ストーリーもそうだけど語彙力がすごくて読んでいて感心する
中でも死の描写は際立つもので、引き込まれる
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Re:ゼロから始める異世界生活 1 (MF文庫J) 文庫 – 2014/1/23
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幾多の絶望を越え、死の運命から少女を救え!
突如、異世界へ召喚された高校生ナツキスバル。普通の一般人である彼に特殊な知識も技術も武力もあるわけもなく、さらに手にした能力は『死んだら時間が巻き戻る』という痛みを伴う『死に戻り』のみだった!
突如、異世界へ召喚された高校生ナツキスバル。普通の一般人である彼に特殊な知識も技術も武力もあるわけもなく、さらに手にした能力は『死んだら時間が巻き戻る』という痛みを伴う『死に戻り』のみだった!
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2014/1/23
- 寸法10.7 x 1.6 x 14.9 cm
- ISBN-104040662083
- ISBN-13978-4040662084
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価格 | ¥704¥704 | ¥704¥704 | ¥704¥704 | ¥704¥704 | ¥704¥704 | ¥704¥704 |
内容紹介 | 突如、異世界へ召喚された高校生ナツキスバル。普通の一般人である彼に特殊な知識も技術も武力もあるわけもなく、さらに手にした能力は『死んだら時間が巻き戻る』という痛みを伴う『死に戻り』のみだった! | 「あら、目覚めましたね、姉様」「そうね、目覚めたわね、レム」王都での『死のループ』を抜け出したスバル。目覚めたのは豪華な屋敷の一室。目の前に現れたのは――双子の美少女毒舌メイド・ラム&レムだった。 | 強い決意を固めて、屋敷の始まりの日へと舞い戻ったスバル。ループの記憶を総動員し、最高の選択を行うことで惨劇の回避を狙うスバルだったが、絶対に失敗できないという恐怖心はスバルの心を蝕んでゆき……。 | 王選の使者の来訪により、エミリアと同行して再び始まりの地である王都へと舞い戻ることになったスバル。だがエミリアとのすれ違いの感情は摩擦を生み……!? 大人気WEB小説、新章開始! | エミリアとの最悪の別離より三日。身を寄せたクルシュ邸で、レムの献身に甘え心を腐らせていくスバル。そんなスバルの下へエミリアの窮地の報せが届き……。激動と波乱の第五幕。絶望と死の螺旋、迫る。 | 大罪司教ペテルギウスへの復讐を誓い、再び王都へ『死に戻り』したスバル。魔女教を撃退しエミリアを救うための協力者を求めて奔走するが、候補者たちはそんなスバルに未熟者の烙印を押し、取り合おうとせず――!? |
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2014/1/23)
- 発売日 : 2014/1/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 288ページ
- ISBN-10 : 4040662083
- ISBN-13 : 978-4040662084
- 寸法 : 10.7 x 1.6 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 74,923位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Re:Zero is a masterpiece of a story as well as the only series I've ever cared about enough to buy some sort of media pertaining to it.
Word of warning to US residents: It took me two attempts to get this package -- Do not allow FedEx to carry this to you; I've only ever had three packages from FedEx in my life and all three of them were stolen ("lost") by them. Please ensure you ask for DHL or any carrier that isn't FedEX.
