原書を読み始めたときに、たとえ話や凝った表現が多く話の本筋がつかみにくかったので漫画版を読んでみました。
ストーリーの骨子が漫画になっているので、読んだ後で原書を読むとすっきり読み進められました。
また、原書を読んだ後で漫画を読むと、原書の小さな表現が漫画の一コマであらわされていたりして、
丁寧に漫画化されていることに気が付きます。
巻末の解説も興味深かったです。

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男色大鑑-武士編- (B's-LOVEY COMICS) コミック – 2016/5/14
(原作)井原 西鶴
(その他)
今の世にこそ問いたい、「衆道」――その壮烈な愛のかたち。
井原西鶴が男色をテーマに描いた傑作短編小説集が今、BL漫画として現代に蘇る。
本武士編では、 面目や意気地のためには、命を捨てて顧みない武士たちの悲壮な恋を描く。
一人の美しい若衆をめぐって、朋輩の武士たちが恋のさや当て。
殿様が寵愛する美童に、家臣が決死の横恋慕。 恋の道を貫くために、
命をかけて愛し合う、男たちの生き様をご覧あれ!!
≪執筆陣≫
オトノアヲ/雁皮郎/九州男児/黒井つむじ/
時東穹生/眞山りか/宮木りえ
装画:ZAKK
解説:敬愛大学准教授 畑中千晶
井原西鶴が男色をテーマに描いた傑作短編小説集が今、BL漫画として現代に蘇る。
本武士編では、 面目や意気地のためには、命を捨てて顧みない武士たちの悲壮な恋を描く。
一人の美しい若衆をめぐって、朋輩の武士たちが恋のさや当て。
殿様が寵愛する美童に、家臣が決死の横恋慕。 恋の道を貫くために、
命をかけて愛し合う、男たちの生き様をご覧あれ!!
≪執筆陣≫
オトノアヲ/雁皮郎/九州男児/黒井つむじ/
時東穹生/眞山りか/宮木りえ
装画:ZAKK
解説:敬愛大学准教授 畑中千晶
- 本の長さ204ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日2016/5/14
- ISBN-104047341061
- ISBN-13978-4047341067
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/エンターブレイン (2016/5/14)
- 発売日 : 2016/5/14
- 言語 : 日本語
- コミック : 204ページ
- ISBN-10 : 4047341061
- ISBN-13 : 978-4047341067
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,870位ボーイズラブコミックス
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代にも通じる男子同志の恋愛。
今と違って命懸けなところが違うかな
どちらの愛の形も素晴らしい。
今と違って命懸けなところが違うかな
どちらの愛の形も素晴らしい。
2017年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
話のひとつひとつが短いのが残念ですが、とてもわかりやすく面白かったです。ただ、鴈皮郎さんのコミックを先に購入していて、本書掲載の話と全く同じものがそちらにも入っていたのが、なんだか損した気分です。多分、こちらの方が先なのだとは思いますが、続きを買おうか、躊躇してしまいます。それから、武士編な割に、最後の話だけ何故か町人の話でした(笑)
2016年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原作付きのBLアンソロジーなのに、作家によってはストーリーが全くわからない。
時代物だから髪型で変化がつけられないのは仕方がないとしても、登場人物が3人を超えると誰が誰だか見分けが付かない。
ひとコマひとコマの、『人物のアップ』はたしかに綺麗。けれどページ全体、動きのある全身図は見られたものじゃない。
これが『珠玉』たち? これで『珠玉』と呼ばれるレベルなら、随分BL作家のレベルが落ちたものだ。
見て美しく、読んで面白いものを描ける人が他に居るのではないだろうか?
それともこの出版社に、いい作家を集める力がなかったのだろうか?
ともあれ、久しぶりに読んでみたBL作品に心底がっかりした。
原作があるのにこれが精一杯なのなら、オリジナルなど読む価値もないかもしれない。
これから買うかどうか迷っている人は、しばらく待って安いのが出てから買えばいい。
新品価格で買うと後悔します。
時代物だから髪型で変化がつけられないのは仕方がないとしても、登場人物が3人を超えると誰が誰だか見分けが付かない。
ひとコマひとコマの、『人物のアップ』はたしかに綺麗。けれどページ全体、動きのある全身図は見られたものじゃない。
これが『珠玉』たち? これで『珠玉』と呼ばれるレベルなら、随分BL作家のレベルが落ちたものだ。
見て美しく、読んで面白いものを描ける人が他に居るのではないだろうか?
それともこの出版社に、いい作家を集める力がなかったのだろうか?
