳の世界では有名な方なのでしょうが,読書量は比較的多いものの,あまり小説を読まない私は,10年くらい前に映画化された『ブーリン家の姉妹』の翻訳で,先生のお名前を知ったのが初めての機会でした。
『ブーリン家の姉妹』は,エリザベス1世を産んだアン・ブーリンの妹のメアリーの一人称で語られる形式の小説で,翻訳が非常に親しみやすく,わかりやすく,若い女性の心情そのままに,読者を物語世界に引き込む技量が素晴らしいなという印象でした。特に,会話体の文章が優れていて,歴史上の人物が大変身近な存在として,読者に語りかけてくるような力強さがあります。
「アウトランダー」という作品の翻訳においても同様で,ジェイミーとクレアの魅力は,加藤先生の素晴らしい翻訳に負うところが大きい。なぜかと言えば,ドラマでサム・ヒューアン演じるジェイミーの語りの雰囲気が,そっくりそのまま翻訳に表現されているからです。全く違和感がない。
加藤先生の翻訳は,古臭くなく,現代的なのに,気高さもあって,時には古風な表現をも上手く絡め,18世紀と,20世紀を行き来する物語世界を見事に再現されている。また,官能描写の翻訳も素晴らしい。上品で神秘的で神聖で,でも,読者の身近に迫る生々しさもあり,私のように3人の子持ちのミセスでも充分納得のいく,そして満足というより満足以上の,読者の心と体を感動で満たし,震えさせ,身悶え(笑)させるような素晴らしい日本語で翻訳をされています。
少し話がそれますが,現在,私は禁を破ってヴィレッジブックス『時の彼方の再会Ⅱ』を読んでいるところです。カローデンの戦いの後が気になって,どうしても読まずにいられないのですが,『時の彼方の再会Ⅰ』の後ろの方に掲載されている「淫らな海賊」の部分,ものすごく面白いですね。上述したように,加藤先生の翻訳では,ジェイミー&クレアの官能描写は「上品で神秘的で神聖で,でも,読者の身近に迫る生々しさ」もあって,とても読んでいて好感が持てる,清潔で端正でロマンチックな文章なのですが,「淫らな海賊」の部分は,端正な文章の中にも茶目っ気やユーモアが随所に潜み,俗悪な部分もそのままに翻訳されていて,読んでいて思わず微笑んでしまいました。
私,日本人の読者として,本当に加藤先生には心から感謝しています。このような素晴らしい翻訳を,本当にありがとう。先生は,なんという素晴らしい社会貢献をなさっていることでしょう。きっと,私以外にも同様に感謝している読者の方は,日本全国に多数いるのではないでしょうか。
今,読んでいるのは,まだまだ8巻目。現在刊行されている22巻まで,今後も先生の翻訳をじっくり味あわせて頂こうと思っています。
◆終わりに◆
以上のように,ドラマも原作も深い内容で,とても楽しめる素晴らしい作品です。シーズン3と4も楽しみにしていますし,原作本も1巻から3巻を除き、今では中古しか出ていないので,すべてアマゾンで買って揃えましたが,できるだけ良い状態の本を探した結果,定価800円の本にプレミアがついて6000円まで高騰しているものもあり,22巻全部揃えたところ,なんと7万3000円もかかってしまいました。でも,後悔はしていません。今後数年は,アウトランダーだけで十分に楽しめそうです。
しかし,私もフルタイムで働きながら3人の子どもを育てている身なので,このレビューを書くまでに約8か月も掛かってしまいました。シーズン1も家事の合間に,少しずつ丁寧に見ていたので,(原作を読むのも同時進行),シーズン1の部分を見終えるのに半年かかり,見終えたのは,2016年10月のことでした。そして,レビューを書く時間が取れるまで,更に3か月かかったという訳です。
今回,かなりの量のレビューを書きましたが,これは前述したように「愛する者について語りたいという圧倒的な衝動」によるものです。でも,1万字を軽く超えてしまったために,1項目(ジェイミーとリアリーのキスシーンの疑問についての部分)は,削除しなければなりませんでした。その部分は原作のレビューに書くつもりです。また,シーズン2も一応ざっとは見終わっているし,原作も読んでいる途中なのですが,ドラマを見ながら,原作を読みながら感じる溢れる胸の思いをまだまだ表現したい,伝えたいとの気持ちで一杯です。できれば,シーズン2のレビューと,原作の個々の巻の感想も書きたいと思っています。
さらに余談ですが,もともと海外ドラマに興味のなかった私は,当時5歳の息子とレンタルショップに「ドラえもん」を借りに行ったのが,そもそもの始まりでした。一昨年(2015年)9月のことです。そこで『REIGN』の大々的な宣伝のヒロイン等身大パネルが飾ってあって興味を引かれ,気が付いたらフランソワ役のトビー・レグボくんやジェイミー役のサム・ヒューアンの虜になっていました。まるで,息子と保育園行事の芋ほりに出掛け,ドラえもんを掘りあてたと思ったら,イイ男が芋づる式にザクザク出てきたみたいな感じ。こんな楽しい世界を知らずに,今まで人生,無駄にしたわ,なんて,ちょっぴり無念に思いました。
主人公の愛は偽りの言葉にしてただの虚言癖、コレを愛ですと思える人は愛を知らない心なしの人間です、演出、脚本共に酷かった1シーズン1000円で観れましたが1000円と観た時間を返して下さい。
この作品レベルで満足できない人はなろう系に毒されてます(苦笑)
争いの世に愛があり、子孫にその痕跡が継がれていて、
その愛の重みを感じ、また見たくなる物語です。
過激な戦いのシーンもありますが、ジェイミー役のサム・ヒューアンががかっこよくて癒されます‼️