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2019年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今さらになってアニメ版を観て完全にハマり、小説版も買いました。
とてもおもしろい作品だと思います。
自分はもともと、いわゆる異世界転生ものが好きではなかったのですが、リゼロに限ってはストーリーの魅力もさることながら、いわゆる〈ライトノベル〉の範囲を飛び出しているように感じました。
大げさかもしれませんが、異世界転生ものというより、ひとつの哲学的な小説のようにさえ思います。
(以下ネタバレ含みます)
そう感じた理由を挙げます。
まず、個人的に興味深かったのは、物語の中に何度もくり返し現れる『家族』と『贈与』と『共通の過去の否定』の明確なモチーフの存在です。
具体的に説明すると、『共通の過去の否定』は以下のようなものです。
主人公のスバルは物語開始早々、異世界に立っていました。(書籍ではそれこそいきなり、アニメでは深夜のコンビニを出た直後)
ここで分かることは、当然ですが、スバルはそもそもこちらの世界から異世界へと召喚されたので、彼は異世界側の誰とも共通の過去を持ちません。
(この『過去』は『歴史』とイコール)
ここで重要なのは、リゼロを読めばすぐ分かるように、じつはスバルが異世界側の歴史(=過去)を知らなかったからこそ、エミリアのその特徴的な容姿からも不吉な魔女サテラを連想せず(というかそもそも出来ず)、
故に、スバルは他の人々のようにエミリアを差別しなかった。
その為、初めての死に戻り(タイムリープ)をする前に、エミリアと少し懇意な関係になる。
この後、スバルがエルザに殺害されて初めての死に戻りをすることでリゼロの物語は起動します。
以上がこの作品で『共通の過去(=歴史)の否定』のモチーフの初登場となりますが、以降も、たとえば第2章ラストにおいてスバル自身がレムに対してはっきり、こう断言します。
「大切なのは過去じゃなくて未来だ」と。
つまり第2章のラストシーンで『共通の過去の否定』が再び現れ、なおかつ、そこにさらに『共に見る未来』が追加される。
しかもこれは次の第3章に於いて、挫けそうになるスバルに対してレムの口からまたしても反復する。
「未来の話をする時は、笑ってなくちゃダメなんですよ」
というあのスバルを再起させる名台詞になります。
これらのエピソードはまとめると、以下のような意味になると思われます。つまり、
レムとスバル、またエミリアとスバルのように『共通の過去(=歴史)』を互いに持っていなくても、今ここから、まさしくゼロから『共通の歴史』を作ることが出来る。
ここではしかも、『未来』とセットで、もう一つの重要なモチーフである『家族』が現れます。
第3章でレムと共に逃げ出すことで現実逃避を行おうとしたスバルの台詞に対し、レムは〈ありえるかもしれない2人の未来〉として、2人が結婚して子供をもうけ家族を作った未来を具体的に語る。
このようにして『共通の過去(=歴史)の否定』/『共通の未来』と『家族』というモチーフがひとつの繋がりを持ってはっきりと立ち現れる。
(むしろ家族というモチーフを中心とするように、他のモチーフがすべてそこへ向かっているようにさえ見える)
これは恐らく作者の長月先生がリゼロで描こうとしているテーマなのだとわたしは思います。
故にというべきか、じつは1巻の冒頭の場面からすでに『エミリアとスバルと迷子の少女』を『家族』に見立てたシーンがイラスト付きで登場している。
(スバル=父、エミリア=母、少女=娘)
個人的な解釈ですが、もしリゼロを〈RPG〉の世界観で組み立てられた作品とするなら、そこにはきっと〈トゥルーエンド〉があるはずなので、
おそらく物語のラストでスバルはヒロインの誰か(冒頭の繰り返しだとすると当然エミリア)と結婚し、子供をもうけ、『家族』という〈ゼロから作る歴史〉を手に入れて終わるのではないかと思います。