ともあれ、久しぶりに読んでみたBL作品に心底がっかりした。
原作があるのにこれが精一杯なのなら、オリジナルなど読む価値もないかもしれない。
これから買うかどうか迷っている人は、しばらく待って安いのが出てから買えばいい。
新品価格で買うと後悔します。
2016年5月17日に日本でレビュー済み
面白かった!西鶴といえばエロと滑稽味・・・らしい。(義務教育の知識)BLの貪欲なジャンル横断には常々驚かされているけど、これはどうか?と手に取ってみました。
まず滑稽味の部分。ワザとらしく笑いを誘わず、淡々と描いてあるのを読んで皮肉さにニヤリとしてしまうものもあれば、ユーモラスに読ませておいて恋の真剣さに打たれたりするものもある。可笑しさと切なさと男の色気と。BLに大事な要素がしっかり描き込まれていました。ただ武士の世界を描いているので物によってはストイックな感覚も漂っており、ラブシーンが全くない作品もあるので「エロ」の期待値が高い人には物足りないかもしれません。以下7作のダイジェスト。
オトノアオ「夢路の月代」
薪能の夜、一目惚れで恋に落ちた美少年と侍。初桜の頃の再会を約束して別れるのだが…。
雁皮郎「色に見籠は山吹の盛」
松山藩士・田川は松江藩のお小姓・主馬に一目惚れ。身分を捨て自分の身を顧みず、主馬を見守り続ける。それを知った主馬は…。
黒井つむじ「詠めつゞけし老木の花の比」
静かに暮らす共白髪の男ふたり。ひとりは何故か前髪を落とさぬままだ。二人の髪がまだ黒かった頃…。
時東穹生「嬲りころする袖の雪」
才気煥発な小姓・笹之介は侍・葉右衛門と懇ろな仲となる。幸せの最中、笹之介の悋気が起こした事件とは。
宮木りえ「垣の中は松楓柳は腰付」
世にも稀な美少年・玉之助にそっと心を寄せる笹村。細やかで控えめな笹村を憎からず思う玉之助。そしてふたりは…。
九州男児「待兼しは三年目の命」
美少年・松三郎の念者、武士の瀬川。瀬川の友人清蔵が松三郎に懸想をしたことから、妙な三角関係が始まる。
眞山りか「東の伽羅様」
薬問屋の跡取り息子・十太郎はふと店に立ち寄った市九郎に一目惚れする。会えぬ苦しさに命まで落としそうになる十太郎が起こした不思議な出来事とは。
しかし西鶴が書いたものは男性が読むものだったろうなと思います。『男色大鑑』も当時は男性読者を想定して書いておられたはず。そのほかに当時の男色関連で触れたことがある『稚児草子』(西鶴より古い)の作風などからも考えるに、艶笑小話的なジャンルじゃないのかなと勝手に思っております。
この本の解説で知ったけれど、色の道には女道と男道があり、どちらを選んでもよい風潮だったとのこと。(そんなおおっぴらに選べたのは男性だけでしょうが。女性が女性または男性を選ぶ権利は約束されていなかったでしょう。閑話休題)
だから西鶴の『男色大鑑』も楽しい色事の記事を男性が面白おかしく読む選択肢の一つだったのだろうと考えました。
さてBLはと言うと、そもそもは女性読者を想定して描かれています。上記の男性読者向けと比べると性愛の取り扱い方がそもそも違っていると感じます。ですので同じあらすじを扱っても、男性向け媒体で「ここ笑うとこだよ」ってエピソードが、女性向け媒体では「純愛ゆえにありえないことを仕出かした切なさ」という風にストーリーの音色が変わって見えることもあるかもしれないと思いました。
本書で私が特に気に入ったのは九州男児さんの作品。ラストの意外性と、トボけているのに妙な説得力のある笑いがツボでした。
九州男児さんは他の著作も読んで確認しましたが「笑い」が軸になっている作風なので、西鶴にぴったりだったように思います。そして脚色と説明が秀逸。そもそも「笑」を表現するのが上手い書き手は、情報の整理と伝達に長けていると思います。しかも本作のラストは感動で幕を閉じるのです。笑えるけど感動。素晴らしい。
またポップなタッチで陰惨な痴話喧嘩を描いた時東穹生さんもよかった。
真摯な恋愛ものとして描かれているパターンが多かったけれど、それはそれでユーモアを感じることができるものもありました。
最後に敬愛大学教授の解説が付き、西鶴『男色大鑑』について、衆道について、西鶴の作品について分かりやすく教えてくれます。解説がなければ「詠めつゞけし」の面白さは分からなかったでしょう。漫画作品の背景を知って、より作品の楽しさを味わえました。