(ちなみに白鯨退治の話ではあの緊張感の中、何故かフランダースの犬のOPがアラームとして流れますが、その歌詞は『忘れないよ/この道を/パトラッシュと歩いた』なので、明らかにスバルが自分の仲間と過ごし、共に歩んだかけがえのない共通の時間のことを指していると取れる)
ここまでをまとめるなら、
たとえ『共通の過去/歴史』などなくとも、むしろないからこそ、スバルとエミリアのように出会え、
大切なのは『過去ではなく未来』だからこそ、レムの台詞(本当はスバルがレムに言った台詞)が改めてスバルに気づかせたように共に『ゼロ』から『未来/歴史』を作ることができ、
それらは恐らく『家族』という形で結実する。
これはたんなるリゼロのストーリーというより、人間が他者と理解し合える、共通点がなくても仲間になれる可能性を示唆しているように思います。
(自分の深読みかもしれませんが・・・)
あと最後に、はじめに挙げた3つ目のモチーフである『贈与』ですが、
これははじめて異世界に紹介されたスバル(つまり死に戻りする前のスバル)が、フェルトに盗まれた徽章を探していた流れで出てきます。
スバルは自分も急いでいるはずのエミリアに助けてもらう。その感謝から彼女を助けてあげたいと思うようになるという、あのシーンがそれです。
ここで、1人の人類学者を出すのは唐突かもしれませんが、マルセル・モースというフランスの人類学者の有名な理論がこのスバルの心理(とリゼロ)を上手く説明してくれます。
『贈与』とは、じつはそもそもモースの使う人類学の用語なのですが、この理論はようするに「贈り物をされた人は、その分を返したくなる」というもの。
この発想がおもしろいのは、この理論が提唱された20世紀には未だ主流だったカール・マルクス(あのマルクス主義のマルクス)の『交換』という経済理論を打ち破る要素を持っていたことです。
マルクスは経済活動を、まずシンプルに同じ労働時間で作られた1個のものと、別の1個のものを互いに交換するものだとしますが(いわゆる等価交換。これが守られない資本主義の労働をマルクスは「搾取」だと非難します)、
モースの『贈与論』の場合は、1対1を前提とする「交換」とは違い、
他人に何かを貰った(贈与された)人は必ずしも何かを呉れたその人に対してだけではなく、まったく無関係な人に対して『贈与』を行うというもの。
つまり、Aさんに何かを貰った(親切にされた)けど、無関係のDさんに親切にしたくなった、ということが有り得るというのがモースの理論。
(しかもマルクス経済学のように1対1の等価交換である必要はない)
具体的なイメージだと、昔ヒットした映画『ペイ・フォワード/pay it forward』(日本語でいうところの恩送り)でいいと思います。
この『贈与』の感情が、エミリアに助けてもらったことでスバルに起こり、だから何度もエミリアを助けようとする。
(マルクス流の1対1だとするならあまりに多い返礼!)
ちなみに1巻の何度目かの死に戻りの時、果物屋のオジサン(カドモン)が、さっきスバルと同じ無一文の子(エミリア)に迷子の娘を助けてもらったからといって、タダで質問に答えてくれます。
(まさしくエミリア→娘/カドモン→スバルという目に見える贈与の流れ!)
そしてこの『贈与』のモチーフは、白鯨を撃破したあと、アニメの第1期ではラストシーンで、はっきりとスバルがエミリアに告げています。
「有り余った幸せを他人に分けよう」
という意味の、あの台詞です。
つまり、リゼロの物語はエミリアがスバルを救ったことがきっかけで(もしかしたらそれもパックに助けられた彼女の心に芽生えた『贈与』の感情)、やがてスバルの信念にまでなる「エミリアを守る」という意思が生まれた。
そして『共通の過去の否定』『未来』『家族』のモチーフが重なり、それらは何度も登場人物の台詞やエピソードの中に現れ、物語が動いてゆく。
こう見ると、リゼロをただの異世界転生ものと呼ぶのは、もはや的外れのように思えますね。
あと、その他に思ったことを挙げると、
これは何となくなのですが、もしかしたらスバルは初めて異世界に召喚されたと思っているだけで、本当はすでに死に戻りだったのかも。
というのも、サテラはスバルを知っているようなので、じつは物語スタート以前にスバルはあの異世界に召喚されていて、何かしらの理由で彼は死に、その未来を変えるために(あるいは利用するために)サテラがタイムリープさせ、
さながらゲームプレイヤーのように、スバルを特定のルートに進ませているのかも。
あとクルシュ様という美女がいますが、クルシュはペルシャ帝国初代皇帝のキュロスのことなので、
そのクルシュ(キュロス)の竜退治を思わせる発言は、キュロスによる新バビロニアに捕まっていたユダヤ人の解放をどこか想起させます。
(キリスト教では竜=悪。さらにメルヴィルの小説『白鯨』で白鯨はリヴァイアサン=竜、あるいは悪魔的創造神デミウルゴス。キュロスはバビロン捕囚のユダヤ人を解放し、善政を行ったので理想の王とされる)
クルシュに理想の王のイメージを重ねているなら、やっぱり最後に王様になるのはエミリアじゃなくてクルシュ様かも。
じっさいはどうなのでしょう。気になりますね。
ところで最後になってしまいましたがリゼロの2期の制作が少し前に発表されました。
2期ではやっぱりレムの出番はあれでしょうけど、でも、エミリア、クルシュ、フェルト、ラム、そして動くエキドナを観れるので今からもう楽しみですね。
自分も、リゼロのある未来を笑って迎えたいと思います。
とてもおもしろい作品だと思います。
自分はもともと、いわゆる異世界転生ものが好きではなかったのですが、リゼロに限ってはストーリーの魅力もさることながら、いわゆる〈ライトノベル〉の範囲を飛び出しているように感じました。
大げさかもしれませんが、異世界転生ものというより、ひとつの哲学的な小説のようにさえ思います。
(以下ネタバレ含みます)
そう感じた理由を挙げます。
まず、個人的に興味深かったのは、物語の中に何度もくり返し現れる『家族』と『贈与』と『共通の過去の否定』の明確なモチーフの存在です。
具体的に説明すると、『共通の過去の否定』は以下のようなものです。
主人公のスバルは物語開始早々、異世界に立っていました。(書籍ではそれこそいきなり、アニメでは深夜のコンビニを出た直後)
ここで分かることは、当然ですが、スバルはそもそもこちらの世界から異世界へと召喚されたので、彼は異世界側の誰とも共通の過去を持ちません。
(この『過去』は『歴史』とイコール)
ここで重要なのは、リゼロを読めばすぐ分かるように、じつはスバルが異世界側の歴史(=過去)を知らなかったからこそ、エミリアのその特徴的な容姿からも不吉な魔女サテラを連想せず(というかそもそも出来ず)、
故に、スバルは他の人々のようにエミリアを差別しなかった。
その為、初めての死に戻り(タイムリープ)をする前に、エミリアと少し懇意な関係になる。
この後、スバルがエルザに殺害されて初めての死に戻りをすることでリゼロの物語は起動します。
以上がこの作品で『共通の過去(=歴史)の否定』のモチーフの初登場となりますが、以降も、たとえば第2章ラストにおいてスバル自身がレムに対してはっきり、こう断言します。
「大切なのは過去じゃなくて未来だ」と。
つまり第2章のラストシーンで『共通の過去の否定』が再び現れ、なおかつ、そこにさらに『共に見る未来』が追加される。
しかもこれは次の第3章に於いて、挫けそうになるスバルに対してレムの口からまたしても反復する。
「未来の話をする時は、笑ってなくちゃダメなんですよ」
というあのスバルを再起させる名台詞になります。
これらのエピソードはまとめると、以下のような意味になると思われます。つまり、
レムとスバル、またエミリアとスバルのように『共通の過去(=歴史)』を互いに持っていなくても、今ここから、まさしくゼロから『共通の歴史』を作ることが出来る。
ここではしかも、『未来』とセットで、もう一つの重要なモチーフである『家族』が現れます。