ちょんまげラブストーリー、新鮮で楽しく読めると思います。
まず滑稽味の部分。ワザとらしく笑いを誘わず、淡々と描いてあるのを読んで皮肉さにニヤリとしてしまうものもあれば、ユーモラスに読ませておいて恋の真剣さに打たれたりするものもある。可笑しさと切なさと男の色気と。BLに大事な要素がしっかり描き込まれていました。ただ武士の世界を描いているので物によってはストイックな感覚も漂っており、ラブシーンが全くない作品もあるので「エロ」の期待値が高い人には物足りないかもしれません。以下7作のダイジェスト。
オトノアオ「夢路の月代」
薪能の夜、一目惚れで恋に落ちた美少年と侍。初桜の頃の再会を約束して別れるのだが…。
雁皮郎「色に見籠は山吹の盛」
松山藩士・田川は松江藩のお小姓・主馬に一目惚れ。身分を捨て自分の身を顧みず、主馬を見守り続ける。それを知った主馬は…。
黒井つむじ「詠めつゞけし老木の花の比」
静かに暮らす共白髪の男ふたり。ひとりは何故か前髪を落とさぬままだ。二人の髪がまだ黒かった頃…。
時東穹生「嬲りころする袖の雪」
才気煥発な小姓・笹之介は侍・葉右衛門と懇ろな仲となる。幸せの最中、笹之介の悋気が起こした事件とは。
宮木りえ「垣の中は松楓柳は腰付」
世にも稀な美少年・玉之助にそっと心を寄せる笹村。細やかで控えめな笹村を憎からず思う玉之助。そしてふたりは…。
九州男児「待兼しは三年目の命」
美少年・松三郎の念者、武士の瀬川。瀬川の友人清蔵が松三郎に懸想をしたことから、妙な三角関係が始まる。
眞山りか「東の伽羅様」
薬問屋の跡取り息子・十太郎はふと店に立ち寄った市九郎に一目惚れする。会えぬ苦しさに命まで落としそうになる十太郎が起こした不思議な出来事とは。
しかし西鶴が書いたものは男性が読むものだったろうなと思います。『男色大鑑』も当時は男性読者を想定して書いておられたはず。そのほかに当時の男色関連で触れたことがある『稚児草子』(西鶴より古い)の作風などからも考えるに、艶笑小話的なジャンルじゃないのかなと勝手に思っております。
この本の解説で知ったけれど、色の道には女道と男道があり、どちらを選んでもよい風潮だったとのこと。(そんなおおっぴらに選べたのは男性だけでしょうが。女性が女性または男性を選ぶ権利は約束されていなかったでしょう。閑話休題)
だから西鶴の『男色大鑑』も楽しい色事の記事を男性が面白おかしく読む選択肢の一つだったのだろうと考えました。
さてBLはと言うと、そもそもは女性読者を想定して描かれています。上記の男性読者向けと比べると性愛の取り扱い方がそもそも違っていると感じます。ですので同じあらすじを扱っても、男性向け媒体で「ここ笑うとこだよ」ってエピソードが、女性向け媒体では「純愛ゆえにありえないことを仕出かした切なさ」という風にストーリーの音色が変わって見えることもあるかもしれないと思いました。
本書で私が特に気に入ったのは九州男児さんの作品。ラストの意外性と、トボけているのに妙な説得力のある笑いがツボでした。
九州男児さんは他の著作も読んで確認しましたが「笑い」が軸になっている作風なので、西鶴にぴったりだったように思います。そして脚色と説明が秀逸。そもそも「笑」を表現するのが上手い書き手は、情報の整理と伝達に長けていると思います。しかも本作のラストは感動で幕を閉じるのです。笑えるけど感動。素晴らしい。
またポップなタッチで陰惨な痴話喧嘩を描いた時東穹生さんもよかった。
真摯な恋愛ものとして描かれているパターンが多かったけれど、それはそれでユーモアを感じることができるものもありました。
最後に敬愛大学教授の解説が付き、西鶴『男色大鑑』について、衆道について、西鶴の作品について分かりやすく教えてくれます。解説がなければ「詠めつゞけし」の面白さは分からなかったでしょう。漫画作品の背景を知って、より作品の楽しさを味わえました。
ちょんまげラブストーリー、新鮮で楽しく読めると思います。
2017年1月26日に日本でレビュー済み
髷を結った男子好きの私としてはとても楽しめる一冊だと思います。垣の中は松楓~や色に見籠は山吹の盛のお話は殿様付きのお小姓に恋するお話で主君への忠義と恋心の狭間のバランスが素敵です。どのお話も色気のある作風で内容にあっていると思いました。