第3章でレムと共に逃げ出すことで現実逃避を行おうとしたスバルの台詞に対し、レムは〈ありえるかもしれない2人の未来〉として、2人が結婚して子供をもうけ家族を作った未来を具体的に語る。
このようにして『共通の過去(=歴史)の否定』/『共通の未来』と『家族』というモチーフがひとつの繋がりを持ってはっきりと立ち現れる。
(むしろ家族というモチーフを中心とするように、他のモチーフがすべてそこへ向かっているようにさえ見える)
これは恐らく作者の長月先生がリゼロで描こうとしているテーマなのだとわたしは思います。
故にというべきか、じつは1巻の冒頭の場面からすでに『エミリアとスバルと迷子の少女』を『家族』に見立てたシーンがイラスト付きで登場している。
(スバル=父、エミリア=母、少女=娘)
個人的な解釈ですが、もしリゼロを〈RPG〉の世界観で組み立てられた作品とするなら、そこにはきっと〈トゥルーエンド〉があるはずなので、
おそらく物語のラストでスバルはヒロインの誰か(冒頭の繰り返しだとすると当然エミリア)と結婚し、子供をもうけ、『家族』という〈ゼロから作る歴史〉を手に入れて終わるのではないかと思います。
(ちなみに白鯨退治の話ではあの緊張感の中、何故かフランダースの犬のOPがアラームとして流れますが、その歌詞は『忘れないよ/この道を/パトラッシュと歩いた』なので、明らかにスバルが自分の仲間と過ごし、共に歩んだかけがえのない共通の時間のことを指していると取れる)
ここまでをまとめるなら、
たとえ『共通の過去/歴史』などなくとも、むしろないからこそ、スバルとエミリアのように出会え、
大切なのは『過去ではなく未来』だからこそ、レムの台詞(本当はスバルがレムに言った台詞)が改めてスバルに気づかせたように共に『ゼロ』から『未来/歴史』を作ることができ、
それらは恐らく『家族』という形で結実する。
これはたんなるリゼロのストーリーというより、人間が他者と理解し合える、共通点がなくても仲間になれる可能性を示唆しているように思います。
(自分の深読みかもしれませんが・・・)
あと最後に、はじめに挙げた3つ目のモチーフである『贈与』ですが、
これははじめて異世界に紹介されたスバル(つまり死に戻りする前のスバル)が、フェルトに盗まれた徽章を探していた流れで出てきます。
スバルは自分も急いでいるはずのエミリアに助けてもらう。その感謝から彼女を助けてあげたいと思うようになるという、あのシーンがそれです。
ここで、1人の人類学者を出すのは唐突かもしれませんが、マルセル・モースというフランスの人類学者の有名な理論がこのスバルの心理(とリゼロ)を上手く説明してくれます。
『贈与』とは、じつはそもそもモースの使う人類学の用語なのですが、この理論はようするに「贈り物をされた人は、その分を返したくなる」というもの。
この発想がおもしろいのは、この理論が提唱された20世紀には未だ主流だったカール・マルクス(あのマルクス主義のマルクス)の『交換』という経済理論を打ち破る要素を持っていたことです。
マルクスは経済活動を、まずシンプルに同じ労働時間で作られた1個のものと、別の1個のものを互いに交換するものだとしますが(いわゆる等価交換。これが守られない資本主義の労働をマルクスは「搾取」だと非難します)、
モースの『贈与論』の場合は、1対1を前提とする「交換」とは違い、
他人に何かを貰った(贈与された)人は必ずしも何かを呉れたその人に対してだけではなく、まったく無関係な人に対して『贈与』を行うというもの。
つまり、Aさんに何かを貰った(親切にされた)けど、無関係のDさんに親切にしたくなった、ということが有り得るというのがモースの理論。
(しかもマルクス経済学のように1対1の等価交換である必要はない)
具体的なイメージだと、昔ヒットした映画『ペイ・フォワード/pay it forward』(日本語でいうところの恩送り)でいいと思います。
この『贈与』の感情が、エミリアに助けてもらったことでスバルに起こり、だから何度もエミリアを助けようとする。
(マルクス流の1対1だとするならあまりに多い返礼!)
ちなみに1巻の何度目かの死に戻りの時、果物屋のオジサン(カドモン)が、さっきスバルと同じ無一文の子(エミリア)に迷子の娘を助けてもらったからといって、タダで質問に答えてくれます。
(まさしくエミリア→娘/カドモン→スバルという目に見える贈与の流れ!)
そしてこの『贈与』のモチーフは、白鯨を撃破したあと、アニメの第1期ではラストシーンで、はっきりとスバルがエミリアに告げています。
「有り余った幸せを他人に分けよう」
という意味の、あの台詞です。
つまり、リゼロの物語はエミリアがスバルを救ったことがきっかけで(もしかしたらそれもパックに助けられた彼女の心に芽生えた『贈与』の感情)、やがてスバルの信念にまでなる「エミリアを守る」という意思が生まれた。
そして『共通の過去の否定』『未来』『家族』のモチーフが重なり、それらは何度も登場人物の台詞やエピソードの中に現れ、物語が動いてゆく。
こう見ると、リゼロをただの異世界転生ものと呼ぶのは、もはや的外れのように思えますね。
あと、その他に思ったことを挙げると、
これは何となくなのですが、もしかしたらスバルは初めて異世界に召喚されたと思っているだけで、本当はすでに死に戻りだったのかも。
というのも、サテラはスバルを知っているようなので、じつは物語スタート以前にスバルはあの異世界に召喚されていて、何かしらの理由で彼は死に、その未来を変えるために(あるいは利用するために)サテラがタイムリープさせ、
さながらゲームプレイヤーのように、スバルを特定のルートに進ませているのかも。
あとクルシュ様という美女がいますが、クルシュはペルシャ帝国初代皇帝のキュロスのことなので、
そのクルシュ(キュロス)の竜退治を思わせる発言は、キュロスによる新バビロニアに捕まっていたユダヤ人の解放をどこか想起させます。
(キリスト教では竜=悪。さらにメルヴィルの小説『白鯨』で白鯨はリヴァイアサン=竜、あるいは悪魔的創造神デミウルゴス。キュロスはバビロン捕囚のユダヤ人を解放し、善政を行ったので理想の王とされる)
クルシュに理想の王のイメージを重ねているなら、やっぱり最後に王様になるのはエミリアじゃなくてクルシュ様かも。
じっさいはどうなのでしょう。気になりますね。
ところで最後になってしまいましたがリゼロの2期の制作が少し前に発表されました。
2期ではやっぱりレムの出番はあれでしょうけど、でも、エミリア、クルシュ、フェルト、ラム、そして動くエキドナを観れるので今からもう楽しみですね。
自分も、リゼロのある未来を笑って迎えたいと思います。
2023年3月16日に日本でレビュー済み
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死に戻りがテーマですが、主人公の性格が明るくて読んでて辛くありませんでした。ただ、死ぬ時の描写がやたら生々しいように感じました。
2023年6月6日に日本でレビュー済み
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アニメは楽しく視聴していたのでなんとなくまとめ買い購入し読み初めてましたがキャラクターたちがノリがめっちゃ気持ち悪いです。アニメではスルーできるのに、小説になると変な人たち劇場になっており、寒いギャグがテンポ悪く畳み掛けてきます。最序盤の貧民街突入で停止中です。耐性をつけてからではないと読むのは難しいと思います。
2023年2月2日に日本でレビュー済み
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ストーリーが気になり探したところ見つけました!
読了までは時間がかかるかもですが読みます!
ポキューン最高👍
読了までは時間がかかるかもですが読みます!
ポキューン最高👍
2021年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「異世界ものって、こーだよね」っていう異世界ファンタジー慣れしてしまっている主人公が本当に異世界に飛んで銀髪美少女のために頑張るお話でした。
久しぶりにライトノベル読みましたが、何も考えずにサクサク読めてよかった。登場人物も一人一人魅力的だった。
久しぶりにライトノベル読みましたが、何も考えずにサクサク読めてよかった。登場人物も一人一人魅力的だった。
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2019年12月28日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
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